CRS発見の2つのアプローチ 墨田区モデル

CRS発見の2つのアプローチ
墨田区モデル
早期発見による療育支援と感染性の評価のために
CRS発見の2つのアプローチ
目的:早期発見による療育支援と感染性の評価
• ハイリスクアプローチ
(1)妊娠中に風疹に罹患した母から
生まれた新生児
(2)出産後、症状等からCRSが疑われる
新生児(新生児聴覚スクリーニング検査
異常を含む)
• ポピュレーションプローチ
ハイリスクアプローチ以外の新生児
※早産児や低出生体重児は注意する。
ポピュレーションプローチの必要性
• 風しんの15%−30%が不顕性感染であ
ることや出生時にまだ症状が出現してい
ない場合もあります。
• 早期発見をすることで専門医療機関につ
ながり、子どもの症状や障害に対し治療
や訓練を始めることが出来ます。
• それが、子どもの発達発育により効果を
もたらすことができるため、早期発見は
重要です。
2つのアプローチと発見する障害のイメージ
障害出現率
心臓
眼
耳
ポピュレーション
アプローチ
ハイリスクアプローチ
母親に発疹が出現した妊娠月齢
理化学研究所 加藤茂孝先生資料より作成
1歳6か月健診までに、
CRSの発見をしましょう。
∼ハイリスクアプローチ∼
(1)妊娠中に風疹に罹患した母から
生まれた新生児
(2)出産後、症状等からCRSが疑われる
新生児(新生児聴覚スクリーニング検査
異常を含む)
★医療機関において積極的な検査※で発見する。
※風しんIgM検査やPCR法による病原体の遺伝子
の検出(咽頭拭い液、尿 )
1歳6か月健診までに、
CRSの発見をしましょう。
∼ポピュレーションアプローチ∼
自治体の母子保健事業を積極的に活用しましょう。
・乳児健康診査
・1歳6か月健康診査
・赤ちゃん訪問事業
・6,7ヶ月健診、9,10ヶ月健診
・育児相談等
母子保健の育児支援
そのものです!
1歳6か月健診までに、
CRSの発見をしましょう。
1.医療機関:
連携
(1)分娩施設における出生時及び退院までの診察
(2)生後1か月健診
(3)6、7か月健診及び9,10か月健診
(4)1歳6か月健康診査(内科健診)
(5)ワクチン接種等の日常の診察
2.保健センター・保健所
(1)赤ちゃん訪問事業
(2)乳児健康診査
(3) 1歳6か月健康診査
(4)育児相談等
CRSの障害の内容
器官・機能
眼
心臓
耳
精神
運動
血小板
肝臓
脾臓
肺
脳
骨
他
症候
白内障、網膜症、小眼症、緑内障、角膜混濁、虹彩異常、網膜出
血、視神経萎縮
動脈管開存、肺動脈狭窄、心房中隔欠損、心室中隔欠損、
肺動脈圧亢進、大動脈弁狭窄、三尖弁不全、卵円孔開存、心臓右
位、持続性左上大静脈
両側性難聴、片側性難聴
発達遅延、遅延の疑い
不全
血小板減少、血小板減少性紫斑病、出血/貧血
肝臓肥大、機能不全
脾臓肥大
間質性肺炎、形成不全
小頭症、カルシウム沈着、水頭症、癲癇、形成不全、脳髄膜炎、
脳性麻痺
小顎
発疹
理化学研究所 加藤茂孝先生資料
CRSの眼と耳の障害
ポピュレーションアプローチで見つけましょう。
眼
白内障、網膜症、小眼症、
緑内障、角膜混濁、
虹彩異常、網膜出血、視神経萎縮
耳
両側性難聴、片側性難聴
理化学研究所 加藤茂孝先生資料