1 研究テーマ 手と心でひびき合う造形教育 2 研修計画と研修

平成26年度 備前市教育研修所のまとめ
部会名(小学校図画工作部会)
部長名( 石原 玲子 )
1 研究テーマ 手と心でひびき合う造形教育
2 研修計画と研修経過
4月30日
備前市教育研修所総会(図画工作部会)
伊里中学校
6月 2日
県小学校教育研修会図画工作部会第1回幹事会,研修会
西川原プラザ
6月26日
第4回岡山県児童生徒絵画展小中合同事務担当者会及び研修会
山陽新聞社
8月22日
県図画工作科「授業力アップ」研修会
県生涯学習センター
10月 3日
備前市教育研修所小学校図画工作部会研修会(指導案検討)
東鶴山小学校
10月24日
備前市教育研修所小学校図画工作部会研修会
「てでかくって きもちいい」岡﨑先生研究授業
10月30日
東鶴山小学校
小学校図工部会・中学校美術部会合同審査会
(第4回岡山県児童生徒絵画展地方審査)並びに研修会
備前市民センター
10月31日
県指定図画工作科研究発表会
里庄東小学校
11月11日
第4回岡山県児童生徒絵画展中央審査会
山陽新聞社
12月 5日
備前市小・中学校美術展(備前ブロック)作品搬入
備前市民センター
12月 6日
備前市小・中学校美術展(備前ブロック)
備前市民センター
12月 7日
備前市小・中学校美術展(備前ブロック)
備前市民センター
12月 9日
備前市小・中学校美術展(備前ブロック)作品搬出
備前市民センター
2月 5日
県小学校教育研究会図工部会第2回幹事会,研修会
西川原プラザ
3 研修内容及び成果
(1) 備前市教育研修所総会(図画工作部会)(4月30日)
部員の確認,役員選出,前年度の活動報告
本年度の研究テーマ及び研修計画決定
(2) 図画工作科部会研修会(8月22日)
○講演「やさしさで考える造形教育―ユニバーサルデザインを使った授業実践―」
講師 岡山大学大学院教育学研究科(美術教育講座) 清田 哲男 氏
すべての人にとって,できる限り利用可能であるように考えて作られている「ユニバーサルデザイン」について
学んだ。わたしたちの身の回りにはたくさんのユニバーサルデザインのものがあるが,その「やさしさ」を見つけ
る授業の展開方法について学んだ。
○学年別授業力アップ講座
参加者が子どもの立場で講師より授業を受ける参加型研修。
1年 「手でかく ど~ろどろえのぐ」
2年 「カラフルな魚 み~つけた」
3年 「夢の水族館」
4年 「絵を見て,感じたことを,友だちと話し合おう」
5年 「世界に1ぴきの○○をかこう」
6年 「ストップ!○○の決定的瞬間」
現場の先生方の開発教材を直接指導によって体験することにより,実際の授業で活用できるスキル(意欲
喚起のための言葉がけ,題材や用具の選び方)について,研究を深めることができた。
(3)備前市教育研修所小学校図画工作部会研修会(10月24日)
東鶴山小学校の岡﨑綾子教諭が,
「てでかくって きもちいい」という題名で研究授業を行った。どろどろの
粘土を画用紙いっぱいに広げながらの造形遊びだった。子どもたちがとても意欲的に活動できていた。
「みて
みてタイム」で相互鑑賞の時間を取り入れることで,技法や色遣いの良さなどを押さえることができた。
(4)小学校図工部会・中学校美術部会合同審査会(第4回岡山県児童生徒絵画展地方審査)
並びに研修会(10月30日)
今年度は,第4回「岡山県児童生徒絵画展」となった。絵画展の趣旨は①児童生徒の造形的な表現及び鑑賞
の活動を通して豊かな感性や情操を養う②教師の絵の見方や指導のあり方をともに考える研修の機会とする
という2つである。
各学年の作品の審査・評価と併行して「児童の思い」と「表現方法」について意見や情報交換をした。新た
な気づきや学びのある研修会となった。
(審査視点) ・児童の願いや思いが伝わってくる作品であること。
・学年にふさわしい表現方法であること。
(5)小中美術展
市内全小中学校児童・生徒の作品を市民センターに展示した。出品作品は,絵画や工作などであった。どれ
も思いのこもった作品ばかりであった。
☆展示期間中には,家族連れをはじめ多くの方(582名)が訪れ,熱心に作品を鑑賞していた。来場者か
らは,
「子どもたちの,一人一人が工夫して個性豊かに表現していて感心しました。
」
「小学生から中学生の作
品があって,成長段階に応じた表現が楽しめました。
」
「来年もぜひ開催してください。
」
「市内全域の児童・生
徒の作品を一度に見てみたいです。
」などの感想をいただいた。小中美術展は子ども達の発表の場であると同
時に,図画工作・美術教育・学校教育を理解していただくよい機会になっている。
4 まとめ(反省と考察)
(1)研修会で学んだこと=目標の設定
○優れた指導者は,授業の目標を明確にし細やかに評価している。
(造形教育の充実)
○技能を高めるために,取り扱いやすい題材や材料の工夫を続けている。
(手をひびかせる)
○相互鑑賞を活動の途中に入れることで,自分や友達の作品の良さを感じたり,新たな表現につながる。
(心をひびかせる)
(2)審査会で学んだこと=評価の活かし方
○描きたい,作り上げたいという児童・生徒の思いを表現に活かす工夫が必要である。
○一人では一面的なとらえ方になりがちだが,複数で審査し,作品評をかわすことで,多面的な評価の視点
をもつことができた。
(3)作品展出品を通して学んだこと=啓示の機会
○出品者自身には制作への自信となっていた。
○来場した小・中学生は,他者の出品作品を見ることで,次への制作意欲を感じていた。
○小・中学生校で取り組んでいる造形教育への理解を深める機会となっていた。