年度 合同研究成果発表会(食品・健康分野)のご案内

平成
年度
合同研究成果発表会 ( 食品 ・健 康 分 野 ) のご案内
大学・高専・大分県産業科学技術センターの合同にて、毎年「研究成果発表会」を開催しています。
県内企業のみなさまへ研究成果を分かりやすくご紹介し、ご活用の促進を図ることを目的としており
ます。本年度第 1 回の発表会「食品・健康分野」を、以下のとおり開催いたします。お気軽にご参加
ください。
1
日
時:
平成 27 年 10 月 6 日(火)
13:30~16:30
2
会
場:
大分県産業科学技術センター
3
主
催:
大分県産業科学技術センター、大分高等教育協議会/地域連携研究コンソ
多目的ホール(大分市高江西 1-4361-10)
ーシアム大分
4
内
容:
13:30~13:35
開会
13:35~14:00
① 食物アレルギー対応給食のリスク管理(別府大学 食物栄養科学部教
授
14:00~14:25
高松 伸枝 氏)
② 大分県内におけるローカルハラール食品開発の現状と課題(立命館
アジア太平洋大学 教育開発学修支援センター/准教授ムスリム研究セ
ンター副センター長
DAHLAN NARIMAN 氏)
14:25~14:35
休憩
14:35~15:00
③ 大分県産ユズ果皮抽出物の保健機能(大分大学 全学研究推進機構講
師
15:00~15:25
信岡 かおる 氏)
④ 密封・開放の相反性鮮度保持包装の開発(大分県産業科学技術セン
ター 食品産業担当総括/主幹研究員
15:30~16:00
5
朝來 壯一 氏)
産業科学技術センター施設見学・閉会
お申し込み: FAX もしくはメールにてお申込みください。〆切 10 月 2 日(金)
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「食品・健康」分野
合同研究成果発表会
FAX:097-596-7110
企画連携担当
参加申込書(10 月 2 日〆切)
幸 (メール:info@oita -ri.jp )
事業所名:
TEL:
住所:
連絡担当者:
参加者氏名
FAX:
部署名
役職
(ご記入いただいた情報は、本発表会の運営管理のみに利用します。送信いただいた FAX やメールにつきまして、受信確認のご連絡
はいたしません)●お問い合わせ先:大分県産業科学技術センター
企画連携担当
TEL 097-596-7101
●発表概要
発表者
発表テーマ
発表概要
①食物アレルギー
対応給食のリスク
管理
症状を起こさないように提供するための知識と技術が求められている。我々はこ
保育・教育施設の食物アレルギー対応給食は、対象となる食物アレルギー児が
別府大学
食物栄養科学部
教授
高松 伸枝 氏
れまで給食に使用される加工食品、給食及び施設環境に微量に含まれる抗原タン
パク質の測定を行ってきた。今回はそれらの結果を紹介するとともに事故発生リ
スクを低減するためのメニュー開発について併せて発表したい。
現在、世界の全人口の約4人に1人がムスリムであると言われ、全世界のムス
立命館アジア太平洋大学
教育開発学修支援
センター 准教授
ムスリム研究センター
副センター長
DAHLAN NARIMAN 氏
(ダハラン ナリマン 氏)
②大分県内におけ
るローカルハラー
ル食品開発の現状
と課題
リム人口は約 16 億人である。経済成長が続くアセアン地域では、イスラム圏最大
の人口を有するインドネシアやイスラム教を国教としているマレーシアなどがあ
り、同地域におけるムスリム人口はアセアン総人口の約4割に当たる2億 2,000
万人とされている。この世界の人口構成からみて、ムスリム向けのハラル食品市
場の規模はとても大きい。また、イスラム圏の経済成長や高い出生率になどによ
って、年々さらに市場規模が大きくなってくると言われている。この巨大なハラ
ル食品市場に対しては、全世界で特有のコミュニティーとハラールビジネス市場
を形成するムスリムの人たちの動向に注目が集まっている。さらに、各国による
ハラル製品の開発と輸出に向けた取り組みは競争の度合いが加速しており、ハラ
ル食品の生産やロゴの承認などハラル事業の育成を図るとともに国際的なハラル
ハブを目指すとしている。日本国内でも、年々急増した来日ムスリム観光者市場
と世界ハラール市場の両方を向けて、多くの企業と地域のムスリムコミュニティ
ーが日本のハラール食品の開発を取り組んでいる。本発表では、日本国内のハラ
ール食品開発の事例と問題点を説明する。また、大分県における地域ローカルム
スリムコミュニティの連携による地域ローカルハラール食品開発の試みの現状と
課題、ハラール市場への可能性を述べる。
ユズは大分県の地域資源の一つであり,ゆずはちみつ,ゆずこしょう等の商品
大分大学
全学研究推進機構
講師
信岡 かおる 氏
③大分県産ユズ果
皮抽出物の保健機
能
がよく知られています。しかし,ユズは他の柑橘とは異なり可食部が少なく,皮
や種といった残渣が 80%以上を占め,その多くが産業廃棄物となってしまいます。
その一方で,ユズの皮は漢方の分野では,鎮痛,鎮咳効果があると言われていま
す。
これまで,大分大学,大分県立看護科学大学,大分県内企業の産学官連携
研究で,ユズ果皮を原料とした機能性成分の抽出・分析,効能効果調査,商品化
に取り組んできました。その中で,ユズ果皮にはアレルギーや脂肪肝に有効な成
分が含まれていることが明らかとなりました。
特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品に続いて,今年の 4 月から“機能
性表示食品”の制度が始まりました。健康に役立つ食品に注目が集まる中,ユズ
果皮が持つ可能性についてお話しします。
大分県のニラは栽培面積約 45ha,共販出荷量は約 2,000tで,JA の広域流通の
大分県産業科学技術センタ
ー
食品産業担当
主幹研究員(総括)
朝來 壯一 氏
④密封・開放の相反
性鮮度保持包装の
開発
主要品目として周年栽培されている.ニラは収穫調整後にフィルム包装され,大
型冷却施設で真空予冷されて出荷されていたが、真空予冷は効率的冷却でメリッ
トがある反面、減圧による気化熱冷却であるため,気密性の高い鮮度保持包装で
は破袋する.このため従来は先端部を開放した包装を採用していた.しかし,開
放では外気が直接流入するため,夏場の遠距離輸送では着荷時の黄化や腐敗が多
く,流通品質に致命的な欠陥となり市場単価を下げる要因となっていた.そこで
真空予冷条件でも破袋せず、鮮度保持に必要な気密性を実現する自動包装機用の
鮮度保持包装(ベジブレスパック)を開発した.また派生技術としての新しいフ
ィルム包装(フラップシール)についても一部を紹介する.