産婦人科 卒後臨床研修プログラム計画表 Ⅰ 指導体制 当科は、産科、婦人科、新生児の 3 つの部門に分れて、それぞれの部門で主治医団を形 成しチームで診療にあたっています。研修医の先生もチームに属しチームの一員として診 療にあたっていただきます。屋根瓦方式の指導体制を基本としています。7 年目以上の指導 医は、医療の指導のみならず研修医としての生活全般の面倒をみます。 チーム医療を行ないますので、研修医の先生が診療の全責任を負うことはありません。 常に、上級の医師が病棟で勤務していますので、不明なことは直ぐに尋ねることができま す。 Ⅱ 研修スケジュール 産科・婦人科・新生児の 3 つの部門を 1 ヶ月間にローテーションします。研修内容は、 別紙に示します。 1 週間の各部門のスケジュールを以下に示します。 産 科:月曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 8:45am より約 15 分間 小児科(布井先生および高木先生)との合同カン ファレンス 2:00pm より病棟教授回診 火曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 手術日(帝王切開等の産科手術症例の研修) 水曜日;7:30am よりリサーチカンファレンス 木曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 手術日(帝王切開等の産科手術症例の研修) 金曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 新生児:月曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 8:45am より約 15 分間 小児科(布井先生および高木先生)との合同カン ファレンス 10:00am より NICU 回診(患者把握およびオーダー) 2:00pm より病棟教授回診 6:30pm よりチャートラウンド(1 日に病態変化の把握と明日の方針決め) 火曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 手術日(帝王切開時には児の蘇生を行なう) 10:00am より NICU 回診(患者把握およびオーダー) 6:30pm よりチャートラウンド(1 日に病態変化の把握と明日の方針決め) 水曜日;7:30am よりリサーチカンファレンス 10:00am より NICU 回診(患者把握およびオーダー) 6:30pm よりチャートラウンド(1 日に病態変化の把握と明日の方針決め) 木曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 手術日(帝王切開時には児の蘇生を行なう) 10:00am より NICU 回診(患者把握およびオーダー) 6:30pm よりチャートラウンド(1 日に病態変化の把握と明日の方針決め) 金曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 10:00am より NICU 回診(患者把握およびオーダー) 6:30pm よりチャートラウンド(1 日に病態変化の把握と明日の方針決め) 婦人科:月曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 8:45am より約 15 分間 小児科(布井先生および高木先生)との合同カン ファレンス 2:00pm より病棟教授回診 火曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 手術日 水曜日;7:30am よりリサーチカンファレンス 午後:手術症例検討会 木曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス 手術日 金曜日;8:00am よりモーニングカンファレンス(症例提示) Ⅲ 特徴(経験できる症例等) 産 科 当施設は、宮崎県における 3 次施設として母体搬送を 24 時間体制で受け入れています。 糖尿病や心疾患等の合併症をもった母体の管理、多胎妊娠の管理、切迫早産の管理、妊娠 高血圧症候群の管理等を行ないます。 新生児 ハイリスク母体から出生した児の管理、未熟児、先天性心疾患、形態異常をもった児の 管理等を行ないます。 当施設の大きな特徴として、産科管理から新生児管理まで一貫した管理を行なっていま す。このような管理によって、産科と新生児の連携がスムーズにいくようにしています。 また、小児科、外科、眼科、耳鼻科、整形外科等の他科の医師とも連携をとる必要があ り、チーム医療の実践の場にもなります。 婦人科 婦人科疾患に関しても、宮崎県内の中核施設としての役割を担っています。主領域は婦 人科腫瘍学、生殖内分泌学、更年期医学さらに女性医学全般です。子宮、卵巣、膣の良性 腫瘍から悪性腫瘍、婦人科内分泌および不妊症を取りあつかっています。また、女性特有 な症状に対して女性外来の専門家もいます。 その他(学生に対する PR) Ⅳ 女性特有の疾患はもちろんのこと性差についてもしっかりと学ぶことができます。また、 豊富な症例の経験によって、周産期・成育医療の理解を深め、これらを必要とする患者と その家族に対して、全人的に対応することができます。 さらに、国内外から多くの講師の先生方をお招きすることも多く、その際のラウンドや ディスカッションを通して世界的視野で将来の医療に励む契機を得ることができます。 研修期間( ) 名 前 ( ) 妊娠分娩 *疾患については、外来診療または受け持ち入院患者で 自ら経験すること。<B> A.正常妊娠 (1)妊娠の診断 妊娠反応 超音波検査 (2)妊娠期間の診断 基礎体温 超音波検査 (3)妊婦診察 問診 視診 内診 外診 計測(体重、子宮底長、腹囲) 超音波検査 ( 件) B.流産 (1)検査、診断 hCG、超音波検査 (2)処置 子宮内容除去術 ( 件) C.切迫早産、早産 (1)診断 内診 子宮頚管長測定 (2)処置 子宮収縮抑制 分娩介助 ( 件) D.正常分娩 (1)分娩経過の観察と評価 a.産婦の管理 定期診察・評価、食事、排尿、排便、脱水 b.胎児モニタリング 胎児心拍数モニタリング c.分娩経過の評価と処置 パルトグラム (頚管開大度、展退度、先進部、下降度、回旋) 破水、陣痛強度 ( 件) (2)分娩介助の実施と管理 会陰保護 会陰切開 児頭娩出 第3回旋、排臨、発露 肩甲娩出 前在・後在肩甲 体幹娩出 胎盤娩出 会陰縫合 産婦評価 出血量、バイタルサイン E.産科出血 (1)処置、対応 出血量の評価 バイタルサイン 検査、診断 処置 F.乳腺炎 (1)診断、治療(薬物療法、切開・排膿) ( 件) G.産 褥 (1)褥婦の診察と評価 (2)復古現象の評価 子宮収縮 悪露 後陣痛 ( 件) ( 件) 女性生殖器及びその関連疾患 *経験が求められる疾患・病態 A.月経異常 周期 持続期間 量 随伴症状 月経困難症 その他 ( 件) B.無月経 ( 件) C.不正性器出血 ( 件) D.更年期障害 ( 件) E.外陰・膣・骨盤内感染症 ( 件) (1)外陰炎、バルトリン腺炎 (2)非特異性膣炎、トリコモナス膣炎、カンジダ症 (3)子宮内膜炎 (4)附属器炎、骨盤腹膜炎 (5)性感染症 淋病、梅毒、クラミジア感染症、性器ヘルペス、尖形コンジローマ、AIDS F.骨盤内腫瘍 (1)子宮筋腫 (2)子宮頚癌 (3)子宮体癌 (4)卵巣腫瘍 ( 件) G.乳腺腫瘍 ( 件) 小児(新生児)疾患 小児(新生児)の診察 A.分娩室での管理 (1)新生児の処置 気道吸引 保温 臍帯切断 Apgarスコア ( 件) B.新生児の診察 (1)全身所見 (2)新生児の神経反射 把握反射、吸てつ反射、Moro反射、Perez反射 (3)新生児の検査 血糖、ビリルビン検査、ヘマトクリット、代謝異常 (4)光線療法 ( 件) C.生理的所見と病的所見の鑑別と所見の記載 新生児の生理 (1)成熟児 定義、在胎期間、体重、身長、成熟徴候、身体的特徴 (2)新生児の適応 生理的体重減少、新生児黄疸、便の性状の変化、体温調節 (3)新生児の神経反射 姿勢 反射 Moro反射、Perez反射、側わん反射、吸てつ反射、引き起こし反射 把握反射、後追い反射 (4)新生児の臓器機能 中枢神経、呼吸、循環、消化管、血液、免疫 (5)新生児の栄養 吸てつ、嚥下、溢乳、吐乳、消化・吸収、母・人工乳 ( 件) D.周産・小児・成育医療 ( 件) *周産・小児・成育医療の現場を経験すること (1)周産期や小児の各発達段階に応じて適切な医療が提供できる (2)周産期や小児の各発達段階に応じて心理社会的側面への配慮ができる (3)母子健康手帳を理解し活用できる
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