地域の絆で確かに育つ、子どもたちの自助と共助の心 教務主任 関 卓二

第393号
2015.6.22
新潟市立有明台小学校
http://www.ariakedai -e-school.city-niigata.ed.jp/
地域の絆で確かに育つ、子どもたちの自助と共助の心
教務主任
関
卓二
地域と学校の合同防災訓練は今年で5回目となりました。この合同防災訓練を行う度に、有明台小
学校は地域の方々に支えられていることを強く感じます。
有明台小学校区で合同防災訓練が始めたねらいは、地域と学校が連携して災害に対処できるように
したいということです。ねらいは現在も変わっておりません。さらに、防災訓練を通して「子どもた
ちの防災意識を高めたい。自助や共助の心を育てたい。」という地域と学校共通の願いもあります。
昨年度、当校は防災教育の中央区モデル校に指定されました。当時の6年生が一生懸命に取り組ん
だ防災学習では、地域の危険箇所を調べたり、地域の方々からお話を聞かせていただいたりする中で
自助・共助の心を育てていただきました。
今年度の合同防災訓練でも、子どもたちは様々な体験学習を行うことができました。1・2年は煙
体験、3・4年は消防士体験や消火器体験、5・6年は救急法講習と担架搬送訓練です。合同防災訓
練では毎年子どもたちに防災に関する多様な体験活動をさせていただいてきました。消防署等の関係
機関への依頼など、校区コミュニティー協議会並びに校区自主防災会の皆様からご配慮いただいてい
るおかげです。おかげさまで、年々子どもたちに防災に関する知識や技能が身に付いてきました。
学校では、新潟県の作成した防災教育プログラム(津波、洪水、土砂災害など)を用いた防災教育
を進めています。6月16日の合同防災訓練の日も、4校時に全学級で津波についての防災教育プロ
グラムによる学習を行いました。6年生は、防災士さんをゲストティーチャーにお迎えして、真剣に
学習に取り組んでいる子どもたちの姿がみられました。
さて、今年度の合同防災訓練は、これまでの地域と学校の連携した取組が高い評価を受け、篠田市
長をはじめ多くの市当局の視察のもと行われました。篠田市長は1時2分から始まった子どもたちや
地域の方々の避難の様子をご覧になり、「すばらしい取組である」と評価されました。子どもたち・
地域の方々を合わせて800名ほどが真剣に取り組む有明台小学校区合同防災訓練は、まさに地域と
学校の連携の象徴といえるのではないでしょうか。
自助、そして共助のために一生懸命に連携する地域の方々の姿を見て、子どもたちはどんなことを
感じたでしょうか。私は、命を大切にする人と人との絆を強く感じました。毎年合同防災訓練に参加
する子どもたちには、人と人との「絆」そして「命」を大切にする心が確かに育ってきています。