教頭通信 3月③ 鹿川小学校教頭 河村 「頭の体操・柔軟性・発想力」 小学生の頃,夢中になって読んでいた本に「頭の体操(多湖輝著)」があります。この本は 1966 年 に発表されたクイズ本で,現在第 23 集まで発行されています。クイズをしながら世界一周の旅に出る ので,まるで放浪の旅に出ているような気持ちにさせてくれる本でした。また,それに影響されたか どうかは分かりませんが,その後大人になってから海外を何度か放浪することに…アフリカやアジア での放浪の旅は問題解決学習の連続でした。それはさておき,この本にはフックのヒントがたくさん あるように思います。算数科で研究されているパフォーマンス課題に使えそうなものもあるのでは? そこで,今回は頭の体操のように柔軟性・発想力を高める方法をテーマにしてみました。 「ブレーンストーミング」 グループの中で自由にアイディアを出し合うのがブレーンストーミングです。通称「BS:ブレスト」 <ブレストの4つの原則> 1 批判厳禁 2 自由奔放 3 質より量 4 連想と結合 <花火のようなブレストからKJ法へ> 奥山さんのデザイン画のように何千ものアイディアを出すためには,柔軟な考えや発想が必要です。 リフレーミング,あと1点の思考,思考の枠を外す等,多様な視点で考え,花火のようなブレストを 行いましょう。その沢山のアイディアをグループ化し,論理的に整理し問題解決の道筋を明らかにし ていく手法がKJ法です。課題についてブレストを行い,KJ法で整理していき,今回の課題に対し 適切な「1枚」を選び出す。この地道な努力をやり続けることが「プロの仕事」かもしれませんね。 「魔法の仕掛け(フック)その2 」 五省塾(江田島市の自主研修)での学び 「児童生徒の体力・運動能力の向上を図る」というテーマで広島大学 大後戸一樹 准教授の講和を聞きま した。その実践事例の中から,自発的な学習(運動)へ発展させていくための魔法の仕掛け(フック)を見 つけましたので紹介します。 ① 自発的な運動ができる環境づくり 体育館にセーフティマット等を敷き詰め,安全で自由に練習できる場づくりをしていた。 ※小学生のころ,バク転やバク宙に男子が夢中で挑戦していました。それは田んぼに藁(安全で自由に遊べる場)があったからです。 ② アイドルの存在を活用 体育館で6年生がハンドスプリングの練習をしているところへ,4年生も参加させていた。 ※アイドル(あこがれの存在)が自発的な運動へと導きます。私も6年生のころ高鉄棒で大車輪を見せてくれた先輩にあこがれ,それ に挑戦したことを思い出しました。私はできませんでしたが,6年生で1人だけ大車輪ができるようになりました。 ③ 見えないものを見えるように(課題発見・解決学習へ) 50m走 → 走った足跡・スピードの変化を見える化する。放課後課題を克服しようとグループで自主的 に練習を行っていた。(※いずれも体育の時間にかけたフックが自発的な活動へと導いた実践事例でした。) 法令法規コーナー(信頼される公教育の確立のために) 今回は,分限処分を解説します。通信2の②で解説した懲戒処分との違いは何でしょうか? 分限処分は、身分保障の限界と考えると分かりやすいと思います。制裁ではなく公務能率の維持が目的 <分限処分の種類> <事由> ○分限免職・降任 「勤務成績の不良」「心身故障で職務遂行に堪えない」「適格性が欠如」 「職制・定数の改廃、予算減による過員・廃職」 ○分限休職 「心身故障で長期休養が必要」「刑事事件で起訴」「条例で定める事由」 ○分限降給 「条例で定める事由」
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