ナノ材料の産業利用を支える計測ソリューション開発コンソーシアム ナノ計測ソリューションコンソーシアム(COMS-NANO)概要紹介 ソリューションプラットフォーム構 想 コンソーシアムの活動体制 ナノ粒子複合計測システムの開発 ナノテクノロジーは、エレクトロニクスから医療まで広い分野にわたって社会に大きな便益をもたらすことが期待されています。 ナノテク 本コンソは、現在(平成27年1月)、計測機器メーカー5社と産総研によって構成されており、各社・機関から選出された運営委員 (委員長: 一般的なナノ材料では粒径分布はまちまちです。大きな粒子と微小粒子が混在した場合、微小粒子が大きな粒子に隠ぺいされることが の更なる推進のためには、製造技術の革新とともに精密かつ正確な計測が重要です。 これまでにもアカデミアを中心に最先端計測機器が 産総研理事 三木幸信)を中心にして運営されています。各社・機関は分担の技術開発を行うとともに、共同で計測装置の複合システム化 あり、従来手法では正確な粒子数計測は不可能でした。そこで、本コンソでは、分級システムによりあらかじめ粒径分布をいくつかに 開発されてきましたが、 これが生産現場にはなかなか繋がらないという問題を抱えていました。 を進めています。 また、産総研を中心としてナノ材料評価の国際標準化活動も進めています。 分画し、その後、分画された試料に対 して各種の計測評価法によって粒径分布を計測し、最終的にそれらのデータの合成により正確な 本コンソでは、計測を基盤とする科学技術力と市場ニーズとのマッチングを図る新しい枠組みを作るべく、 「ソリューションプラットフォーム 今後、計測機器メーカーだけでなく、 ナノ材料の発展にご興味を持たれている素材・材料・化学産業や装置産業の企業様にも是非ご参加 構想」を打ち出しました。 この構想に賛同する計測機器メーカーを中心とする産業界と産総研が共同し、 いただき、ナノテクの発展に寄与できる新たな計測技術の開発を通して「ソリューションプラットフォーム」の中心としての役割を担い 1 産業競争力強化に向けた計測分析技術の強化 ます。 3 ナノ規制への対応に向けた計測手法の開発とシステム化 標準化 素材・材料・化学産業 を目指していきます。本コンソを中心として、 この活動がオールジャパン体制の「ソリューションプラットフォーム」に発展し、それにより 高効率生産ライン 社会受容 国際整合性 国際競争力 製品認証・国際標準化 標準物質・データベース 人材・論文・プレスリリース PJ 成果 プロジェクト プロジェクト プロジェクト ソリューション プラットフォーム 知・情報の集積 計測手法・計測装置 標準化など リガク X 線装置 ナノ粒子複合計測システム開発プロジェクト 産総研 計測・計量標準、 ナノテクノロジー・ 材料・製造 日立ハイテク 原子間力顕微鏡 技術交流会 プロジェクト 製造装置産業 新規計測機器 分析機器産業 情報の戦略的開示、標準化、 国際整合性等による付加価値の拡充 島津 分級モニタリング 堀場 動的光散乱 260nm粒子の背面にある 30nm粒子が見えない 人材・技術 開発資金 人材 既存知 ものづくり系企業 計測機器系企業 大学・公的機関 ナノ材料は既に多くの工業製品に利用されているにもかかわらず、 ナノ材料特有な毒性に関する詳細な理解には至っておらず、そのため 予防原則を根底とした利用規制の動きが欧州を中心に広がっています。 規制に対応するためには、 ナノ粒子凝集体内の一次粒子のサイズとその分布を評価する必要があり、その実現困難さは材料メーカー等 に大きな混迷を与えています。本コンソでは、 ナノ材料であるか否かの判定を行うために必要な評価技術を開発することを第一の目標と しました。 粒子数 TEM画像(裏面イメージ) 信号強度比による隠ぺい 分級 / 分取 30nm粒子からの信号が弱いために、 信号が分離できない 粒径 大学・公的研究機関 各種粒径測定法 実際の粒子径毎の粒子数 組織 Pメンバーは運営委員会をはじめとする本コンソの運営管理にも携わります。一方、Aメンバーは各社の課題を解決するために、 測定データ 各種粒径測定法 計測データ合成により真の粒径分布再現 ナノ粒子複合計測システム 本コンソでは、運営委員会の下に企画運営ワーキンググループ(WG)をはじめとする各種WG等を置いて、本コンソの活動が機能的かつ TEM/SEM DLS 分級装置 Pメンバーと協力して個別課題プロジェクトを推進します。 P、Aメンバーとも現在募集中ですので御興味のある方は下記連絡先に御連絡ください。 委員 ナノテクにおける喫緊の課 題 :「ナノ材 料の規 制」への対 応 200nm DLS 等による測定 円滑に行われるように管理しています。 また、知財委員会は研究開発プロジェクトから得られた知財成果の管理・調整を行います。 計測課題 解決資金 TEM画像 異なる粒径の 混合サンプル 260nm粒子と30nm粒子の 混合サンプル測定例 30 nm 日本電子 電子顕微鏡 分級技術を中核とするナノ粒子計測法 幾何学的な隠ぺい 260 nm 国内産業全体の更なる活性化に貢献することを目指しています。 新部材 現状のナノ粒子計測法の問題点 TEM 等による測定 2 標準化、認証による付加価値づくり 高度に制御された製品 粒径分布を導き出す方法を提案しています。 Pメンバー 委員 運 営 委 員 会 知財委員会 知財管理 計測機器 メーカー5社 + 産総研 (平成27年1月現在) 参画 事務局 企画運営 WG 管理 共通課題 プロジェクト 連携構築 WG 広報 SWG 個別課題 プロジェクト 1 Aメンバー 参画 AFM SAXS sp-ICP-MS 個別課題 プロジェクト 2 研究開発プロジェクト群 EC(欧州委員会)による規制上のナノマテリアルの公式定義 ECの定義では、 「ナノマテリアルとは、非結合状態、または強凝集体(アグリゲート)または弱凝集体(アグロメレート)であり、個数 濃度のサイズ分布で50%以上の粒子について、一つ以上の外径が1nmから100nmのサイズ範囲である粒子を含む、自然の、 または 偶然にできた、または製造された材料(マテリアル)を意味する」とされています。 Mail [email protected] 連絡先:ナノ計測ソリューションコンソーシアム事務局(産業技術総合研究所 内) URL http://coms-nano.jp/coms-nano/ ナノ材料規制への対応に不可欠な国際同等性を有するサイズ評価が可能な「ナノ粒子複合システム」 (フルシステム)を開発すると ともに、産業現場においては、フルシステム内の各計測評価モジュール(サブシステム)を個別に用いて簡便な品質管理を可能と します。そのため、フルシステムから得られる 測定結果と各サブシステムの結果との相関を明確にします。
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