QQQQQ

Q
1 どうして翼に揚⼒が発⽣しますか?
A
1 翼上⾯と下⾯側の流速の違いにより圧⼒差が⽣じ、揚⼒を発⽣します。
►
□□□
Q
info
2 「連続の法則」とは、どの様なことですか?
A
►
□□□
Q
Info
3 滑空⽐はなぜ揚抗⽐(L/D)といいますか?
A
►
□□□
Q
2 「連続の法則」とは、径の異なる管の中を連続して定常的に流れる流体は、単位時
間に流れる⼊り⼝の流量と出⼝の流量は常に同じであるという法則です。
管の中の径の⼩さい所では流速が速く、逆に管の径の⼤きいところでは流速が遅く
なる。
3 滑空⽐とは、1:hで表され、機体に発⽣している揚⼒と抗⼒の関係はL/Dとなりま
す。このとき、1:hで作られる三角形とL/Dで作られる三角形は相似形となります。
故に、滑空⽐1:hは揚抗⽐L:Dで表されます。
info
4 同じ機体で単座時と複座時で最良滑空⽐が同じなのはどうしてですか?
A
►
□□□
Q
「連続の法則」により上⾯側の気流は下⾯側より速くなる。また、ベルヌーイの定理
により翼上⾯は翼下⾯より圧⼒が下がる。
info
5 ASK-13の最良滑空⽐は27、⾶⾏重量は470kg、その時の⾶⾏速度VL/Dは90
km/hになりますが、⾶⾏重量450kgの時の⾶⾏速度を求めなさい。
□□□
A
4 滑空⽐の例で説明したように、滑空⽐とは揚抗⽐(L/D)で表されます。この揚⼒Lと
抗⼒Dには、質量に関する係数が含まれていないために⾶⾏重量に関係なく最良
滑空⽐は同じになります。
⾶⾏重量に関係なく最良滑空⽐は同じになりますが、その時の⾶⾏速度は異なりま
す。
5 V=n1/2×VL/Dより、(450/470)1/2×90[km/h]=88.06km/h
►
info
加重倍数の平⽅根で求めた数値は、最⼩沈下速度、失速速度にも応⽤できます。
METAR RJAA 052200Z 02012KT 4500 RA BR FEW003 BKN005 18/17 Q1001 WS R34L NOSIG RMK 1ST003 7ST005 A2957=
1
Q1 ► 5
2
Q
6 翼径の各部の名称はどの様になっていますか?
A
►
□□□ ●
Q
info
7 機体の縦横⽐(アスペクト⽐)を求めなさい(ASK-21 翼幅17.0m 翼⾯積17.95
2
m )
A
info
8 翼の空気合⼒とは、どの様なことですか?
A
►
□□□
Q
7 縦横⽐λ=a^2/S=16.1 a:翼幅 S:翼⾯積
►
□□□
Q
6 翼型:翼の断⾯の形 前縁:翼形の最前端 後縁:翼形の最後端 翼弦線:下⾯の
凹んでいる翼では、前縁と後縁を通る直線。下⾯の凸んでいる翼では、翼下⾯に引
いた接線。 翼弦⻑:下⾯の凸んでいる翼では、前縁と後縁間の距離。下⾯の凹ん
でいる翼では翼弦線に前縁と後縁から垂線を下ろした点間の距離。 平均線(中⼼
線):翼型の中央を通る線
info
9 翼の抗⼒には、どの様なものがありますか?
A
縦横⽐(アスペクト⽐)は翼の縦と横の⽐です。短形翼の機体であれば簡単に求めら
れますが、ほとんどの機体はテーパー翼を採⽤しているために上記の式で縦横⽐
を求めます。
8 翼が気流を受けると、よく上⾯が負圧になりよく下⾯が正圧になります。この合⼒を
翼の空気合⼒と⾔います。この空気合⼒Rは、気流に対して直角に揚⼒Lと気流の
⽅向の抗⼒Dに分けられます。
2
2
空気合⼒とは揚⼒と抗⼒の合⼒である。 L=1/2CLρSV D=1/2CDρSV
L:揚⼒ D:抗⼒ CL:揚⼒係数 CD:抗⼒係数 ρ:空気密度 S:翼⾯積 V:速度
9 形状抗⼒(摩擦抗⼒、圧⼒抗⼒)、誘導抗⼒です。
►
□□□
info
Q 10 形状抗⼒とは何ですか?
A
10 翼の形状によって異なる揚⼒です。
►
□□□
info
METAR RJAA 052230Z 02011KT 5000 -RA BR FEW003 SCT005 BKN007 18/17 Q1001 TEMPO 4000 RA BR BKN004 RMK 1ST003 4ST005 7ST007 A2958=
3
Q6 ► 10
4
Q 11 摩擦抗⼒とは何ですか?
A
11 空気と翼表⾯との摩擦によって⽣じる抗⼒で、空気の粗滑により変化します。
►
□□□
info
Q 12 圧⼒抗⼒とは何ですか?
A
►
□□□
12 翼表⾯を流れる空気による境界層の渦より⽣じる抗⼒で、翼形や仰角により変化し
ます。
info
Q 13 誘導抗⼒とは何ですか?
A
►
□□□
13 空気の流れに対して直角に発⽣する揚⼒Lは、翼端渦による後縁部の下向きの空
気の流れにより傾斜します。これを誘導抗⼒といいます。
info
Q 14 翼端渦とは何ですか?
A
►
□□□
info
Q 15 ウイングレットは何のためについているのですか?
A
14 翼上⾯と下⾯との圧⼒差により翼端部に於いては、下⾯より上⾯の低圧部に向
かって空気の流れが⽣じ渦ができます。これを翼端渦といいます。
翼端渦は周囲の空気に回転を与え、内側の空気は吹き下ろされ、外側の空気は吹
き上げられ、翼を通過した空気の流れは下向きに誘導される。
15 誘導抗⼒を減少させ、滑空⽐を向上させるためです。
►
□□□
info
ウイングレット:LS-8の翼端に付いている、翼を跳ね上げたような部分のこと。
METAR RJAA 05A930Z 01009KT 4000 -RA BR SCT002 BKN003 17/17 Q1002 NOSIG RMK 3ST002 7ST003 A2959=
5
Q11 ► 16
6
Q 16 水平尾翼は何のためについているのですか?
A
16 縦安定を良くするためです。
►
□□□
info
Q 17 垂直尾翼は何のためについているのですか?
A
縦安定:迎え角が変化した場合、元に戻ろうとする性質。
17 ⽅向安定を良くするためです。
►
□□□
info
Q 18 補助翼抵抗とは、どの様なものですか?
A
►
□□□
⽅向安定:機⾸の左右⽅⾯の動き(ヨーイング)を変化させ、気流の⽅向と機⾸⽅向
を⼀致させる性質。⾵⾒安定とも呼ばれる。
18 操縦桿を横に倒した時、補助翼が動いて主翼翼端部のキャンバーが変化し、左右
の翼で揚⼒、抗⼒差が⽣じて機体を内側にロールさせる⼒が発⽣する。揚⼒が増
加した翼は抗⼒も増加し、抗⼒差によって機体は偏揺れを起こす。これによって内
滑りになることです。
info
Q 19 地⾯効果とはどのようなものですか?
A
►
□□□
info
Q 20 翼の迎え角とは、どこの角度ですか?
A
19 後縁側の空気の流れが地⾯の影響で2次元翼に近い状態となり誘導抗⼒の減少、
有効迎え角の増加となる現象です。
上空を⾶⾏中の航空機は、後縁側の空気の流れが翼端渦によって下⽅に向けられ
誘導抗⼒を発⽣します。この航空機が地上付近を⾶⾏する時、後縁側の気流は地
⾯の影響を受けて地⾯と平⾏の流れになります。翼端渦は翼端を中⼼として⼤きさ
20 翼を横から⾒たとき、気流に対しての翼弦線との角度のことです。
►
□□□
info
METAR RJAA 051630Z 02009KT 4500 -RA BR FEW002 SCT015 BKN025 17/17 Q1002 TEMPO BKN004 BKN020 RMK 1ST002 3ST015 7SC025 A2961=
7
Q16 ► 20
8
Q 21 迎え角と速度の関係について説明してください。
A
►
□□□
21 迎え角や速度が⼤きいと、⼀般に揚⼒と抗⼒がともに増⼤します。したがって迎え
角と速度とは、⼀般にトレードオフの関係となります。
info
Q 22 取り付け角とは、どこの角度ですか?
A
22 機体を横から⾒たとき、機軸に対しての翼弦線の角度のことです。
►
□□□
info
Q 23 上反角とは、どこの角度ですか?
A
23 機体を前から⾒たとき、機軸に対しての翼弦線の角度のことです。
►
□□□
info
Q 24 上反角は何のためについているのですか?
A
両翼端が翼根よりも⾼くなるように付けた角度のこと。
24 横安定を良くするためです。
►
□□□
info
Q 25 上半角をつけすぎるとどうなりますか?
A
横安定:傾きが変化した場合、元に戻ろうとする性質。 機体が傾いたとき、主翼に
上反角があると、滑った⽅の翼に⼤きな揚⼒が⽣じて傾きに対する復元⼒が働く。
25 揚⼒が減少するため、沈下が増加し、滑空⽐が減少します。
►
□□□
info
METAR RJAH 051900Z 04008KT 1800 -RA BR SCT001 BKN003 OVC006 17/17 Q1001 RMK 3ST001 7ST003 8ST006 A2959 VIS W-N 2000M=
9
Q21 ► 25
10
Q 26 翼⾯加重を⼤きくするとどうなりますか?また、⼩さくするとどうなりますか?
A
►
□□□
info
Q 27 機体の翼⾯加重を求めなさい。(ASK-21、離陸重量500kg、翼⾯積17.95m2)
A
26 翼⾯加重の⼤きな滑空機は、⾼速性能はよくなりますが失速速度、最⼩沈下速度、
最⼩沈下率などは⾼くなります。逆に⼩さな滑空機は失速速度も低く、最⼩沈下速
度も低くなり、低速性能が良くなります。
27 翼⾯加重=W/Sより 500/17.95=27.86kg/m2
►
□□□
info
Q 28 失速(ストール)とは何ですか?
A
►
□□□
info
Q 29 失速速度は常に同じですか?
A
►
□□□
info
Q 30 翼の取付(内側)から失速する機体は、昇降舵、⽅向舵、補助翼のうちどれが最後
に失速しますか?
□□□
A
翼⾯加重とは、滑空機の⾶⾏重量Wと主翼⾯積Sの⽐をいいます。すなわち、⾶⾏
中の主翼1m^2当たりが⽀えている重量です。
28 翼の迎え角が失速迎え角を越え、よく表⾯の気流が剥離を起こし、揚⼒が急激に減
少し、抗⼒が急激に増⼤している状況です。
迎え角が⼤きくなると揚⼒も増⼤しますが、失速迎え角付近から翼上⾯側の気流
は、表⾯の摩擦抗⼒により徐々に流速が遅くなり、最後には逆流を起こします。この
現象を剥離といいます。
29 いいえ。重量増、ダイブブレーキ開、バンクをつける、重⼒が掛かる(迎え角の急激
な増加)、機体にバグ・水等が付着する、すべり によって失速速度は増加します。
バンクをつけたり、迎え角を急激に増加させて加重倍数を増加させると失速速度も
増加するため、失速やキリモミからの回復時に急激な機⾸上げを⾏うと2次失速に
陥る可能性があり、注意が必要。
30 補助翼
►
info
翼の内側から気流が剥離するのは矩形(くけい)翼
METAR RJAH 051717Z 03008KT 1500 R03/1300VP1800U -DZ BR BKN001 OVC003 17/17 Q1002 RMK 6ST001 8ST003 A2960 R1500=
11
Q26 ► 30
12
Q 31 ⾼速失速(ハイスピードストール)とは何ですか?
A
31 加重倍数の増加が原因で、通常より⾼い速度で失速に⼊る場合をいいます。
►
□□□
info
Q 32 バフェットとは何ですか?
A
►
□□□
32 主翼やナセル付近などで剥離した気流が⼤きな渦となり、尾翼に当たり機体振動を
⽣じる現象です。
info
Q 33 マッシュとは何ですか?
A
►
□□□
info
Q 34 バンク角45°時の加重倍数と失速速度の増加率を求めなさい。
A
►
□□□
info
Q 35 ⾶⾏速度Vが85km/h、バンクが45°の時の旋回に要する時間を求めなさい。
A
►
□□□
info
33 主翼の多くの気流が剥離した極めて不安定な状態ながら、操舵性を完全に失うこと
なく、ノーズアップの姿勢で⾶⾏している状態をいいます。
沈下速度は著しく⼤きく、機体はバフェッティングによって常に振動している。
34 n=L/W=1/(W/L)=1/cosφ=21/2=1.41 L:揚⼒ W:機体重量 φ:バンク
角
1/2
旋回時の失速速度はn 倍で増加しますので、1.19倍になります。 旋回時の失
1/2
速速度=水平時の失速速度×加重倍数
35 r=V2/g tanφ より r=23.612/9.8×l=56.88m r:旋回半径 V:⾶⾏速
度(85[km/h]=23.61[m/s])
t=L/Vより t=2πr/23.61=15.12秒 t:旋回の所要時間 L:旋回の円周
π:円周率 V:⾶⾏速度
METAR RJAH 051700Z 03009KT 0700 R03/1300V0900U -DZ FG BKN001 OVC003 17/17 Q1002 RMK 7ST001 8ST003 A2961 R0700 VIS W-N 1000M
13
Q31 ► 35
14
Q 36 「横滑り」とは何ですか?
A
36 機軸と⾶⾏⽅向が⼀致しない場合の現象のことです。
►
□□□
info
Q 37 旋回の時、なぜラダーを使うのですか?
A
►
□□□
補助翼と⽅向舵とのバランスが取れていない場合に発⽣する。
37 エルロンのみだと、右翼と左翼の速度差から抗⼒が発⽣してアドバースヨーが発⽣
するためです。
info
Q 38 アドバースヨーとは何ですか?
A
►
□□□
38 アドバース・ヨーとは、低速で⾶⾏機が旋回するときに起こる、旋回を妨げる⽅向へ
の偏揺れのことです。
info
Q 39 アドバース・ヨーの防止策にはどんなものがありますか?
A
39 差動エルロン・フリーズエルロン・エルロン・リバーサル
►
□□□
info
Q 40 きりもみとは何ですか?
A
►
□□□ ●
15
Q36 ► 40
差動エルロン:アドバース・ヨーの対策として、上げ側の(下げ側の翼)エルロン作動
角を⼤きく取った設計。上げ側の翼の迎え角及びキャンバーを⼤きくさせない。 フ
リーズエルロン:エルロンのヒンジを下側後⽅へずらして取りつけた設計。エルロン
が上がった際、エルロンのヒンジ前⽅が翼下⾯に付き出して抗⼒を増加させる設
計。 エルロン・リバーサル:エルロンを操作したことによってエルロンの効きが悪く
なったり逆の効きを⽰す現象。原因はエルロンを操作したことによって翼が捻れを起
こすため。
40 グライダーが失速したまま⾃転運動を起こし急降下していく状態で、失速の悪性の
ものです。旋回中、内側の翼より外側の翼のほうが速度が多いため揚⼒が発⽣し、
内側は完全に失速するため機体は横転⽚揺れしながら垂直の姿勢になり螺旋状に
舵跡を描きながら落下します。
info
16
Q 41 どうしてきりもみは旋転が持続するのでしょうか?
A
►
□□□
info
Q 42 キリモミに⼊った時、どうやって旋転⽅向を確認しますか?
A
41 きりもみの持続中は内翼の⽅が外翼より迎え角が⼤きくなっていますので、抗⼒係
数が内翼側に⼤きくなり旋転を持続させます。
⼀般的には、最⼤揚⼒係数のときが失速迎え角になります。抗⼒係数は失速迎え
角の少し⼿前から急激に抗⼒係数が増⼤しています。
42 景⾊の動き⽅を⾒て判断します。
►
□□□
info
Q 43 フラットスピンからはどう回復しますか?
A
43 エレベーターが効かないため、回復は難しく、不可能な場合もあります。
►
□□□
info
Q 44 なぜエルロンできりもみを回復してはいけないのですか?
A
►
□□□
重⼼位置が後⽅限界を越えてスピンに⼊ると、フラットスピンに陥る。
44 スピン⽅向へのエルロン操作は旋転率を速め、回復を遅らし、スピンと逆⽅向のエ
ルロン操作は、下がったエルロンがそちらの翼をさらに失速させて、事態を悪化させ
るからです。
info
Q 45 最⼤離陸重量を超えて⾶⾏すると、どのような不都合がありますか?
A
►
□□□
info
45 ⾶⾏中の加重倍数が制限加重倍数以下の⾶⾏であっても、制限加重倍数を越える
可能性があります。
制限加重=最⼤離陸重量×制限加重倍数 終局加重=制限加重×安全率1.5
METAR RJTA 052206Z 35012KT 5000 -RA BR FEW006 BKN010 OVC030 18/16 Q1002 RMK 1ST006 5ST010 8SC030 A2959=
17
Q41 ► 45
18
Q 46 前⽅限界または後⽅限界を超えて⾶⾏すると、どの様なことが予想されますか?
A
►
□□□ ●
info
Q 47 重⼼位置の前⽅限界は何によって決められていますか?
A
►
□□□
info
Q 48 超過禁止速度(VNE)を超えて⾶⾏するとどのよう不都合が予想されますか?
A
►
□□□ ●
46 重⼼位置は、滑空機の水平尾翼⾯積と重⼼からの距離により昇降舵によるピッチ・
コントロール可能な範囲を定めています。すなわち、重⼼位置が前⽅限界より前⽅
に在ると昇降舵をアップいっぱいの状態にしても機⾸をあげることが不可能になり、
着陸時に引き起こしが出来なくなる可能性があります。また、重⼼位置が後⽅限界
より後⽅にあると昇降舵をダウン⼀杯の状態にしても機⾸を下げることが出来ず、
失速等において回復出来ない可能性があります。
後⽅へ移動すると縦の静的安定性が悪くなってゆく(復元モーメントの傾斜が減少し
ていく)。さらに後⽅へ移動するとやがて静的安定性は中⽴、負へと変化する。
47 ⑴着陸時のフラップ下げ状態における失速速度に⾄るまでの操縦性(引き起こし能
⼒) ⑵着陸において最⼤層重⼒の範囲内で機⾸の引き起こしができること ⑶前脚
及びその取付部分の強度限界
48 機体が⾼速⾶⾏すると圧⼒中⼼が後⽅に移動して翼を前⽅に振る⽅向に⼒が働き
ます。この時、翼の剛性が低いとそのまま翼は折れてしまいます。また、翼の剛性
が⾼いと空⼒的な翼の振れに打ち勝って元の状況に戻ろうとします。翼はこの振り
替えしにより振動を起こし、固有振動数と共鳴するとさらに増幅され、破壊されま
す。
info
Q 49 超過禁止速度(VNE)を超えて⾶⾏した疑いがある場合、どうしますか?
A
49 耐空性が失われた恐れがあるので、整備資格者に報告します。
►
□□□
info
Q 50 超過禁止速度(VNE)を少しでも超えて⾶⾏すると、機体は空中分解してしまいます
か?
□□□
19
A
►
機⻑は航空機について⾶⾏可能か不可能かの判断を下すことはできない。
50 制限加重には1.5の安全率が適⽤されているため、VNEを少し超えたとしても空中
分解しません。
info
Q46 ► 50
20
Q 51 制限荷重と終極荷重の違いはなんですか?
A
►
□□□
info
Q 52 終極荷重に⽤いられる安全率は何処に定義されていますか?
A
51 制限荷重とは、常⽤運動状態において予想される最⼤の荷重をいい、終極荷重と
は、制限荷重に適当な安全率を乗じたものをいいます。
制限加重×安全率=終極加重
52 耐空審査要領に定義されています。
►
□□□
info
Q 53 滑空機第2種(Ⅱ)の制限加重はどの様になっていますか?
A
►
□□□
info
Q 54 運動包囲旋図によって何が分かりますか?
A
►
□□□
info
Q 55 VX、VY とは何ですか?
A
53 運動包囲線図における制限加重倍数は、n1=+5.3 n2=+4.0 n3=-1.5
n4=-2.65 以上にしなければなりません。
⾶⾏規程参照
54 各種速度に於ける最⼤揚⼒係数、失速領域、⾶⾏可能領域、破壊領域。⾶⾏可能
領域の中では制限荷重倍数を超えることなく失速します。
VS以上VA以下では加速失速を起こすが、VA以上では有害な残留変形を起こす。
55 VXとは最良上昇角に対応する速度、VYとは最良上昇率に対応する速度です。
►
□□□
info
METAR RJTC 052300Z 36007KT 3000 -RA BR FEW004 BKN008 BKN020 18/17 Q1002 RMK 2ST004 6ST008 7SC020 A2960=
21
Q51 ► 55
22
Q 56 運動速度(VA)とはどの様な速度ですか?
A
►
□□□ ●
info
Q 57 なぜVAは重量に応じて変化するのですか?
A
►
□□□
56 運動速度以下で⾶⾏中、操縦桿をアップ側(正加重が増す側)に操作しても、翼には
制限加重以下の荷重しか掛かりません。運動速度を越えて⾶⾏している場合には、
操作の仕⽅より制限加重を越えてしまう可能性があり、操縦者側で制限加重を超え
ない操舵が必要です。運動速度を越えて⾶⾏する場合、操舵量を1/3以下に制限
している滑空機もあります。
速度が上がると舵の効きがよくなるので、少しだけ使⽤しても機体の反応は機敏に
なる。その状態で⼤きく舵を使うと制限加重を超えてしまう可能性があるので、VAが
設定されている。
57 失速速度は重量が増えることによって増加します。よって、重量の増加に伴ってVA
も増加します。
info
Q 58 悪気流速度(VB)とはどの様な速度ですか?
A
58 悪気流速度とは、悪気流中を⾶⾏する時に越えてはいけない速度です。
►
□□□
info
Q 59 ウインチ曳航速度弦磁界(VW)はなぜ⾶⾏機曳航速度限界(VT)よりも⼩さいので
すか?
A
►
□□□
info
Q 60 ウインチ曳航速度弦磁界(VW)⼜は⾶⾏機曳航速度限界(VT)を超えて曳航する
と、どの様な不具合が予想されますか?
□□□ ●
23
Q56 ► 60
A
►
info
VBはVAより⼩さくてはならない。悪気流:⼭岳波、雷雲、⻯巻の中でまたは⼭頂を通
過する際に遭遇する気流のこと。突⾵の垂直成分が、当該航空機の迎角を増すた
め、荷重が増す。
59 ウインチ曳航時は下向きに引っ張られるので、機体の⾵圧中⼼が後⽅に移動する
からです。
翼への負荷が違う。
60 曳航中に掛かる荷重は索加重が主なものになります。耐空性審査要領によると、曳
航索安全装置の安全加重が1単位(Qnom)となり、曳航フック取付部の強度等の設計
単位となっています。よって、曳航速度限界以上の運⽤をすると、曳航フック取付部
から主翼と胴体接合部までの胴体構造部材が変形する可能性があります。
VTは125km/h EAS、VWは110km/h EASより⼩さくてはならない。 Qnomは曳
航索の終極強度。値は機体の最⼤重量の1.3倍または500kgより⼩さくてはなら
ない。
24
Q 61 最⼩沈下速度と最良滑空⽐速度との違いを説明して下さい。
A
►
□□□
info
Q 62 推奨最終進⼊速度は、複座時と単座時で変わりますか?
A
►
□□□
info
Q 63 滑空機にはどの様なダイブブレーキが装備されていますか?
A
►
□□□
最良滑空速度については、⾶⾏規程の第5章に書かれいている対気的な性能であ
り、対地的に性能を考えるには正対⾵、背⾵、⼤気の沈下率等を考慮しなければい
けません。
62 耐空性審査要領に於いては最⼤重量における推奨される最⼩速度となっています
ので、数値としては1つですが実際の進⼊速度は単座と複座では異なります。各気
体の進⼊速度については⾶⾏規程の第4章通常操作を参考にしてください。
63 以下の⾏為をしてもVNEを越えない:⑴雲中⾶⾏または曲技⾶⾏の証明を得る場合
には、水平⾯に対し45度の降下 ⑵その他の場合は、水平⾯に対し30度の降下
降下及び進⼊:最⼤重量で抗⼒増⼤装置を開位置にし、かつ、1.3VSOの速度で
滑空⽐が7未満。
info
Q 64 フラップの使⽤目的とは何ですか?
A
►
□□□
info
Q 65 エアー・ブレーキとフラップの違いを説明してください。
A
►
□□□ ●
25
61 最⼩沈下速度とは、滑空機で水平⾶⾏時に毎秒の沈下率が⼀番⼩さい時の速度
で、ソアリング中に使⽤する速度です。最良滑空速度とは、いま持っている⾼度で⼀
番遠くへ⾶⾏できる速度です。
Q61 ► 65
64 速度を増加させることなく充分な揚⼒を得ることができます。また、速度を増加させ
ることなく深い角度の進⼊が可能になります。
⾼揚⼒、⾼抗⼒
65 エアー・ブレーキは翼上⾯または上下⾯に抵抗板を出し揚⼒の低下、抗⼒の増⼤
をして進⼊時のパス角を調整するのに使⽤します。フラップは主に主翼後縁側の形
状を変えたり、主翼⾯積を増⼤させて離着陸時の低速性能を向上させます。フラッ
プを使⽤すると揚⼒係数が増加しますが抗⼒係数の増加の⽅が⼤きいためにエ
ア・ブレーキと同様に進⼊角が深くなります。
info
26
Q 66 ダイブ・ブレーキとスポイラーの違いについて説明してください。
A
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info
Q 67 なぜFRP製の機体のダイブ・ブレーキは翼上⾯のみにしかついていないのです
か?
A
►
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info
Q 68 マスバランスの使⽤目的を説明してください。
A
►
□□□
66 スポイラーは使⽤限界速度(VBS)が低い、使⽤している状態でも超過禁止速度(VN
E)を超える。トリムによる変化がある。
ダイブブレーキは使⽤限界速度(VBS)が⾼い、使⽤している状態では超過禁止速度
(VNE)を超えない。トリムによる変化がない。
67 翼下⾯側の気流がバイプ・ボックスから上⾯側に流れる事による性能の低下を防止
するためです。
鋼管羽布張りのASK-13には上下に付いているが、FRP製のASK-21にはついてい
ない。
68 舵の重量が蝶番軸より後ろにかかっていると、舵は気流や機体の振動で振動を起
こし、フラッターを起こして危険です。そこで、舵の重量を蝶番軸の周りに釣合わす
ため、蝶番軸の前⽅に適当な重錘をつけて、舵の振動防止と操縦する⼒との均等
を計るものです。
info
Q 69 フラッターとは何ですか?
A
►
□□□
69 周囲の⾼速に流れる空気からエネルギーを得て⾃励振動を起こすことであり、⾼速
域で発⽣します。
info
Q 70 耐空性審査要領によって滑空機に義務付けられている装備品には何があります
か?
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A
►
info
70 対気速度計および⾼度計を各々1個と、各塔乗者について、承認された安全ベルト
および肩バンドです。
装備品の有効期限:⑴⾼度計、静圧系統:24ヶ⽉ 速度計 :特に規定はないが24ヶ
⽉ ⑵レリーズ :4年または2000回のどちらか早い⽅(レリーズの期限は、レリーズ
O/H後1年以内に機体に取り付けたときは取り付けてから4年間。O/H後1年を過ぎ
たときはこの時間も加えること。) ⑶ベルト :12年
METAR RJTE 052300Z 03006KT 9999 -RA FEW010 BKN020 OVC040 19/18 Q1000 RMK 1CU010 6SC020 8SC040 A2955=
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Q66 ► 70
28
Q 71 ⾼度計の構造はどうなっていますか?
A
71 静圧が真空の空ごう(カプセル)を押す⼒によって⾼度を計測しています。
►
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info
Q 72 ⾼度計は気温のどれくらいの変化でどれくらいの差異が現れますか?
A
72 気温5.5℃につき約2パーセント実⾼度が⾼くなります。
►
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info
Q 73 なぜ、静圧⼝は機体側⾯の中央に付いているのですか?
A
73 圧⼒が変化しにくい場所だからです。
►
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Q 74 速度計の構造はどうなっていますか?
A
74 静圧と動圧の圧⼒差によって速度を計測しています。
►
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info
Q 75 静圧と動圧について説明してください。
A
►
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info
75 地上か⾶⾏中かに関わらず、すべての⽅向からかかる圧⼒を静圧(Static pressu
re)といい、地上の場合には静圧しか掛からないものの、⾶⾏中は静圧の他に流体
による圧⼒が掛かるものを動圧(Dynamic pressure)といいます。
2
q=1/2ρV q:動圧 ρ:流体の密度 V:流れの速さ
METAR RJTJ 052300Z 33010KT 2500 -RA BR FEW002 BKN003 0VC010 18/17 Q1002 RMK 1ST002 5ST003 8ST010 A2960 VIS S-SW 3000M=
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Q71 ► 75
30
Q 76 ベルヌーイの定理とはどの様なことですか?
A
76 流体の持つエネルギーは管の中すべての⼀転に対して⼀定であるという定理です。
►
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info
Q 77 昇降計の構造はどうなっていますか?
A
►
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2
静圧+動圧=1/2ρSV =⼀定
77 空気室(魔法瓶)とベンチュリー管の圧⼒差の変化よって昇降速度を計測していま
す。
info
Q 78 レリーズの構造はどうなっていますか?
A
►
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info
Q 79 曳航中に雲に⼊ってしまったらどうしますか?
A
►
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78 レリーズに対していかなる⽅向から⼒を及ぼしても、DEAD POINTで止まり、D/Pの
解除は塔乗者がレリーズを引くことによってのみ⾏うことができます。
トースト・コンビ:トースト社製のレリーズとダブルリングの組合せにより、いかなる⽅
向から⼒を及ぼしても、ラージリングのてこの作⽤により、レリーズに対しては垂直
⽅向の⼒のみがかかるように設計されたもの。
79 索を張った状態で離脱します。離脱前には、機⾸下げや旋回を⾏いません。離脱後
は速度が得られるまでダイブブレーキやエルロンを操作しません。
info
Q 80 曳航索安全装置の破壊荷重の違いはどのように識別しますか?
A
80 ⾊により識別します。
►
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info
⿊:1000 茶:850 ⾚:750 ⻘:600 ⽩:500 ⻩:400 緑:350 [daN]
全て±10%の誤差を含む。
METAR RJTJ 052200Z 33008KT 2000 R17/1700D -RA BR FEW002 BKN003 0VC010 17/17 Q1002 RMK 1ST002 5ST003 8ST010 A2960 VIS SE-S 1600M=
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Q76 ► 80
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Q 81 索切れの処置を説明してください。
A
►
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info
81 ⑴離陸前 :曳航索を離脱し、そのまま水平を保ち直進する。⑵離陸直後から5-10m
以下:機⾸を着陸の姿勢まで下げ、曳航索を離脱して水平を保ち直進し接地する。
⑶安全⾼度(50m)以下:滑らかに滑空姿勢にし曳航索を離脱、直進し接地する。⑷
100m以下:滑らかにアプローチの姿勢にして、曳航索を離脱し、直進をする。機速
が安定したらエア・ブレーキを開き、またはフォワード・スリップを併⽤して⾼度を処
理し滑⾛路内に着陸する。そのままで滑⾛路を超えそうであれば場外の不時着場
に着陸する。⑸100m以上:滑らかにアプローチの姿勢にして、曳航索を離脱し、姿
勢が安定したら滑⾛路内に着陸可能であれば直進し着陸する。滑⾛路内の着陸が
不可能の場合には⾵下側に 360度旋回または180度旋回を2回⾏い、 最終旋回が
100mを割らないようにし直進し着陸を⾏う。また、⾵の正対成分が1-2m/s以下なら
ば逆進⼊も可能である。逆進⼊の際はまず⾵下側に旋回し、その後3旋4旋を分け
て回る。⑹150m以上:滑らかにアプローチの姿勢にし、索の落下地点を考慮して曳
航索を離脱し、姿勢が安定したらチェックポイントに向い旋回を⾏う。⾼度により通
常の場周コースを描けるようであれば、場周コースを描いて着陸する。⾼度に応じ
て通常の場周コースを描けない場合は、⼩場周を描いて最終旋回が100m以下にな
らない様に注意して滑⾛路内に着陸する。
⑵のときに滑空姿勢にしない理由:加速すると沈下も⼤きくなるので、引き起こしを
⾏っても機⾸が上がらない可能性があるため。
METAR RJTK 052300Z 02013KT 3500 -RA BR FEW004 SCT008 BKN015 18/18 Q1000 RMK 1ST004 3ST008 7ST015 A2955=
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Q81
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