2015 年 1 月 20 日 ビジネス交流会開催にあたって 米ソの冷戦構造の終結から時がたった。アメリカは先進国で唯一好調な経済を抱え、 国外においても、化石エネルギーの生産量から、急成長をとげた中国と各国との距離 感にまで目を光らせているようにみえる。 このニューノーマルのパワーバランスのなかで、ロシア連邦は、米欧の経済制裁、 原油相場の下落、ルーブル安と苦しい局面を迎えている。現在のロシアをとりまく苦 境は、一見、ロシアの歩んできた施策の帰結であるようにも考えられるが、その実、 ロシア国内にもさまざまな側面がある。ことロシア企業についていえば、元来の資源 面での優位性ばかりでなく、日本企業と同様に、彼らは技術に誠実であり、洗練され 人間性も疑いようがない。 一方、私たち日本はどうだろうか。米中に翻弄され、無理な円安誘導によって収益 があがっているものの、企業自身が新たなグローバル経済構造の先を見て、想像力に 富んだ戦略、新しい付加価値で収益にむすびつけている事例は少ないように思われる。 いま苦境に陥っているロシアを日本経済のパートナーとして積極的にとらえてみて はどうか―。今回のビジネス交流会を通じて、アドバンストマテリアルジャパンが強 調して提案したい点です。この交流会で得られるきっかけは、エネルギー・金属等の ロシア資源、成長ポテンシャルの大きいロシア市場へのアクセスというだけではあり ません。ロシアという大きなパーツが、新たな企業活動の活力に、アイデアに、そし て少し先の新事業のきっかけにならないかと考えています。 講演いただく講師の方々は、経験豊富で大局的にロシア情勢を眺められるエキスパ ートばかりです。講演会は、急変しているロシア経済情勢の動向を把握することので きる最良の手段となってくれると期待しています。そして、講師のほかにもロシアの 政府関係者、ロシア企業、ロシアビジネスの実績に富んだプロフェッショナル達を多 数お呼びしています。第二部の懇親会においては、ロシア関連の人的なネットワーク を一挙に充実させる機会になってくれると確信しております。 アドバンストマテリアルジャパン株式会社 戦略推進部 共田弘和 代表取締役 中村繁夫
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