国際人として歩む生徒

平成 27年 11月 17日
10・
発
行
〒 105
-0003
11月
(No.380)
号
東京都 中学校長会
会長 榎本 智司
港 区西新 橋 1-22-13
全 日本 中学校長 会館 202号
電 話 03(3504)8705
FAX 03(3504)8706
巻頭言〉
〈
国際人 と して 歩 む生徒
副会長 松丸
晴美
(練 馬区立石神井西 中学校長 )
2013(平 成25年 )げ諮 日
(日
)の 朝、2020年 のオ
港 人 の人気ナ ンバ ー 1の 旅 行 先
は 「北 海 道 」、 日本 製 品
リンピック・パ ラリンピック開催地が 「東京」 と発表
されたニュースに心を躍 らせ 、翌 日の全校朝礼で「お 。
も 。て 。な 。し」 のジェスチャー を交 えた講話 をし
価 等 、ガイ ドブックに
たのは私だけでしょうか ?
書 かれて い な い 発 見
前 回 の東京 オ リンピック開催時 は、小学校低 学年
の 質や 安 全 へ の 高 い 評
の連続 でした。
だつた私 には 、 うっす らテ レビを見た記憶 しかありま
│
│
│
せん。 しか し今度 は、間近で観 戦できる可能性 があ
日本人学 校 の 校歌
に は 「国 際 平 和親 善
ります 。 また 、開催 に向けて学校教育 の側面か ら何
の
か新 しい教育活動 ができるか もしれない と、その日は
一 日中、胸 がわ くわくしていました。
そして 、東京都 で募集 した 「オ リンピック・パ ラリ
ん」 とい う一節 があり、年
ンピック教育推進 校」 に真 っ先 に立候 補 し、教育 目
標 には新たに 「国際的な視野をもち、人 との共生を
愛 もてともに交わ ら
に何度かは 、現地 の学校 と、
日
本文化 の紹介を始め、様 々な交流をします。 コミュニ
ケーションの手段は、つたない英語や ジェスチ ャー 、
図る生徒」 を加 え、次 の事柄 を主たるキーワー ドとし
遊 びやスポーツです。移動教室や修学旅行でも、必
ず現地 の学校や人との交流 プ ログラムを入れますので 、
て教育課程を編成 しました。
事前学習 も日本 の文化 ・ 伝 統 の 学習 か ら始 めます 。
① 日本 の伝統 。文化の理解
② ボランティア・ 奉仕体験 。社会貢献
③ 他国の文化・伝統 。人の尊重
④ 英語でのコミュニケーション
キャリア教育としての職場体験学習では、諸国の人 と
触 れ合 い 、海 外で の 日本企業 の在 り方 を知 ります 。
このように、海 外で学 ぶ生徒 は、学校 での学習や 日
常の生活体験を通して 、 自然 と国際人 としての一歩 を
⑤ オリンピック・パラリンピック関連学習
私がこれほど 「国際」 というキーワー ドにこだわる
の は、わずか 3年 ではありましたが、海外 に住み 、
香港 日本人学校 の校長として様々なことを体験し学ん
でいる中で、帰国後は 「日本人としてのアイデ ンティ
ティをもつだけではなく、国際人 としての資質をもつ
踏み出す ことができます。
しか し現在 は、海 外 にい るときのような機 会や 学
習 の場 が容 易には手に入 りません。 では 、 どのように
して 「国際人 として歩む 生徒」 を育成 しようか と考え
た とき、5年 後 に開催 され る東京オ リンピック・パ ラ
リンピックは、私には絶好 のチャンスと思えました。
今年 の創作ダンスのテーマは 「オ リンピック」。道
生徒を育てたい」 とい う思いがあったからです。
渡航前は、「香港 Jと 言えば買い物と分 レメ、高層
徳授業地 区公 開講座 の授業 の主 題 は 「パ ラリンピッ
ゆ レのイメージが強かったのですが、 トレイルと呼ば
れる緑豊かなハイキングコースや公園のバーベ キュー
ク」
。 生徒 達 の豊かな発想 と先生方 の工夫 が 、国際
て歩 んでい く道 の扉 を少 しず つ広 げてい くの を
とし
人
ブース、中国標準語 とは読みも表記も全く異なる広東
語。街 中や駅構内に多数設置されているATM、 香
楽 しみにしています。
-1-
9・
10月 地 区代表者連絡 会報告
日 10月 地区代表者連絡会報告
日時 平成 27年 10月 8日 (木 )15時 ∼ 17時
場所 新宿 コズ ミックセ ンタ ー
■ 9月 地区代表者連絡会報告
日時 平成 27年 9月 10日 (木 )15時 ∼ 17時
場所 新宿 コズ ミ ックセンター
1
会長あ いさつ
会長あ いさつ
○東京都 中学校長会 生徒指導部 アンケー ト調 査協
○中学校教育 70年 記念第 68回 全 日本 中学校長会
ついて
力へ のお礼
東京大会開催 に
○第 66回 全 日本中学校長会研究協議 会福岡大会
日時 :平 成 29年 10月 18日 (水 )∼ 20日 (金 )
ー
ム
フ
開催 について
:東
会場
京国際 ォ ラ
29日 30日 開催。都 か ら105名 参加予定。
10月
参加者総数は、3800名 を予定。
○校長、教育管理職選考 一次選考結果 について
○東京都教育管理職等連絡会 の閉会について
の
○副校長補充要員不足について
東京都教育管理職等連絡会 貸付実績 は、平成
○チャ レンジス クール に進学す る生徒 の学校 生活
15年 度以降な く、東京都教育管理職等応訴費用
の支援 につい て
貸付規定 によ り平成 27年 度まで存続す る。
行政説明
2
閉会に伴 い、都 中学校長会 に返還がある。
○「平成 28年 度 の都 立高校入学者選抜 についてJ
2 行政説明
東京都教育庁都 立学校教育部
O「 今後 のオ リンピ ック・パ ラ リンピ ック教育 の
入学選抜担 当課長 平井 邦明 様
推進 について」
協議
3
東京都教育庁指導部
谷 恵子 様
(1)平 成 28年 度 活動方針 の策定 (第 一案)に つ
オリンピックパラリンピック教育推進担当課長 貞姜
いて承認
3 協議
連絡 ・報告事項
4
(1)平 成 27年 度 研究大会要項 (案 )承認
4 連絡 ・報告事項
員会 より
(1)役
。
70年 記念全 国中東京大会 の概要 と
中学校教育
(1)役 員会 より
。委員会等参加報告 (教 育庁人事部 との連絡会)
準備
。中学校教育 70年 記念全 国中東京大会 について
・中学校教育 70年 記念 全 日中東京大会準備会 よ
り'清 報提供 のお願 い
(2)各 部・委員会 より
部・委員会 より
総務部】
(2)各
【
。調査結果 の報告 について
会計部】
【
・福利厚 生積 立金集金 のお願 い
会計部】
【
。退職予定者調査提 出のお願 い
。福利厚 生積 立金 、退職予定者調 査 のお願 い
1
教育対策部】
【
。
「平成 28年 度
【
教育対策部】
。平成 28年 度 中学校教育関係要望書 について
中学校教育関係要 望書」 1(1)
と (5)に 文言修正あり
研究部】
【
・アンケー ト調査協力へのお礼
生徒指導部】
【
。アンケー ト調査のお願い
人権教育推進委員会】
【
。9/18研 修会のお願い
修学旅行対策委員会】
【
・H28年 度の 日程及びH29年 度の抽選について
5 情報交換
・修学旅行中の トラブルについて
・台風 18号 への対応について
5
-2-
研究部】
【
・アンケー ト調査協力へのお礼
生徒指導部】
【
・アンケー ト調査未回答校へ回答のお願い
人権教育推進委員会】
【
・10/15定 例会について
°11/12管 外研修 (横 浜 )の 案内 (後 日通知配布 )
修学旅行対策委員会】
【
・修学旅行 に関す る調査のお願い
・H29年 度の抽選は 12/24
事務局から
・11/26研 究大会、全員参加 の協力
6 情報交換
・9/12 調布市震度 5弱 時の対応状況について
各 部・ 委員会 報 告
平成 27年 度
1
会議への参加
⑬東京都安全 。安心まちづ くり協議会への参加
生徒 指導部 活動概 要
生徒指導部長 前島 正明
(多 摩市立多摩中学校長)
⑭いじめ防止の取組及び自殺防止に関する普及
啓発協議会への参加
⑮不登校 。若者 自立支援 フォー ラムヘの参加
活動の重点
「新たな生徒
指導上の課題 とその対策」等についての健全育
成上の諸問題に関する調査研究を行い、都内企
(1)「 問題行動等 の現状 と課題Jや
3 主な活動 日程
(1)5月 8日 (金 )部 員総会
校にその内容についての情報提供をし、各学校
の生徒指導の充実 と向上に資する。
(2)東京都教育委員会、東京都青少年 。治安対策
▼
○役員 の紹介、年間活動方針等の確認
○各地区の生活指導上の課題に関する情報交換
(2)6月
(火 )第 1回 定例部会
「
○講話 通常学級における特別支援教育・生活
指導の在 り方J
杉並区立済美教育センター指導教授
本部、警視庁、東京都公立中学校 PTA協 議会
等の関係諸機関と連携・協力 し、健全育成 の推
進に関わる活動を行 う。
(3)生 徒指導部会内に幹事会を組織 し、中心的役
16日
月森 久江 様
つい
○各地区の生活指導上の課題に
割を分担する。
て情報交換
2 活動の具体的な内容
10日
(金 )第 2回 定例部会
(3)7月
「
・
○講話 防災教育の充実に向けて」
(1)調 査研究 (役 員 幹事会が中心となって実施
する)
東京都教育庁指導部
の
アンケー
主任1旨 導主事依全教育,情 報教育担当)児 玉 大祐 様
ト 実施 と集計 (9∼ 10月 )
①悉皆
○各地区の生活指導上の課題に関する情報交換
②アンケー ト結果の分析・考察の検討
○調査アンケー ト内容の協議
(10月 ∼ 11月 )
○今後の研修内容、講師について
③アンケー ト結果の分析・考察の報告 (11月 )
(2)関 係諸機関との連携 と協力 (役 員が分担 して
(4)8月 19日 (水 )役 員会・幹事会
出席する)
v
○調査アンケー トの内容の検討
(5)9月 18日 (金 )第 3固 定例部会
○講話 「スマー トフォンに関わる生徒指導上の
①東京都公立中学校 PTA協 議会の運営への協
力
②中学生の職場体験推進協議会への参加
③ 自殺総合対策東京会議への参加
④有害情報から子供を守るための対策検討委員
会への参加
⑤東京 こども応援協議会への参加
⑥社会を明るくする運動東京都推進委員会への
参加
課題 とその対応について」
KDDI株 式会社 CSR・ 環境推進室
大久保 輝夫 様
○各地区の生活指導上の課題に関する情報交換
(6)10月 22日 (木 )役 員会・幹事会
○調査結果発表の検討
(7)11月
⑦東京都学校安全教育研究会への参加
③中学生の主張東京都大会への参加
⑨学校保健会への参加 (理 事)
⑩多摩地区公立中学校 と東京家庭裁判所立川支
部 との連絡会への参加
①学校防災教育推進委員会への参加
13日
(金 )役 員会・幹事会
○調査結果発表の検討
(8)11月
26日
(木 )
東京都中学校長会研究大会
○調査結果報告
(9)2月
18日
(木 )第
○講話 「未定」
⑫ 日本 スポーツ振興センター学校安全業務運営
-3-
4回 定例部会
●
教育課題実践校
「平成 25026年 度東京都教育委員会
人権尊重教育推進校 の取組」
国分寺市立第 四中学校長
1
後藤
正彦
平成27年 1月 には、それ らの取組を文部科学省
は じめ に
「全国いじめ問題子供サミット」において発表 した。
本 校 で は 、平成 25。 26年 度 の 2年 間、東 京都
(2)学 校図書館 における人権関係図書 コーナーの
教育委員会 の人権尊重教育推進校 として、研 究 と
設置と活用
指導改善を進 めてきた。
初年度 は前校長 の指 導 の下、約 半数 の本 校 初
任 の若手教員とベテラン教員によつて手 探 りの取組
生徒や教職員の意識を高め、「知識的側面」を
育む目的で、多くの人権課題についての書籍を集 め、
が始 められた。
問題意識や現状理解を進める資料として活用した。
(3)普 遍的な視点や個別的な視点からの取組
私 は 、 2年 目か らであったが 、人権 教育 プ ログ
ラムに記 された多 くの 内容 の再確認や 、 自校 の年
(抜
粋)
間指導計画 、様 々な取組 の見直 しを進 める中で 、
生徒の人権教育だけでなく、教員 の意識や姿勢 の
改革 も進 めることができたと感 じている。
【
普遍的な視点からの取組】
ヘ
ヽ
間の尊重と憲法 (第 3学 年 。社会)
①ノ
②ポジティブ運動 (第 2学 年・特別活動)
③生命尊重 (第 3学 年 。道徳)
2
【
個別的な視点からの取組】
具体 的な取組
①インターネットによる人権侵害 (第 1学 年・技
術・家庭)
(1)「 四中宣言」具現化へ の取組
いじめ撲滅 に向けて平成 8年 度 の生徒総会 で採
択 、以降継 承 されて生徒手帳 にも掲 載 されて い る
「四中宣言」ではあるが、生徒 の意識 は十数年 を
②いじめ問題 (第 1学 年・道徳)
心配 されてお り、生徒会活動 を通 し
経 て形 骸 化 が′
④犯罪被害者 による講演会 (第 3学 年・特別活
③HIV感 染者等の学習 (第 3学 年・保健体育)
た主体的な取組の必要性 があったc
動)
そこで 、四中宣言 の4項 目である「思いや りJ「 助
け合 い 」「正 義 J「 伝統」 を互い に認 め合 い 、 カー
⑤その他、全校で実施したもの
・弁護士によるいじめ防止授業
ドに記入 して掲示する 「四つ葉 のクローバー運動 J
・拉致被害者とその家族 についての講演会と演
に取 り組 んだ。 また、あい さつ 運動等 の人間関係
奏会
を大切 にする意識を育む活動 も実施 してきた。
暑針:纂
「
横
田
め
ぐ み
。医学博士
さ ん
と 再
会
へ
の
響
―
HIBIKI一
J
藤井輝 明氏による障害者へ の理 解
促進 の授業
│
)人 権教育に関わる全体計画及び年間指導計画
“の見直 しと作成
このことは、計画的、系統的な人権教育 の実践
のために不 可欠 であつた。認 識 を新 たにした り、
全教職員が共通認識 をもつて取 り組む ことがで きる
ようになった。
文部科学省 「全 国 い じめ問題サ ミッ ト」
-4-
各教科での指導や学年 。学級経営に活 かす ことが
(5)校 内研修の充実
毎月、生徒指導 に関連 の深 い内容 を中心に人権
できた。
(3)保 護者 、地域 に向けた啓発活動
とい う切 り口か ら、講 師の方を招 いた多様な研修 を
人権教育や いじめ防止を学校経営計画 に盛 り込
実施 した。
み、保護者会 で校長 か ら直接報告 した。 また 、学
3
校便 り等 を活用 し、取組 の広報 にも取 り組 んだ。
成果
さらに、将来教職 を志 して い る東 京学芸大学 の学
(1)生 徒の変容
年 間指導計画 に基 づいて意図的 、計画的 に人権
生に人権 教育 の講義 を行 うとともに、研 究発表会
教育を行 った結果 、 自分も相手も大切 にしようとす
へ 参力日
を促 した。
る心情を育む ことができた。
道徳や特別活動で の 「いじめ問題」 を取 り上げ
4
今後 の課題
た授 業や 生徒会活動 を通 して 、 いじめが絶対 に許
人権尊重 は、教育活動 のベースであり、全ての
され なし汰 権侵害 であることを理 解 し、 いじめ撲
教育活動 にお いて 、人権尊重 の精神及び意識や配
滅 に向けての主体的な意欲を高めることができた。
慮 がなけれ ばな らない。 このことは 、誰 もが知 つ
ている当たり前 のことであるc しかし、その範囲が
多岐 に渡 り、全ての教 育活動 に関 わることか ら、
藍
製薦轟鑢:書と
襲
撃「 ‐
:1‐
当たり前すぎて 、それ を意識 して指導す る機 会 が
少ないことが心配 された。
しかし、研 究を通 して 、教員も生 徒 も意識 化 と
い う点では効果 が上がった。特 に、人権教育にお
ける3側 面 の一つで ある 「知識 的側面」 に対する
b赳∴くだピ│
成果 が感 じられた。 しかし、成果 の継続化、実践
化 に向けては 、「価値 的 ・態度 的側 面」「技 能 的
側 面」 へ の働 きかけをより充実 させ ていかなけれ
ばならない。
〒
鼻
姦慮
震灘 難琴 警
?警 警
111‐
具体的には、次 のような点で本年度 の学校経営
を進 めている。
①
全体計画 、年間指導計画の改善をさらに進 め、
各教科 、領 域 で取 り上 げる人権課題 を系統的 に位
▼
置付け、計画的 な指導を行 う。
0こ
"ヽ
鶴
‐儘大変良く当てはまる
醸
螺
②
1"“
●だいたい当て1ま まる │‐
が学校 で生き生きと生活できるよ
生徒丁メ メ、
う、学校行 事、生徒 会活動 、部 活動 などの充実
「
を図る。
議あまり曇ltiま まらない ●全く当てはまらない
③
個別学習支援 、特別 支援 、不登校 生 徒 の登
校支援など個 に応 じた指導を充実 させてい く。
(2)教 員の変容
人権教育の全 体計画及び年間指導計画 を改訂 し
たことで 、各教科 、領域 と道徳 の関連性 が明確 に
研 究発 表 会講 師 である東京女子体育大学 教授
小林福太郎先生の 「人権感覚は摩耗する。 だか ら
になった。 また 、教科 間のメ、
権教育 の連携 が図れ
意識 して磨 き続 けなけれ ばならない。」 とい う言葉
を胸 に、「四中宣言」 を大切 に継 承発展 させ てい
るようにな った。 さらに、人権 に関わる研 修 を計
く決意である。
な り、時機 を提 えて道 徳 の題材 を選定できるよう
画的 に実施 した結果 、教員 の人権 意識 が 向上 し、
-5-
『私 の学校経営』
島 の学校 で キ ャ リアア ップ
新島村立新島中学校長
1
清水
実
ゲーム に夢 中にな り、 スマ ホで海 を越 えて交
は じめに
本校 は、へ き地 にあ り、今 で も交通、流通 、
流 を広 げてい る。 内地 よ り限 られた進路選択
医療 な どは不便 な環境 にある。 しか し、教育
しかない故 に、保護者 は学力 にも関心が高 い。
に 関 しては手厚 い人的配置 をい ただ いてい る。
地域住民は、教員 の収入 か ら教員住宅 の家賃
全 校 生徒数 57名 に対 して校長 、副校長 、養護
まで熟知 してお り、 3年 たつ と異動 して しま
教諭各 1名 、 9教 科 に 1名 ず つの 定数 に加 え
う教員 た ちの仕事 ぶ りには厳 しい視線 を注 い
て 、島 しょ加 配 1名 、そ して数学、英語 には
で い る。
指導方法 工 夫改善力日
配 を 1名 ず つい ただ い て
3
教員 を伸ばす島の学校
い る。 さらに、特別支援学級 には、 固定級 2
そ こで 、改 めて本校 の特長 を洗 い 出 し、強
名 、通級指導学級 2名 が配置 され、行政系事
み を生か した学校 経営 で 、活力 の ある教 育活
務職員 を合 わせて総勢20名 で教育活動に当た っ
動をア ピール しなければな らない と考 えてい る。
本校 の強みは、な ん といって も経験 2校 目
てい る。
以前 は、新規採用教員が多数配 置 され た こ
で伸 び盛 りの教員 が多 い ことで ある。管理職
ともあ るが、現在では、原則、希望者 並び に
を除 く教員 の平均年齢 は37歳 で 、経験年数 も
2校 日、初異動 の教員 が赴 任 して きてい る。
7∼ 8年 目が多 く、本校在任 中 に主任教諭 に
2
昇任す るのが 自然 な流れ にな ってい る。学級
島 しょの現状
島 しょ地 区の公 募制度 も浸透 してきて 、 こ
担任 のみな らず必 置 主任や学年 主任 、特別支
この ところ夏 の説 明会 には、中学校 だ けで40
援教育 コーデ ィネ ー ター 、道徳教育推進担 当、
名 以 上が参加 してい る。 しか し、残念 な こと
研 究担 当な どを毎年 20代 、30代 の教員 に害1り
に、定年 まで島で釣 りで もしなが らのんび り
当て ざるを得 ない状況 ではあ るが、初 めて任
過 ご した い とい う教員 も未 だ に見 か け られ、
され るポ ス トに責任感 が生まれ 、経営参画意
応対す る管理職 をが つか りさせ る こ ともある。
識 の 向上が見 られ る。 また 、島へ は東京 の あ
こ うした 考 え違 い を払拭す るためには、島 の
らゆる地域 か ら教員 が集 まるた めに前 任校 の
学校のイメージを変えなければな らない と思 う。
様 々な ス タイ ルが持 ち込 まれ、切磋琢磨す る
かつ て 島 の学校 といえば、豊 かな 自然 の 中
こ とで新 た な取 り組 み が生 まれ た りもす る。
で少人数 の純朴 な子 どもたち と家族 の よ うな
さらに、持 ち時数や通勤時間に余裕 が あるの
心 の交流 を築 い た 、 ま さに 「二 十 四 の瞳」 の
で 、 じつ く りと教材研究 に取 り組 み、多 くの
世界 とい つたイ メー ジが強 かつたので はな い
教材 を開発 して一財産 を作 り上 げて帰 る者 も
だろ うか。
多 い。住 宅で の交流 もある離 島勤務 は、長 い
しか し、現代 では、離 島 とはい えイ ン ター
合宿研修 と言 えるか も しれ ない。
ネ ッ トで瞬時に全世界 とつ なが るこ とができ
教員 一 人 一 人 の思 い を形 に して 、仕事 の手
る。 買 い物 だ って ワンク リックで送料無料 の
応 えが感 じられ る学校 経営 を通 じて 、島 が人
商品 が届 くので ある。子供 たちはオ ン ライ ン
材育成 の場 として注 目されることを願 つてい る。
-6-
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を 1〕 ど
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とツ
″ ′
]ン
『随想』
これ まで 出会 った 管 理 職 か ら学 んだ こと
立川市立立川第六中学校長
関 口 直則
私 は昭和 56年 に入 都 し 中学校 の 教 員 とな っ
況 に あ る と い う。 私 自身 が 管 理 職 を 目指 す
た 。 以来 、 34年 間 の 教 員 生活 を終 え年 度 末 に
き つか け とな つ た の は 、 三 校 目の あ る校 長 先
は定年 退職 を迎 え よ うと して い る。 これ まで
生 との 出会 い で あ つ た 。 管理 職 に な る こ とな
の 教員 生活 をふ りか え り、お 世 話 にな っ た校
ど考 えて も い な か っ た 私 だ が 、「この よ うな
長 先 生方 か ら学 ん だ こ とに つ い て 書 い て い き
校 長 な ら管 理 職 に な って も よ い 」 と思 うよ う
た い。
な方 で あ っ た 。 校 長 に な っ た今 で も、教 員 、
1
生 徒 、地 域 、保 護 者 か ら信 頼 され る管理 職 の
教 員 の研 修 の機 会 と人材 育成
私 が 教 員 とな った 昭和 56年 は 、 全 都 的 に生
姿 と して 、私 の 手本 とな って い る。
4
活 指 導 が大 変 な時期 で あ り、 初 任 校 も例 外 な
く荒れ て い た 。 異動 者 も多 くそ の 補 充 と して
管 理 職 と して の姿 勢 ・ 判 断 力 ・ 対応 力
自分 が 副校 長 に 昇任 し、管理 職 と して 初 め
若 手 の 新 採 教 員 が 数 多 く採 用 され た年 で も
あ つ た 。 あ る 日、 当時 の 校 長 先 生 か ら、「毎
管 理 職 と して の 考 え方 を は じめ 、 どの よ うに
日が生活 指 導 で 出張 もま ま な らな い 状況 か も
状 況 を判 断 し、適 切 な対応 をす れ ば 良 い の か
しれ な い が 、都 の 教 育研 究員 をや って 、 自分
を副校 長 とい う身 近 な立場 か ら学 ばせ て い た
の 教 科 の 勉 強 を して み な い か 」、 と声 をか け
だ い た 。 それ は 今 で も、校 長 と して 学校 経 営
られ た 。授 業 と生 活 指 導 に 追 わ れ る 日 々 で
をす る上 で 、 また 、副校 長 に指 示 し指 導 を し
あ っ たが 、勉 強す る機 会 を与 えて くれ た こ と
て い く上 で の 指 針 とな つてい る よ うに思 う。
に感 謝 して い る。 教 員 の 資 質 向 上 の た め に、
5
て 一 緒 に組 ませ て い た だ い た 校 長 先 生 に は、
校 長 と して の役 割
平成 23年 度 、現任 校 で あ る立川 市 立 立 川 第
研 修 の機 会 を与 えてや る こ とは 管 理 職 の務 め
で あ る こ とを学 んだ 。
六 中学校 の 新 任 校 長 と して 昇任 した 。私 が こ
2
れ ま で の 5年 間、 一 校 の校 長 と してや つて い
生徒 の 能 力が発 揮 で き る活 動場 面 の設 定
初 異動 した 二 校 目の 中学校 は 、今 で は 珍 し
く上 で 多 くの校 長 先 生 方 か ら何 らか の影 響 を
く吹奏楽部 が ない学校 だ った 。 当時 の校 長 は、
受 けて い る こ とは 間違 い な い と思 う。 もち ろ
私 が前 任 校 で吹 奏 楽 部 副顧 間 で あ つ た こ とか
ら、「ブ ラ ス バ ン ド部 をぜ ひ 創 っ て ほ しい 」
ん 、真 似 を した ところで 同 じよ うに で き るわ
と要請 され 、次年 度 に バ ン ドを立 ち上 げ る こ
自分 の 個 性 を生 かせ る よ うに して きた こ とも
7年 間 、顧 間 と して数
多 くの生 徒 た ち を指 導 した が 、 生 徒 た ち の 可
事 実 で あ り、それ は 、 自分独 自の 学校 経 営 で
あ る と 自負 して い る。校 長 の 役 割 は 、「生 徒
能 性 を引 き出 し、音 楽 を通 して 成 長 させ る こ
の 可 能 生 を信 じ、 生 き生 き と活 動 で き る環 境
とが で きた こ とは大 き か った と感 じて い る。
の整 備 と、本 来 も つて い る力 が い か ん な く発
ま た 、 生 徒 た ち の 力 が 発 揮 で き る環 境 を整備
揮 で き る場 面 を作 り出 して い く こ とに あ る」
してい く こ とも管 理職 の 強 み で あ る と感 じた 。
と思 って い る。 それ が で き る のが 校 長 で あ り、
3
校 長 で な けれ ば で きな い 管 理 職 の魅 力 のひ と
とにな っ た 。創 部 以 来
魅 力 あ る管 理職 の人 材発 掘 と育成
現在 、管理職 を 目指 す 人材 が 激 減 してお り、
管理 職 選 考 に至 って は 、低倍 率 で危 機 的 な状
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け で もな い こ とは よ く分 か っ て い る。 ま た 、
つ な の だ。
わが市
わが町の
子育 て 教育都市
荒川区立第四中学校長
教育
1
「荒り
II区 」
3
荒川区の概要
特色ある教育施策
教育 目標達成 のため、三つの施策 の方向性が
荒川 区は、23区 東北部 に位置 してお り、総面
積 10.16k」 、23区 中22番 目で 、一 番 広 い大 田区
示 されていますc
は本区のおよそ5.9倍 です。
。子どもっ しり、
の可能性を伸ばす
・ 豊かな感性や創造力を育む
本区は東西 に長 く、隅田川が区の北東部を迂
。社会的自立の基礎 を培 う
回 して流れ 、隅田川 がかつて荒川 と呼ばれてい
たことが区名の由来となっています。
これ を受けて、 さまざまな先進的な教育施策
また 、都 内では唯一になりました都電荒川線
を実施 しています 。各学校 が特色ある教育活動
`
が区内を走 っています 。人 口はおよそ21万 ノ
で、
を推進する予算である 「学校パ ワーアップ事業」
公立中学校は10校 、公立小学校は24校 です。
をはじめ、学習意欲を高め、思考力・ 判断力 ・
表現力 を培 うための 「荒川区学校 図書館活用指
平成 20年 に、 日本経 済新 聞社 等 が実施 した
「行政サービス調査」 の分野別ランキングで 「教
針」や 「荒 川 区タ ブ レ ットPC活 用 指 針 」等 、
育分野」全 国第1位 、「子育て環境分野」全 国
教 師 の 指 導方 法 の工夫 により、子 どもたちの
第2位 とい う評価を受けています。
「21世 紀型スキル」育成に取り組 んでいます。
「区政は区民を幸 せにするシステムである」 と
4
い う基本 的な考え方 の下、全力で取 り組 んでい
全中学校 に防災部を設置
荒川 区の大きな課題 の一つに防災対策 があり
ます。
ます。 中学生は将来 の 「地域防災の重要な担い
2
手」 です。子 どもたちの防災意識を高 め、普段
荒川区学校教育 ビジョン
か ら地域 との関わり合 いを強くし、 い ざとい うと
教育委員会 では、荒川 区基本構想 に掲 げる
「子育て教 育都 市
荒川 区」を実現するた め、
きに活動 できるスキルを身に付けさせてお くこと
荒川区学校教育 ビジョンを策定 しています。子
が大切です。そこで今年度 か ら防災部を全 中学
ヘ
ヘ
が自らの人生を豊かにし、幸せ
どもたち丁ノ
ヽノ
、
校 で立ち上げ、地域防災訓練等 にはそろいのヘ
に生きて い くことがで きる総合 的な力を育む上
ルメット・ベス トを着用 し参加 していますc活 動
で 、教育が与える影響 は極めて大きいものがあり
の一つとして 、高齢者 宅訪間を行 い安否確認や
ます。 とりわけ9年 間の義務教育 は、そ の基礎
特殊詐 欺撲滅 キャンペーン等 にも協力 していま
を培 う重要な責務 を担 うことか ら、区立小中学
す。 この夏休みには、各学校代表 生徒 が交流都
校 の教育 目標 を 「未来を拓き、たくましく生きる
市 である岩手県釜石市を訪問 し、現 地 の中学校
子どもを育成する」 としています。
の取組や、東 日本大震災被災者 のお話を伺 いま
した。 この訪問団に参加 した生徒 の発案 で 「荒
川区中学 生 防災対策会議」 が開かれ ることにな
りました。
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