1あいうえおかきくけこあいうえおかきくけこあ2いうえおかき

資
料
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資料1
熱損失係数の算出方法
熱損失係数(Q値)とは建物内部と外気の温度差を1℃としたときに、建物内部から屋外に逃げる熱量を 1
時間あたり、床面積 1m2あたりで表したものです。計算は式①及び②を用いて行います。
基礎断熱の場合は、Ai・Ki の部分を表 6 から求めた熱貫流率に基礎の周長(m)を乗じた値に置き換えます。こ
の場合 Hi は 1.0 とします。表 6 に該当しない基礎断熱工法の場合及び、実例を上げた計算方法の解説は「北
方型住宅の熱環境計画」
(社団法人北海道建築技術協会)を参考にしてください。
熱損失係数 Q = (∑ ( Ai ⋅ K i ⋅ H i ) + 0.35 ⋅ n ⋅ B ) / S ・・・・・・・・・ 式①
1
Ki =
Rin ,i +
d 1,i
λ1,i
+
d 2 ,i
λ 2 ,i
・・・・・・・・・ 式②
+ R Air ,i ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ ⋅ + Ro,i
Q:
Ai :
熱損失係数 (W/m2K)
外気又は外気に通じる床裏、小屋裏若しくは天井裏(以下「外気等」という。)に接する第i部位(地盤面
をコンクリートその他これに類する材料で覆った床又は床裏が外気に通じない床(以下「土間床等」とい
う。)を除く。)の面積 (m2)
Ki:
第i部位の熱貫流率(内外の温度差1℃の場合において 1m2当たり貫流する熱量をワットで表した数値であ
って、当該部位を熱の貫流する方向に構成している材料の種類および厚さ、熱橋により貫流する熱量等を
勘案して算出するものとする。ただし、熱橋により貫流する熱量は断熱補強の方法に応じて適切に算出す
るものとする。)
。熱貫流率は式②を用いて算出する。
Hi:
n:
B:
S:
K:
Rin,i :
Ro,i :
d1,i :
λ1,i :
D2,i :
λ2,i :
RAir,i :
第 i 部位の外周の接する外気等の区分に応じて次の表 2 に掲げる係数
換気回数(回/h)
住宅の気積(m3)
住宅の床面積の合計(m2)
熱貫流率(W/m2K)
第i部位の室内熱伝達抵抗値(m2K/W) 表 3 参照
第i部位の室外熱伝達抵抗値(m2K/W) 表 3 参照
第 i 部位の1番目の材料の厚さ(m)
第 i 部位の1番目の材料の熱伝導率(W/mK) 表 4 参照
第 i 部位の 2 番目の材料の厚さ(m)
第 i 部位の 2 番目の材料の熱伝導率(W/mK) 表 4 参照
第i部位の空気層の抵抗値(m2K/W) 表 5 参照
表2
Hi の値
表4
外気
外気に通じる
小屋裏又は天
外気に通じる
床裏
1.0
1.0
0.7
表3
室内側及び外気側表面
熱伝達抵抗の値
住宅の
部位
室内側表面熱
伝達抵抗
外気側表面熱伝
達抵抗[m2K/W]
屋根
0.09
0.04
天井
0.09
0.09
外壁
0.11
0.04
床
0.15
0.15
室内側及び外気側表面熱伝達抵抗の値
空気層の厚さ
da[cm]
空気層の熱抵抗*2)
[m2K/W]
(1) 工場生産で
気密なもの
2 以下
0.09×da
2 以上
0.18*3)
(2) (1)以外のも
の
1 以下
0.09×da
1 以上
0.09
空気層の種類*1)
*1) 床裏もしくは外気に通じる小屋裏または天井裏は、空気層とみなさない
*2) 空気層内表面の放射率が 0.9 程度の場合の熱抵抗
*3) 空気層に面する高温側と低温側の放射率を変えた場合は以下の値とする
①片側の放射率を 0.9 として、他方を 0.3 としたとき R=0.30
②片側の放射率を 0.9 として、他方を 0.1 としたとき R=0.42
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表 5 各材料の熱伝導率表
材
料 名
木質繊維系
断熱材
住宅用ロックウール断熱材
住宅用ロックウール フェルト
住宅用ロックウール保温板
吹込み用ロックウール断熱材 25K
〃
35K
A 級インシュレーションボード
タタミボード
シーシングボード
0.052 400 未満
吹込み用セルローズファイバー 25K 相当 0.040
25
JIS A 9523
〃
45K 相当、55K 相当 0.040
45,55
接着剤併用工法
セメントモルタル
1.5
コンクリート
1.6
軽量気泡コンクリート(ALC)
0.17 500∼700
1種
0.12
檜、杉、えぞ松、とど松等
2種
天然木材
0.15
松、ラワン等
3種
0.19
ナラ、サクラ、ブナ等
合板
420∼660
材
発泡プラスチック系断熱材
無機繊維系断熱材
住宅用グラスウール断熱材 10K 相当
〃
16K 相当
〃
24K 相当
〃
32K 相当
高性能グラスウール断熱材 16K 相当
〃
24K 相当
吹込み用グラスウール断熱材 GW−1
〃
GW−2
〃
30K 相当
〃
35K 相当
熱伝導率 密 度
備
考
[W/mk] [kg/m3]
0.050
約 10
0.045
約 16
0.038
約 24
JIS A 9521
0.036
約 32
0.038
約 16
0.036
約 24
0.052
約 13
JIS A 9523
0.052
約 18
0.040
約 30
乾式
0.040
約 35 乾式及び接着剤併
用工法
0.038
30∼50
JIS A 9521
0.038
30∼70
JIS A 9521 準用
0.036 50∼100
0.047
25 以上
JIS A 9523
0.051
35±5
0.049 350 未満
0.045 270 未満 JIS A 5905
コンクリ
ート等
木質
壁 床
木質材
表6
料 名
ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板
〃
〃
〃
〃
押出法ポリスチレンフォーム保温板
〃
〃
硬質ウレタンフォーム保温板 1種
〃
特号
1号
2号
3号
4号
1種
2種
3種
1号
2号
〃
〃
〃
〃
吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材
ポリエチレンフォーム 保温板
ポリエチレンフォーム 保温板
フェノールフォーム保温板
1種
〃
〃
2種
〃
高性能フェノールフォーム保温板
断熱木毛セメント板
木毛セメント板
パーティクルボード
せっこうボード
畳
3号
1号
2号
3号
A種
B種
1号
2号
1号
2号
熱伝導率
[W/mk]
0.034
0.036
0.037
0.040
0.043
0.040
0.034
0.028
0.024
0.024
密 度
[kg/m3]
27 以上
30 以上
25 以上
20 以上
15 以上
20 以上
20 以上
20 以上
45 以上
35 以上
0.026
25 以上
0.023
45 以上
0.023
35 以上
0.024
25 以上
0.026
25 以上
0.038
20∼40
0.042
10∼40
0.033
45 以上
0.030
30 以上
0.036
50 以上
0.034
40 以上
0.022 以下
0.10
400∼600
0.17
1,000 以上
0.15
400∼700
0.22
700∼800
0.11
断熱材の種類と熱伝導率
断熱厚さ
[mm]
50
[W/mK]
C
*4)
0.66
D
*4)
0.63
0.60
三層低放射複層
土台
断熱厚さ
断熱材
0.59
0.56
0.53
G.L
床下有り
床下
基礎
100
0.54
0.52
0.49
50
0.63
0.61
0.58
土間床型
土間下
断熱無し
0.57
0.55
0.52
窓
・
引
戸
・
框
ド
ア
土台
断熱厚さ
窓
・
引
戸
断熱材
75
G.L
0.53
0.51
0.48
50
0.55
0.53
0.51
(一重)金属・プラスチック
(木)複合構製
(二重)金属製+プラス
チック(木)製
基礎
100
(一重)木製またはプラス
チック製
木製断熱積層構造
土間床型
土間下断熱
C 25mm 以上
土台
ド
ア
断熱厚さ
金属製高断熱構造
扉:断熱フラッシュ構造
辺縁部等熱遮断構造
枠:熱遮断構造
断熱材
75
0.50
0.48
0.46
G.L
基礎
100
O.47
0.45
ガラスの仕様
*4)
一般床型
75
建具の仕様
断面概要
E
考
JIS A 9511
JIS A 9526
工業会規格
JIS A 9511
JIS
JIS
JIS
JIS
JIS
A
A
A
A
A
5404
5417
5908
6901
5901
表 7 熱損失係数の計算に用いる
開口部の熱貫流率の例
基礎断熱の場合の周長 1m 当たりの
熱貫流率簡易算出表
床構造
備
注1)
計算に用いる
熱貫流率
2
(W/m K)
1.50
注2)
低放射複層(Ar12)
1.90
低放射複層(A12)
2.33
三層複層(A12×2)
2.33
複層(A12)
2.91
複層(A6)
3.49
低放射複層(A12)
2.33
低放射複層(A6)
3.49
低放射複層(A12)
2.91
単板+複層(A12)
2.33
単板+単板
2.91
低放射複層(A12)
2.33
三層複層(A12×2)
2.33
複層(A12)
2.91
低放射複層(A12)
2.33
複層(A12)
2.91
なお、表中のA12は、中空層の空気厚12mmを、Arは、アルゴンガス入りを示す。
0.42
注1)
*4) 本篇表 6-1 の記号別断熱材の種類による
注2)
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三層低放射複層とは、FL4+A12+FL4+Ar12+(Low-E)FL4、
(Low-E)FL3+G9+FL3+Ar9+(Low-E)FL3などのガラス構成を指す。
この熱貫流率は、プラスチック製建具の引違い窓・上げ下げ窓には適用で
きない。