障害者総合支援法の概要 - e-らぽ~る

精神科医療情報総合サイト「e-らぽ∼る」
精神科医療関連制度基礎テキスト
障害者総合支援法
第 1 章「障害者総合支援法の概要」
1.障害者に対する福祉サ-ビス
時期
昭和 21 年
昭和 22 年
昭和 24 年
昭和 35 年
法制度
生活保護法 成立
児童福祉法 成立
身体障害者福祉法 成立
精神衛生法 成立
(精神保健福祉法の前身)
精神薄弱者福祉法 成立
(知的障害者福祉法の前身)
障害者に関連する主な内容
救護法を改正し、救護施設を規定
障害児を規定
身体障害者(傷痍軍人含む)を対象
精神障害者を対象
知的障害者を対象
昭和 45 年
心身障害者対策基本法 成立
(障害者基本法の前身)
障害者の自立や社会参加を支援するための施策に
ついて基本事項を定めたが、発生の予防や施設収容
等の保護に力点を置くもので、精神障害者は対象外
平成 5 年
障害者基本法 成立
精神障害者を障害者として明確に位置づけ、障害者
の自立と社会、経済、文化その他のあらゆる分野へ
の参加の促進等を規定
支援費制度の導入
措置制度(行政が福祉サービスの内容・提供機関を
決定)から支援費制度(利用者自身が福祉サービス
の内容・提供機関を選択し、事業者の契約に基づき
利用)への転換、精神障害者は対象外
障害者自立支援法 成立
障害者が地域で安心して暮らせる社会を実現する
ため、従来の支援費制度に代わり、3 障害(身体障
害者・知的障害者・精神障害者)に対するサービス
の一元化、施設・事業体系の再編、利用者負担の見
直し、障害程度区分(支給決定の客観的な尺度)の導
入等を実施
障害者基本法 改正
「障害を理由として差別することその他の権利利
益を侵害する行為をしてはならない」ことが、基本
的理念として条文化され、都道府県・市町村に「障
害者計画」の策定を義務化
障害者自立支援法 改正
グループホーム、ケアホームの家賃助成、重度の視
覚障害者の同行援護等、相談支援の充実、障害児支
援の強化等を実施
障害者総合支援法 成立
障害者自立支援法における障害程度区分、サービス
メニュー、利用者負担、介護保険との統合、応益負
担などを巡って多くの問題点が指摘され、法の名
称・理念・目的が変更となったが、旧障害者自立支
援法での法文や骨格は変わらず
平成 15 年
平成 17 年
平成 22 年
平成 24 年
障害者に対する福祉サ-ビスは、昭和 21 年に救護法を改正し成立した「生活保護法」に
規定された救護施設等における取り組みをはじめとして、障害種別に定められた法制度
(「児童福祉法」、「身体障害者福祉法」、「精神保健福祉法」、「知的障害福祉法」)
に基づき基盤整備が進められ拡充されてきました。
障害者基本法の前身である「心身障害者対策基本法」(昭和 45 年成立)は、障害者の自
立や社会参加を支援するための施策について基本事項を定めた法律ですが、発生の予防や
1
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施設収容等の保護に力点が置かれており、精神障害者は対象外となっていました。「心身
障害者対策基本法」は平成 5 年に改正され、障害者施策の基本となる「障害者基本法」が
成立し、精神障害者を障害者として明確に位置づけ、3 障害(身体障害者・知的障害者・精
神障害者)の自立と社会、経済、文化その他のあらゆる分野への参加の促進等が規定され
ました。
また、行政がサービスの受け手を特定し、サービス内容を決定する「措置制度」から利
用者自身が福祉サービスの内容・提供機関を選択し、事業者の契約に基づき利用する「支援
費制度」が平成 15 年 4 月に導入されましたが、精神障害者が支援費制度の対象となってい
ないなど障害種別ごとに格差があり、公平に支援が受けられる新たな法律制度の構築が必
要となりました。そのため、従来の支援費制度に代わり、障害者が地域で安心して暮らせ
る社会と自立と共生の社会の実現を目的に、「障害者自立支援法」が平成 17 年に成立し、
3 障害(身体障害者・知的障害者・精神障害者)に対するサービスの一元化、施設・事業体
系の再編、利用者負担の見直し、障害程度区分(支給決定の客観的な尺度)の導入等が平成
18 年 4 月から段階的に施行されました。
ところが、「障害者自立支援法」における障害程度区分、サービスメニュー、利用者負
担、介護保険との統合、応益負担などを巡って多くの問題点が指摘され、「障害自立支援
法」は平成 25 年 4 月 1 日から「障害者総合支援法」に名称変更となり、理念・目的等が変
更となりましたが、旧障害者自立支援法での法文や骨格は変わっていません。
2.支援費制度の導入(平成 15 年)
障害保健福祉施策の直面する課題
・自己決定
・自己選択
・利用者本意
支援費制度の施行
(平成15年4月) 新たな利用者の急増
サービス費用の増大
大きな地域格差
全国共通の
利用ルール未設定
障害種別ごとに
大きなサービス格差
精神障害者
支援費の対象外
働く意欲のある障害者が未就労
障害者が地域で普通に暮らせるための基盤が未整備
2
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平成 15 年 4 月に身体障害者・知的障害者および障害児に対し、「ノーマライゼーション
(※2)」の考え方に基づき、障害のある人がその地域でその人らしく生活し、社会に参加
していく事の実現に向け、居宅サービスと施設サービスからなる支援費制度が導入されま
した。この支援費制度導入により従来の措置制度(※3)から大きく改革され、地域生活支
援が前進しました。
しかし、この支援費制度は障害
居宅サービスに係る予算の状況
14年度
15年度
16年度
17年度
単位:円
+328億
(54.5%増)
支援費制度
身体障害者
知的障害者
障害児
当初予算
かつ、居宅支援関係の費用負担は
+86億
(16.7%増)
+23億
(4.7%増)
493億
516億
(563億)
※
理念としたため、新たな利用者の
急増を招きサービス費用が増大し、
930億
当年度不足額
者本人の自己決定・自己選択等を
602億
制度改正
を前提に
18年4月
以降義務
的経費化
裁量的経費のため、予算のやりく
りの範囲内でしか運用できず、財
源不足となっていました。
制度導入の翌年である平成 16
▲12億
▲128億
精神障害者
福祉制度
精神障害者
173億
補正予算
で措置
年度において 274 億もの不足額が
※ 平成15年度予算は11ヶ月予算で
あり、( )内は、それを平年度化させた
計数である
▲101億
当初予算
19億
27億
30億
当年度不足額
▲3億
▲4億
▲9億
41億
制度改正
を前提に
18年4月
以降義務
的経費化
発生してしまい、173 億の補正予
算を組みましたが、残り 101 億は
厚生労働省の省内予算で賄う事と
なり、制度自体が破綻しかねない
状況となりました。この他、市町
村間や障害種別ごとに大きなサービス格差が生じ、現状のままでの制度維持が困難となっ
ていました。この大きな原因は、居宅サービスの必要見込量が正確に積算されていない事
や全国共通の利用ルールが無いためでした。
また、精神障害者が支援費制度の対象となっていないなど障害種別ごとに格差があり、
公平に支援が受けられる新たな法律制度の構築が必要となりました。
※1.義務的経費と裁量的経費
「義務的経費」とは、人件費等、支出が法によって決まっている経費などのように、国、都道府県
に義務付けられていて、任意に削減することが難しい経費です。また、「裁量的経費」はその水準
や内容について柔軟に見直しが出来る裁量性の高い経費です。
※2.ノーマライゼーション
障害者や高齢者など、社会的に不利を受けやすい人々が社会の中で他の人々と同じように生
活し、活動する機会を享受できる事が本来あるべき姿という考え方です。1950 年代、デンマークの
知的障害者親の会が、知的障害者施設の中で多くの人権侵害が行われていることを知り、この状
況を改善しようという運動から始まりました。
※3.措置制度
措置権者(県・市町村)が、障害者の意向やニーズを判断し、受託事業者・施設にサービスの提
供を委託、提供していたもので、行政が利用者のサービス施設・内容を決定していた制度です。
3
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3.障害者自立支援法の成立(平成 17 年)
(1)精神保健医療福祉の改革ビジョン及びグランドデザイン案との係わり
精神障害者において、平成 16 年 9 月に
精神保健医療福祉の改革ビジョン
「精神保健医療福祉の改革ビジョン」が
公表され、入院後早期に退院が出来る体
② 地域生活支援の強化
① 精神医療の改革
制整備をするための精神医療の改革や、
③ 国民の理解の深化
(国民意識の変革)
退院した精神障害者が地域で安心して暮
◆精神医療・福祉の人材育成、標準的なケアモデルの開発等
基盤強化の推
◆通院公費負担や福祉サービスの利用者負担見直し、給付
進等
の重点化
らせる地域生活支援の強化が図られるこ
とになりました。
しかし、精神障害者に対する国民の理
障害者自立支援法
施行
.改革のグランドデザイン
【今後の障害保健福祉施策について】
精神障害者
身体障害者
知的障害者
解がまだまだ低い事から、精神障害者に
対する偏見が生じないように国民の理解
を深化する方策も打たれました。翌 10 月
には障害者自立支援法のベースとなった
「改革のグランドデザイン(今後の障害
保健福祉施策について)
」が示されました。
「精神保健医療福祉の改革ビジョン」と「改革のグランドデザイン」との係わりは、
「精
神保健医療福祉の改革ビジョン」の中で示された 3 つの施策のうち、地域生活支援の強化
と通院公費負担、自己負担や給付に関する事項を切り離し、身体障害と知的障害のサービ
ス部分と併せて改革グランドデザインで検討され、障害者自立支援法として一元化された
ことです。
(2)障害者自立支援法の概要
障害者については、
「精神保健福祉
障害者自立支援法
自立支援給付
障害者自立支援法
障害程度区分
サービス提供
サービス利用計画
介護給付
訓練等給付
自立支援医療
負担
法」
、
「身体障害者福祉法」
、
「知的障害
費用
者福祉法」
、
「児童福祉法」と障害別に
サービス量、所得に応じ
原則利用者1割負担
それぞれの法律が定められており、給
生活費、食費自己負担
付される障害福祉サービスも障害種
国、都道府県
財政負担
別ごとに異なる法律に基づいて提供
されていました。
平成 17 年に成立した「障害者自立
障害者の地域生活
や就労を支援
新たな法律を検討
福祉サービスだけでなく
公費負担医療も対象
支援法」では、障害種別で異なってい
た障害福祉サービスを一元化し、共通
改革のグランドデザイン案
の制度の下で障害福祉サービスを提
身体障害者福祉法 サービス給付部分を一元化 精神保健福祉法
知的障害者福祉法
児童福祉法
供する事を目的に、多様な障害福祉サ
ービス利用者に対応できる全国共通
の利用ルールが導入されました。
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障害者自立支援法のポイント
全国共通の利用ルールでは、市町
法律による改革
障害者施策を3障害一元化
施 行前
村は障害者が福祉サービスを利用
・3障害(身体、知的、精神)ばらばらの制度
体系(精神障害者は支援費制度の対象外)
・実施主体は都道府県、市町村に二分化
○3障害の制度格差を解消し、精神障害者を対象に
○市町村に実施主体を一元化し、都道府県はこれを
バックアップ
施 行前
○33種類に分かれた施設体系を6つの事業に再編
あわせて、「地域生活支援」「就労支援」のための
事業や重度の障害者を対象としてサービスを創設
○規制緩和を進め既存の社会資源を活用
・障害種別ごとに複雑な施設・事業体系
・入所期間の長期化などにより、本来の施設
目的と利用者の実態とが乖離
就労支援の抜本的強化
施 行前
・養護学校卒業者の55%は福祉施設に入所
・就労を理由とする施設退所者はわずか1%
○新たな就労支援事業を創設
○雇用施策との連携を強化
支給決定の透明化、明確化
施 行前
・全国共通の利用ルール(支援の必要度を
判定する客観的な基準)がない
・支給決定のプロセスが不透明
○支援の必要度に関する客観的な尺度(障害程度
区分)を導入
○審査会の意見聴取など支給決定プロセスを透明化
安定的な財源の確保
自立と共生の社会を実現
障害者が地域で暮らせる社会に
利用者本位のサービス体系に再編
する時、定められた客観的な尺度で
ある障害程度区分により、その必要
性を判定します。その結果、サービ
ス量が決定され利用計画に基づき
サービスが提供されます。利用に際
し障害者は、所得により負担上限は
定められていますが、サービス量に
応じ原則 1 割の応益負担をすると
ともに、入院時の食費や施設利用時
の生活費並びに食費を負担するこ
とになります。残った費用は国が義
施行前
・新規利用者は急増する見込み
・不可術な国の費用負担の仕組み
○国の費用負担の責任を強化(費用の1/2を負担)
○利用者も応分の費用を負担し、皆で支える仕組みに
務的経費(※1)として 2 分の1負
担します。
また、3 障害の一元化で 33 種類となった事業施設体系を、6 つの事業に再編するととも
に、地域生活支援事業の充実や障害者のための新たな就労支援事業が創設されました。
(3) 自立支援給付の体系と給付の内容
総合的な自立支援システムの構築
市町村
介護給付
居宅介護
短期入所
重度障害者等包括支援
共同生活介護
療養介護
生活介護
施設入所支援
行動援護
重度訪問介護
児童デイサービス 等
訓練等給付
自立訓練(機能・生活)
就労移行支援
就労継続支援
共同生活援助
自立支援給付
障害者
自立支援医療
(旧)更正医療
(旧)育成医療
(旧)精神通院公費
地域生活支援事業
補装具
障害者自立支援法において提供
されるサービスは義務的経費に位
置づけられる自立支援給付と裁量
的経費に位置づけられる地域生活
支援事業とに大別されています。自
立支援給付は障害者を自立に結び
つけるため、就労や地域生活を支援
します。
市町村が実施主体となり、支給さ
れる給付としては介護給付、訓練等
給付などがあり、障害者に対する個
・相談支援
・移動支援
・日常生活用具
・コミュニケーション支援
・地域活動支援
等
・居住支援
支援
人材育成
給付)となっています。地域生活支
援事業は市町村及び都道府県の創
広域支援
都道府県
別の給付(利用者ごとに支払われる
意工夫で行う事業で自立支援給付
と組み合わせて障害者に必要なサ
ービスが給付されます。
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(4)障害福祉サービスに係わる自立支援給付の体系
< 新 サービス>
<旧サービス>
シ ョートステ イ(身・知・児・精)
ホーム ヘルプ
精 神障害 者
居 宅生活
支 援事業
シ ョートステイ
重 度障 害者 等 包 括 支 援
グ ループホ ーム(知・精)
デ イサ ービス (身・知・児・精)
重症心 身障害 児施 設(児)
精 神障害 者 地 域生活 支援
センター
ケアホ ーム (共同生 活介 護)
療 養介護
生 活介護
介 護 給 付
居宅
宅サ
サー
ービ
ビス
ス
居
ホーム ヘル プ(身・知 ・児・精)
障害者 支援 施設 での 夜間ケ ア
更生施 設(身・知)
(施設入所支援)
行 動援護
通勤寮(知)
児 童デイサー ビス
生 活訓 練 施設 (精)
自 立訓練
授 産施設 (身・知・精)
精 神障害 者 社 会復帰 施設
福 祉工場 (身・知・精)
就労移行 支援
就労継続 支援
福 祉ホーム (身・知・精)
訓練等給付
施 設 サ ー ビ ス
重度 訪問 介 護
療護施 設(身)
グル ープホーム (共同生活 援助)
※この他、地 域生 活支援 事業 として 地域 活 動 支 援 センター ・福 祉 ホーム 等 、移動 支 援 を制 度 化
従来の障害福祉サービスは、居宅サービスと施設サービスに大別されていました。精神
障害者の領域では、居宅サービスとしてホームヘルプ、ショートステイ、グループホー
ム、地域生活支援センターにおけるデイサービスが該当し、施設サービスとして生活訓
練施設、授産施設、福祉工場、福祉ホームA及びBが該当していました。
しかし、障害福祉サービスは障害種別ごとにかなり複雑な事業体系となっているとと
もに、本来の目的と違う利用が散見され、サービス機能に応じた利用を促進する事にな
りました。障害者自立支援法では障害福祉サービスを介護給付と訓練等給付とに分類し、
その利用目的を明確にしています。
介護給付に該当する障害福祉サービスは以下の 10 種類です。
① 居宅介護(ホームヘルプ)
② 短期入所(ショートステイ)
③ 重度障害者等包括支援
④ 共同生活介護(ケアホーム)※
⑤ 療養介護
⑥ 生活介護
⑦ 重度訪問介護
⑧ 施設入所支援(障害者支援施設での夜間ケア)
⑨ 行動援護
⑩ 児童デイサービス
※ 平成 26 年 4 月 1 日から共同生活介護(ケアホ-ム)は共同生活援助(グル-プホ-ム)
に一元化されました。
訓練等給付に該当する障害福祉サービスは以下の 4 種類です。
① 自立(生活)訓練
② 就労移行支援
③ 就労継続支援(A型・B型)
④ 共同生活援助(グループホーム)
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(5) 施設体系・事業体系の見直し
現行( 33 種類の既存施設・事業体系)
重症心身障 害児 施 設
(年 齢超過 児)
身体障害者 療護施 設
更正施設
(身体・知的 )
精神障害者 生活 訓 練施設
授産施設
(身体・知的 ・精神)
小規模授産 施設
(身体・知的 ・精神)
福祉工場
(身体 ・知的・精神)
精 神障 害者地 域生活 支援センター
(デイサー ビス部分 )
障害 者デイサービス
日中 活 動の 場
概ね 年程度かけて新体系へ移行
進行 性筋萎縮療養 等 給付事 業
見直し後(6つの日中活動に再編)
5
※以 下か ら一 又は 複数の 事業 を選択
【介護 給付】
①療養介護 (医 療型 )⇒医 療施 設で実 施
②生活介護 (福 祉型 )
【訓練等給 付】
③自 立訓 練 (機能 訓練・生活訓 練)
④就 労移行 支援
⑤就 労継続 支援 (A型・B型 )
【地域生活 支援 事業 】
⑥地域活動 支援 センター
住い の場(居住 支援)
.施設 への 入所
ケ アホーム
グループホーム
. 居 住支援サ ービス
福祉 ホーム
障害種別ごとに既存の施設と事業体系をあわせると 33 種類となり、それぞれの障害によ
り様々な機能となります。障害種別を問わずこれらの施設を利用できる体系に再編するた
めには、概ね 5 年間をかける必要があると言われています。
見直し後は既存の施設・事業体系を整理し、「日中活動の場」と「住まいの場」の 2 つ
に区分されます。これは、24 時間施設で生活していた従来の形態を、地域と交流しながら
生活する形態へ移行することが目的とされています。
1)日中の活動の場
「日中活動の場」では、地域で生活するために介護が必要な人には介護給付が、仕事に
就こうとする障害者には訓練等給付が給付されます。この他、市町村が利用者の状況に応
じ、障害者のニーズに柔軟な対応を目的とした地域生活支援事業があります。
2)住まいの場
「住まいの場」では、障害者自立支援法における新たな居住支援サービスとして、ケア
ホーム、グループホーム、福祉ホームの 3 種類(障害者総合支援法では、平成 26 年 4 月 1
日からケアホームはグループホームに一元化)に再編されました。ケアホームとグループ
ホームは知的障害者と精神障害者が対象となっていましたが、平成 21 年 10 月より身体障
害者も対象となりました。なお、福祉ホームは全ての障害者が対象となります。
ケアホームの入居者は日中に生活介護などの介護給付を受け、グループホームは自立訓
練などの訓練等給付をうけることになります。福祉ホームは、住居を求めている障害者に
低額な料金で設備利用や日常生活の便宜を提供する住居です。
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給付はケアホームでは介護給付から、グループホームでは訓練等給付から障害者ごとに
支払われる個別給付となっていました。福祉ホームは地域生活支援事業に該当するため、
施設単位毎に費用が支払われます。
(6) 精神障害者社会復帰施設の新体系
新体系
旧施設
生活訓練施設
精神障害者社会復帰施設
授産施設
(通 所 ・入 所 ・小 規 模 )
福祉工場
福 祉 ホ ー ム (B型 )
経過措置期間中
に新体系へ移行
福 祉 ホ ー ム (A型 )
地域生活支援センター
精神障害者居宅生
活援助事業
1 8 年 1 0月 か ら
新体系へ
〔自 立 支 援 給 付 対 象 事 業 〕
・生 活 介 護
・自 立 訓 練 (生 活 訓 練 )
・就 労 移 行 支 援
・就 労 継 続 支 援 ( A型 ・B 型 )
・共 同 生 活 介 護 ・共 同 生 活 援 助 等
(ケ ア ホ ー ム ) (グ ル ー プ ホ ー ム )
〔地 域 生 活 支 援 事 業 〕
・相 談 支 援 事 業 ・地 域 活 動 支 援 セ ン タ ー
・福 祉 ホ ー ム 等
グル ープホーム
精神障害者の社会復帰施設については、精神保健福祉法では生活訓練施設、授産施設、
福祉工場、福祉ホーム(A型・B型)、地域生活支援センターの 6 種類でしたが、障害者
自立支援法の施行に伴い、新たな体系の何れかの施設に移行することになりました。
福祉ホーム(A型)と地域生活支援センターは平成 18 年 10 月から新たな体系(地域活
動センターや福祉ホーム等)に移行し、生活訓練施設、授産施設、福祉工場、福祉ホーム
B型は平成 24 年 3 月末までに新体系に移行することになりました。
「日中活動の場」としては、生活訓練施設は自立して社会に出るための自立訓練(生活
訓練)事業に、授産施設は自立訓練(生活訓練)事業や就労移行支援事業、または就労継
続支援事業(A型・B型)に、福祉工場は雇用契約に基づく就労が見込まれるので、就労
継続支援事業(A型)に移行することが予測されました。
「住まいの場」としては、精神保健福祉法では、生活訓練施設、入所型の授産施設、福
祉ホームA型、福祉ホームB型の 4 施設があり、これに加え、市町村が行う精神障害者居
宅生活援助事業であるグループホームがあります。新体系では、ケアホームと言われる共
同生活介護
(障害者総合支援法において平成 26 年 4 月 1 日以降はグループホームに一元化)
、
グループホームと言われる共同生活援助、及び地域生活支援事業の中に位置づけられてい
る福祉ホームの以上 3 種類の中から何れかの施設に移行することになりました。なお、福
祉ホームA型は平成 18 年 10 月以降、既に何れかの施設に移行しました。
8
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4.障害者自立支援法の一部改正(平成 22 年)
障害者保健福祉について
連立政権合意
「障害者自立支援法」は廃止し、「制度の谷間」がなく、利用者の応能
負担を基本とする総合的な制度をつくる。
(平成21年年9月9日 民主党、社会民主党、国民新党「連立政権樹立に当たっての政権合意」より)
平成 21 年9月9日に民主党、社会
民主党、国民新党の連立政権が樹立
され、
「障害者自立支援法」
を廃止し、
「制度の谷間」がなく、利用者の応
能負担(各自の能力に応じた負担)
を基本とする総合的な制度(障がい
新たな総合的な制度ができるまでの間、低所得者(市町村民税非課
利用者負担の軽減 税)の障害者等に対する福祉サービス及び補装具の利用者負担を無
料とする。 (平成21年12月25日に閣議決定された平成22年予算案)
検
討
状
況
者総合福祉法)を制定することが政
権合意されました。
また、平成 22 年度の予算案におい
平成21年
12月8日
閣議決定により内閣に「障がい者制度改革推進本部」を設置
(平成12年12月26日閣議決定で設置した障害者施策推進本部を廃止)
平成22年
1月12日
障害者施策の推進に関する事項について意見を求めるため、
第1回「障がい者制度改革推進会議」を開催
得者の障害者等に対する福祉サービ
平成22年
4月27日
障害者に係る総合的な福祉法制の制定に向けた検討を行うため、
第1回「障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」を開催
ス及び補装具の利用者負担を無料と
て、新たな制度ができるまで、低所
する利用者負担の軽減が閣議決定さ
れました。予算案が閣議決定されたことにより、内閣に「障がい者制度改革推進本部」が
設置され、平成 22 年 1 月には障害者施策の推進に関する事項について意見を求めるため、
「障がい者制度改革推進会議」が、平成 22 年 4 月には障害者に係る総合的な福祉法制の制
定に向けた検討を行うため、
「障がい者制度改革推進会議 総合福祉部会」が、開催されま
した。
「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまで
の間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律 」(障害
者自立支援法等の一部を改正する法律)は、平成 22 年 12 月 3 日に可決・成立し、12 月 10
日に公布されました。障害者自立支援法等の一部を改正する法律は、平成 25 年 8 月までの
障害者自立支援法の廃止と新法施行までの「つなぎ」との位置づけであり、障がい者制度
改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間における障害
者等の地域生活支援のための法改正であることが明記されており、障害者自立支援法や精
神保健福祉法等の一部が改正されました。
「障害者の範囲の見直し」は公布日(平成 22 年 12 月 10 日)に、
「グループホーム・ケ
アホーム利用の際の助成・重度の視覚障害者の移動を支援するサービスの創設」は平成 23
年 10 月 1 日に、
「相談支援の充実」
・
「障害児支援の強化」
・
「精神障害者の地域生活を支え
る精神科救急医療の整備等」等は平成 24 年 4 月 1 日に、施行されました。
主な改正内容としては、相談支援の充実を図るため、中心となる総合的な相談支援セン
ターを市町村に設置し、自立支援協議会の設置の促進や運営の活性化のため、法律上に根
拠を設けました。
また、障害者の地域移行を促進するため、障害者が安心して暮らせる「住まいの場」を
積極的に確保するため、グループホーム・ケアホーム入居者への支援(特定障害者特別給
9
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付費は家賃のみを対象)が創設され、身体障害者が、グループホーム・ケアホームを利用
できるようになりました。
さらに、精神障害者の地域生活への移行及び地域生活の支援を推進するため、都道府県
による精神科救急医療体制の確保について精神保健福祉法上において位置付け等が規定さ
れました。
障害者自立支援法等の一部改正する法律
(平成25年8月までの同法廃止と新法施行までの「つなぎ」との位置づけ。)
「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において
障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律 」(正式名称)
平成22年11月8日衆議院本会議可決→12月3日参議院本会議可決・成立→公布日:12月10日
障害者自立支援法」等の一部改正する法律の概要
1
趣
旨
2
利用者負担の
見直し
3
障害者の範囲の
見直し
4 相談支援の充実
5
障害児支援の
強化
障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健
福祉施策を見直すまでの間における障害者等の地域生活支援の
ための法改正であることを明記
平成22年
12月10日
(公布日)
・利用者負担について、応能負担を原則に
・障害福祉サービスと補装具の利用者負担を合算し負担を軽減
平成24年
4月1日
発達障害が障害者自立支援法の対象となることを明確化
平成22年
12月10日
(公布日)
・相談支援体制の強化
(市町村に基幹相談支援センターを設置、「自立支援協議会」を
法律上位置付け。地域移行支援・地域定着支援の個別給付化)
・支給決定プロセスの見直し(サービス等利用計画案を勘案)、
サービス等利用計画作成の対象者の大幅な拡大。
平成24年
4月1日
・児童福祉法を基本として身近な地域での支援を充実
(障害種別等で分かれている施設の一元化、通所サービスの
実施主体を都道府県から市町村へ移行)
・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援の創設
・在園期間の延長措置の見直し(18歳以上の入所者について
は、障害者自立支援法で対応するよう見直し。その際、現に
入所している者が退所させられることのないようにする。)
平成24年
4月1日
・グループホーム・ケアホーム利用の際の助成を創設
・重度の視覚障害者の移動を支援するサービスの創設
(同行援護。個別給付化)
その他
6
地域における
自立した生活の
ための支援の
充実
施行日
平成23年
10月1日
・成年後見制度利用支援事業の必須事業への格上げ
・事業者の業務管理体制の整備
・精神科救急医療体制の整備等 ※
平成24年
4月1日
・「その有する能力及び適性に応じ」の削除
・児童デイサービスに係る利用年齢の特例
・難病の者等に対する支援・障害者等に対する移動支援
についての検討
平成22年
12月10日
(公布日)
※3 精神科救急医療体制の整備等
(課題)精神障害者の地域生活への移行及び地域生活の支援を推進することが必要
・都道府県による精神科救急医療体制の確保について法律上位置づけ等(精神保健福祉法の改正)
・精神保健福祉士が、精神障害者の地域生活における相談支援を担っていることの明確等。
(精神保健福祉士法の改正)
10
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5.障害者総合支援法の成立(平成 24 年)
地域社会における共生の実現に向けて
新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律の概要
(平成24年6月20日成立・同年6月27日公布)
1.趣旨
障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて、地域社会における共生の実現に向けて、障害福祉サービスの充実等障害者
の日常生活及び社会生活を総合的に支援するため、新たな障害保健福祉施策を講ずるものとする。
2.概要
1.題名
「障害者自立支援法」を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的
に支援するための法律(障害者総合支援法)」とする。
2.基本理念
法に基づく日常生活・社会生活の支援が、共生社会を実現するため、
社会参加の機会の確保及び地域社会における共生、社会的障壁の
除去に資するよう、総合的かつ計画的に行われることを法律の基本理
念として新たに掲げる。
3.障害者の範囲(障害児の範囲も同様に対応。)
「制度の谷間」を埋めるべく、障害者の範囲に難病等を加える。
4.障害者支援区分の創設
「障害程度区分」について、障害の多様な特性その他の心身の状態
に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示す「障害支
援区分」に改める。
※ 障害支援区分の認定が知的障害者・精神障害者の特性に応じて
行われるよう、区分の制定に当たっては適切な配慮等を行う。
5.障害者に対する支援
①重度訪問介護の対象拡大(重度の肢体不自由者等であって常時
介護を要する障害者として厚生労働省令で定めるものとする)
②共同生活介護(ケアホーム)の共同生活援助(グループホーム)へ
の一元化
③地域移行支援の対象拡大(地域における生活に移行するため重点
的な支援を必要とする者であって厚生労働省令で定めるものを加える)
④地域生活支援事業の追加(障害者に対する理解を深めるための研
修や啓発を行う事業、意思疎通支援を行う者を養成する事業等)
6.サービス基盤の計画的整備
①障害福祉サービス等の提供体制の確保に係る目標に関する事項及
び地域生活支援事業の実施に関する事項についての障害福祉計画の
策定
②基本指針・障害福祉計画に関する定期的な検証と見直しを法定化
③市町村は障害福祉計画を作成するに当たって、障害者等のニーズ
把握等を行うことを努力義務化
④自立支援協議会の名称について、地域の実情に応じて定められるよ
う弾力化するとともに、当事者や家族の参画を明確化
3.施行期日
平成25年4月1日(ただし、4.及び5.①∼③については、平成26年4月1日)
4.検討規定(障害者施策を段階的に講じるため、法の施行後3年を目途として、以下について検討)
①常時介護を要する障害者等に対する支援、障害者等の移動の支援、障害者の就労の支援その他の障害福祉サービスの在り方
②障害支援区分の認定を含めた支給決定の在り方
③障害者の意思決定支援の在り方、障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進の在り方
④手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のための意思疎通を図ることに支障がある障害者等に対する支援
の在り方
⑤精神障害者及び高齢の障害者に対する支援の在り方
※上記の検討に当たっては、障害者やその家族その他の関係者の意見を反映させる措置を講ずる。
(1)
「地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係
法律の整備に関する法律」の概要
平成 24 年 3 月 13 日に第 180 回国会(常会)に提出された「地域社会における共生の実
現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律(
「整備
法」
)案」は、同年 4 月に衆議院にて修正・可決、同年 6 月に参議院にて可決・成立し、同
年 6 月 27 日に公布されました。
この「整備法」は、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて、地域社会に
おける共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるため、関係法律の整備につい
て定められており、平成 25 年 4 月 1 日に施行されました。
(2)
「障害者総合支援法」の題名・目的(平成 25 年 4 月 1 日施行)
「整備法」の施行により、
「障害者自立支援法」は「障害者の日常生活及び社会生活を総
合的に支援するための法律(障害者総合支援法)
」に改正されました。
目的には、
「自立」の代わりに「基本的な人権を享有する個人としての尊厳」が新たに明
11
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記されました。また、
「必要な障害福祉サービスに係る給付」に「地域生活支援事業」によ
る支援を加え、それらの支援を総合的に行うことになります。
(3) 「障害者総合支援法」の基本理念(平成 25 年 4 月 1 日施行)
平成 23 年 7 月に成立した改正障害者基本法の目的や基本原則として盛り込まれた以下の
①∼⑥の重要な考え方が障害者総合支援法の基本理念として新たに規定されました。
①全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない
個人として尊重されるものであるとの理念
②全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し
合いながら共生する社会を実現
③可能な限りその身近な場所において必要な(中略)支援を受けられること
④社会参加の機会の確保
⑤どこで誰と生活するについての選択の機会が確保され、地域社会において他の人々と
共生することを妨げられないこと
⑥社会的障壁の除去
そのため、障害者総合支援法では、
「共生社会を実現するため、法に基づく日常生活・
社会生活の支援が社会参加の機会の確保及び地域社会における共生、社会的障壁の除去に
資するよう、総合的かつ計画的に行われること」が基本理念となっています。
(4)障害者の範囲の見直し(平成 25 年 4 月 1 日施行)
障害者自立支援法における障害福祉サービス等の対象者は、身体障害者、知的障害者、
精神障害者(発達障害を含む)となっていますが、難病等の患者は症状が変動しやすく一
定の障害があっても、身体障害者手帳の取得ができない場合は、対象外となる問題があり
ました。
制度の谷間のない支援を提供するため、障害者総合支援法の対象となる障害者(障害児)
の範囲に難病等(治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定め
るものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者)が新たに加わり、難病等
についても障害福祉サービス、相談支援、補装具及び地域生活支援事業(障害児は障害児
通所支援及び障害児入所支援を含む)の対象となり、難病等の患者の受けられるサービス
はホームヘルプサービス、短期入所、日常生活用具給付だけでなく、障害者総合支援法に
定められている障害福祉サービスに拡大され、全市町村で提供可能となっています。
障害者総合支援法における難病等の範囲は、当面の措置として、補助金事業として一部
の市町村で実施されていた難病患者等居宅生活支援事業(ホームヘルプサービス、短期入
所、日常生活用具給付)の対象疾病と同じ範囲(130 疾病)としていましたが、難病の患者に
対する医療等に関する法律及び改正児童福祉法(平成 27 年 1 月 1 日施行)が成立したこと
に伴い、
「障害者総合支援法対象疾病検討会」を平成 26 年 8 月 27 日に設置し障害者総合支
援法の対象となる難病等の範囲が検討され、平成 27 年 1 月から 151 疾病に、平成 27 年 7
月から 332 疾病に拡大されました。
12
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平成27年7月からの障害者総合支援法の対象疾病一覧(332疾病)
1
ア イカルディ症候群
38
エ プスタイン病
75
巨大リ ンパ管奇形( 頚部顔面病変)
2
ア イザッ クス症候群
39
エ マ ヌエ ル症候群
76
筋萎縮性側索硬化症
3
I g A腎症
40
遠位型ミ オパチ−
77
筋型糖原病
4
I g G4 関連疾患
41
円錐角膜
78
筋ジ ス トロフィ−
5
亜急性硬化性全脳炎
42
黄色靭帯骨化症
79
クッシ ング病
6
ア ジ ソン病
43
黄斑ジ ス トロフィ−
80
クリオピリ ン関連周期熱症候群
7
ア ッ シ ャー症候群
44
大田原症候群
81
クリッ ペル・ トレノネー・ ウェーバー症候群
8
ア トピー性脊髄炎
45
オクシ ピタル・ ホーン症候群
82
クルーゾン症候群
9
ア ペール症候群
46
オス ラ−病
83
グルコーストランス ポーター1 欠損症
10
ア ミ ロイド−シ ス症 ※
47
カ−ニ−病
84
グルタル酸血症1 型
11
ア ラジ ール症候群
48
海馬硬化を伴う内側側頭葉て んかん
85
グルタル酸血症2 型
12
有馬症候群
49
潰瘍性大腸炎
86
クロウ・ 深瀬症候群
13
ア ルポ−ト症候群
50
下垂体前葉機能低下症
87
クロ−ン病
14
ア レキサンダ−病
51
家族性地中海熱
88
クロンカイト・ カナダ症候群
15
ア ンジ ェルマ ン症候群
52
家族性良性慢性天疱瘡
89
痙攣重積型( 二相性) 急性脳症
16
ア ントレ−・ ピクス ラ−症候群
53
化 膿 性 無 菌性 関 節 炎・ 壊疽 性 膿 皮症 ・ ア クネ症候 群
90
結節性硬化症
17
イソ吉草酸血症
54
歌舞伎症候群
91
結節性多発動脈炎 ※
18
一次性根フロ−ゼ症候群 ※※
55
ガ ラク トー ス- 1- リン 酸 ウリジル トラン スフ ェラ ー ゼ 欠 損 症
92
血栓性血小板減少性紫斑病
19
一次性膜性増殖生糸球体髄炎
56
加齢黄斑変性 ※※
93
限局性皮質異形成
20
1p 3 6 欠失症候群
57
肝型糖原病
94
原発性局所多汗症
21
遺伝性ジ ス トニア
58
間質性膀胱炎( ハンナ型)
95
原発性硬化性胆管炎
22
遺伝性周期性四肢麻痺
59
環状2 0 番染色体症候群
96
原発性高脂血症
23
遺伝性膵炎
60
関節リ ウマ チ
97
原発性側索硬化症
24
遺伝性鉄芽球性貧血
61
完全大血管転位症
98
原発性胆汁性肝硬変
25
VATER症候群
62
眼皮膚白皮症
99
原発性免疫不全症候群
26
ウィーバー症候群
63
偽性副甲状腺機能低下症
100
顕微鏡的大腸炎
27
ウィリア ム ズ 症候群
64
ギ ャロウェイ・ モ ワト症候群
101
顕微鏡的多発血管炎 ※
28
ウィルソン病
65
急性壊死性脳症
102
高I g D症候群
29
ウエ ス ト症候群
66
急性網膜壊死
103
好酸球性消化管疾患
30
ウエ ルナ−症候群
67
球脊髄性筋萎縮症
104
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 ※
31
ウォルフラム症候群
68
急速進行性糸球体腎炎
105
好酸球性副鼻腔炎
32
ウルリ ッ ヒ病
69
強直性脊椎炎
106
抗糸球体基底膜腎炎
33
HT LV−1関連脊髄症
70
強皮症
107
後縦靭帯骨化症
34
ATR−X症候群
71
巨細胞性動脈炎 ※
108
甲状腺ホルモ ン不応症 ※
35
ADH分泌異常症 ※
72
巨大静脈奇形(頚部口腔咽頭び ま ん 性病変)
109
拘束型心筋症
36
エ ーラス・ ダンロス 症候群
73
巨大動静脈奇形( 頚部顔面又は四肢病変)
110
高チロシ ン血症1 型
37
エ プス タイン症候群
74
巨大膀胱短小結腸腸管蠕動不全症
111
高チロシ ン血症2 型
112
高チロシ ン血症3 型
149
神経細胞移動異常症
186
先天性葉酸吸収不全
113
後天性赤芽球癆
150
神経 軸索 ス フェロ イド 形 成を 伴 う 遺伝 性 び ま ん 性白 質脳 症
187
前頭側頭葉変 性症
114
広範脊柱管狭窄症
151
神経線維腫症
188
早期ミ オクロニー脳症
115
抗リ ン脂質抗体症候群
152
神経フェリ チン症
189
総動脈幹遺残症
116
コケイン症候群
153
神経有棘赤血球症 ※
190
総排泄腔遺残
117
コステ ロ症候群
154
進行性核上性麻痺
191
総排泄腔外反症
118
骨形成不全症
155
進行性骨化性線維異形成症 ※※
192
ソトス 症候群
119
骨髄異形成症候群
156
進行性多巣性白質脳症
193
ダイア モ ンド・ ブラッ クファン貧血
120
骨髄線維症
157
心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症
194
第1 4 番染色体 父親性ダイソミ ー症候群
121
ゴ ナドトロピン分泌亢進症 ※
158
心室中隔欠損を伴わない肺動脈閉鎖症
195
大脳皮質基底核変性症
122
5p欠失症候群
159
スタ ージ ・ ウェーバー症候群
196
ダウン症候群
123
コフィン・ シ リ ス 症候群
160
ステ ィーヴンス ・ ジ ョンソン症候群
197
高安動脈炎 ※
124
コフィン・ ローリー症候群
161
スミ ス ・ マギ ニス 症候群
198
多系統萎縮症
125
混合性結合組織病
162
スモ ン
199
タナトフォリッ ク骨異形成症
126
鰓耳腎症候群
163
脆弱X症候群
200
多発血管炎性肉芽腫症 ※
127
再生不良性貧血
164
脆弱X症候群関連疾患
201
多発性硬化症/ 視神経脊髄炎 ※
128
サイトメガロウィルス 角膜内皮炎
165
正常圧水頭症
202
多発性嚢胞腎
129
再発性多発軟骨炎
166
成人スチル病
203
多脾症候群
130
左心低形成症候群
167
成長ホルモ ン分泌亢進症 ※
204
タンジール病
131
サルコイドーシ ス
168
脊髄空洞症
205
単心室症
132
三尖弁閉鎖症
169
脊髄小脳変性症( 多系統萎縮症を除く。 ) ※
206
弾性線維性仮性黄色腫
133
C FC 症候群
170
脊髄髄膜瘤
207
短腸症候群
134
シ ェーグレン症候群
171
脊髄性筋萎縮症
208
胆道閉鎖症
135
色素性乾皮症
172
全身型若年性特発性関節炎
209
遅発性内リ ンパ水腫
136
自己貪食空胞性ミ オパ チー
173
全身性エリ テ マ トーデス
210
チャージ 症候群
137
自己免疫性肝炎
174
先天性横隔膜ヘルニア
211
中隔視神経形成 異常症 /ドモ ルシ ア 症候群
138
自己免疫性出血病XIII
175
先天性核上性球麻痺
212
中毒性表皮壊死症
139
自己免疫性溶血性貧血
176
先天性魚鱗癬 ※※
213
腸管神経節細胞僅少症
140
シ トス テ ロール血症
177
先天性筋無力症候群
214
T SH分泌亢進症 ※
141
紫斑病性腎炎
178
先天性腎性尿崩症
215
T NF受容体関連周期性症候群
142
脂肪萎縮症
179
先天性赤血球形成異常性貧血
216
低ホスファターゼ症
143
若年性肺気腫
180
先天性大脳白質形成不全症
217
天疱瘡
144
シ ャルコー・ マリ ー・ トゥ ース 病
181
先天性風疹症候群
218
禿 頭と 変形 性脊 椎症 を 伴 う 常染 色体 劣 性白 質脳 症
145
重症筋無力症
182
先天性副腎低形成症
219
特発性拡張型心筋
146
修正大血管転位症
183
先天性副腎皮質酵素欠損症
220
特発性間質性肺炎
147
シ ュ ワル ツ・ ヤンペル症候群
184
先天性ミ オパチ−
221
特発性基底核石灰化症
148
徐 波睡 眠 期持 続性 棘徐 波を 示す てん か ん 性 脳症
185
先天性無痛無汗症
222
特発性血小板減少性紫斑病
13
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2 2 3 特発性後天性全身性無汗症
2 60 皮膚筋炎/多発性筋炎 ※
2 9 7 慢性特発性偽性腸閉塞症
2 2 4 特発性大腿骨頭壊死症 ※
2 61 びま ん性汎細気管支炎
2 9 8 ミオクロニー欠神てんかん
2 2 5 特発性門脈圧亢進症
2 62 肥満低換気症候群
2 9 9 ミオクロニー脱力発作を伴うてんかん
2 2 6 特発性両側性感音難聴
2 63 表皮水疱症
3 0 0 ミトコンドリ ア病
2 2 7 突発性難聴
2 64 ヒルシュ スプルング病(全結腸型又は小腸型)
3 0 1 無脾症候群
2 2 8 ドラベ症候群
2 65 ファイファー症候群
3 0 2 無βリ ポタンパク血症
2 2 9 中條・ 西村症候群
2 66 ファロー四徴症
3 0 3 メープルシロップ尿症
2 3 0 那須・ ハコラ病
2 67 ファンコニ貧血
3 0 4 メチルマロン酸血症
2 3 1 軟骨無形成症
2 68 封入体筋炎
3 0 5 メビウス 症候群
2 3 2 難治頻回部分発作重積型急性脳炎
2 69 フェニルケトン尿症
3 0 6 メンケス 病
2 3 3 2 2 q1 1 . 2 欠失症候群
2 70 複合カルボキシラーゼ欠損症
3 0 7 網膜色素変性症
2 3 4 乳幼児肝巨大血管腫
2 71 副甲状腺機能低下症
3 0 8 もやもや病
2 3 5 尿素サイクル異常症
2 72 副腎白質ジストロフィ− ※※
3 0 9 モワッ ト・ ウイルソン症候群
2 3 6 ヌーナン症候群
2 73 副腎皮質刺激ホルモン不応症
3 1 0 薬剤性過敏症症候群
2 3 7 脳腱黄色腫症
2 74 ブラウ症候群
3 1 1 ヤング・ シンプソン症候群
2 3 8 脳表ヘモジデリ ン沈着症
2 75 プラダ−・ ウィリ 症候群
3 1 2 優性遺伝形式をとる遺伝性難聴
2 3 9 膿疱性乾癬
2 76 プリ オン病
3 1 3 遊走性焦点発作を伴う乳児てんかん
2 4 0 嚢胞性線維症
2 77 プロピオン酸血症
3 1 4 4p欠失症候群
2 4 1 パ−キンソン症
2 78 PRL分泌亢進症( 高プロラクチン血症) ※
3 1 5 ライソゾーム 病 ※
2 4 2 バージャー病
2 79 閉塞性細気管支炎
3 1 6 ラスムッ セン脳炎
2 4 3 肺静脈閉塞症/肺毛細血管腫症
2 80 ベーチェット病
3 1 7 ランゲルハンス細胞組織球症
2 4 4 肺動脈性肺高血圧症
2 81 ベスレム ミオパチー
3 1 8 ランドウ・ クレフナー症候群
2 4 5 肺胞蛋白症( 自己免疫性又は先天性)
2 82 ヘパリン起因性血小板減少症
3 1 9 リジン尿性蛋白不耐症
2 4 6 肺胞低換気症候群
2 83 ヘモクロマトーシス
3 2 0 両側性小耳症・ 外耳道閉鎖症
2 4 7 バッド・ キアリ 症候群
2 84 ペリー症候群
3 2 1 両大血管右室起始症
2 4 8 ハンチントン病
2 85 ペルーシド角膜辺縁変性症
3 2 2 リンパ管腫症/ ゴ ーハム 病
2 4 9 汎発性特発性骨増殖症
2 86
3 2 3 リ ンパ脈管筋腫症 ※
2 5 0 PC DH1 9 関連症候群
2 87 片側巨脳症
3 2 4 類天疱瘡( 後天性表皮水疱症を含む。)
2 5 1 肥厚性皮膚骨膜症
2 88 片側痙攣・ 片麻痺・ てんかん症候群
3 2 5 ルビンシュ タイン・ テ イビ症候群
2 5 2 非ジストロフィー性ミオトニー症候群
2 89 発作性夜間ヘモグロビン尿症
3 2 6 レーベル遺伝性視神経症
253
2 9 0 ポルフィリ ン症
327
2 91 マ リネス コ・ シェーグレン症候群
3 2 8 劣性遺伝形式をとる遺伝性難聴
皮 質下梗 塞と 白質脳 症を 伴 う常染 色体優 性 脳動脈 症
2 5 4 肥大型心筋症
ペルオキ シソー ム 病(副腎 白質 ジス トロ フ ィ ー を 除く 。 ) ※※
レ シチ ン コレ ステロ ー ル アシ ルトラン スフェラー ゼ欠損症
2 5 5 ビタミンD依存性くる病/ 骨軟化症 ※※
2 92 マ ルファン症候群
3 2 9 レッ ト症候群
2 5 6 ビタミンD抵抗性くる病/ 骨軟化症
2 93
3 3 0 レノッ クス・ ガストー症候群
2 5 7 ビッ カースタッ フ脳幹脳炎
2 94 慢性血栓塞栓性肺高血圧症
3 3 1 ロスムンド・ トムソン症候群
2 5 8 非典型溶血性尿毒症症候群
2 95 慢性再発性多発性骨髄炎
3 3 2 肋骨異常を伴う先天性側弯症
2 5 9 非特異性多発性小腸潰瘍症
2 96 慢性膵炎
新たに対象となる疾病
慢性 炎症性脱髄 性多発神経 炎/多巣性 運動 ニュー ロ パチー ※
※ 対象に変更はないが、平成2 7 年1 月に疾病表記が変更されたもの
※※ 対象に変更はな いが、 平成2 7 年7月に疾病表記が変更されたもの
(5)障害支援区分への名称・定義の改正(平成 26 年 4 月 1 日施行)
障害者自立支援法における障害者等に対する障害福祉サービスの必要性を明らかにする
ため、当該障害者等の心身の状態を総合的に示す「障害程度区分」は、障害者総合支援法
では障害者等の障害の多様な特性その他心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の
度合を総合的に示す「障害支援区分」に平成 26 年 4 月 1 日より名称が変更されました
障害程度区分は、知的障害及び精神障害についてはコンピュータによる一次判定で低く
判定され、専門家の審査会による二次判定で引き上げられている割合が高いことから、精
神障害者等の特性を反映できていない等の課題が指摘されていました。そのため、障害支
援区分の認定が知的障害・精神障害の特性に応じて行われるよう、障害支援区分の制定に
当たっては適切な配慮等が行われました。
「障害程度区分」が二次判定で引き上げられた割合
平成 22 年 10 月∼平成 23 年 9 月
平成 23 年 10 月∼平成 24 年 9 月
身体障害者
20.3%
17.9%
知的障害者
43.6%
40.7%
精神障害者
46.2%
44.5%
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障害支援区分は、2 つのプロセス(一次
障害支援区分の認定の流れ
判定及び二次判定)を経て、区分 1 から区
障害支援区分認定調査
(80項目)
医師意見書
分 6 までの 6 段階で認定されます。
一次判定(コンピュータ判定)では、80
一部項目(24項目)
麻痺、関節の拘縮
精神症状・能力障害二軸評価
生活障害評価、てんかん
項目の「障害支援区分認定調査」の結果及
認定調査項目
び「医師意見書」の一部項目(24 項目)を
踏まえ、コンピュータによる障害支援区分
一次判定
(コンピュータ判定)
一部項目以外
の一次判定が行われます。
特記事項
二次判定(市町村審査会による審査判定)
二次判定
(市町村審査会における審査判定)
では、一次判定の結果を原案として、
「特
記事項」及び「医師意見書(一次判定評価
支援区分の認定
した項目を除く)
」の内容を総合的に勘案
し、障害支援区分の認定を行います。
(6)障害者に対する支援
1)重度訪問介護の対象拡大(平成 26 年 4 月 1 日施行)
障害者自立支援法では、重度訪問介護の対象者は「重度の肢体不自由者で常時介護を
要する障害程度区分 4 以上の障害者」となっていましたが、障害者総合支援法では障害者
自立支援法の対象者に加え、平成 26 年 4 月 1 日より「重度の知的障害者及び精神障害者」
が追加され対象が拡大されました。
2)ケアホームのグループホームへの一元化(平成 26 年 4 月 1 日施行)
○ 共同生活を行う住居でのケアが柔軟にできるよう、共同生活介護(ケアホ−ム)を共同生活援助
(グループホーム)に統合。
【平成26年4月1日施行】
障害者の地域移行を促進するために、地域生活の基盤となる住まいの場の確保を促進
《背景》
★ 今後、障害者の高齢化・重度化が進むことを背景として、介護が必要な障害者のグループホームの新規入居や、グループホーム
入居後に介護が必要となるケースが増加することが見込まれる。
★ 現行、介護が必要な人と必要のない人を一緒に受け入れる場合、グループホーム、ケアホームの2つの類型の事業所指定が必要。
★ 現にグループホーム・ケアホーム一体型の事業所が半数以上。
地域における住まいの選択肢のさらなる拡大・事務手続きの簡素化等の観点からケアホームをグループホームに一元化。
グループホームにおいて、日常生活上の相談に加えて、入浴、排せつ又は食事の介護その他の日常生活上の援助を提供。
(参考)事業所の指定状況
グル-プホ-ム・ケアホ-ム一体型 51%
グル-プホ-ム単独型 26%
5,241事業所
0%
10%
20%
30%
ケアホ-ム単独型23%
2,693事業所
40%
50%
60%
70%
2,349事業所
80%
90%
100%
障害福祉課調べ(H22.3)
◎グループホームへの一元化に併せて、次の運用上の見直しを検討
外部サービス利用規制の見直し
個々の利用者の状態像に応じて柔軟かつ効率的なサービス提
供が可能となるよう、グループホームの新たな支援形態の1つ
として、外部の居宅介護事業者と連携すること等により利用者
の状態に応じた柔軟なサービス提供を行うことを検討。
サテライト型住居の創設
共同生活を営むというグループホームの趣旨を踏まえ、1人で暮
らしたいというニーズにも応えつつ、地域における多様な住まい
の場を増やしていく観点から、本体住居との連携を前提とした『サ
テライト型住居』の仕組みの創設を検討。
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今後、障害者の高齢化及び重度化が進むことを背景として、介護が必要な障害者のグル
ープホームの新規入居やグループホーム入居後に介護が必要となるケースが増加すること
が見込まれています。ところが、障害者自立支援法では、介護を要する人と介護が不要な
人を一緒に受け入れる場合はグループホーム、ケアホームの 2 つの類型の事業所指定が必
要となりますが、グループホーム、ケアホーム一体型の事業所が半数以上となっています。
障害者総合支援法では、共同生活を行う住居でのケアを柔軟に行い、地域における住ま
いの選択肢のさらなる拡大及び事務手続きの簡素化等の観点から、平成 26 年 4 月 1 日より
共同生活介護(ケアホーム)は共同生活援助(グループホーム)に一元化され、グループ
ホームは「介護サービス包括型」
(当該事業所の職員が介護を提供)と「外部サービス利用
型」
(介護の提供は外部の居宅介護事業所等に委託)の 2 区分となりました。
地域生活の基盤となる住まいの場を確保し、障害者の地域移行が促進するため、グルー
プホームでは、日常生活の相談に加えて、入浴、排せつ、又は食事の介護その他の日常生
活上の援助を提供することになります。
3)地域移行支援の対象拡大(平成 26 年 4 月 1 日施行)
○地域生活への移行のために支援を必要とする者を広く地域移行支援の対象とする観点から、現
行の障害者支援 施設等に入所している障害者又は精神科病院に入院している精神障害者に加え
て、その他の地域における生活 に移行するために重点的な支援を必要とする者であって厚生労働
省令で定めるものを追加。
【平成26年4月1日施行】
厚生労働省令で定める対象となる者の具体的な範囲については、施行に向けて検討
※重点的な支援を行うことで地域生活に円滑に移行できることが期待される者として、
保護施設、矯正施設等を退所する障害者などに対象拡大する予定
(参考) 地域生活への移行に向けた支援の流れのイメージ
・事業の対象者
への周知
・移行の聴取等
・相談支援事業
者へつなげる
【初期】
○訪問相談
【終期】
○計画作成
○同行支援
○住居の確保等
○訪問相談、
情報提供
○日中活動の
体験利用
○同行支援
○関係機関調整
○外泊・体験宿泊
精神科病院
障害者支援施設
相談支援事業者と連携による地域
移行に向けた支援の実施
退院 ・ 退所
・対象者選定
地域移行支援
【中期】
日中活動の体験利用
【障害福祉サービス事業所】
外泊・宿泊体験
【自宅・アパート・グループホーム】
障害者総合支援法では、地域生活への移行のために支援を必要とする者を広く地域移行
支援の対象とする観点から、障害者自立支援法の地域移行支援の対象である障害者支援施
設等に入所している障害者又は精神科病院に入院している精神障害者に加えて、その他の
地域における生活に移行するために重点的な支援を必要とする者が平成 26 年 4 月 1 日より
地域移行支援の対象に追加されました。
重点的な支援を行うことで地域生活に円滑に移行できることが期待される者として、保
護施設、矯正施設等を退所する障害者などに対象拡大されます。
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4)地域生活支援事業の追加(平成 25 年 4 月 1 日施行)
障害者総合支援法に基づく給付・事業
市町村
介護給付
訓練等給付
自立支援給付
・訪問系サービス
(居宅介護、重度訪問介護等)
・療養介護
・生活介護
・短期入所
・重度障害者等包括支援
・施設入所支援
★原則として国が1/2負担
・自立訓練
・就労移行支援
・就労継続支援
・共同生活援助
障害児・者
自立支援医療
補装具
地域生活支援事業
・相談支援 ・コミュニケーション支援 、日常生活用具
・移動支援 ・地域活動支援センター ・福祉ホーム 等
支援
★国が1/2以内で補助
・広域支援
・人財育成 等
都道府県
地域生活支援事業は、障害者(障害児)が自立した日常生活又は社会生活を営むことが
できるよう、地域の特性や利用者の状況に応じ、実施主体である市町村等が柔軟な形態に
より事業を効果的・効率的に実施されます。
障害者総合支援法では、地域社会における共生を実現するため、社会的障壁の除去を目
的に、地域社会の側への働きかけを強化し、地域における自発的な取り組みの支援や成年
後見制度の利用促進及び意思疎通支援の強化に向け、市町村及び都道府県が実施する地域
生活支援事業の必須事業として、以下の①∼⑥の事業が平成 25 年 4 月 1 日より追加されま
した。
地域生活支援事業の必須事業に追加される事業
市町村が
実施する事業
①
障害者に対する理解を深めるための研修・啓発
②
障害者やその家族、地域住民等が自発的に行う活動に対する支援
③
市民後見人等の人材の育成・活用を図るための研修
④
意思疎通支援を行う者の養成 ※ 手話奉仕員の養成を想定
〔 その他、手話及び要約筆記を行う者の派遣も実施 〕
⑤ 意思疎通支援を行う者のうち、特に専門性の高い者を養成し、又は派
都道府県が
実施する事業
遣する事業(手話通訳者、要約筆記者、触手話及び指点字を行う者の養
成又は派遣を想定)
⑥ 意思疎通支援を行う者の派遣に係る市町村相互間の連絡調整等広域
的な対応が必要な事業
(7)サービス基盤の計画的整備(平成 25 年 4 月 1 日施行)
障害福祉サービス等の基盤を強化するため、平成 25 年 4 月 1 日より以下の①∼④につい
て計画的な整備が行われ、基本方針、障害福祉計画及び自立支援協議会等が見直されます。
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①障害福祉サービス等の提供体制の確保に係る目標に関する事項及び地域生活支援事業の実施に
関する事項についての障害福祉計画の策定
②基本指針・障害福祉計画に関する定期的な検証と見直しを法定化
③市町村は障害福祉計画を作成するに当たって、障害者等のニーズ把握等を行うことを努力義務化
④自立支援協議会の名称について、地域の実情に応じて定められるよう弾力化するとともに、当事者や
家族の参画を明確化
基本方針の見直し
基本指針:厚生労働大臣が定める、
障害福祉サービス等の提供体制
を整備し、自立支援給付及び地域
生活支援事業の円滑な実施を確
保するための基本的な指針
1 目標に関する事項の追加
障害福祉サービス等の提供体制の
確保に係る目標を、新たに定めること
とする。
2 障害者等の関係者の意見の反映
基本指針の案を作成・変更する際は、
障害者等及びその家族等の意見を
反映させるために必要な措置を講ず
る。
3 実態を踏まえた基本指針の見直し
障害者等の生活の実態等を勘案して、
必要があると認めるときは、基本指
針を変更する。
障害福祉計画の見直し
市町村(都道府県)障害福祉計画:市町村(都道
府県)が基本指針に即して(広域的な見地から)
定める、障害福祉サービス、相談支援及び地域
生活支援事業の提供体制の確保に関する計画
協議会の見直し
自立支援協議会:地方公共団体
が設置する、関係機関や団体、障
害者等の福祉、医療、教育、雇用
の従事者等により構成される協議
会
1 障害福祉計画に定める事項の見直し
①市町村・都道府県が計画に定める事項に、障害
福祉サービス等の提供体制の確保に係る目標
に関する事項、地域生活支援事業の種類ごとの
実施に関する事項を加える。
②市町村・都道府県が計画に定めるよう努める事
項に、医療機関、教育機関、公共職業安定所等
との連携を加える。
1 名称の変更
自立支援協議会の名称を、地域の
実情に応じて変更できるよう、協議
会に改める。
2 実態を踏まえた障害福祉計画の作成
市町村は、障害者等の心身の状況、その置かれ
ている環境等を正確に把握・勘案して計画を作成
するよう努める。
3 協議会の設置
地方公共団体は協議会を設置する
よう努めるものとする。
2 構成員
協議会の構成員に障害者等及びそ
の家族が含まれる旨を明記。
3 障害福祉計画の調査、分析及び評価の実施
市町村及び都道府県は、定期的に計画について
調査、分析、評価を行い、必要があると認めるとき
は、計画の変更等を行う。
(8)検討規定
障害者施策を段階的に講じるため、法の施行後 3 年を目途として以下の①∼⑤について
検討が行われ、検討に当たっては、障害者やその家族その他の関係者の意見を反映させる
措置が講じられます。
①常時介護を要する障害者等に対する支援、障害者等の移動の支援、障害者の就労の支援その他の
障害福祉サービスの在り方
②障害者支援区分の認定を含めた支給決定の在り方
③障害者の意思決定支援の在り方、障害福祉サービスの利用の観点からの成年後見制度の利用促進
の在り方
④手話通訳等を行う者の派遣その他の聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のための意思疎通を図
ることに支障がある障害者等に対する支援の在り方
⑤精神障害者及び高齢の障害者に対する支援の在り方
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