8月17日ー8月23日

ジョージア政治・経済 主な出来事
【 2015 年 8 月 17 日 ~ 2015 年 8 月 23 日 】
〔当地報道をもとに作成〕
平成 27 年 8 月 25 日
在ジョージア大使館
1.アブハジア・南オセチア
▼「在南オセチア・アブハジア共和国大使館」の開設
(18日)
補代理、ヌーランド国務次官補およびタルワール国務次
官補、オルブライト前米国務長官、ハムリー米戦略国際
問題研究所所長らと会談。
・
「カ」米国防長官との会談では地域的な安全保障や米・
・ツヒンヴァリにおいて「在南オセチア・アブハジア大
ジョージアの国防協力について議論。
「カ」米国防長官は
使館」の開設式典が行なわれた。式典にはティビロフ「南
アフガニスタンでの Resolute Support ミッションへのジョ
オセチア共和国大統領」
、ビビロフ「南オセチア共和国議
ージアの貢献を称賛し、NATO・ジョージア委員会および
会議長」
、チリクバ「アブハジア共和国外相」を団長とす
NATO・ジョージア実質的パッケージを通じて同盟国とと
る「アブハジア共和国」代表団、エルバキエフ「駐南オ
もにジョージアを支援し続けることを約束した。
セチア・アブハジア大使」らが出席。チリクバ「アブハ
・19
日、米国平和研究所で講演。2016 年のワルシャワで
ジア共和国外相」は初めて南オセチアを訪問した。
の NATO 首脳会議で、ジョージアの NATO 加盟に関する
・アブハジア・南オセチア間の相互の「査証」撤廃につ
具体的な成果が得られなければ、これまでの NATO の全
いて合意。
ての約束は空虚なものであったことが示されることにな
▼露軍の軍事演習に関するジョージア外務省声明(1
り、ジョージア国内で NATO に対する懐疑的な見方が更
9日)
・17 日に露軍が南部軍管区にて大規模な軍事演習を開始。 に広まることになるだろうと述べた。また、ワルシャワ
露国防省によれば、
演習には2000 名以上の兵士が参加し、 首脳会議で NATO の拡大を支持する決定がなされなけれ
ば、ロシアはウクライナやジョージアのみならず、NATO
500 以上の特殊通信機器が使用される。
メンバーである旧ソ連諸国に対しても行動を起こそうと
・ジョージア外務省は、演習がジョージアの被占領地域
であるアブハジアおよび南オセチアでも行なわれており、 するだろうと発言。
▼ドンドゥア第一外務次官の中国訪問(21日)
また、演習に並行して露側からのジョージア管理空域の
・ドンドゥア第一外務次官が中国を訪問し、程国平・中
侵犯が続いているとしてロシアを非難する声明を発表。
国外交部副部長と会談した。会談では、特に貿易・経済
【アブハジア】
面での最近の二国間関係の進展を評価し、
「新シルクロー
ド・経済ベルト」プロジェクトにおける今後の協力に焦
▼アブハジア鉄道の復旧作業(21日)
点を当てた。国連安保理の改革に関しても協議。
・ブルガコフ露国防次官は、7 月にアブハジアに派遣され
・同行のケレセリゼ・無任所大使は劉勁松・中国外交部
た露軍鉄道部隊がアブハジア鉄道の復旧に向けて取り組
国際経済局副局長と会談。
「新シルクロード・経済ベルト」
んでいると発言。同次官によれば、兵士 500 名と特別車
プロジェクトにおける今後の協力や10月に予定されてい
両 50 台が 33km の区間の復旧のための作業を行なってい
る「トビリシ・シルクロード・フォーラム」の準備に関
る。作業は 12 月までに終了する予定。同区間は 1992 年
して議論した。
~1993 年のアブハジア紛争以来使用されていない。
・24 日、ジョージア外務省は、ロシア占領体制がオチャ
ムチレ・エングリ間の鉄道の復旧作業を口実にアブハジ
アに鉄道部隊を引き入れたとしてロシアを非難する声明
を発表。声明は 2008 年 8 月以前にもロシアはアブハジア
において鉄道の復旧作業を行ない、戦闘行為の際に鉄道
を兵士や兵器の輸送のために利用したと指摘している。
2.外 政
▼ウルグアイとの査証撤廃が発効(16日)
・ジョージアとウルグアイの間での一般旅券保持者によ
る 90 日までの滞在に関する相互の査証撤廃が発効。
▼ヒダシェリ国防相が訪米(17日―21日)
・ヒダシェリ国防相が就任後初めて訪米。カパナゼ参謀
総長が同行。カーター米国防長官、ロドリゲス国防次官
3.内 政
▼特務隊員の釈放(17日)
・2006 年にトビリシ市内で青年 2 人が殺された内務省の
特殊作戦に関連し、裁判所は、
「不法な命令の実行」の容
疑で審理前勾留下に置かれていた当時の特務隊員 7 人の
釈放を決定。
▼国連総会への出席者をめぐる議論(19日)
・15 日、政府は 9 月末に行なわれる第 70 回国連総会にガ
リバシヴィリ首相が出席すると発表。
・19 日、プハラゼ大統領外交補佐官が会見を開き、大統
領がリトアニア大統領により招待され、9 月末に「東方パ
ートナーシップおよび女性の能力の活用に関するハイレ
ベルの協議」のためにニューヨークに滞在するとして、
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ジョージア政治・経済 主な出来事 2015.8.25
▼アルメニア農業相のジョージア訪問(18日)
首相ではなく大統領が国連総会に出席したほうがよいと
述べた。
・ダネリア農業相はカラペチャン・アルメニア農業相と
会談。
間もなくアルメニアでも開始されるEUのENPARD
(農業・農村振興のための EU 近隣諸国プログラム)や
農産物の輸出入などについて議論。両国の農業研究機関
の協力について合意。
・会談後に行なわれた共同記者会見で、
「ダ」農業相は、
農業分野での両国の協力には現実的な将来性があると述
べた。また、両者は、市場の多角化が両国にとって重要
な課題であるとして、EU と DCFTA を結んだジョージア
とユーラシア連合に加盟したアルメニアは、互恵的な協
力を発展させることができると述べた。
▼補欠選挙への野党の不参加(20日)
・
「非民主的な選挙環境」および選挙制度改革の要求に対
する政府の無作為を理由として、11 の国会外野党が、10
月末に行なわれるマルトヴィリおよびサガレジョ選挙区
での国会の補欠選挙への不参加を表明。不参加を表明し
たのは民主運動・統一ジョージア党、労働党、新右派党、
自由ジョージア党、国民民主党、欧州民主主義者党など。
・自由民主主義者党は既に不参加を表明している。
・21 日、ラティアニ統一国民運動事務局長は、同党の補
欠選挙への不参加を表明。2016 年 10 月に予定される議会
選挙の前倒しの実施を目指して手段を尽くすと述べた。
▼パンの値上げの可能性(18日)
4.経 済
▼2014年の直接外国投資(17日)
・国家投資局が 2014 年の直接外国投資の確定値を発表。
外国からジョージアへの直接投資額は 2873 百万ドル(前
年比 28.6%増)
。ジョージアから外国への直接投資額は
1139 百万ドル(同 11.8%減)
。差し引き 1758 百万ドルの
入超(86.6%増)
。
・ジョージアへの投資国は投資額の大きい順にオランダ
373.7 百万ドル、アゼルバイジャン 341.4 百万ドル、中国
217.9百万ドル、
英国181.9百万ドル、
ルクセンブルク109.6
百万ドル、米国 107.6 百万ドル、ロシア 82.2 百万ドル、
パナマ 70.7 百万ドル、トルコ 63.1 百万ドル。
・製パン業者らがパンの値上げの必要性を主張している
ことに対し、ダネリア農業大臣は、今年のジョージア国
内の小麦の収穫は良好であり、また、国際市場での小麦
の価格は低下しているため、小麦粉が値上がりすること
はありえないと強調。
▼ナルマニア・トビリシ市長がイスラエルを訪問(18
日)
・ナルマニア・トビリシ市長がジョージア・イスラエル
商工会議所の招きによりイスラエルを訪問。エルサレム
市長、投資家らと会談。同行したペルタイア・ジョージ
ア国家投資局局長は、
「イスラエルのビジネス関係者らは
ジョージアの観光や製造の分野への投資に関心を示し
た」とコメント。
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ジョージア政治・経済 主な出来事 2015.8.25