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本書を正しく理解して活用するために
10
―
「エビデンス」
の基本的な考え方― (湯浅秀道)
Part1 口腔外科に関する迷信と真実
Chapter1
抜歯に関する迷信
迷信1
垂直な親知らずは抜歯しやすい (湯浅秀道)
14
迷信2
抜歯困難で歯根を残すと感染する (湯浅秀道)
16
迷信3
親知らずによって前歯がずれる (大儀和彦)
18
迷信4
症状のない埋伏した親知らずも抜歯する (長尾 徹)
20
迷信5
親知らずの抜歯を、わざわざ入院で行うのは大げさ (湯浅秀道、大儀和彦)
22
®
迷信6
を使う (大儀和彦、安藤彰啓)
親知らずの抜歯にはロキソニン (ロキソプロフェン)
24
迷信7
抜歯の際は、健康な人でも術後に抗菌薬投与を行うべき (長尾 徹)
26
迷信8
埋伏した親知らずの抜歯のための切開方法は決まっている (湯浅秀道)
28
迷信9
埋伏した親知らず抜歯後に疼痛や腫脹を起こさないのは腕次第 (湯浅秀道)
30
迷信10
親知らずの抜歯で下唇麻痺を起こさないのは腕次第 (湯浅秀道)
32
迷信11
親知らず抜歯後のドライソケット・感染・舌の知覚鈍麻に、テクニックによる違いがある
(湯浅秀道)
34
迷信12
(非外科的)
のときに滅菌グローブは必要 (大儀和彦)
抜歯
36
迷信13
簡単な上顎臼歯の抜歯時でも口蓋側の浸潤麻酔は必要 (湯浅秀道)
38
迷信14
抜歯後の歯槽骨の吸収を少なくするためには抜歯窩に何か入れるとよい (湯浅秀道)
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Chapter2
小手術に関する迷信
迷信1
大きな根尖透過像は根管治療では治癒しない (宮下裕志)
48
迷信2
歯根端切除術をすれば再根管治療を行わなくてよい (宮下裕志)
50
迷信3
歯根端切除術は歯根の先端を切るだけでよい (宮下裕志)
52
迷信4
(歯が原因の GA、AA、PA)
は、少し切って抗菌薬を処方すれば
歯の周りにある小さな膿瘍
よい (宮下裕志)
54
迷信5
舌小帯切除術で発音が改善する (湯浅秀道)
56
迷信6
著しい歯髄炎の痛みには、浸潤麻酔より伝達麻酔のほうが効果がある (安藤彰啓)
58
迷信7
神経を損傷した場合はビタミン剤を投与する (安藤彰啓)
60
迷信8
下顎孔伝達麻酔による下唇知覚鈍麻の発生率は、どの麻酔薬でも同じ
(湯浅秀道、安藤彰啓)
62
迷信9
ワスムンド切開法では、歯間乳頭部が切開線に含まれていても問題ない (湯浅秀道)
64
迷信10
(嚢胞・KCOT)
は、すぐに摘出が必要 (湯浅秀道)
大きな単一のエックス線透過像
66
迷信11
補綴前外科処置後に通常の義歯を作製する方法より、インプラント維持の義歯のほうが
患者満足度が高い (湯浅秀道)
70
Chapter3
顎関節症・咬み合わせに関する迷信
迷信1
顎関節症はスプリント治療
(スタビライゼーションスプリント)
で治る (湯浅秀道)
74
迷信2
顎関節症は無理に口を開けずに安静にすべき (湯浅秀道)
76
迷信3
顎関節症は咬合調整などで咬合を変えると治る (湯浅秀道)
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Part2 口腔内科に関する迷信と真実
Chapter4
粘膜疾患に関する迷信
迷信1
口内炎にビタミン剤は効果がある (安藤彰啓)
84
迷信2
口腔カンジダ症には必ず拭うと取れる白斑がある (長尾 徹)
86
迷信3
小さくて疼痛をともなう口内炎は悪性ではない (長尾 徹)
88
迷信4
扁平苔癬は、がん化しない (安藤彰啓)
90
迷信5
小児の一次性ヘルペス性口内炎への対応は、補液と栄養摂取のみがよい (安藤彰啓)
92
迷信6
口腔内に見られる小さな粘液嚢胞は放置でよい (湯浅秀道)
94
迷信7
(ドライマウス)
には含嗽剤を処方する (長尾 徹)
口腔乾燥症
96
迷信8
(ドライマウス)
への効果的な治療法はない
含嗽剤が効かないのであれば、口腔乾燥症
(湯浅秀道)
98
Chapter5
口腔顔面痛・診断に関する迷信
迷信1
味覚障害には亜鉛の投与が有効 (湯浅秀道)
104
迷信2
炎症・感染所見のないところに痛みはない (安藤彰啓)
106
迷信3
舌痛症は
“気のせい”
だから治らない (安藤彰啓)
108
迷信4
根尖病変による疼痛に抗菌薬の投与は効果がある (湯浅秀道)
110
迷信5
歯肉溝からの排膿は歯周病が原因 (宮下裕志)
112
迷信6
CT 撮影をすると根管治療の成功率が上がる (宮下裕志)
114
迷信7
CT 撮影をすると親知らず抜歯後の下口唇知覚鈍麻が少なくなる (湯浅秀道)
116
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Chapter6
全身疾患との関連に関する迷信
迷信1
抗血小板薬・抗凝固薬は抜歯前に休薬が必要 (安藤彰啓)
迷信2
細菌性心内膜炎のリスクが高い患者の抜歯・小手術では、抗菌薬の予防投与は必須
(長尾 徹)
122
124
迷信3
(CVD)
は歯周病治療で予防できる (湯浅秀道、宮下裕志)
心血管疾患
126
迷信4
糖尿病の検査で重要な HbA1c は歯周病治療で改善する (湯浅秀道、宮下裕志)
128
迷信5
(ステロイドカバー)
が必要
副腎皮質ホルモン製剤使用患者では、抜歯前に同剤の追加投与
(安藤彰啓)
迷信6
高血圧患者には、アドレナリンが含まれていない局所麻酔薬を使用しなくてはならない
(安藤彰啓)
迷信7
迷信8
130
アナフィラキシーショックで死に至ることは少ない (湯浅秀道)
132
134
(BP)
製剤を使用中の患者の、抜歯前の休薬は必要ない
ビスフォスフォネート
(安藤彰啓)
136
迷信9
病棟スタッフによる口腔のケアで肺炎予防は可能 (湯浅秀道)
138
迷信10
フッ化物は小児に使うもので、高齢者の口腔のケアには必要ない (湯浅秀道)
140
臨床論文を読むために必要な用語と考え方 (湯浅秀道)
・臨床研究/144 ・エビデンス/144
・エビデンスの確信性の程度
(エビデンスの信頼性・エビデンスの質)
/145
・エビデンスの確信性の程度に関係する5要因/145
・アウトカム
(outcome)
・代替のアウトカム・真のアウトカム・エンドポイント/145
・真の効果の大きさと治療の推奨/146 ・研究で効果があっても、臨床で効果がない場合がある/146
・相対危険度
(risk ratio:RR)
・平均差
(mean difference:MD)
/146
・サンプルサイズ・症例数
(の重要性)
/146 ・P値・有意差・統計学的有意差があった・第1種の過誤/147
・統計学的有意差がなかった・第2種の過誤/147 ・95%信頼区間/147
・NNT・絶対差の重要性/148 ・ITT 解析
(intention to treat principle)
/148
・ランダム化割付け・ランダム化比較試験/149 ・システマティックレビュー
(系統的レビュー・コクランレビュー)
/149
・メタ分析
(メタアナリシス)
・シンプソンのパラドックス/149
・バイアス・バイアスのリスク・risk of bias/150 ・交絡因子
(confounding factor)
/150
・ブラインド・マスキング・盲検化・プラセボ/150 ・コントロール・対照
(対象との違い)
・介入/151
・利益相反・COI・ランチョンセミナー・企業協賛勉強会・製品サンプル付き講習会・企業ロゴ入りボールペン/151
・診療ガイドライン/151 ・GRADE・推奨/質
(確信性の程度)
/151
・VAS:visual analogue scale
(ビジュアルアナログスケール)
/152 ・口腔内科
(oral medicine)
/152
・研究デザイン・統計/153
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TOPICS
・エビデンスの図はこうして見よう (湯浅秀道)
12
・若手歯科医師への抜歯のアドバイス (大儀和彦)
43
・第二大臼歯の遠心部う蝕の治療のために親知らずを抜歯する必要があるか? (湯浅秀道)
44
・口腔外科専門医としての開業について (大儀和彦)
46
・診断は初診時に行うべきか (宮下裕志)
69
・顎関節症の開口訓練 (湯浅秀道)
80
・TCH とは? 咬み合わせの癖は気にしないようにするとよい? (湯浅秀道)
81
・口腔がんのリスク因子は喫煙と飲酒だけ? (長尾 徹)
100
・舌痛症は
「舌を歯で触る癖」
と心得る 舌痛症への対応で
「気のせい」
「正常です」
は禁句!
(湯浅秀道)
118
・口腔顔面痛・口腔乾燥症は口や舌を動かす癖から生じることもある (湯浅秀道)
120
・Oral care と誤嚥性肺炎 (湯浅秀道)
142
・英語論文を読んでみよう (湯浅秀道)
154
・システマティックレビューを評価しよう! (湯浅秀道)
156
COLUMN
・難抜歯の場合の対応 (湯浅秀道)
17
・若手歯科医師への提言 (湯浅秀道)
34
・
“ドライソケットの治療”
の迷信がない理由 (湯浅秀道)
35
・PubMed で再現性のある検索をする方法 (湯浅秀道)
38
・スプリットマウスデザインの利点と問題点 (湯浅秀道)
41
・顎関節症の診断方法が変わる? (湯浅秀道)
76
・口内炎の軟膏の塗り方のコツ (湯浅秀道)
84
・海外研修のススメ (安藤彰啓)
92
・ベイズの定理・事前確率・尤度
(ゆうど)
・事後確率について (湯浅秀道)
99
・神経可塑性
(neuroplasticity)
とは (安藤彰啓)
106
執筆者の利益相反
すべての執筆者に、本書で扱った薬品・機器・診断基準に対して金銭に関する経済的な利益相反
は存在していない。ただし、執筆者自身の研究論文を参照するなど、アカデミックな利益相反
(個
人の専門性や好み、昇進・キャリア形成など)
が、湯浅秀道、宮下裕志、長尾 徹に存在した。
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