平成27年度 岐阜県歴史資料保存利用講習会を開催 10月19日(月)に県シンクタンク庁舎で今年度の岐阜県歴史資料保存利用講習会を 開催しました。参加者は来賓を含めて116名で会場はほぼ満席でした。一般会員の他、 今年度は県及び市町村職員の方が22名とこれまでよりも多く参加いただきました。 以下に、講習会の概要を紹介します。 ◇開会セレモニー 開会のことば(北野興策副会長) 会長挨拶(小川敏雄会長) ◇来賓挨拶 内木禎岐阜県法務・情報公開課長 前田千博岐阜県歴史資料館長 ◇講演 岐阜大学教授の早川万年先生に「東海地域古 代史の諸問題」と題して講演をしていただき ました。先生は、美濃・飛騨を中心とした古 代史について具体的な例をあげてお話されま した。また、史資料の悉皆調査と多角的な研 究、市町村の枠を超えた「地域」史への取り 組み、地域の歴史の「豊かさ」の再評価、「人 材」の育成等の必要性についても述べられま した。 早川万年岐阜大学教授 -1- ◇実践発表 午後から、民間の取り組みとして、国府史学会会長の堀祥岳氏に「《飛騨国府アーカイ ブス》の構築をめざして」と題して発表をしていただきました。堀氏は国府史学会の再結 成や、国府町史編纂事業の関係者を巻き込んだシンポジュウム、地元中学生による「飛騨 史料」の PC 入力のボランティア活動などを紹介されました。 続いて、市町村の取り組みとして、飛騨市行政資料調査室の本永義博氏に「飛騨市の歴 史資料と公文書の整理と利用」と題して同市の実践を発表していただきました。本永氏は、 平成21年に公文書等の管理に関する法律の制定により、飛騨市の行政資料を広く市民に 公開できるように行政資料室を設置して整理を開始したこと。整理を行う中で、明治19 年からの「役場日誌」が残っていることが分かり、それが飛騨地域の歴史を裏付ける貴重 な資料であることが分かったなど、歴史資料・公文書の整理・保存の経過や重要性につい て発表されました。 講習会に参加したある行政職員は「歴史資料だけでなく公文書の整理・保存も重要であ ることを実感した。今後の取り組みの参考になった」と感想を述べておられました。 堀祥岳国府史学会会長 飛騨市行政資料調査室の本永義博氏 ◇資料交換会 例年のように、昼休みに資料交換会を 実施しました。参加者が熱心に出品の書 籍や資料を見られ、多くの交換がなされ ました。 -2-
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