「ロータリーあれこれ」 2680 地区 ① その3 PDG 久野 薫 (神戸東 RC) RI の最大の成果 ロータリーという高い職業倫理をもつ人づくり組織にあって、110 年の歴史 の中で最も評価されている成果は皮肉にもポリオ・プラス・プログラムで あります。このプログラムは今では WHO、ユニセフ、アメリカ疾病センタ ー(CDC)の協力を得て遂行されていますが提唱者と活動の中心組織は、 RI(国際ロータリー)です。 かって世界に 50 万人以上の患者がいて常在国は 125 か国に及んでいたポリ オは今ではパキスタン、ナイジェリア、アフガニスタンの3か国、患者数 500 人を切るほどまでに激減しているのです。天然痘に続く第2の伝染病撲 滅まで「The Final Inch」の段階に入っているのです。 RI は数字で評価できるプログラムを重視する傾向があります。人づくりな ど数字で表せない活動は評価されないのです。そもそもこのプログラムは 1979 年フィリピンのサビノ・サントス PDG が当時自国で世界の 45%とい うほど集中していたポリオ撲滅のため、5か年計画で自国 600 万人の子ども に生ワクを接種する計画支援を RI に依頼したことに始まります。 おりしも 1978~79 年度 RI 会長クレム・レヌーフが「3H プログラム」を 発足させ、このフィリピンの計画は「3H プログラム」で引き受けられ 1982 ~83 年度、財団に引き継がれました。RI はロータリー創立 80 周年を記念 して 1985 年ポリオだけではなく、はしか、ジフテリア、百日咳、破傷風、 結核の疾病予防を含めたポリオ・プラス・プログラムを発足させ、爾来 90 億米ドル以上の資金を投入し、25 億人以上の児童に生ワク接種が行われ ました。 当初 5 年間の事業で始められていながらいまだに継続され、1995 年の規定 審議会で世界がポリオ解放宣言できるまで継続されることになっています。 (2015 年 11 月 6 日)
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