平成１９年(2007 年)７月１３日総務委員管理会計室会資料特命担当中野区のコンプライアンスの推進の検討状況について【趣旨】区と区民や区内事業者とが協働して、住みよい活力ある中野のまちづくりに取り組んでいくには、区政が公正・適正に運営され、区民や事業者との信頼関係が築かれていることが不可欠である。区民との信頼を築いていくためには、職務遂行にあたって職員一人ひとりが、おもてなし運動などで培ってきた区民本位の精神を基点に据え、職務権限等の私的利益への利用や区民の疑惑等を招きかねない行為はこれを厳に慎み、不当な要求等にも毅然とした姿勢で対応する高い倫理観、使命感をもち、健全な社会感覚を尊重して、区民の納得を得られる区政運営に努めていかなければならない。区としては、職員の倫理意識の向上を図るとともに、それを支える組織づくりと、万一職員に法令等に違背する言動があったときそれを早期に発見し、是正・指導できる体制等を整える。【基本的考え方】１職員の倫理行動規範は、狭い意味での法令遵守にとどまらず、区民本位の区政、住みよい活力ある中野のまちを実現するという理念に立ったものとして示す。２職務の公正・適切な遂行について職員自身による気づきを促すとともに、職場での声がけ、チェックシートによる点検、相談しやすい職場づくりに努める。また職員の疑義ある言動の早期発見と是正、更に公益通報への迅速・適切な対応等ができる体制づくりに努めることを通じて、組織の自浄力を高めていくことを基本とする。３職員とその職務執行に利害関係をもつ事業者等との間で、区民の疑惑や不信感を招くような行為が行われないよう、禁止される行為を明らかにするとともに、相当な理由があるとして禁止が解除される場合の要件・手続き等を示す。４契約や許認可など特定の業務に関して寄せられる提案・要望等については、区政に生かせるものはこれを活かせるようにするとともに、要望を繰り返すことで職員へ心理的圧力を与えていると思われるケース等については相手に自粛要請等ができるよう、その提案・要望等の内容や事実経過・職員の対応等を記録することとする。５職員の職務執行に対して、暴力や威圧的な言動など不当な手段で自らの主張実現や利得を求めたり、違法・不当な処理を求める不当要求行為については、組織として対応し、相手方に対する警告、不当要求事実の公表、告発等の措置を行うこととする。６職員の法令に違反する言動に係る公益通報の調査・審査については、現在ある公益通報委員会を改編充実し、通報者の保護に留意しながら、通報のあった事実についての説明・資料の要求、関係者からの事情聴取の調査を行い、事実関係や問題点等を整理して、違法な事実の有無、講ずるべきと考える措置等について区長等に報告する。７公益通報についての調査・審査を担う組織として(仮称)倫理審査会を置き、区長が指定する職にある者に区長が委嘱する専門的識見をもった者を加えて構成する。その所掌事項には、公益通報の調査のほか、利害関係者との間での行為制限の規定に抵触する行為及び不当要求行為等についての調査・審査も含める。８コンプライアンス推進のためには、条例・規則・指針等を定めるとともに、職員一人ひとりの意識向上と、日々の業務における公正・適正な執行の確保、それを支える職場づくりの具体的な取組みが重要である。Ｑ＆Ａも含めた分かりやすいガイドブックの作成、自己点検・職場での点検のツールとして活用できるチェックシートの作成、研修などの取り組みを進めていく。【(仮称)職員倫理条例の主な規定事項】１中野区職員としての倫理規準（倫理行動規範）法令遵守にとどまらず、区民本位の区政を実現するために職務の適切な遂行に努める姿勢を示す。２利害関係者との間での行為制限職務に係る利害関係者との間で原則として禁止される行為及び禁止行為が許される場合の手続きを概括的に定める。３特定業務についての要望等の記録特定の業務について決定関与者以外から寄せられる提案・要望等は記録をとり、報告をする。必要な場合はその記録を開示・公開することを定める。４不当要求行為の禁止職員に対する不当な手段での要求や違法・不当な内容の要求を禁止するとともに、不当要求行為があった場合には警告等の措置をとることを定める。５公益通報公益通報として扱う要件、調査等の対応、通報者の保護等について必要な事項を定める。６倫理審査会公益通報の調査、利害関係者との間の行為制限違反や不当要求行為への対応についての審査・協議等を所掌事項とする倫理審査会を置くこととし、その構成等を定める。【今後のスケジュール】７月～条例・規則案等の検討第３回定例会（仮称）職員倫理条例案の提案条例公布後コンプライアンス推進の仕組み等についての庁内説明、研修