C-22 熱 遮 断 能 から み た 衣服 の 着 方 （ 第 ９ 報）
衣 服 の 被 覆面 積と 熱 遮 断 能と の 関係
東 京 学 芸 大 学 渡辺 ミチ
衣 服 全 体 とし て の 熱 遮 断 能は ，衣 服 地 の熱 伝導 度 のみ
で な く ，身 体 全 表 面 積 に対 す る被 覆 部 の 面 積 に よ って も
左 右 さ れ るは ず で あ る 。そ こで 今 回 は こ の 関 係に つ い て
の 基 礎的 実験 を 行 っ た 。
実 験方 法 は 一 定 の熱 伝導 度を も つ 衣 服 地 の 組合 わ せ を
い くつ か 選 び ，前 報 と 同じ 装 置を 用 い て ， そ れぞ れ 被 覆
面 積 を 放 熱 板 面 積 の 16/16, 15/16, 14/16, 12/16,
8/16, 4/16, 0 に 変 化 さ せ た とき の放 熱 板 全 体 とし ての
熱 遮 断 能 を ，無 風 時 と 有 風 時 とに わ け て ， 測 定し た 。
そ の 結果 ，被 覆 面 積 の 減 少に 伴 う 熱 遮 断 能 の低 下 は ，
無 風 時 で は ほぼ 比例 し ， 有 風 時で は 最 初 著 し く 低下 し ，
被 覆 面 積 が14/16 ∼12/16 ぐ らい か ら 次 第 に 緩 やか に 低
下 す る こ とが 知 ら れ た 。