新樹種部会 会議名 設立 20 周年記念大会 日 時 平成24年 場 所 ホテルサンルートプラザ新宿 6月 7日(木) 14:45~18:10 1階 6月7日(木)14 時 45 分から、ホテルサンルートプラザ新宿(東京都)にて、新樹種部会設立 20 周年記念 大会を開催した。来賓は、環境省、日本アロマ環境協会等を含む 22 名。参加社園数は 44 社園だった。本大 会前に開催した通常総会同様、尾上副部会長による開会の辞、小林隆行部会長の挨拶から進行した。総合司 会は丹下貴啓氏が務めた。内容は下記。 1. ご 来 賓 祝 辞 環境省 水・大気環境局 総務課長 公益社団法人 粕谷 明博 宇田川 僚一 氏 日本植木協会 会長 2. 氏 日本アロマ環境協会 理事長 社団法人 総務課 水城 清志 氏 部会功労者への感謝状授与 10 年間顧問を務めた横井政人氏へ感謝状および記念品は、横井氏 代理の柴道相談役が受領した。 3. 新顧問 紹介 および ご挨拶 新顧問として、千葉大学名誉教授 安藤敏夫氏が紹介された。安藤氏は花卉ペチュニアの研究で著名 だが、子供の頃、出入りの植木屋に「木は男のたしなみ」と教えられてから、樹木に深く興味を持つよ うになったこと、大樹と対峙する時には畏敬の念を抱くこと等に触れ、現在は木の研究を行っていると 語った。 講話「日本におけるカツラの系統地理学 的構造」では、外見上地域差がなく、形 態的には区別不能だが、東北日本と西南 日 本 の カ ツ ラ ( Cercidiphyllum japonicum)は DNA 型が異なり、太平 洋側では天竜川(伊那谷)がその境界で あることを発表した。 全国どこでも同じに見えるカツラだが、 500 万年前は、何らかの地理的構造物に よって東西に隔離されていたものと推 測でき、安易にカツラの植栽地を移動さ せることによって、日本列島誕生の歴史 を秘する証拠が破壊される危惧を感じていると述べた。 4. パネルディスカッション 「部会 20 年の歴史をもとに“これからの新樹種”を語る」 パ ネ リ ス ト:部会相談役・柴道昭氏 新樹種マイスター・三上常夫氏、三好武二氏、小林公成氏 コ ー デ ィ ネ ー タ ー:新樹種部会長・小林隆行氏 新樹種部会設立にかかわった歴代メンバーが、歴史、現状、これからについて語った。 柴道相談役は、ハナミズキが普及するまでの経緯を紹介し、一樹種が世の中に認知、普及するま で 10 年以上かかるという経験を語った。また、一つの品種の開発には 16 年という年月がかかると いうことにも触れた。 今回の議論でポイントとなったのは下記の二点 1.日本古来の品種に注目する必要性 ・日本の樹木は、日本の気候に適していること。 ・かつて園芸文化が盛んであった江戸で 263 の園芸書が発刊されており、国内に有望品種が眠っ ている可能性が高いこと。 ・日本古来の品種(コウヤマキ、モミジ、クジャクヒバ、ギボウシなど)が外国で人気となり、 外国名で日本に輸入されてくるようになっている現状。 ・現代の植栽環境に適した日本の園芸品種を含む樹木(ファスティギアタ樹形の武蔵野ケヤキ、 日陰に強いハイノキ)の例。 ・今後は日陰に強いヒゼンマユミ、イジュなどが注目されるのではないか 柴道相談役は、宮崎で沢山実をつける強耐潮性のマサキを見つけた例を挙げ、改めて日本の樹木 の枝をじっくり眺めてみる必要性を説いた。突然変異などで形成された特徴ある枝等が原資となっ て、今後の有望商品につながる可能性があるとした。 2.売り方、PR 方法 ・部会員一人一人がマイツリー(プラント)を持ち、部会全体で販売・PR する案が挙がった。 ・海外種苗業界ではマーケティングが重要視されており、利益の 10%をマーケティング費用とし て確保している会社の例が紹介された。 ・市場やメディア(建設物価本、園芸雑誌への記事寄稿など)の利用検討。 ・会費の一部を宣伝費に充当する案も挙がった。 ・そのほか、30-60 代の女性をターゲットにする、樹木のセット売りの検討、一つの樹種でも剪 定などで様々な見せ方があり工夫が必要である、などの意見が挙がった。 前野副部会長による閉会の辞で大会は幕を閉じた。 今回ご参加いただいた来賓 22 名は下記各位 環境省 水・大気環境局 総務課 総務課長 粕谷 明博 環境省 水・大気環境局 大気環境課 大気生活環境室 氏 室長補佐 公益社団法人 日本アロマ環境協会 理事長 宇田川 僚一 公益社団法人 日本アロマ環境協会 事務局長 山根 正慎 氏 小柳 良太 氏 氏 加藤 正男 氏 一般財団法人 建設物価調査会 土木調査部 共通資材調査課 総括主任 公益財団法人 東京都農林水産振興財団 東京都農林総合研究センター 緑化森林科 社団法人 日本植木協会 会長 水城 清志 氏 社団法人 日本植木協会 副会長 宍倉 孝行 氏 社団法人 日本植木協会 副会長 植島 淸春 氏 社団法人 日本植木協会 副会長 野尻 榮一 氏 社団法人 日本植木協会 専務理事 立石 凱義 社団法人 日本植木協会 常務理事 秋山 冨士雄 社団法人 日本植木協会 常務理事 新倉 健治 氏 社団法人 日本植木協会 東京都支部長 鈴木 光二 氏 氏 氏 (社)日本植木協会 コンテナ部会 部会長 (社)日本植木協会 ロジテック部会 副部会長 (社)日本植木協会 青年部会 部会長 高橋 誠 氏 (社)日本植木協会 新樹種部会 相談役 柴道 昭 氏 (社)日本植木協会 新樹種部会 顧問 安藤 敏夫 (社)日本植木協会 新樹種部会 元副部会長 氏 黒田 剛 氏 浅田 憲一 氏 氏 広瀬 省一 社団法人 日本植木協会 元事務局 平栗 徳雄 氏 社団法人 日本植木協会 元事務局 本島 照美 氏 大会後、同会場で開催した祝賀会では、来賓の一般社団法人 佐藤澄仁 氏 ランドスケープコンサルタンツ協会 会長 大塚守康氏にご挨拶を頂戴した。 以上
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