スタッコフレックス(STUC−O−FLEX)概要 スタッコフレックス製品は30年以上前、西ドイツの化学製品メーカーの『ロエサルケミカル』により開 発され、その後アメリカで商品化されました。 その特性により多くの建築現場で採用されるに至り、 優れた合成壁用染料として利用されています。 スタッコフレックスは現在、アメリカ北部のアラスカ州から南部テキサス、フロリダ州に至る寒帯から 熱帯乾燥地域といった幅広い地域で採用されています。 このスタッコフレックスは耐候性、耐久性、耐損傷性、及び防水性に優れている上通気性があります。 又、凍害や塩害の心配が無く、外壁クラックの発生を防止するという大きな特徴があります。 施工後のメンテナンスが不要であり、セメント板、EPS ボード等、どの様な下地にも容易に施工可能 です。従来、スタッコやリシン仕上げ等の湿式仕上げ材は、下地モルタルの伸縮や凍害等によるクラ ック等による外壁損傷が問題でした。スタッコフレックスはそうした従来の湿式仕上げ材の問題を解 消しました。アメリカでは現在広く外壁仕上げに使用されて居り、その使用範囲は住宅に限らず、ホ テル、店舗等の商業施設や公共施設にも幅広く使用されています。 スタッコフレックスの特徴 1、クラックの防止 ベースコートに混入しているリクイッドポリマー、ファイバー、シリカサンドがセメントと混ざり合うことで 強度保ち、グラスファイバーメッシュで下地の割れ、伸縮を防止。更に仕上げのストラクチャー(フィニ ッシュコート)は防水性に富んだ上通気性、伸縮性にも優れ、外壁通気性を保ちながらクラックを防 止します。 2、凍害、塩害の防止 スタッコフレックスストラクチャー(フィニッシュコート)は水分を通し難く又、化学変化も起こし難い事か ら凍害や塩害の心配が要りません。アラスカ州、ウィスコンシン州、ミネソタ州などの寒冷地や、ワシ ントン州、オレゴン州、カリフォルニア州等の海岸線地域でもその性能が証明されています。 3、 軽量で作業性に優れている ベースコートからストラクチャー(フィ二ッュコート)までの塗り厚が、6.3mm程度ですので、作業性が よく工期短縮出来る外、軽量で建築物に重量的負担を掛けることがありません。 ●ベースコート 3.1 ㎜+メッシュ・ベースコート 1.6 ㎜+フィニッシュ 1.6 ㎜ =合計 6.3 ㎜ (1/4″) 1 STUC-O-FLEX (スタッコフレックス) 施工商品紹介 アメリカに数ある代表的な EIFS メーカーの一社、STUC-O-FLEX 商品を紹介します。 <EIFS システムとは> EIFS(Exterior Insulation and Finish System 略)多層外壁フィニッシュシステム <EIFS システムの利点> ① 外壁断熱施工による省エネ効果 ② 多様な下地、建築様式に適合 ③ 建物の拡張収縮に対応できる柔軟 性 ④ 多様な形状デザインと豊富な色とテ クスチャーの組み合わせが可能 ⑤ 室内の施工も可能 ⑥ 高い耐火基準(Class A)を満たし、炎 を繁殖させない ⑦ 最小限のメンテナンス・水と石鹸で 洗浄可能 <プロダクト紹介> EIFS に用いられる主な商品は下記のも のです。 ① EPS Insulation Boards ( 断熱ボ ー ド): 新築、改築問わず容易に応用可能。 さまざまな厚みと仕様の選択が可 能。耐火、耐水性にすぐれかつ柔軟 ② Base Coat (ベースコート): 空気の侵入を減少させるフィニッシュ の下地として壁表面を硬く均一に整 える ③ Fiberglass Reinforcing Mesh (ファイ バーグラスメッシュ): 衝撃耐久と伸縮強化の役割。ベース コートの割れを防ぐ ④ Elastmeric Acrylic Finish (アクリルフ ィニッシュ): 建物の拡張収縮に対応する伸縮力 通気性をもちつつ、水を浸透させな い。無限のカラーオプション(20の スタンダードカラー)。多様なテクス チャー(Fine/Modified/Putz)。騒音 吸収 効果(室 内施工での 利点) 。 Acrylic Latex Paint(アクリルペイン ト)の上塗り可能。 2 <システム例:Perm-Flex System (パームフレックスシステム)> (図 1) Perm-Flex System(左図1参照)は断熱ボー ドを使用せず直接壁にベースコートを塗るデ ィレクトウォールアプライ施工です。 ①下地条件: ファイバーセメント・モルタル系の壁であるこ と(例;セメントボード)。各ボードの間に目に 付く隙間が無く、表面はまっすぐに整えられ て表面が乾燥しており、ごみなどの浮遊物 がないこと。フレームから浮かないようにしっ かり固定されていること(必要ならば隣り合う ボードのエッジをまっすぐ当てて固定するた めに裏にブロッキングを入れる)。 ②施工環境: 施工開始から表面が完全に乾燥するまで 雨、水から保護する。施工中また施工後最 低 24 時間以内の間、気温を 4.5℃以上に保 つこと。霧等、湿気が高い環境での施工の 際は乾燥時間がかなり延長される。 Perm-Flex System 取り付け順(上図1参照) 1番目:ベースコート (Stuc-O-Base) Dry-Mix の場合 ①平たんな下地の場合、Stuc-O-Base 1缶あたりおよそ 118 sqft (11 ㎡)をカバー。 ②ベースコートを冷たい水約 9.5 リットルとミックスする。 ③セメント用のステンレススティール製こてを使用して壁に塗りつける。 ④ベースコートの厚みが約 2∼3.1mm均一になるように注意し、こてで表面をスムーズにならして整 える ●Wet-Mix の場合:(Stuc-O-Base と Portland Cement とを1対1の割合で混ぜ合わせる) 1 缶当たり 190sqft(17 ㎡)をカバー 2番目:ファイバーグラスメッシュ ①Standard Fiberglass Mesh のサイズは 38 x150 (965mmx45.7m)。 ②湿ったベースコートの上にあて、中央から端に向かってこてで押し伸ばすようにしてメッシュをベー スコートに埋め込む。 ③メッシュが一面平らでしわにならないように注意する。 ④メッシュのエッジは最低 2-1/2 (約 64mm)オーバーラップさせる。 ⑤壁のコーナーは最低 8 (約 203mm)2重に重ねてとりつける。 ⑥表面にメッシュの網模様や色が浮き出なくなるまで完全にベースコートに埋め込む。 ⑦厚みは約 1.6 ㎜。(1/16″) 3 3番目:フィニッシュコート (Stuc-O-Flex Acrylic Finish) ①1缶あたり 140sqft (13 ㎡) ほどカバー。(Fine、Sand の場合) ②厚みのあるテクスチャーを出す場合はフィニッシュを多めに見積もる。 1 缶当たり 119 sqft (11 ㎡) ほどカバー。(Modified、Putz の場合) ③フィニッシュコートをあらかじめよく混ぜておく。 ④ステンレススティール製こてを使って塗りつける。 ⑤プラスチック製の仕上げこてを用いて好みのテクスチャーに整える ⑥厚みは約 1.6 ㎜。(1/16″) ■他の重要な留意点 「水対策」 窓、ドア周り等水切りが必要な場所にフラッシングを十分に施すことが要求される。不完全な水切り は Stuc-O-Flex システム性能の低下につながる EIFS 施工に使用される道具の例 下地処理剤 スタッコフレックスベースコート 27kg/ペール缶 ■Dry-Mix:1 缶当たり 11 ㎡カバー ■Wet-MIX:1 缶当たり 17 ㎡カバー メッシュ レギュラーファイバーメッシュ 965cmx 45.7m /本 ■1 本当たり 44 ㎡カバー 仕上げ材 スタッコフレックスフィニッシュコート 27kg/ペール缶 (スタンダード) ■Fine、Sand: 1 缶当たり約 13 ㎡カバー ■Modified、Putz: 1 缶当たり約 11 ㎡カバー ナータッグ・ビルディングサプライ㈱ 〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜 3-20-5 スリーワンビル 7F Email:info@nahtag.co.jp URL:http//www.nahtag.co.jp 4 5
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