私たちは地球生命体の永遠なるいのちを願って活動しています。

山口県自然観察指導員協議会会誌
No.84
2014年 10月 ( 秋 号 )
私たちは地球生命体の永遠なるいのちを願って活動しています。
壬き昔十カミら <
T
:
>去ヨ原頁し、
平成 26年度も 10月末で終わりますので会費宋納の方は早めの
送金をお願いします。
年に1, 2度でも参加いただければ嬉しいのですが、無理な方も会
へのご支援のつもりで納入していただければ幸いです。
振込用紙には未納年度を記入いたしますので、ご協力をお願いい
たします。
なお、行き違いの場合はご容赦下さい。
│ヲ後の会議予定 │
監
査 日 時 平 成 26年 11月
第 1回役員会
日
時
場
議
所
題
平21年 度 総 会 日
時
所
場
1日(土)
(会長宅)
平成 26年 11月 2日(日) 10時
下松市中央公民館(ほしらんとくだまつ)
定時総会議案書審議等
平成 26年 11月 9巴(巴) 1
0
.
.
.
.
.
.1
-4:30
宇部市二俣瀬ふれあいセンター
※ 詳 細 は 2 P定時総会案内参照
《 表 紙 》 写 真 撮 影 平 成 26年 7月 5日(土)
井川孝予於島根県津和野町
No.84 2014年 10月 ( 秋 号 )
│ラミーカミキリ│
コウチコウ目カミキリムシ科に贋する甲虫の一種.初夏にカラムシ
0
.
.
.
.
.
.
2
0
m
mほどの小型カミキリムシで、西日本各地
などに集まる 1
で見られる.日本のものは幕末から明治にかけて侵入した外来種と見
られている.名前は本種の食草のひとつであるラミーからきている.
カラムシはイラクサ科の多年生植物.古来より食物繊維をとるため
に栽倍されてきた.ラミーはカラムシの変種の一つ.
(本文 14P 裏 表 紙 等 参 照 )
ウィキベディ 7 より
1
く行事予定〉
平 成 2 7年 度 定 時 総 会 の ご 案 内
山口県自然観察指導員協議会
会長
黒田義則
本 年 度 は 第 4支部にお世話を頂き宇部市の二俣瀬ふれあいセンターで行うことに
なりました。総会後は観察会を予定しておりますので、お誘い合わせの上是非参加下
さいますようお願いいたします。
記
1 . 日 時 平 成 26年 11月 9日(日) 10:00 """'13: 0 0
13:00"""'14:30 (オプション)
2
.場
所
定時総会二俣瀬ふれあいセンター 1階 会 議 室
宇部市大字車地字寮の河内 173番 地 温 0836・62・0068
3
. スケジューノレ
9:30"""'10:00 受付
10:00"""'11:00 定時総会
11:00"""'12:00 里山ピオトープ二俣瀬観察会
12:00--13:00 支部会・昼食・閉会
13:00"""'14:30 オプション:小野湖のオシドリ観察会(希望者のみ)
*参加の方は弁当・水筒・観察に必要な物など持参
4. 申込期限
11月 5日(水)までに同封のハガキを返送下さい。
欠席の方は委任状に支部名及び氏名を記入の上必ず返送下さい。
5. 注意事項
指導員登録してない方は参加往復途上の交通事故や開催行事中の
ケガ・事故等については自己責任とします。
総会会場案内図:一千に従ってお進み下さい。
2
寂地山・小五郎山の保全活動並びに自然観察会
本部
保全活動 7年目の寂地山と今春、視察を行った小五郎山金山谷鉱山ルート散策路
(登山道)の点検整備を下記の要領で実施します。来春もう一度点検整備を行って、
植物観察のシーズンを迎えたいと思いますので御協力よろしくお願いします。
【寂地山】
日 時
集
合
雨天中止
10月 13日(月:祭) 9:00........16:00
9:00
寂地峡入口駐車場
緑のスタッフジャンパーを目印に!
【小ミE郎山】
日 時
集
合
雨天中止
10月 26日(日)
8:00"'17:00
8:00 錦川清流線錦町駅
緑のスタッフジャンパーを目印に!
【共通事項】
持参品
弁当、お茶、山行可能な服装・靴、タオル、軍手、雨具、鋸、カマ等
※注意事項
保険の対応は各自でお願いします。
参加希望者の方は前日までに下記へ連絡下さい。
(当日飛び入りも歓迎です)
※連絡先
黒田1.in..
F
a
x
携帯
0833-41-428i
:
f
090-7543-4289
E
m
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S
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i
D
小五郎山頂より羅漢山を望む
3
第 1支 部 自 然 観 察 会 の ご 案 内
第 1支部長
やまぐちフラワーランド自然観察会
溝部茂樹
第 3日曜日(家庭の日)に自然観察指導員による観察会を溝部が実施します。
内容はその時の参加者によって変わることがあります。
会にしたいと,思っています。
開催日時
出来るだけ希望に添った観察
雨天は中止する場合が有ります。
平成 26年 10月 19日(日)
10:30--
11月 16日(日)
10: 30--
12月 21日(日)
10:30.
.
.
.
8
?
開催場所
やまぐちフラワーランド
施設の入園料
高校生以上 :500円 小・中学生:無料(ただし保護者同伴)
持ち物・服装
水筒、タオル、野外活動の出来る服装・靴
問い合わせ・連絡先
溝部
h0820(24)11
080-5232ー 5436
← フラワーランドの花車
(観覧車風の花壇)
フジバカマ(キク科)
i
4
活動報告・今後の予定等
第 5支 部 長 植 田 高 弘
今年の夏は梅雨明け後、しばらくは暑かったのが 8月に入ってからは、太平洋高気
圧の勢力が弱まっていて天候不順が続いてしまいました。また、全国各地で豪雨によ
る災害が発生して多くの方々が被害に遭われています。
第 5支部では、今年から市と相談して親子自然教室から手を引くことにしました。
理由は、永きに渡ったので、一度見直したいということからでした。これに伴い第 5
支部としましても将来の活動等について考えたいということで 9月 14日(日〉、支部
会議を持つことになりました。観察会や活動について、意見交換をしていく予定です。
ヒゼンマユミにつきましては、今年度からは、調査班(ヒゼンマユミの若木に印や札
を着ける)、作業班(ヒゼンマユミの木周辺の環境整備をする)に分かれて作業をすると
0月下旬の予定です。ご協力頂
効率良く出来るのではないかと思っています。次回は 1
ける皆様方には引き続き一緒になって作業を進めていただけたらと 思っています。
d
【活動報告・今後の予定等】
蓋井島の竹伐り活動は今秋、 7年自に入ります。活動・行事等は下記の通りです。
【つのしま自然館 1
9月 1
3日(土) : 地質観察会 9
:
0
0
"
"
'
"1
6
:
0
0 角島一円
*場所つのしま自然館
:(雨天順延)
10月 18日仕) :夜の自然観察会 星空ウォッチング 1
8
:3
0
2
1
:
0
0
*場所つのしま自然館
2月 14日(土)
:
0
0
"
"
'
"1
4
:
0
0
:冬の自然観察会: 9
『いろいろな打上げ員を観察しよう~ :場所未定
問合せ
つのしま自然館:TEL'FAX兼
0
8
3
7
8
6
・
0430
【蓋井島竹伐り作業】
10月 25日〈土) : 吉見港発 8
:
3
0- 蓋井島港発 1
5
:
5
0
:
0
0 .
.
.
. 蓋井島港発 1
5
:
0
0
1
1月 29日〈土) : 吉見港発 9
キ王室型主主l
主主空ては作業日の前日に実施するかどうか決める場合もありま
す。問い合わせ等につきましては、 090
・
2861
・
9762 にお願いいたしますの
-夏号掲載写真の補足:つのしま自然館の主催で行われました「春の自然観察会Jの
写真は、藤岡 達也さん(つのしま自然館)の提供によるものです。
5
第 6支 部 〈 北 浦 自 然 観 察 会 〉 行 事 予 定
第 6支 部 永 井 要 明
10月 25日(土)、 26日(日) (一泊二日) 高知県室戸岬・横倉山
シオギク・ハマアザミ・ヤッコソウ他
5:00 萩市役所第三駐車場集合
7:25 絵堂インター
参 加 費 約 2万円
パス定員あり
11月
8日(土)
12月
6日(土)
広島県北広島町奥滝山峡
クジャクシダ、クロイチゴ、
ヒメヒサカキと紅葉
7 :00 萩市第三駐車場集合
9:00 六日市インター近くのコンビニ fローソンJ
パス定員有り
参加費 5000円
萩市上小川東分
足摺山(田万川カルデラの一部)
猿屋の滝の柱状節理(伊良尾山の溶岩)
7:00 萩市第三駐車場集合
8:00 猿屋の滝が見える駐車場
自家用車乗り合わせ
参加費 1000円
2015年
1月 10日(日)
長門市大寧寺の裏山
ナタオレノキ、カンザブロウノキ、
イチイガシ等、ニホンジカが見られるかも
9:00 萩市役所第三駐車場集合
9:40 大寧寺駐車場
自家用車乗り合わせ
参加費 1000円
シオギク
6
2日目の自然観察を兼ねた朝の散歩はたったの 3 0分しかなく残念でしたが、短
いながらも植物の知恵?作戦?を感じることができました。虫と花の関係も本当に
興味深いものです。
最後のプログラム、小枝の工作では、毎年力作ができて本当に感心させられます。
“これを作りましょう"と決
まった物があるわけではなく、
一人ひとりの想像力・感性で
作られるので、昆虫が完成し
たり、 ー
動物の顔が完成したり、
家や森が完成したり…。本当
に“みんな違ってみんないい"
作品たちばかりでした。
来年は、施設の関係で少し
プログラムが変更されるよう
ですが、こうした自然体験、仲間との交流を通して子どもたちが健やかに育ってく
れることを祈っています。
暑い中、 2日間お世話になった皆さん、お疲れ様でした。
7
『
第 35固山口県緑の少年隊等交歓大会』参加報告
山口市
福田和子
去る平成 26年 7月 31日(木) - 8月 1日(金)、国立山口徳地膏少年自然の家
にて、山口県緑の少年隊連絡協議会、山口県主催、『第 35固山口県緑の少年隊等交
歓大会』が開催されました。
県内には、 42隊 t, 689名
の隊員がいるそうですが、今年の
交歓大会参加者は、 3隊 16名で
した。その肉、昨年も参加したと
いう隊員は 3名で、お昼の食事の
時間に、『昨年参加して、今年も参
加してみようと思ったのはな
ぜ ?J と質問してみたところ、『他
の隊の人と友達になれたから。』で
した。この交歓大会では、様々な
自然体験ができることはもちろんですが、こうして仲間っくりの一助になるのだと
改めて実感しました。
プログラムは、 1日目がアイスブレーキングを兼ねたネイチヤーゲームと野外炊
飯
、 2日目が自然観察しながらの朝の散歩と小枝の工作でした。ここ数年間じプロ
グラムですが、参加者(隊員)が少ない分、深〈、じっくり、ゆったりという感じ
がしました。
1日目のネイチャーゲームでは、自然に関するクイズで思わずむきになったり、
野外炊飯では自然に役割分担が決まり、もくもくと調理したり…。(実はお昼ご飯も
カレーだったのに、誰からもグチが出ないのにはびっくりでした。)
8
環境博士入門(下松市の川その⑫) 切戸川の自然
下松市
大田和彦
平成 26年 7月 26日(土)いいまちつくろう創星倶楽部主催、下松市教育委員会
後援、山口県自然観察指導員協議会・ K ビジョン(株)・あかい坊協力で、 12回目
の切戸川の自然観察会が好天の下行われた。参加者は、子ども 4 0名、保護者 3 0名
、
ボランティアの久保中学生 9名、スタップ 15名の計 94名だった。
当日は、 9時下松市立久保小学校グランドに集合してミーティングの後、観察を開
始した。 5分歩いて、最初の地点では、カゲロウやサワガニなどの水生生物を観察し、
川の水質階級を調べた。調査結果を別表に示す。休憩の後、ハエ取りピンで魚を捕る
ようすを観察して、 10分歩いた次の地点で、川に入って生物を観察したり採集した
りした。ここでは、カワムツ、オイカワ、カマツカ、ドンコ、メダカなどが見られた。
ここは、川底は岩盤で、水深は浅く、子供たちは喜々として観察や採集に取り組んで
いた。子ども達には、このような体験を存分にさせたいものである。その後、ここで
各自が採集したものを大型の水槽に入れて同定を行った。観察された生物は、上記の
もの以外にイトトンボ類、アメンボ、ハグロトンボ、ツチガエル、 トノサマガエルが
あった。水質階級は、 Iの「きれいな水J と判定された。去年は Eの「少しきたない
水 J だったが、一昨年のまでのようにきれいになったのは、家庭の生活雑排水などが
少なくなったからだろうか。よいことである。このきれいな状態を維持したいもので
ある。
観察風景
9
0:見つかったもの .:最も多かったもの
H25年 7月 27日
1
アミカ
水
2
ウズムシ
質
3
カワゲラ
階
4
サワガニ
級
5
ナガレトピケラ
6
ヒラタカゲロウ
7
ブユ
8
ヘピトンボ
9
ヤマトピケラ
10
イシマキガイ
I
12
カワニナ
質
13
ゲンジボタノレ
階
14
コオニヤンマ
級
15
コガタシマトピケラ
E
16
スジエピ
17
ヒラタドロムシ
18
ヤマトシジミ
。
。
。
•
11 オオシマトピケフ
水
H26年 7月 26日
•
。
。
。
。
。
。
。
。
。
。
19 イソコップムシ
水
20
タイコウチ
質
21
タニシ
階
22 ニホンドロソロエピ
級
23
ヒJレ
E
24
ミズカマキリ
25
ミズムシ
水
26 アメリカザリガニ
質
27 エラミミズ
階
28 サカマキガイ
級
29 セスジユスリカ
I
V
30 チョウパエ
水質階級
の
事j
定
。
。
。。。 。。。
。
。
I
E
1. 0印と・印の個数
2
4
2. ・の個数
3. 合 計 (1+2)
1
水質階級
3
10
1
I
E
E
3
4
1
4
1
1
4
E
この地点の水質階級は
w
E
1
です
4
I
です
I
V
平成 26年度
中園地区自然観察指導員交流会 i
n島根に参加して
宇都市
上回純ニ
平成 2
6年 7月 5-6目、島根県自然観察指導員連絡協議会の主催の中園地区指導員
交流会に参加した。今回の交涜会は津和野町にて実施された。
今回交流会の自然観察フィールドは地倉沼と安蔵寺山露である。
[地倉沼 1
5目、津和野町直地(ただち)集会所での開会式終了後班分け後、小雨模様の中長靴
ウォーキングにて地倉沼へと塗る。地図上の地倉沼(ちくらぬま)は地元では千倉沼
の漢字の方が親しまれている。
地倉沼は膏野山の北東に在し、谷の出口を溶岩でせき止められた沼であり、池の底
より流れ出た水が津和野川にそそいでいる。季節により涜面が上下し雨の続く梅雨時
期のみ池となりふつうは草原状であるという、しかし大爾が降っても一定水面より上
昇しないそうだ(おそらく溜り水は地中のザル状溶岩を抜け滝川として流出)。
地倉沼到着、沼は池となっていた、ちなみに数日前までは草原であったという。モ
リアオガエルの卵が丁度クリスマスツリーの綿毛のようにあちこちの樹木の枝に沢山
ぶら下がり今まさにオタマジャクシとなって下に落ちているのが観察できた。しかも
卵の下が池、水面となっている。いや、オタマジャクシになるこの時期のみ下が池に
なることを見越して草原だったこの枝にモリアオガエルは卵を産みつけたのだ。場所
も時期もこの一点この瞬間、いつもながら自然の不思議に感動する。
だが生まれたぽかりのオタマジャタシが落ちていく水面下には食べてやろうとイモ ー
リ(もしかしたらカスミサンショウウオだったかも?)の黒い集団が待ち構えている。
感動と厳しさを同時に観る、おそらく食べられることを見越しての卵の数か、すべて
は自然の手の肉、自然の摂理である。
地倉沼は丁字草(ちょうじ)の群生地でもあり、今回お世話になった千倉沼を守る
会の皆様がT字草の群生地の周辺整備等地道な保護活動をされている。
T字草の群落を整備された木道を歩きながら観察した。 6月に満開であったろう T字
草は 7月初旬の今は豆のさやを付けていた。それでも時期遅れの 5弁の花も 2、 3観
察できた、満聞の時期はさぞ見事な群落であろうと察する。
地倉沼周辺を観察をしながら周囲散策した。当日小雨ながら蒸し暑い日であったが
沼の周りは溶岩が積み重なった隙聞のある台地のせいであろうか、私には何処からか
冷風が吹いているようにも感じられた (T度萩の笠山のように)。
来た道を下山し、本日宿泊先の安蔵寺山山麓「そまの里よこみち」へ移動した。
日
[安蔵寺]冬虫夏草観察
『そまの里ょこみち Jは旧よこみち小学校校舎にあり、いまは宿泊設備となってい
る。雨天のため私は夕方の「にちはら天文台』ツアーをパスし当日購入した冬虫夏草
生体図鑑を見ながら早々に床に就く。
6目、私は冬虫夏草観察コースに参加した。
安蔵寺山周辺の自動車登山林道は昨年の豪雨でダメージを受けまだ工事中とのこと、
今回の観察フィールドの安蔵寺山登山口広場まで植物観察しながら山中の林道を迂回
した。こんな山中まで林道があるとは意外であった。
その昔、会社の霊山部メンバーと初めて安蔵寺山へは来た時のことが思い出された。
その当時、砂利道の林道が建設始めた頃でよこみち小学校から奥へと機棋力とダンプ
カーが入りブナの巨木の森へと伸び始めていたころであった。いまの霊山口広場近く
まで空中にワイヤーが張り巡らされ、びっくりするぐらいの大きなブナの木と切り株
がたくさん残されている国有林を見ながら垂った。その当時の国策であったのである
5年前のことである。
う。環境より産業優先?の約 4
それから数度安蔵寺山に来たが。林業も落ち着き尾根筋にわずかに残守るブナ林の
巨木ミズナラが今ではシンボル的存在になっている。その当時の巨木の森林が今も残
っていたらと思うのだが。しかし、そまの里のそま(木へんに山と書(>とはいわゆ
る林業を生業としている誇りある木こりのことである、林業で生活してきた今では限
界集落化してきた地元(失礼)の人に聞けば、巨木を伐採していたその当時は活気に
S~... そのおかげで家も建ったし、学校にも行けたと今回も聞いた ι こんな問題は
あ.
.
いつも複雑である。何が善か否だったのか所詮よそ者の私には語れない。
さて、『冬虫夏草観察Jの話
まず柿の木森林事務所、日本冬虫夏草の会会員東勇太さんの冬虫夏草の話を聞いた。
採取された沢山の標本も見せていただき、現物イメージが湧いてきた。
冬虫夏草、主に昆虫に寄生して生じるキノコ、菌糸で、その形状となりたちはかな
り神秘的で種類も圏内だけでも約 4
0
0種もあるとのこと。
ここでは学問的な詳細は図鑑に譲るとして、冬虫夏草探索の要領をレクチャーして
頂いた。もちろん私は初めての採集体験。東氏によれば山中を、地面に顔を近づけ旬
旬前進しているのは『自衛隊レインジャーと冬虫夏草の会員』とのこと。
さあ私も採集にチャレンジ、標本を沢山見せていただいたのでイメージは出来てい
るものの、当然のことながらちょっとやそっとでは見つからない。しかしながら小南
の森の中、腹ばいで自の前 15cm程度づつのエリヤに絞って、集中力と繊細さが必
要だ、似たような植物の茎や根が沢山、頭の中で標本の形と比較してみる。やっと見
つけてもひょろひょろで径 1 m m程度の繊細な茎(キノコ)、息を止めるようにピンセ
12
ットで慎重に掘り起こさないと切れやすい(切れたら仲間肉では『ギロチン』になっ
たって言うらしい)。
丁寧な指導のお陰もあり私は下記
カメムシタケ
3
"
ンプル採集出来た。
1本宿主はカメムシ先端の結実部はピンク色である。
n
m程度の幼虫。
クチキムシタケの仲間 2本宿主は何の幼虫かは不明 5
他の観察仲間は見事なハチの体もそのままの ハチタケも採集した。
小雨の中、長靴、カッパ、ほうかむりの怪しい格好で約 2時間森の中を遣いまわり、
なんだか面白い体験であった。
[おまけ]
交流会終了後オプションツアーとして、蚕を使用し菌を植えつけて人工的に冬虫夏
草を生産するという、津和野方式の冬虫夏草栽培施設(津和野総合研究所)を見学し
た。漢方薬サブリメント原料として商業化しているという。
菌が取りつくことにより有機物を地球環境にやさしく無機物に換えるという、生き
物を自然に還してゆく仕組みの不思議、有から無に帰すなんて何か哲学的な魅力も感
じるような冬虫夏草でした。
[最後に]
自然の中に身を置き、自然から教えを請う、私にとっていつも新鮮で楽しいことで
す。今後も素直な気持ちで自然と接して行きたいと患います。
今回 2日聞の交流会の問、梅雨時特有の小雨が降り続くような天候であったにもか
かわらずスタッフの皆様のホスピタリティーもあり大変楽しめました。交流会の主催
者、島根県自然観察指導員連絡協議会、にちはら自然の会、千倉沼を守る会、他の皆
様方お世話になりました。
モリアオガエル
モリアオカエルの卵
1
3
中国地区自然観察指導員交流会に参加して
光市井川孝子
草
字
丁
平成 26年 7月 5日"
'
7日津和野町で開催された。当日
は直地児童館へ 12時過ぎ島根 17名、鳥取 3名、広島 7
名 山口 18名が参加した。
開会式の後、班ごとに分かれて地倉沼へ出発した。田ん
ぼや茶畑、カワラケツメイの畑を見ながら林に入って登山
道を歩いた。ハエドクヅウ、コクラン、イガホウズキ、ク
t
c
.
モキリソウ、カメムシタケ e
に出会えた。かわいい虫達にも
出会い楽しかった。やっと地倉
峠に着くと、地倉沼を守る会の
方がマムシを捕まえていたので
じっくり表裏を観察できた。そ
カメムシタケ
の上、島根連絡協議会の佐藤会長にマムシの気絶のさせ方
など色々教えていただき勉強になった。その後、地倉沼を
守る会の人の案内で沼に入ると、
ラミー力ミキリ
花の盛りは過ぎていたが丁字草
の群生が見られた。
それから、樹木の枝に産み付けら
れたモリアオガエルの数えきれ
ないほど沢山の卵にびっくりさ
せられた。ミズギボウシ、ハンノ
キ、シロネ、スゲ等を見ながら杉
の丸太の木道を歩いた。運よく丁
字草の花が残っていたのとカモ
メズノレとミソハギの咲き始めが
見られ、私を喜ばせた。 散策後
モリ?オガエル
柚の里よこみちに移動した。夜は
ノ〈ーベキューで盛り上がり二次会での抹茶の接待は、とて
もうれしく美味しく頂いた。
次の日、ナラ太郎からののんびりコースと冬虫夏草チームに分かれた。私は冬虫夏
草グ/レ}プに入札地元スタッフの運転で安蔵寺山の奥谷駐車場に行った。そこで、森
林管理署の東先生が冬虫夏草の標本を持ってきて説明され、
森に入って探し方を教えて下さった。私も森の中をはいつ
くばって探したが、ハマキタケの一種の偽物ばかり'
目につ
いて、本物は見つけられなかった。他のメンバーは、ハチ
タケ、カメムシタケ、ハトジムシハリタケ、アワフキムシ
タケを見つけていて羨ましかった。充実した時聞があっと
いう聞に過ぎ、森に未練を残しながら山を下りた。柚の里
よこみちで閉会式後、(株)にちはら総合研究所見学ツアー
に行き、カイコの冬虫夏草の説明を聞いて帰った。
ハチタケ
島根の皆様、充実した 2日間で、大変お世話になりまし
た。心から感謝しています。ありがとうございました。
1
4
帝人グループ主催 r2014年度セミの薮け殻調査 i n岩国』開催
第一支部河原一輝
7月 27倒的、天候にも恵まれ、今年も帝人グループ主催 W
2
0
1
4年度セミの抜け
n岩国』が錦帯橋近くの吉香公圏内で開催された。参加者は親子 42名、指導
殻調査 i
1名と例年になく参加者も多く、大賑わいであった。
員、スタッフで総勢 5
この活動は 2007年より毎年、定点観察ポイントである錦帯橋の吉香公園内にある旧
目加国家敷地内で実施している。今年の参加した子供たちが多いので、 3班に分かれ
て、セミの抜け殻を採取した。梅雨明けしたばかりなので、羽化も遅れてるようで、
お目当てのセミの抜け殻は少なく、小さなお子様はおらん!おらん!と泣く子も・. .
その後、公圏内で場所を移動し、 2
0
1
1年から大好評の指導員による虫取りアミでの昆
虫の採り方の指導を行った。先生のお話を静かに聞いた後、待っていましたとばかり
大はしゃぎで網を振り、公圏内を走り回る姿があった。夏休みの虫捕りと言えば、セ
ミですが、最近、このような光景を見ないような気がした。その後、抜け殻の見分け
方を指導し、採取した抜け殻の仕分けも 3斑に分けて作業が始まった。オスとメスの
判別が容易に理解できるようにイラストも見せながらも子供が多いので、悪戦苦闘の
説明でした。セミの抜け殻の集約結果は以下の表 1の通りであった。昨年度と比較す
るとクマゼミが激減して一匹もいなかった!また、なぜかニイニイゼミを初採取でき
たことであった。今年はセミの世界でも異常気象がもたらす、何らかの変化があった
のか!?その後、セミの一生や冬虫夏草のお話を開き、セミのクイズ、調査結果を報
告し、無事に調査を終えた。今後もセミの抜け殻調査を通じて、自然に親しみ、親子
の触れ合いを大事にして、本活動を継続して行きたい。指導員の皆様のご協力、心よ
り感謝申しあげます。
集合写真
1
5
抜け殻同定会
採取風景
セミの採り方教室
表 1 :セミの抜け殻調査結果
セミの種類
2014
/7
/27(目)
2
0
1
3年
2
0
1
2年
2
0
1
1年
2
0
1
0年
採取頭数
採取頭数
探取頭数
採取頭数
採取頭数
合計
※
2
7
22
6
8
89
102
1
9
1
198
1
4
6
364
283
28
4
3
6
4
2
3
375
300
ニイニイゼミ♂♀
アブラゼミ♂
アブラゼミ♀
クマゼミ ♂
クマゼミ ♀
ツクックホウシ♂
ツクックホウシ♀
ミンミンゼミ♂
ミンミンゼミ♀
。 。
。
。 。。
。
。 。 。 。
6
3
9
176
202
233
一
※ニイニイゼミの抜け殻は泥がついてるため、オス/メス判別不能
合計
参考
冬虫夏草とは
昆虫などから出るキノコの総称。冬の聞は昆虫の体内に宿って土の中で成長し、暑い夏がやってくる
とキノコとして地上に現れる、ノムシタケ科やオフィオコルジケプス科等に属する真菌(キノコ)類
で、昆虫に寄生するもをいう。
*
1
日パッカク菌科は最近の分子系統解析により上記に分割された。
街中で見かけるセミの掻け議
司3樫戎芳ゼミ~
~ タモ笹~
'
:
;
1
=
イゼミ
体長
よ〈霞k主シ
ミンゼミのa
i捕と1:~;iI
守昆~It晶.
銃け鍛での性副の見分け方
君ス
セミタケ(冬虫夏草)
1
6
~_À
I
アワサンゴ、潜って観察J に参加して
下松市
大田和彦
平成 26年 8月 24日(日) NPO
法人自然と釣りのネットヲ}ク主催で、 9時半
周防大島町外入ペンギンハウスに集合して行われた。参加者は 9名で、東京から動
物写真家や広島からの夫婦の参加もあった。スタップ 5名の計 14名だった。
当日は、 9時 30分開会、自己紹介の後、シュノーケリングの説明と練習があった。
午前中 1時間半、マスクやフィンの付け方、歩き方、泳ぎ方、潜り方の丁寧な説明と
練習が行われた。
昼休みは、弁当を食べながら互いに情報交換しながら楽しく過ごした。午後はいよ
いよ待望のニホンアワサンゴの観察である。船でニホンアワサンゴの群生地に移動し、
初め 2
"
"
'
"3 mのあまり深くない所のニホンアワサンゴを観察した。初めてお目にかか 、
ったサンゴは、花のような緑色の触手を広げ可憐だった。群落は、手前の小さいもの
位だった(写真)。初めての水中写真の撮影でピン
が 20cm、大きい方が 30cm
トが合っていない。もっと深い 4
.
.
.
.
.
.
.
5
mの場所にはもっと大きく沢山の群落があるそ
うだが、潜水に慣れてなくて観察することはできなかった。浅い場所では、サンゴ以
外にスズメダイ、メバルの幼体の群れや黄色の熱帯魚が見られて楽しかった。また、
トサカノリやワカメなどの海草も沢山見られた。
今回初めてニホンアワサジゴを観察することができて良かった。水中写真や潜水に
慣れていなかったので、良い写真が撮れなかった。また、ニホンアワサンゴは冬一番
きれいに見えるそうなので、また機会があればじっくりゆとりを持って観察してみた
い。ここは 4万個以上生息する日本一の群生地、いや世界ーかもしれないらしい。
1
7
恵体お身近毒事自然観察会
第4支 部 柴 田 満 幸
8月3日霜降山の会(宇都市)主催の観察会が開催されましたが、自然観察協議会に講
名(高田、松永、柴田)で対応しました。それに先立ち下
師派遣要請があり、当支部より 3
見を行ないましたが暑く花の少ない時期でした。
当日は、前日からの台風の影響にて運、悪〈雨天での実施となり、参加者はスタッフ、
名程度で唯一、小学生男子 1
名の参加でした。
関係者を除き20
たらずの山ですが多くの登山道が
霜降山は、宇都市の市街地北西部に位置し、 250m
良〈整備され山草木も豊富で春夏秋冬楽しめます。今回はその中で馬の背から管理道一
鳥越広場→キャンブ場までを観察しました。途中鳥越広場にて、地図を読む登山コース・
ものしり博士コース・自然観察コースの 3グループに別れイベントを実施、我々は、道々山
草木の名前や人体へ有害な動植物の説明しながらキャンプ場近くの池へと移動、沼地で
ヌマスギ(落羽松)の気根の観察、よく似ているアケボノスギ(メタセコイヤ)の葉の遣いや
植生を説明しました。
帰路、下見のおり開花していなかったサギソウを観るために再度、訪れ注意深く散策し
た結果3個体見つけることが出来、一同感激さらに近辺では希少種ミミカキゲサ(高田先
先が見つけてくださり)やハッチョウトンボをも観ることができまたまた感激のシーンでした
。目的を達したので長居(まむし注意)は無用と帰路につくことにしました、唯一の小学生
は、サギソウ、他の観賞、クイズの賞品もゲツトし、雨も上がりルンルン気分でスキップし
ながら帰路下山して行きました。知識が沢山、頭にインプットされのか?頭が少し後方に
傾いて様に私には見受けられました。将来の自然観察員として頼もしく思えました。
我々、(松永・柴田)は、まだまだ未熟な指導員であり、高田先生には多くのご教授をい
ただき少しはスキルアップしたかと思われる自然観察会でした。
楽当日観察した主な草本類
サギソウ・ミミカキグサ・
キキョウ・ホザキミミカキグサ
.スイレン・キガンピ
ムラサキニガナ・ヌスピトハギ
勺づ争パコな ξ
サギソウ
ミミカキゲサ
業当日観察した主な木本類
ゴンズイ(実)・クサギ・ハマクサギ・ヒノキパヤドリギ
コブシ〈実)・ヌマスギ・
ハンテンポク(ユリノキ)など
1
8
ハッチョウトンボ
霊鷲山巡検
第 5支 部 長 植 田 高 弘
夏休み真っただ中の 7月 28日(月)、第 5支部の
有志が、霊鷲山巡検に出かけました。参加したのは、
回選さん、岡さん、松崎さん、松田さん親子、植田
の計 6名です。
先ず、火の山パークウェイ沿いの霊鷲山登山口に
集合しました。次に、登山口に車を 2台残して 2台
に分乗し、もう一方の登山口である万松院へ向かい
ました。今日は万松院からパークウェイ登山口に向けて歩くこ
とにしました。万松院入口付近には、草が生い茂っていました。
中に入ると、最初に目にしたのは竹林でした。孟宗竹でしょ
うか、びっしりと生えており、光が地面まで届かないので、下
草が殆どありません。進んで行くと、少し緩やかな上り坂にな
ってきます。石がゴロゴロとしていて道なりに小規模な水路も
見られ流れる水音も心地良く聞こえます。登りやすい道ですが、ここを下りる時は足元を
取られないように気をつけなければいけません。そんな中、チヂミザサやゴンズイ等の植
物が見られました。また、イノシシ等が憩うであろう大きな円状の水たまり場(ヌタ場)
等もありました。
0分位でアスフアルトの
程なくして尾根に出て左折して約 1
道に出ます。ここからは頂上付近にかけて、中電の鉄塔や電気
関係の擁設、そして、戦前からある旧軍事施設等が見られます。
頂上付近から階段を下りて東屋に着いた頃、松田さんの息子さ
んが突然「虹だ!Jと、叫びました。見上げると虹が出ていた
のですが、よく観ると、反対向きに弧を描いているではありま
せんか。びっくりして写真に何枚か収めましたが、後で回Y
の天気予報の中でも虹の事が話題になっていました。聞くとこ
ろによると、「環水平ア}ク jで、大気中の氷粒に太陽光が屈折
し、ほぽ水平な虹が見える光学現象だそうです。
東屋で少し長い休憩をとり、あとはパークウェイ側の登
山口をめざして、寄り道をしながらも、ひたすら歩き続
けました。途中、ムサシアプミの大きな葉やホソパアオ
キ、ボタンヅノレ、ウパユリ、マメヅタ等々多くの植物を
観察しました。霊鷲山に数多く足を運んでいる岡さん、
回遁さん、松崎さん等の話によると、「植生がだいぶ変化
しており、少なくなっている植物もある Jとの事でした。
久しぶりに顔を合わせたことで話もはずみました。 9
月には支部会議を行う予定です。
ι
1
9
冠山と寂地山のオオヤマレンゲ
第六支部永井要明
2014年 6月 29日、北浦自然観察会 8名は午前 9時 10分頃、広島県廿日市市
吉和支所に着いた。ここで小川林道の鍵を借りて冠山に向かった。今回の行事は雨で
たびたび中止し、 2度延期した後、 3度目の正直だった。
小川林道からまず冠山に登り、冠山別れから 500m西の立て札がしであるオオヤ
マレンゲを見て、山頂に行き、それから新しく見つかったオオヤマレンゲを見て、帰
りは広高山に向かう近道を通って帰る/レートを選んだ。 9:50頃林道の終点に到着
した。標高は 1100mくらい。準備をして出発した。前日の雨で石の上や木の根の
上はかなり滑る。用心しながらしばらく歩くとショウキランが見えた(左下)。ここ
のだが、その木がショウキランの側に倒れて、ショウキ
ランが半分以下になっていた。道に倒れかかっていた
ので、左に迂回して通った。
冠 山 の オ オ ヤ マ レ ン ゲ、
の所に行った。今回初めて見
た人は不思議な顔をして見いてた。道のそばにある一
番 大 き な 花 が 沢 山 咲 い て い る 木 は 直 径 が 1 0 c mを越
え、しかも根元で 2つに分かれている。この付近は 3
0年 前 に 皆 伐 さ れ た と こ ろ だ が 、 こ の オ オ ヤ マ レ ン ゲ
だけは特別に保護され伐採を免れたようである。でな
ければ 30年 で こ れ ほ ど 大 き く は な ら な い と 思 う 。 そ
の上周りの木は切り払われ、登山客が写真を撮りやす
ている 。木も比較的形良く上に伸びている。しかし、この他のほと
んどの木は上に伸びるよりは横に這うような樹形をしている。このあたりは冬には 1
m を超す雪が降ることが多い。特に湿り気の多い雪はオオヤマレンゲのそばの大きな
木の枝にからみつき、そして雪の固まりがどさっとオオヤマレンゲに降りかかり、な
ぎ倒してしまうので、横に遣うような樹形なるのが普通である。雪の少ない福岡県英
彦山のオオヤマレンゲは普
通の木と同じ形をしてい
る
。
冠山山頂の北側には 70
度を超す絶壁がある。この
絶壁の岩場に少なくとも
10本くらいはオオヤマレ
ンゲの木があり、花が咲いていた。そのうち 1本は根元の直径が 10cmあり、光が
良く当たるし横に這っていない(左上)。もう 1本は直径 8 cmで、幾分横に這ってい
20
るが日照は良い(その右)。この絶壁のオオヤマレンゲは大昔からそこに生えている
オオヤマレンゲで、その他の余り傾斜の急でないところに生えたオオヤマレンゲは伐
採等の何らかの自然破壊があったところに二次的に生えたもので、大昔からそこに生
えていたものではない。従って冠山の北側の絶壁のような所に生えているオオヤマレ
ンゲ以外のものは放置しておくとやがて周りの木が大きくなり、せいぜい 6 mくらい
しかなれないオオヤマレンゲは生存競争に負けて消滅してしまう運命にある。冠山の
急峻な北壁は恐らく 2000年前とほとんど変わらない原生的自然で、その意味で非
常に貴重な自然だと思う。
そ乙から山口県の寂地山に向かった。冠山別れから 500 m くらい歩くと、山口
県環境生活部自然保護課が立て札とロープを設置しているオオヤマレンゲの自生地に
着く。ここのオオヤマレンゲは 4年前は 12輪花が咲いた。 3年前は 9輪
、 2年前は
2輪、昨年は全く咲かなかった。今年は花が多い年だったようで 3輪咲いた。
山頂へ向かう途中斜め
に傾いて立っているプナ
の木にへばりついている
アオベンケイを写真に撮
った(左)。花は 9
.
.
.
.
.
.
.
10
月に咲くそうである。見
てみたいものだ。
山頂に着いたのは午後
1時 頃 だ っ た 。 昼 食 を す
ま せ 、 標 高 1250mく
らいの所にあるオオヤマ
レンゲの自生地に行った。
私がつけた黄色いテープ
が目印に木に巻き付けて
あるが、案内が無くオオヤマレンゲを見つけることは難しいと思う。 15分くらいで
その場所に到着した。枯れた花も多かったが花はまだ沢山咲いており、つぼみもまだ
あった(左)。この木は雪
の影響で根元からかなり横
に広がっており、高さは 2
m足らずで、横は 4 m以上
はある。はじめに見たオオ
ヤマレンゲから 20m南西
にもう一本比較的形の良い
木があり、 6月 25日に下見に来たとき、花を 40輪確認した。この木の根元は 8c
2
1
m くらいあり、高さは 3""4m
で、横に 4""'5m広がっている。
前ページの次の写真はその内の
一つを撮ったものである。この
木を標準木として、今後毎年花
の数を数えるつもりである。 3
年"
"
'
5年 数 え て 、 花 の 数 が 減 少
していれば、この木も放置すれ
ばやがて花が咲かなくなり、消
滅することがわかるのである。
左の写真は山頂での記念写真で
ある。
山頂から帰りに二種類のキノコを見つけた。一つはサンコタケ(黄色型)でもう一
つはキツネノロウソクである(下の二つ)。梅雨のこの時期だからこそ見られたのか
もしれない。
帰りは広高山の方へ行く
近道を通った。 5月 3 1日
に下見でここを通ったとき
道に迷ってサルメンエビネ
が沢山咲いているのが見つ
かった。その後、この日を
含め 2度探したが結局見つ
からなかった。 12株くらいはあったように思う。道が下り始めるとショウキランの
形のいいのがあった。
広高山の分岐点から東へ道を取り、駐車場から冠山へ行く道に出た。その帰りに右
の川の対岸にオニシモツケらしい悲が沢山咲いているのを見た。梅雨の時期にしては
雨が降らず良い観察会となった。
追伸
7月 9日山口県立図書館で寂地山の名前の由来と江戸時代以前にどういう風に利用
された山であるかについて書かれた文献が見つかった。それによると寂地山は杓子山
(しゃくしゃま)と呼ばれる杓子 J しゃもじ・お椀・まな板・盆等を作る木地屋の住
んでいた山だったようである。板材も作り、炭焼きもされていたようである。里山の
一種で、大部分は二次林で、一部天然林もあるという。
たすく
詳しくは「山口県地方紙研究 104号 j の 井 上 佑 氏 の 「 寂 地 山 と 地 下 図 J (山口
県立博物館にある)を読んで頂きたい。作者が 3 0年かけて書いた大論文である。
22
長門市油谷俵島の柱状節理とその周辺の植物
観 、λ パ 、 イ サ ク て こ な ズ こ 誌 階 之
をいω次 イ 白 ヨ ク 、 し 。 く カ い 物 二 猛
物川のロとツはが熟い赤ギな植年井
植れそシ赤マラるがなにスて県邸中
のマ列オ、コズい実しでパつ口日年
岸 プ ズ 、 枚 、 丸 カ て は 熟 す オ 載 hAこ 後
滞ヤカン 2劃付ギ似一フ赤はオはは凶、
h
wウ ギ コ の 原 あ ス ラ ズ で 物 。 に 、 6 取
醐オスイ下コがパズカ色るる鑑く)採
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けオマ(キサオギス汚にてはが円楼
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M
リι
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覗干
車サ
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めゼ
たマ
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す γ
を花
ぎの
積ス
間ツ
時ボ
ずマ
察
えハ
あ。
りた
とし
2
3
進(東大教授)により新種として認められたことが載っている。
もう少し時間稼ぎをする必要があったので、昼食後油谷伊上浦のハマボウを見に行っ
た。場所は油谷湾温泉ホテル楊貴館の 200m
西である。細長い塩池の周りに沢山木が
0r
レッドデータブックやまぐち Jの絶滅
ある。まだ花が沢山咲いていた(左下の 2枚 )
危 倶 E類の植物で、日本海側に多い。萩市笠山のものは大木で北限地とされている。萩
市内では庭木のーっとして植栽されたものがかなり見られる。
時間がかなり経ったので、
俵島に戻った。先ほどより
はかなり潮が引いていて(中
潮)渡れそうである。靴を
脱いで草履に履き替え、ズ
ボンの裾をできるだけたく
し上げ渡って行った。自然
観察会でも始めての経験で
ある。俵島の南側の柱状節理が見事である。県の天然記念物に指定されているのもうな
ずける(下)。足下の岩の模様も珍しい。細かい溝が無数にある(その次)。
雨が降り出したがせっか
くなので、 5人が上の灯台
を目指して登った。残る 2
人は登らずに対岸に戻った。
灯台への坂道は滑って尻餅
をつく人が多く、ズボンは
泥だらけになった。灯台の
下に雨宿りできるところが
有り、雨が小降りになるの
を待った。間もなく小降り
になり、角島大橋が見える
ほどになった。そこで記念
写真を撮った(左)。灯台の
写真も撮った(その左)。帰
りは俵島へ渡ってきたとき
よりも潮が引いていて海を
渡りやすかった。
天気が余り良くなかったが、県指定天然記念物を見た
し、海を草履を履いて渡るなど、貴重な体験もした。雨
でずぶぬれにもなったが印象深い自然観察になったと思
う。俵島は世界文化遺産のモン・サン=ミシェルに似て
いると言った人もいた。
24
く県からの協力依頼〉
~
01
瑠織や自監ぐ盤機器E
滋錦、時間地球趨輔化封鎖瑚域協錨金、みん取が刺閉したく本品生活貫道陣雛融岳組、
蝿肉簡雌パス雪解難脅、山口娘、市町
露政瞬錦地球趨躍化財鵠臨
山口鱗醐描生靖耳目蝿t
TEし :08沼~933旬 2690 FAX:D
l
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A
M
A
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U
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銅鐸潤
く事務局だより>
平 成 2 6年 度 第 4 回 役 員 会 議 事 録
開催日時及び場所
日 時 平 成 26年 9月 7日(日)
10:00--12:00
場
所
二俣甑ふれあいセンター(平成 27年度定時総会会場)
7
3番地 T
h
.0836
・
62
・
0068
宇部市大字車地宇寮の河内 1
出席者
8名
議 題
1 平成 27年度定時総会について(担当:第 4支部)
日 時 11月 9日(日) 10時 -13時 ( オ プ シ ョ ン : 14時 30分)
場 所 定 時 総 会 二 俣 瀬 ふ れ あ い セ ン タ ー 1階 会 議 室 (
8
:
3
0
1
3
:
0
0使用可)
73番地Th.0836
・
62・
0068
宇部市大字車地宇寮の河内 1
観察会里山ピオトープ二俣瀬・小野湖オシドリ観察会(小雨決行)
日 程 受 付
9:30--10:00
定時総会
10:00........11:00
観察会
11:00-12:00 里山ピオトープ二俣瀬
昼食・支部会
12;00--13:00 弁当持参
観察会
13:00........14:30 小野湖のオシドリ(希望者)
担 当 総合司会:堀支部長(含開会・閉会のことば)
議
長:笹尾副会長
行事報告:大田事務局長
会計報告:鞍崎会計担当
監査報告:大田事務局長(監査 2名共総会欠席のため)
11月 1日の会計監査に立ち会うこととする。
受
付 :4支部(松原・嶋田他)鞍崎会計担当
会場案内 :4支部(車地交差点・ふれあいセンター口交差点)
会旗又はスタッフジャンパーを目印に
観察会案内: ピオトープ(松原・原谷他) オシドリ(笹尾)
総会までの会議等 ① 会 計 監 査 11月 1日 18:30'" 会長宅
② 第 1回役員会(定時総会提出資料の検討会)
11月 2日 10:00-- 下松中央公民館
※会計監査・第 1回役員会から定時総会まで 1週間、御協力方お願いします。
2 r
みどりの風j 原稿のお願い
9月 15日 (10日ごろ希望)
《編集後記》
7月 29日--30日の 2日間のある会合に出席した。 1日目は古い建物の会議室で、クー
ラーが使えず窓を聞けて扇風機とうちわで対応。
2日目は公官庁の会議室で 28"c設定のクーラ 発 行 山 口 県 自 然 観 察 指 導 員 協 語 会
ーで、前日のうちわを補助にして対応。
会長黒田義則
出張先で 2日間クーラー漬けではクーラーの無
干744
・
0011
い我が家に帰宅してからが大変だと危倶して出
下松市西豊井殿ケ裕 625
・
2
発したが、心配は担憂に終わった。電力使用量削
T
h
.F
ax (0833) 41・
4289
減の徹底が行き届きつつあることを実感した 2
E
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lv-kuroda@k
泊s
i
o
n
.
n
e
.
i
n
日間の出張であった。
機関誌編集長
大田和彦
本誌 25Pに「県下一斉ノーマイカーデーj の
〒744
・
0043 下松市東陽 2・
2・
5
お願いを掲載したが、何れも地球温暖化防止に寄
1
F
tF
ax (0833) 46・0103
与する取り組み。ご協力お願いしたい。Y.K
26
*本文参照(写真:井川孝子・上田純二・ Y
.
K
.
)
.
、
ハチタケ
チョウジソウ
工サキモンキツノ力メムシ
カメムシタケ
地窟沼・モリアオガエルの卵塊
冬虫夏草探索の歪勢
シネンシス冬虫夏草