地域社会との密接な連携を築こう

地域社会との密接な連携を築こう
-地域とともに子どもの成長を支える活動をめざして-
碧南市立新川小学校PTA
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学区及び学校の概要
本校は碧南市の西部に位置する学校で、1901年に「新川尋常髙等小学校」として開設された
歴史と伝統のある学校である。学校の周辺には、市民図書館をはじめクラシックコンサートやピア
ノコンサートが開かれる芸術文化ホール、子どもたちに人気のある明石公園など、文化的な施設が
多くある。
全校児童は、850名で各学年4クラス(2年生は5クラス)特別支援学級2クラス、合計27
学級あり、碧南市で一番大きい学校である。
本校PTAは、保護者618名、教職員43名から組織されている。PTA活動は、役員8名と
各地区2名の実行委員18名と教職員9名から構成される5つの委員会(文化広報・保健体育・生
活安全・環境・家庭研修)によって年間計画に基づき行われている。
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研究のねらい
家庭も学校も地域も子どもの健やかな成長をめざしてさまざまな取り組みを行っている。この三
者がそれぞれの活動をすすめるのではなく、うまく連携をとっていけばとても大きな力となる。そ
の力を生み出すためには、PTAがどのように動けばよいかを追究した。
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研究の仮説
家庭・学校・地域の連携を視点にしてPTA活動を見直し、改善していけば、三者の連携を密に
したよりよいPTA活動を展開することができるだろう。
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研究の実践
(1)新川クリーン大作戦
新川地区クリーン大作戦は、青少年育成新川地区推進委員会・新川公民館の主催で新川区長会、
おやじの会、地区子ども会、校区連も一緒になっ
て行う清掃活動である。本校PTA役員・実行委
員も参加している。「新川の街、新川をゴミのな
いきれいな街に!」のスローガンのもと5月25
日(日)に行われた。今年は、クリーン大作戦ボ
ランティアに応募した230名ほどの子どもたち
も参加した。
清掃活動では、小学生だけでなく、保護者や近
所の大人、おやじの会の方々、子ども会の役員さ
ん、そして中学生とも一緒に活動をする。日ごろ
顔を合わせることの少ない人たちとあいさつをし
たり、話をしたり、時には清掃の仕方を教えても
〔大人とふれあいながらの清掃活動〕
らったりと、地域の方々とかかわり合いながらの活動となった。多くの大人と一緒ににこやかに清
掃活動をする子どもたちの姿が印象的であった。
(2)資源回収
PTA環境委員会を中心に6月上旬に資源回収を
行っている。校区にある9地区の区長さんにお願い
をするとともに、各家庭には回覧板を通して呼びか
け、協力をお願いしている。
協力してくださる保護者や地域の方々が、アルミ
缶、段ボール、新聞紙、雑誌等を車に積んで学校ま
で運んできてくださる。中には、二度三度と運び込
んでくださる方、回収物の量が多すぎるため学校へ
運搬を依頼する方もみえる。
地域の方々の協力に感謝をしながら、PTA役員、
環境委員、全職員で車から降ろしている。あ
〔地域の方の温かさを感じて〕
りがたいことに回収量が年々増えてきており、地
域の人々の温かさを感じている。
(3)保護者のつどい
2学期の学校公開日「保護者のつどい」では、
授業参観、学校保健委員会と合わせて、PTA家
庭教育研修委員会が毎年音楽鑑賞会や観劇会等を
開催している。4月当初から内容について検討を
重ね、今年度はお笑い劇団「笑劇派」に依頼をし、
観劇会を開催した。今回は、病魔と闘いながら本
校に通っていた岡田貴嗣君(12歳で他界)の遺
していった言葉「友だちっていいな。」「ぼくも
人の役に立ちたい。」をテーマにしたオリジナル
脚本の劇「友だちっていいよ!」を上演すること
になった。これは、岡田貴嗣君が他界して10年
を過ぎ、この言葉にこめられた思いを今の新川小
〔「友だちっていいよ!」の一場面〕
学校の子どもたちや保護者にしっかり伝えたいという家庭教研修委員会の願いのもと、実現の運び
となった。さらに、今年度は広く地域の方にも上演のお知らせをし、参加を呼びかけた。事前に新
聞記事にも掲載され、当日は、子ども・保護者だけでなく、多くの地域の方々に参加していただく
ことができた。来年度も地域への呼びかけをし、地域の方々を巻き込んだ保護者のつどいにしてい
きたい。
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成果と今後の課題
今年度は、今まで以上に地域とのかかわりを意識して各活動に取り組んだ。まだまだ不十分な点
があるが、それが見えてきたことは成果の一つだと言える。PTAが行っている活動を広く情宣し、
協力・参加を呼びかけたことで地域とのつながりの強化につながったように感じる。やはり、自分
たちが地域に向けて動くことがより強固な連携となっていく。そのためにも、学校やPTAが協力
を地域に呼びかけるだけでなく、学校側が、地域の行事や活動に積極的に参加していくことが連携
強化に欠かせないことであることも再認識できた。