四季のボタニカルアート・セイロン桂皮

四季のボタニカルアート
セイロン桂皮
桂皮は樹皮のコルク部分を除いたもので、スパイスと
して、又、漢方薬にも多く配合されます。身近な漢方
薬である葛根湯にも配合されています。桂皮は汗を出
す働きや強い不安感を治める働きを持っています。
現在では簡単に入手出来るスパイスですが、15~17世
紀には桂皮を初めナツメグ、ペパー、チョウジ等を
巡ってスパイス戦争と呼ばれる状況が続き、ヨーロッ
パ諸国は挙ってスパイスの獲得に鎬を削りました。冷
蔵庫等の保存方法が無い当時としては、肉やその製品
の保存にスパイスは必須でした。
本画は1800年末にカーラーにより描かれたものです。
カーラーの画は極めて精密に描かれていることから、
生薬の講義に生薬標本と共に広く供覧されました。