租税基礎法学特殊講義 秋 峯 (国税通則法・国税徴収法) 1 年 2 単 位 ! # # $ 晴 " # # % 9月4日 (金) 1 8 : 0 0∼2 1 : 1 0 集中 9月5日 (土) ・6日 (日) 9: 0 0∼1 7 : 5 0 9月1 9日 (土) 1 3 : 0 0∼1 7 : 5 0 男 前 期 授業のねらい この授業では、所得税法、法人税法、消費税法などの個別の実体法とはいわば車の両輪の関係にあるともいえる、 租税法の手続関係法律について、その基礎知識の理解が深まることを目指します。 租税法の手続関係については主に国税通則法・国税徴収法に規定されていますが、これらの国税通則法等は、国 税についての基本的・共通的な事項、すなわち、国税の納付義務の確定、国税の納付等、国税の還付等、国税の更 正・還付等の期間制限、行政手続法との関係、国税の滞納処分、不服審査・訴訟などについて定めています。また、 その特則が個別の実体法に定められています。したがって、国税通則法等の内容及び国税通則法等と個別の実体法 との関係についての理解が十分でなければ、租税法全体の体系的な理解が難しくなります。また、国税通則法は、 行政不服審査法及び行政事件訴訟法の特別法であり、租税争訟について理解を深める上でも、欠かせないものです。 そこで、この授業では、国税通則法等に定められている課税・徴収手続の概要・救済手続の概要、重要条文の解 釈・判例などについて、実務面にも配意して、検討します。 授業方法 1回の授業を前半と後半に分けます。前半(4 5分)では、担当教員が各回のテーマに関する基本的な事項につい て講義を行います。後半(4 5分)では、受講者の理解が深まるよう、①まず、担当教員が作成した、各回のテーマ に関連する重要な判例に関する資料を読む、②その後、担当教員が司会をしながら、その判例の争点について全員 で討議を行う、③最後に、担当教員が討議の内容について整理する、という形で進めます。 また、いわゆる法学未修者については、たとえば、参考書欄に掲げた行政法の基本書を通読しておくことが望ま れます。 授業計画 1 租税手続法の概要 2 租税手続法の意義 3 租税行政組織と租税職員の守秘義務 4 納税義務の成立・承継 5 租税確定手続(確定の方式、申告納税方式) 6 租税確定手続(更正の請求) 7 租税確定手続(更正・決定、賦課課税方式) 8 附帯税、還付請求権、除斥期間、質問検査権 9 納付と徴収 1 0 滞納処分(総説、租税債権の優先劣後) 1 1 滞納処分(滞納処分の手続(財産の差押、交付要求、参加差押) ) 1 2 滞納処分(滞納処分の手続(差押財産の換価、配当、滞納処分の緩和) ) 1 3 租税争訟(総説) 1 4 租税争訟(租税不服申立) 1 5 租税争訟(租税訴訟) 評価方法 出席状況、報告・発言、レポートを総合的に判断して評価します。 教科書・参考書 教科書:金子宏著『租税法(第十九版) 』(平成2 6年、弘文堂) 。 参考書:荒井勇他編『国税通則法精解(平成2 5年改訂) 』(平成2 4年、大蔵財務協会) 。 吉国二郎他編『国税徴収法精解(平成2 7年改訂) 』(平成2 7年、大蔵財務協会) 。 櫻井敬子他『行政法(第4版) 』(平成2 5年、弘文堂) 。 そのほか、授業の中で、必要に応じて紹介します。 ―9 8―
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