平成27年度事業計画(PDF)

1 平成27年度事業計画
地下鉄事業の民営化に向け、安定的かつ自立的な経営を確立し、グループ内で必要とされる組織とな
るため、”大阪メトロサービス「経営改革計画」”を平成25年度に策定し、本年度が計画最終年度となる。
平成27年度は、経営改革計画に掲げた改革への取組みの集大成の年であり、四半期毎の実績評価を
強化し、組織目標達成に向けた取り組みを進めていく。具体的には、受託事業への依存体質からの脱却を
図り、自主事業における事業規模を拡大していくことを実践していくため、受託事業において他社との競争
となっても勝ち抜けるよう様々な見直しを図り、各事業における部門別収支の黒字化達成を目標としたチャ
レンジ計画とした。自主事業規模の拡大のために、増収による事業規模を拡大していくことはもとより、将
来的に安定した収益を生み出す新たな商品・サービスの模索、すなわち新規事業の発掘・実現のため、
人材面への投資も行いつつ、将来の収益基盤安定化のための糸口をつかみ、具体的な事業の展開を図
る。
なお、不動産事業については平成25年度より管理対象が自社所有物件のみとなり、今後の事業性に
ついて検討した結果、不動産事業を廃止し、当該建物を本社部門における管理とする事業の整理を行う。
1 自主事業
(1) 広告事業
ア 広告事業
イ 新規事業
広告事業においては、関東エリアの広告販売方法も参考にしながら魅力的な商品を継
続提案していくとともに、全国の広告代理店等とのネットワークを生かした商品提案を通し、
クライアントの要望にきめ細やかに対応していく。また、スマートフォンの普及によりSNS等
活用の有効性が期待できることから、これを情報発信ツールとするなど、より広告効果を高
める手法の開発・提案を行い、継続・新規受注の獲得に向け、積極的な営業活動を展開し、
交通局における代理店別広告取扱高で上位10位以内を目指す。
(25実績113百万円 11/42社)
また、将来的な収益基盤を確保するべく、企業・団体等に対し、空きスペースを活用した
事業提案を積極的に実施し、新たな事業展開の方向性を見出し成果を残していく。
(2) 保険代理店事業
ア 自動車保険取扱業務
イ その他の保険取扱業務
自動車保険の高更改率の維持のための戦略的な商品提案や、インターネットを介した自
転車保険等の販売による低コスト商品の販売促進に引き続き取り組むほか、本年度から医
療保険・がん保険販売に関し、現行の他代理店との共同募集体制に頼ることなく、主体的に
販売展開していけるよう、販売体制の強化を図る。また、OSAKA PiTaPa会員向けの新たな
傷害保険商品の模索など、販売効率の高い保険商品へのシフトも念頭に置いた取り組みを
進めていく。
新規契約件数 26見込446件→360件
【自動車保険】更改率 95%維持、新規契約保険料26見込6,875千円→10,382千円
【医療・がん保険】契約保険料総額 26見込1,023千円→1,330千円
(3)
ICカード事業
OSAKA PiTaPaカードの発行及び利用促進
クレジット付きOSAKA PiTaPaカードのうちVISA/MASTERカードの年会費無料条件が平
成27年10月から変更となることを控え、該当PiTaPaカード保持者がクレジット無しのPiTaPa
カード等に移行するなど、クレジット利用総額の減少が止まらない厳しい環境下となってい
※
る。これを打破するために、年会費が無料 のOSAKA PiTaPa JCBカードの新規入会及び
クレジット利用促進キャンペーンを効果的に行い、新規会員の獲得及びクレジット利用に対
※
する潜在需要の掘り起こしを図っていく。 初年度又は年に1回のクレジット利用の場合。
さらに継続した利用を促すため、OSAKA PiTaPaの情報誌”OPPi”の発行回数を年4回か
ら6回へ増やすことにより、同カードを身近なものに感じて頂きながら、クレジット付きOSAKA
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PiTaPa利用時の特典・お得さを発信し、若い世代の新規入会・クレジット利用促進を図ると
ともに、将来的なポイントアップ加盟店、提示優待加盟店の獲得に繋げクレジット利用額増
を目指し、収益の確保に努める。
また、交通局のICカード戦略”Next Stage”にて発表されたPiTaPa「トリプル10」キャン
ペーンなどをきっかけとした加入促進策の実施など、交通局と一体となりIC化促進に取り組
んでいく。
(クレジット利用額 25実績 190.8億、26見込175.8億→182.1億)
(4) 調査技術事業
ア 構造物企画・調査・設計・施工管理業務
イ 海外鉄道等整備コンサルティング業務
北大阪急行延伸線検討業務や地下鉄近接工事に伴う計測管理業務などの前年度受注
業務、受注最終年度となるバングラデシュのダッカ6号線整備事業に係る信号システム計画
業務の適切な履行に努める。
また、引き続き27年度においても、将来的に安定した収益を確保していくための新たな業
務受注を含めた新規受注獲得に邁進する。
(25実績74,443千円、26見込186,030千円→172,148千円)
2 受託事業
(1) 乗車券事業
乗車券取扱業務
地下鉄駅構内定期券発売所受託業務
受託業務の確実な履行はもとより、適正要員配置の検討を継続し、低廉で上質なサービ
ス提供ができる組織としての取り組みを継続する。
平成27年2・3月に、OSAKA PiTaPaの普及促進のため、梅田・なんば・天王寺の定期券
発売所において、定期券利用者に対する「PiTaPaカード加入促進キャンペーン」を試行的に
実施したところであるが、お客さまの反応や実施時間帯、その効果などを検証し、今後の体
制や要員見直しに繋げていきたい。
また26年度には、お客さまアンケートから明らかになったご要望等を生かし、全発売所へ
の老眼鏡(3種類「弱・中・強」)設置や、発売員の声の聞き取りにくさのご指摘があった発売
所(弁天町・谷町九丁目)への窓口用マイクを交通局と協議を行い設置してきたところであり、
今年度においても、より一層お客さまに”さわやか”な窓口対応だと感じて頂けるよう、制服の
一新を図るほか、窓口担当者の接遇技能の向上に努め、交通局の窓口としてお客さまから
支持いただけるよう取り組む。
(2) 運輸営業事業
ア 駅運輸事業
(ア) 地下鉄 長堀鶴見緑地線の17駅中6駅(大正・西長堀・西大橋・松屋町・谷町六丁目・
玉造)における集改札業務及び駅構内の保安・サービス業務
(イ) 駅における転落防止啓発業務(中津駅)
イ 遺留品取扱事業
(ア) 遺留品取扱業務
各事業所からの遺留品の収受、分類、整理、保管及び警察署への届出・送付業務
並びにお客さまへの返還業務
(イ) 遺留品等運搬業務
お忘れものセンター及びバス営業所から警察署への遺留品の運搬業務、地下鉄各
駅等への乗車券等の運搬業務
輸送の安全確保を第一に、引き続き、地下鉄運輸業務への対応において、サービス水
準の向上に努めるとともに、従来に捉われることなく業務の効率化を追求し、選ばれる組織
としてあり続けていくための取り組みを続ける。
また、転落防止啓発や災害時等における駅関係者としての役割を適切に遂行できるよ
う、交通局とも連携を密にし、研修・訓練などを通して安全意識の高揚に努めていく。
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