5号 6月23日号

平成27年6月23日 新潟市立木戸小学校
木戸っ子Network
第5号
子どもだからこそ……
校長
宇ノ井 修二
最高の青空の下で、最高の運動会を実施することができました。保護者の皆様、地域の皆様に、
様々な面でご協力いただきました。心より感謝申し上げます。大変ありがとうございました。
年末、激しい喉の痛みと発熱で、医者に行きました。そこで、少しにぎやかに動き回る兄弟に遭
遇しました。二人は、待合室のソファを跳びはねている状態。母親は何か用があったようで、携帯
でメールを打っています。兄弟の動きは、やや限度を超えている様子。周囲の人も眉間にしわを寄
せています。小心者の私は、
「静かにしようか。
」の一言を、言おうか言うまいかさんざん悩み、心
臓がバクバク。熱でふらつく頭と、バクバクの心臓を押さえ込みながら、その子が近付いてきた時、
意を決して言いました。響くような低い声で、その子の目を見て、親に聞こえるように。
「ここは、
騒ぐ場所じゃないよな。
」と。直後、待合室が静まり返ったのが分かりました。心の中では「やって
しまった。
」と少々反省。すると、その母親が申し訳なさそうに、
「すみません。
」と応じてください
ました。バクバクする心臓のまま、
「いやぁ、元気がいいですね。
」と当方も笑顔で応じました。す
ると、その母親は、
「
(元気が)よすぎて。ほら、具合の悪い人もいるんだから、静かにしなさい。
」
と、あらためて兄弟を隣に座らせました。
「なんか、余計なお世話だったかな。
」と振り返りました。
そんなやり取りが終わっても、心臓のバクバクはまだ続いていました。……小心者です。
木戸ベーシック(生活)の一つに、
「思いやり歩行」が
あります。
「廊下は右を静かに歩く」という約束です。大
切なことです。できている場合もあるし、できていない
場合もあります。できていない場合、校内ではごく普通
にどんどん指導しています。
教員です。
それが仕事です。
でも、一歩校外に出て、よその子を指導する時は、かな
りのエネルギーが必要です。上の出来事の時も悩みまし
た。近所の医者なので、おそらく近所の子。親も当然近
所の方。どこでどうつながるか分かりません。でも、自分の暮らす地域の子を、地域で暮らす大人
である私が育てなかったら、暮らしよい地域にはならないと思うのです。
時には、自分にとって「正しいこと」が、相手にとって「正しいこと」ではないかもしれません。
でも、一般常識の範囲で判断できる、安全に関することや、迷惑に関すること。命に関わることや、
友達の心を強く傷付けること。それらをきちんと指導し、木戸地域で暮らす子どもたちを、この地
域にかかわる私たち大人で、一丸となって育みたいと考えています。
「子どもなんだから」という許容や容認が、
「指導の判断」を鈍らせてしまう場合があります。で
も、
「子どもだからこそ」一般常識をきちんと教え、その子の将来を見据えて、木戸地域の将来を見
据えて、育てたいと思っています。
木戸小学校は、将来にその成果が必ず現れることを信じ、今、叱ったり教え諭したりすることに
躊躇しません。
第1回 新潟東警察地区学警連(平成27年6月18日実施)より
※ 「学警連」とは、
「学校警察連絡協議会」の略です。
<東警察署生活安全課の方からの指導>
最近問題になっていることとして以下のような事例が挙げられる。
自転車に乗っていて車とぶつかった際のこと。子どもも運転手も、両者とも慌てる。運転手
が「大丈夫?」と声を掛ける。気が動転している子どもは、「大丈夫です。」と言葉を返す。こ
の言葉を得た運転手は、その場を去る。子どもが家に帰って親に話し、医者に連れて行ったら、
結構大きな怪我だった。この場合、警察としては、連絡が来れば「ひき逃げ」「当て逃げ」の
交通事故として扱う。本来「その場から、警察に電話する」のが基本。車の運転手にはその責
任がある。子どもたちにも指導してほしい。
この指導を受け、学校では、以下の2点を指導し始めました。
① 車とぶつかったら「家か学校に電話してください。
」と運転手に言うこと。
② 「大丈夫です。
」とは、できるだけ言わないこと。
以上の2点です。運転手には、もともと警察に連絡しなければならないという責任があります。各
ご家庭でも、交通安全について、ぜひ話題にしてください。
<教育委員会学校支援課からの指導>
子ども同士でゲームセンターやゲームコーナーに行くことが、「OKである」と思っている
保護者や子どもがいる。各学校で、今一度指導してほしい。
万引きで補導される子がいた。万引きが「犯罪」である。今一度指導してほしい。
「平成27年度 木戸っ子のやくそく」に、
「買い物をする用事がない店には行きません。
」
「子ど
も同士で大型ショッピングセンターやゲームセンターに行きません。
」と記載してあります。学校で
は、あらためて指導しました。各ご家庭でも、話題にした上で、放課後や休日の子どもたちの行動
について、ご確認ください。
<東署管内の各学校(27校)からの報告事例>
ブレードボードが流行っている。問題は「道路でのブレードボードの使用」。車との接触で
傷を付け、大きな問題となった。交通事故の原因にもなりかけた。
公園でエアガンを用いて遊び、他の子や地域の人に迷惑を掛けている子がいた。
自転車で低学年児童(その他、お年寄り等の通行人)にぶつかり、賠償問題に発展した。
ブレードボードとエアガンについては、
上述の
「平成27年度 木戸っ子のやくそく」
の通りです。
学校では、
「ブレードボードは、車の通らない場所で乗る。」
「危険な遊び(エアガンも×)や、持
ち物の交換(カードなど)はしない。
」と指導しています。
「持っていること」は悪いことではあり
ません。問題は、
「遊ぶ場所」や「遊び方」にあります。よく考えて行動するよう指導します。
「自転車に乗っている際、加害者として扱われる場合がある」という点を知らない子が多くいま
す。学校でもあらためて話題にします。各ご家庭でも、お願いします。
「平成27年度 木戸っ子のやくそく」をもとに、学校と家庭で歩調を合わせて、木戸っ子を見守
っていきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。