SAE に関する手順書も含む - 静岡県立大学薬学部・薬学研究院

 5_安全性情報及び有害事象報告の取扱いに関する手順書 (SAE に関する手順書も含む) 静岡県立大学大学院 薬食生命科学総合学府 薬学研究院 薬食研究推進センター 版数:1.0 版 作成年月日:2014 年 8 月 1 日 (最終確定:2015 年1月 14 日) 1. 目的及び適用範囲 本手順書は、静岡県立大学大学院 薬食生命科学総合府 薬学研究院 薬食研究推進センター(以
下、
「センター」という)で実施が確定した臨床研究(疫学研究を含む)において、安全性情報の
取扱い及び有害事象報告に係る用語の定義を定め、当該研究に関与する者が、安全性情報及び有
害事象報告を適切に取扱うための手順その他必要な事項を定めるものである。 2. 用語の定義等 2.1 用 語 の 定 義 2.1.1 有 害 事 象 及 び 副 作 用 試験薬等を投与された被験者に生じたあらゆる好ましくない医療上の出来事を「有害事象」とい
い、有害事象のうち試験薬等との因果関係が否定できないものを「副作用」という。 なお、試験薬等のインタビューフォーム及び添付文書等に副作用として記載されているものを「既
知の副作用」、記載されていないものを「未知の副作用」という。 2.2.2 重 篤 な 有 害 事 象 重篤な有害事象とは、有害事象のうち、次のいずれかに該当するものとする。 (1) 患者が死亡した場合。 (2) 障害(永久的機能不全)が生じた場合。 (3) 死亡、障害につながるおそれのある場合。 (4) 治療のために病院又は診療所への入院または入院期間の延長が必要とされる場合。 (5) 先天異常を来す場合。 (6) (1)から(5)迄に掲げる症例に準じて重篤である場合。 なお、(4)には、当該研究前より予定していた療法または検査を研究期間中に実施す
ることのみを目的とした入院(予定手術や検査等)を含まない(ただし、その入院中
に新たに発生したものは有害事象として取扱う)。 2.2.3 安 全 性 情 報 当該研究中に取り扱う安全性情報は、次のものとする。 (1) 当該研究期間中に認められた有害事象情報 (2) 当該試験薬等の改訂されたインタビューフォーム及び添付文書 (3) その他当該試験薬等に関連した必要な情報等 2.2.4 予 測 可 能 性 当該事象等の発生、あるいは発生数、発生頻度、発生条件等の発生傾向が当該試験薬等のインタ
静岡県立大学 薬食研究推進センター 「5_安全性情報の取扱いに関する手順書(SAE に関する手順書も含む) 第 1.0 版」 作成日:2014 年 8 月 1 日 ビューフォーム・添付文書等から予測できないものを「未知」、予測できるものを「既知」とする。
ただし、臨床研究機関へ安全性情報を通知した場合には、通知された事象を「既知」と取扱う。 3. 安全性情報の取扱い手順 3.1 安 全 性 情 報 入 手 時 の 手 続 き 研究者等は、被験者の安全又は当該臨床研究の実施に影響を及ぼす可能性のある情報等を入手し
た場合、その旨を臨床研究機関の長及び研究責任者に速やかに報告する。 2)研究責任者及び研究担当医師は、被験者の安全又は当該臨床研究の実施に影響を及ぼす可能性
のある情報等を入手した場合、安全性情報等に関する報告書(書式 4)にコメントを付しセン
ター長に提出しなければならない。 3)研究責任者は、被験者の安全又は当該臨床研究の実施に影響を及ぼす可能性のある情報等を入
手した場合、文書を静岡県立大学 研究倫理審査委員会に提出しなければならない。 4)被験者の安全又は当該臨床研究の実施に影響を及ぼす可能性のある情報としては、以下の
ものがある。 ①実施施設で発生した重篤で予測できない有害事象(副作用) ②試験薬等及び市販医薬品の使用による感染症の発生数、発生頻度発生条件等の発生傾 向が添付文書又はインタビューフォームから予測できないもの ③死亡又は死亡につながるおそれのある症例のうち、副作用によるもの又は試験薬等及 び市販医薬品の使用による感染症によるもの ④副作用もしくは試験薬等及び市販医薬品の使用による感染症の発生数、発生頻度、発 生条件等の発生傾向が著しく変化したことを示す研究報告 ⑤研究の対象となる疾患に対し効能もしくは効果を有しないことを示す研究報告 ⑥副作用もしくは感染症により、がんその他の重大な疾病、障害もしくは死亡が発生す るおそれがあることを示す研究報告 ⑦当該試験薬等と同一成分を含む市販医薬品に係る製造、輸入又は販売の中止、回収、 廃棄その他の保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するための措置の実施 5)研究責任者は、研究者等から入手した有害事象報告の内容を確認し、他の各臨床研究機関の研
究者に当該有害事象情報を通知する。 3.2 重 篤 な 有 害 事 象 発 生 時 の 手 続 き 研究者等は、当該研究において重篤な有害事象が発生した場合、その旨を臨床研究機関の長及び
研究責任者に速やかに報告する。 1
静岡県立大学 薬食研究推進センター 「5_安全性情報の取扱いに関する手順書(SAE に関する手順書も含む) 第 1.0 版」 作成日:2014 年 8 月 1 日 2)研究責任者及び研究担当医師は当該研究において重篤な有害事象が発生した場合、重篤な有害
事象に関する報告書(書式 5)にコメントを付しセンター長に提出しなければならない。 3)研究責任者は、臨床研究中に重篤な有害事象及び不具合等の発生があった場合、文書を研究倫 理審査委員会に提出しなければならない。また、原則として研究責任者は静岡県立大学 研究
倫理審査委員会に出席し、口述説明しなければならない。 4)研究責任者は、臨床研究中に発生した重篤な有害事象について静岡県立大学 研究倫理審査委 員会の意見を求め、指示・決定を文書により、研究責任者に通知されるものとする。 5)研究責任者は、研究者から入手した有害事象報告の内容を確認し、他の各臨床研究機関の研究
者に当該有害事象情報を通知する。 4. 研究実施計画書、説明文書及び同意文書の改訂 研究責任者及び研究担当医師は、新たな安全性情報の入手により研究実施計画書及び同意説明文
書の改訂が必要であると判断した場合、別途定める「8_研究実施計画書作成に関する手順書」及
び「9_説明文書及び同意文書作成に関する手順書」に従い当該文書の改訂を行う。 5. 研究参加の継続についての意思確認 研究者等は、当該研究に継続して参加するかどうか被験者の意思に影響を与える可能性のある安
全性情報を入手した場合、当該情報を速やかに被験者に伝え、当該研究に継続して参加するかど
うかの意思を確認する。 5.1 説 明 文 書 を 改 訂 し な い 場 合 研究者等は、当該情報をすでに参加している被験者に速やかに伝え、研究に継続して参加するか
否かについての意思を確認し、文書により記録する。 5.2 説 明 文 書 を 改 訂 す る 場 合 研究者等は、すでに参加している被験者に改訂された説明文書を用いて改めて説明し、当該研究
へ継続して参加するか否かについて自由意思を確認し、文書により同意を得るものとする。 6. 資料等の保存 研究者等は、別途定める「4_記録の保存に関する手順書」に従い、安全性情報及び有害事象に関
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静岡県立大学 薬食研究推進センター 「5_安全性情報の取扱いに関する手順書(SAE に関する手順書も含む) 第 1.0 版」 作成日:2014 年 8 月 1 日 する記録等を保存する。 7. 改訂履歴 版番号 1.0 版 改訂日 改訂理由/内容 平成 26 年 8 月 1 日 初版作成 平成 26 年 8 月 1 日 薬食研究推進センター長 山田 静雄 印 3