VOL. 18 NO. CHEMOTHERAPY 6 871 腸 管 手 術 に お け る カ ナ マ イ シ ン 経 口投 与 に よ る 腸 内 細 菌 の 変 動 市 橋 秀 仁・ 篠 辺 次 郎 ・村 井 寛 伊 藤 勝 基 ・岩 月 義 昭 。近 藤 達 平 名古屋大学医学 部第二外科(主 任:星 川 信教授) (昭和44年7月21日 緒 言 受付) growth 抗 生 物 質 の 普 及 に伴 な い 術 後 感 染 症 は 減 少 して 来 て い る が,大 腸 に は 多 数 の微 生 物 が 存 在 す るた め に手 術 装 作 of fungi. 梅 沢 ら3>に よ りStreptmyces 離 さ れ たKanamGcinは kammyoetimsか グ ラ ム陽 性 菌,同 ら分 陰性菌に対 し に 当 つ て 感 染 の 機 会 は 多 い。 この た め に 大 腸 手 術 の 術 前 て も広 い 抗 菌 力 を 有 し,か つ 内 服 薬 は 消 化 管 か ら殆 ん ど 処 置 と して 第1に 糞 便 を で き るだ け 排 溝 させ る こ と,第 吸 収 さ れ な い とい わ れ て い る。 2に は 腸 内 病 原 菌 を 抑 制 ま た は 死 滅 させ る処 置 が 必 要 で あ る。 Sulfonamideの 発 見 以 来,下 部 腸 管 手 術 の 術 前 処 置 と してSulfonamide, mycin等 今 回KanamycinとPhthalylsulfathiazoleを 投与 し て腸 内 細菌 叢 の 変 動 を追 求 し,術 後 合 併 症 の 予 防 を 鼠的1 broad-spectrum と し た 抗 生 物 質 の 使 用 につ い て 検 討 した。 antibiotics, Neo- が 使 用 され て来 て,最 近 で はNeomycin-sul- fathialidine ( phthalyisulfathiazole)併 対 象 お よび 方 法 1. 対 用 投 与 が推 賞 さ 象 昭 和42年6月 か ら昭 和44年3月 ま で 当 科 へ 入 院 し. れ てい る1)。手 術 装 作 に よ り腸 の 粘 膜 が傷 つ け られ 病 原 下 部 消 化 管 手 術 を 受 け た も の の うち無 作 為 に選 択 した 。 菌 が 腸 管 外 に脱 出 し て腹 膜 炎,創 傷 感 染,膿 表1に 示 した とお り,直 腸 癌8例,S字 瘍,敗 血 症 の 原 因 と な り,そ の上 腸 管 手 術 の よ うな生 体 に 対 し て大 行 結 腸 癌1例,上 き な侵 襲 は 術 後 生 体 の 抵 抗 力 が 弱 ま り時 に潜 在 病 原 菌 が 瘍1例,S字 感 染 を 起 して 来 る こ と も充 分 考 慮 し なけ れ ば な らな い こ 合 術)1例,計15例 行 結 腸 癌1例,廻 結 腸 過 長 症1例,食 この た め に薬 剤 の投 与 は 術 後 感 染 を 防 ぐ上 に 必 要 の こ Phthalylsulfathiazole併 用 投 与 例 は6例 ら の薬 剤 投 与 前 にPolymyxinで 細 菌 の"balance つた。 くずPt菌 交 代 現 象,病 原 菌 の 変 還,病 原 菌 の薬 剤 耐 性 等 が 起 こる こ とは 注 意 す べ 2. 方 き事 柄 で あ り,こ の 意 味 に 於 い てPOTH2)はintestinal 1) antisepticの 薬 剤 と し て次 の性 格 を有 す る もの を 推 賞 し ( 1 ) Broad bacterial spectrum, ( 2 ) Low toxicity for the host, ( 3 ) Chemical stability in presence of ferments, で あ り,こ れ 洗 腸 した 例 は3例 で あ 法 検査 材料 全 症 例 とも,低 浅 渣 食 と緩 下 剤 を 連 日投 与 して 入 院 時 の 糞 便 検 査 後 に 薬 剤 投 与 を 行 な つ た 。Kanamycinは3 て い る。 す なわ ち digestive 道 癌(食 道 上 行 結 腸 吻 与 例 は9例,Kanamycinと と と思 わ れ るが,い つ ぼ う薬 剤 投 与 に よ り しば しば 腸 内 of nature"が 腸潰 で あつ た 。 こ の 中Kanamycin投 とで あ る。 結 腸 癌1例,下 蜜 部 癌1例,大 ∼49,Phthalylsulfathiazoleは69 ,1日4回 にわけ て 経 口投 与 を 行 な つ た 。 投 与 終 了 後 に 院 腸 に よ り排 便 させ ( 4 ) Capacity to prevent deve- 投 与 後 の菌 検 査 を 施 行 した 。Polymyxinは of resistant bacterial vari- か し注 腸 に よ り洗 腸 し洗 腸 液 に つ き菌 検 査 を行 な つ た 。 ants, ( 5 ) Rapidity of action, tion from the gastrointestinal ( 6 ) Limited absorptract, ( 7 ) Activity これ ら の結 果 は 薬 剤 投 与 前 と投 与 後 の 変 動 を 比 較 した 。 in presence foreign lopment or overgrowth thereby of foods or other substances, allowing adequate intake of foods and fluids, 2) 培養方 法 検 査 材 料 を 滅 菌 シ ヤ ー レに 摂 取 して1白 oxycho1ate Heart agar (DC培 infusion agar)2枚 ( 8 ) Capacity to aid in the mechanical the bowel without causing dehydration, cleasing of ( 9 ) Nonir- ritation (10) Nonin- 3) 同定 方 法 (11) Low a. グラム陰性桿菌 terference to the gastrointestinal with tissue growth mucosa, and repair, dosage requirement, (12) Solubility in water, (13) Palatability, (14) Inhibitive activity on excessive 食塩 水 に 溶 地),血 金 耳 をDes- 液 寒 天 培 地(人 血5%+ に塗 布 し37℃ で18∼20時 間 培 養 した 。 な お,嫌 気 性 培 養 は 行 な わ な か つ た 。 上 記 培 養 後 翌 朝DC培 ン で37℃3∼4時 地 上 の1つ の 集 落 を 増 菌 ブ イ ヨ 聞 培 養 し下 記 のIMVic systemの 培 872 CHEMOTHERAPY OCT. 1970 表1 地1に穿 刺 し37℃18∼20時 問 培 養 し生 化 学 的 性 状 の検 査 を行なつた 。 I) SIM培 地: Indophenol反 性,IPA反 II) KLIGLER培 の産生能 応,H2S産 生 能,運 動 地:サ IV) VP半 流 動 培 地;VOGES-PROSKAUER反 v) 尿 素 培 地:尿 VI) SC培 応 地:乳 糖,ブ III) SM培 ドウ 糖 の 分 解 能,H2S 地:ク ッ カ ロ ー ス,マ ン ニ ッ ト分 解 能 応 素分解能 エ ン 酸 ナ ト リウ ム利 用 能 以 上 の諸 性 状 か らKAUFFMANNの 種 の腸 内細 菌 を 同 定 し,さ ら に 分 類 法4)に よ り14 VOL. I) 18 NO. CHEMOTHERAPY 6 HUGH--LEIFSON培 地:ブ ドウ糖 分 解 能 II) キ ン グA,B培 地:色 素 産 生 能 III) リジ ン 鉄 培 地:リ ジ ン脱 炭 酸 試 験 IV) チ トクロ-ム,オ キ シダ ーゼ 反 応;グ ラ ム染 色 性 の 確 認 の培 地 等 で 緑 膿 菌 を 始 め とす る腸 内 細 菌 以 外 の グ ラ ム陰 性 桿 菌 を 同 定 した 。 血 液 寒 天培 地 上 で は 集 落 の形 態 とグ ラ ム染 色 性 に よ り次 の よ うな 確 認 培 地 に よ り同 定 し た。 b. グ ラ ム陽 性 球 菌 Staphylococcus 21時 間(最 No.110培 終48時 地 に 移 植 し37eC 間)培 養 後,発 育 した 菌 株 か ら血 漿 凝 固 能,マ ン ニ ッ ト分 解 能,色 産 生 能,DNAase産 生 能,血 血 能 か らStaPhylococcus 液寒天上 の溶 aureus,Staphylo- coceus epidermidisの C. 素 鑑 別 を した 。 グ ラ ム陽 性 連 鎖 球 菌 SF(StreptoceCCPtsfaecalis)培 時 間(最 終48時 地 に37℃ 24 間)培 養 し,培 地 の混 濁, 変 色 を 認 め た も の に つ い てStreptoceccus faecalisと 同定 し,変 化 の な い も の で は 溶 血 能 に よ り β-Streptococcus,α-Streptecoccus, γ-Streptoceccusと d. 同 定 したe グ ラ ム陽 性 桿 菌 好 気 性 培 養 で 発 育 し て くる もの は 非 病 原 性 の もの が ほ とん どで,グ ラ ム染 色 性 を 確 認 し た。 e. 酵母様菌体 グ ラ ム染 色 で形 態 の み を 観 察 しyeast-like bodyと した 。 4) 判定方法 培 地 上 に 全 面 に わ た り無 数 に 菌 の 発 育 を 見 る もの を(〓),約 半 数 を(〓),数 え られ る程 度 の 集 落 を 示 した も の を(十)と した 。 5) 抗 生 物 質 に対 す る 感 受 性 試 験 1濃 度(昭 和 デ ィス ク)感 受 性 デ ィス クを 用 い て以 下 の薬 剤 に つ い て 感 受 性 を検 した 。 Erythromycin(EM),Penicillin(PC)球 の み, Dihydrostreptomycin micin (GNT), Leucomycin Genta- (LM), Tetra- cycline (TC) , Chloramphenicol fisoxasol (SX), mycin(KM), (CP) , Novobiocin (NB), Nalidixic 菌 (SM), acid(Nd) SulKana- 桿 菌 の み, Cephaloridine (CER) , Colistin (CL) 桿菌 の み 873 CHEMOTHERAPY 874 OCT. 1970 図1 カナマイシン,フタリジンの腸 内細 菌 におよぼす影 響 図3 ポサ ミキシンの洗 腸 による腸 内細 菌 に およぼ す影 響 図2 カナマイシン,フタリジンのE. coliに およぼす影 響 5日 間1例 は 投 与 後 にE.celiは 全 く検 索 され な か つ た 。 これ は 手 術 直 前 の 院 腸 液 の培 養 結 果 と切 除 腸 管 内容 物 の 培 養 結 果 と一 致 した(症 例8)。 4日 間 投 与 の1例 に 投 与 前 に は 見 られ な か つ たE.coii が 検 出 さ れ,5日 また,3日 間 投 与 の1例 は 減 少 が 見 られ た 。 間 投 与 の2例,す な わ ちKanamycin単 独 投 与 群,KanamycinとPhthalylsulfathiazole併 の そ れ ぞ れ1例 6) 術 後 感 染 お よび 副 作 用 Kanamycinの 聴,発 3. 疹 等 は 経 口投 与 の 場 合 に は腸 管 か ら の 吸収 が 少 な し ろ菌 交 代 現 象 お よ び 耐 性 菌 の発 投与終 了後の変動 表1の 症 例8,9,10に 見 ら れ る とお り,24時 後 の 検 索 で は 症 例8は 陰 性,症 現 に よ る合 併 症 とか 手 術 に よ る感 染 で あ る。 この た め 下 ら れ たStrePtococcusfaecalisが 痢,発 か しな が ら症 例9の4日 熱,感 染 の 有 無 に つ い て観 察 した 。 成 1. Kanamycinお sulfathiazole投 図1に 績 Citrebacter, mycin単 4. 与 後 の 腸 内細 菌 の 変 動 bsiellaはKanamycin投 原 性 の あ るE.coliとKle- faecalisが 対 に 増 加 した 。Kana- 用 群 と比 較 す る と,E. coli, して は 併 用 群 の ほ うが 効 果 が 著 明 に 見 bacterに Klebsiellaに 対 ら れ た 。Citro- epidermidis,Yeast-like body の 発 生 が 観 察 され た 。 2. Escherichiacoliの 2日 coliの 間 投 与 した2例,3日 間 お よ び4日 間 の の他 の菌 の 変 動 は 見 ら れ ず,ほ とん 感受性試験 Kanamycinに 対 して 比 較 的 感 受 性 を示 したE. 例15),Klebsiella,Cloaca,Citrobacter(症 投 与 後 に 検 出 され な か つた がProteusは を 示 さ な か つ た(症 例3)。 coli(症 例8)は 投与 後 も変 化 比 較 的 抵 抗 性 を 示 したCitro- bacterに 対 して は 投 与 後 ほ とん どの薬 剤 に 対 し抵 抗 性 ま た は 耐 性 を 示 した 。 この 症 例 は 術 後腹 壁 膿 瘍 を 形 成 し膿 変動 汁 か らCitrobacterが 術 前 処 置 と して 何 日間 の投 与 が 適 当 か を 観 察 す るた め に 投 与 日 数 とE. よ る洗 腸 の 変 動 症 例 中 感 受 性 試 験 を 施 行 し た も の を 表2に 示 した 。 両 群 と も 投 与 後 に 増 加 した 。 また 併 用 群 にStapkylococcus 後 の培 養 で はE. coli,Klebsiella ど効 果 は 得 られ な か つ た 。 5. 関 し て は 併 用 投 与 群 に 増 加 が 見 ら れ た 。Stre- ptocomsfaecalisは Polymyxinに 洗 腸 で はE.coliそ 独 投 与 群 とKanamycinとPhthalylsulfa- thiazole併 投 与 終 了 時 に見 陰 性 に な つ てい た 。 し 図3に 示 した とお り,150mg3日 与 後 に 著 明 に 減 少 し,反 Strepteeeccus 例10は 間経過 が現われた。 よ びKanamycinとPhthalyl- 示 し た と お り,病 減 少 が 見 られ なか つ た。 副 作 用 と し て 知 ら れ て い る 腎 障 碍,難 い の で 問 題 で な く,む に 投 与 後 もE.coliの 用群 変 動 と の 関 係 を 図2に 間 投 与 した3例,4日 示 した 。 間1例, 検 出 さ れ た(症 Kanamycinに 抵 抗 性 で あ つ たCloacaが Kanamycin投 与 中 止 後 にE. に 代 つ て検 出 され た 。 例4)。 症 例9は 検 出 され た が coli,KlebsiellaがCleaca CHEMOTHERAPY VOL.18NO.6 875 6. 術 後 感 染 お よび 副 作 用 単 独 投 与 を 推 賞 し て い る 。 ま た,PHILLIPS, 15例 中2例 に術 後 合 併 症 が 起 つ た 。1例 は 術 後 早 期 か 洗 腸 とPenicillin, ら 人 工 肛 門 部 か ら の下 痢 に よ る汚 染 のた め に 逆 行 性 に 腹 り腸 内 細 菌 の 変 動 が な く,ま 腔 内感 染 を 起 こ した と考 え ら れ る腹 膜 炎 のた め に 術 後8 coccalenterocolitisの 日 目に 再 開腹 し強 力 な 化 学 療 法 と ド レナ ー ジ で 加 療 し Tetracyclineの た 。 腎 盂 炎 を併 発 し尿 中 か ら グ ラ ム陽 性 球 菌 が 検 出 され た(症 例12)。 他 の1例 は 術 後 発 熱 が続 き術 後5日 目に 腹 壁 膿 瘍 に よ る痩 孔 を 形 成 し,前 述 し た よ う に 膿 汁 よ りCitrobacterが 消 化 管,こ とに 大 腸 手 術 の 術 後 感 染 を予 防 す る 目的 で Antibioticsを 使 用 す る こ とはPOTH5,6)がNeomycin とPhthalylsulfathiazole tiontherapyを 以 前 は 大 腸 癌 の 手 術 の60%は て お り,手 術 法 の改 良 と と も に 減 少 し1900年 とな つ て い るが,な お そ の 中60%は は37% 腹膜炎 で死亡 して い る7)。 考 え ら れ る し,洗 作用は 弱 い と 腸 の み で は 本 研 究 で 見 ら れ た とお り, coli等 の病 原 菌 を 経 口的 の投 与 で は 全 身 的 の 副 作 用 を 強 く出 す の で は な い か と考 え られ る。 与 後 にE. coliの coliが 著減 し て 感 染 は 防 げ る と思 わ れ る 。 し か し 前 述 し た よ う に 菌 交 代 現 象 とか 耐 性 菌 の 発 現 を で き る だ け 防 ぐた め に は 短 期 間 の 投 与 が 望 ま しい 。 観 察 し た 結 果 に よ れ ばKanamycin 1日69の ま で は 陰 性 で あ つ た も の が1日 経 口 投 与 で3日 以 上 に わ た る時 は 菌 数 も 投 与 前 と 同 様 の 増 殖 を 示 し た 例 も あ り,2日 しか しな が らSulfonamides, ctrumantibioticsの 少 し,HERTER8)の Penicillin, broad-spe- 登 場 以 来,死 亡 率 と術 後 感 染 は 減 報 告 に よ る と大腸 手 術 の 術 後 感 染 はl antibioticsの 発 見 前 は73%で 20%と み で はbac- 作 用 が 主 でbactericida1の い る か ら 明 ら か にE. 死亡 し 術 死 は1.9%で し か し な が らPhthalylsulfathiazoleの teriostaticの と に か く,Kanamycin投 (Sulfathalidine)のcombina- 推 賞 して か ら欧 米 で は 普 遍 化 さ れ て 来 た 。 実 際1889年 発 生 が な く,手 もStaphylo- 経 口投 与 と 同 様 で あ つ た と 述 べ て い る 。 抑 制 す る こ とが で き な い 。 ま た,非 総 括 な らび に 考 案 注 射に よ た 術 後 に1例 ほ と ん ど 腸 内 細 菌 に 影 響 を 与 え ずE. 検 出 され た 。 et al. 22)は Dihydrostreptomycinの あ つ た が,使 用以来は 減 少 した 。 術 前 に 腸 管 内 の 病 原 菌 を抗 生 物 質 で 駆 逐 して 手 術 を す る と死 亡 率,術 後 感 染 率 の低 下 を 来 た す こ とは 実験 的 にgerm-freeのratで 報 告 され て い る が9),い つ ぼ う抗 生 物 質 使 用 の た め のstaphylococcal enterocolitisの 発 生 率 が 増 加 し て 来 た こ と は,し ば し ぼ 報 告 され 警 告 され て い る10∼15)。 にE. coliは 投 与 で 充 分 で あ る 。 ま た,薬 検 査 で は 陰 性(症 E. coliが 糞 便 の 汚 染 に よ り腹 膜 炎 を起 こ した。 あ つ た の が4日 発 生 し て い る(症 例9)こ 間後 の 後では と か ら 考 え る と,中 られ る 。 高 橋23)も 術 前 抗 生 物 質 使 用 例 に つ い て 菌 検 査 を 行 な い 投 与 が5日 monas, 以 上 に わ た つ た 時 は 再 びE. Klebsiella, Proteusが celi, Pseudo- 増 殖 す る こ とを 観 察 して 以 内 の 手 術 が 適 当 と述 べ て い る 。 Kanamycin単 独 投 与 群 とKanamycinとPhthalyl- sulfathiazole投 術 後早 期 の下 痢 は 起 因菌 の 同 定 と感 受 性 試 験 の 下 に 早 剤 投 与 中 止 後24時 例8,10)で 間 止 後 で き る だ け 早 期 に 手 術 を 行 な うべ き で あ ろ う と考 え 1∼3日 本 症 例 中 で も1例 に 術 後 早 期 に 難 治 性 の下 痢 と と もに 投与です で 検 出 さ れ て い な い 点 等 か ら 考 え る と2日 与 群 と を 比 較 す る と,E. coliの み に関 し て は 後 者 の ほ う が す ぐれ て い る 。 ま た,Enterococcus 期 か ら強 力 に 化 学 療 法 の必 要 が あ る。 い つ ぼ う,抗 生 物 はKanamycinに 質 の 投与 のた め に 耐 性 菌 が 発 現 す る こ とは 考 慮 しな け れ 独 投 与 よ り併 用 投 与 の ほ うが よ り 効 果 が 得 ら れ る と考 え ば な ら な い こ とで,し か も他 の薬 剤 に 対 して も しば しば る。 対 して 感 受 性 が 低 い 点 か ら考 え る と単 交 叉 耐 性 を 示 して 来 る。 この よ うな こ とは 本 症 例 中 の感 受 性 試 験 の結 果 で も観 察 さ れ た が,POTH1)はKanamycinは また,別 の観 点 か ら 多 くの 人 達 は16∼20),実験 的,臨 床 起 これ ば 縫 合 部 に 癌 の 再 発 が 起 こ り易 い と警 告 して い る。 お よ びPolymyxin洗 合併 zole併 coliとKlebsiella 用群 に 著 明 で あ つ た。 しか faecalis, ALTEMEIER epidermidis, & HUMMEL21)はPOTHの mycin-SulfathalidineはSulfathalidine単 らのcombinationtherapyよ 用 群 腸群 の投与前 と投 与 後 の腸 内 細 菌 の 変 動 を 観 察 し た 。 こ の 結 果,E. 症 を防 ぐ 目的 で種 々 の 術 前 使 用 法 が な さ れ て い る が, aureusの に つ きKanamycin 投 与 群,KanamycinとPhthalylsulfathiazoie併 は 減 少 ま た は 消 失 しKanamycinとPhthalylsulfathia- こ の よ うな抗 生 物 質 の 投 与 に よ るiatrogenicの らStaphylococcus 語 消 化 管 手 術 の 術 前 処 置 と し て15例 こ の傾 向 が 強 く推 賞 で きな い と述 べ て い る 。 的 観 察 か らenterocolitisが 結 推 賞 したNeo独投与群 か 検 出率 が高 い 点 か ら,こ れ りむ しろSulfathalidine geneS, Citrobacterは 増 加 し,新 Yeast-likebodyが α-Streptococcus, しStroptococcus た にStaphylococcus 検 出 さ れ た 。Alkali- β-Streptococcus, 対 し て は 減 少 が 見 ら れ ず,ま 菌 の変 動 が 見 られ な か つ た 。 た,Polymyxinの Proteusに 洗 腸 は CHEMOTHERAPY 876 術 後 合 併 症 は2例 OCT.1970 に発 生 し1例 は 下 痢 を 伴 な う腹 膜 炎 following で 他 の1例 は 腹 壁 膿 瘍 で あ つ た 。 Kananmycin投 aureomycin Arch. 与 前 後 のE.coliの 変 動 か ら考 察 す る 11) Path. 54 PETTET, J. D. et membranous と投 与 時 期 お よび 期 間 は 衛 前2∼3日 が 適 当で 投 与 終 了 後 早 期 に 手 術 をす べ きで あ る。 投 与 薬 剤 はKanamycin単 Obst. 12) とPhthalylsulfathiazole併 13) り効 果 が 得 られ た 。 SPEARE, 田 先 生,細 菌 の 検 出 に 当 つ た 山 本,堀 場,日 高検査技師 に 感 謝 の意 を 表 し ます 。 な お 本 論 文 の要 旨 は 第17回 14) G. M. FOSTER, 参 1) POTH, E. J. & antisepsis the 2) colon. tinal pp. a tics, 4) 92 COHN, I., Jr. new et al. 10 Zur POTH, : Wilkins 17) and isolation J. Antibio- 153 E. J. et und sero- f. Bakt. der I Orig. 165: R. York, 1955, pp. antisepsis : 1516•`1521, al. in surgery. : South 20) An M. adjunct J. 44 : in 226-.. : Abdominal operations. 3 rd Appleton-Century-Crofts, Ed. 21) Inc., posto- Amer. J. 1956 J. D.: Protection antibiotics. of Ann. Antibiotics W. H. : and colon Surg. for for colon 144: surgery. : 583•`491, 1958 in carcinoma Recurrence proximal rectum carcinoma. A. of following M. A. the resec- Arch. Surg. 65: 1952 M.: bowel : bowel disinfection. Local Role recurrence of of cancer implantation in large metastases Brit. J. 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P. 738•`752, 本 化 学 療 法 学 会 に お い て発 表 し た 。 : Amer. anastomosis 日 : 1954 enterocolitis, perative 稿 を 終 る に 当 り御 校 閲 下 さ つ た 中 央 検 査 部 細 菌 室 の 太 al. : 546,-552, therapy. 用 投 与 を 行 な つ た ほ うが よ chloramphenicol. 1952 enterocolitis. 98 nous 独 投 与 よ りKanamycin and : 39•`61, 23) 高 橋:開 腹 手 術 時 に お け る消 化 管 内細 菌 叢 と術 前 抗 生 剤 使 用 の 影 響 に つ い て。日 外 会 誌70:27∼ 46,1969 VOL. 18 NO. CHEMOTHERAPY 6 INFLUENCE OF ORAL OF KANAMYCIN PREOPERATIVE 877 ADMINISTRATION ON COLONIC FLORAE PREPARATION FOR IN THE COLON SURGERY HIDEHITOICHIHASHI,JIRO SASANABE,HIROSHIMURAI, YOSHIAKIIWATSUKI,KATSUKIITO and TATSUHEIKONDO 2 nd Department of Surgery, Nagoya University School of Medicine (Prof. SHIN HOSHIKAWA) Change in kanamycin, colonic by enteropathogenic sulfathiazole. cus Mechanical Infectious Considering for zole. and coli it preoperative abdominal the was Yeast-like cleansing observed of in indicated Escherichia complications of was mouth, However, epidermidis abscess florae given and that bowel on on with were the of it was given after influence patients Experience together on ; one the colonic was with prophylactically with and ƒÀ-Streptococcus. proliferated no 15 surgery. effective Proteus, ƒ¿- hand, had 2 colon highly when Alkaligenes, other in received was especially polymyxin encountered who antibiotic Klebsiella ineffective body, patients this on phthalyl- Staphylococ- administration. florae. peritonitis and the other wall. fate preparation of Escherichia is within coli in 3 days' the present administration study, the and in safe and combination porper with use of kanamycin phthalylsulfathia- was
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