YAMAHA MJ-FX Cruiser SHO

YAMAHA MJ-FX
Cruiser SHO
が
気持ちいい
理由。
最高峰のクルージングモデルとして
長年に亘りマリンジェットを牽引するFXシリーズ。
キング・オブ・クルーザー。
このモデルがそう呼ばれ続けている所以を
ここでは紐解いていこう。
ヤマハ発動機
水郷ボートサービス
ホットプロダクツジャパン
クエーキーセンス
高橋和彦
H.W.S.M.編集部
special thanks/
http://www.yamaha-motor.jp/marine/
http://www.suigouboat.co.jp/
King of Cruiser
http://www.sansei-int.com/
http://www.quakysense.jp/
photo/
text/
kazuhiko TAKAHASHI Specification
全長×全高×全幅3370×1230×1240mm
乾燥質量
381kg
燃料タンク容量 70L*
オイル容量
4.3L
エンジン形式
水冷4ストローク4気筒4バルブ
排気量
1812cm3
吸気方式
インタークーラー付きスーパーチャージャー
呼称最大馬力
154.5kW(210ps)/7500rpm
燃料
無鉛レギュラーガソリン
価格
219万6285円**
*リザーブタンク含む
**価格には定員分の法定安全備品等と消費税を含む
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高級感溢れるエクステリアと
充実の装備が織りなす
隅々まで行き届いた
上質のおもてなし
ヤマハが初めて過給器を
搭載したこのモデル。パ
ワーの向上によりさらに
快適に、
そして幅広い走
りに対応できるモデルへ
と進化した。
ロングセラーモデルというの
ていない気がする。
「快適性を
は、それがクルマであれ、バイ
追求したクルージングモデル」
。
クであれ、はたまたゲームであ
この信念は、一貫しているよう
れ、どの分野にも存在するもの。 に思うのだ。そしてもうひとつ
ハルには軽量かつ高い剛性を誇る
ナノエクセルを採用。エンジンパワー
と相まって、
さらに軽快な高次元の走
りを可能にしている。
もちろん PWC にも、長きに
印象的なのは、マリンジェット
亘り第一線で活躍するモデルが
の節目に必ず FX が登場するこ
ある。そんなこれらの商品が、
と。前述した 4 ストの搭載から、
ジャンルこそ違えどロングセラ
クルーザーシートの装備、そし
ーとなり得たのは、ユーザーの
て過給器・電子制御の搭載とナ
支持を得てきたからこそ。そし
ノエクセルの採用。こうしたネ
てマリンジェットにおいては、
クストレベルへの発展には、か
FX シリーズがこれに相当する。
ならず FX の名を冠したモデル
ヤマハ初の 4 ストロークエン
が先頭を切っている。これはこ
ジン搭載モデルとして 2002 年
のモデルが、マリンジェットの
に MJ-FX 140 が発売されて以
最上級モデルというメーカーの
来、FX の名を冠したモデルが
認識とも考えられる。そして今
市場を賑わせ続けて今年で 10
回インプレッションを行った
年目。外観やエンジンなど様々
MJ-FX Cruiser SHO も、“King
な進化を遂げてきたが、しかし
of Cruiser” の名にふさわしい
そのコンセプトは当初からぶれ
装備や走りを備えている。
YAMAHA MJ-FX
Cruiser SHO
が
気持ちいい
理由。
King of Cruiser
クッション性に優れ、
ライダーの体をしっかりホ パッセンジャーも安全で快適なクルージングを グローブボックスは通常の下へ向かうスペース プルアップクリートはFXシリーズのみの専用
グローブボックスしかり、
こうした細かい
ツーリング 装備。
ールドするクルーザーシートは、快適装備の代 楽しめるように、握りやすいデザインのグラブ に加え、奥へと伸びる空間も確保。
配慮はうれしい限りだ。
時の小物もラクラク収納。
バーを装備。
名詞ともいえる。
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カップホルダー 水上からの乗り込みに役立つリボーディング
外気温計、水温計、
コンパスなどの情報を表 ハンドル左側に装備された防水モノ入れ。携 防水モノ入れの反対側には、
リアデッキも広々とし
示するマルチ・ファンクションディスプレイはこ 帯電話などの濡れては困る小物も、安心して を装備。ツーリングの時などに、飲み物の取り ステップはもちろん装備。
て使いやすい。
出しが容易になる。
収納できる。
のモデルにのみ装備される。
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YAMAHA MJ-FX
Cruiser SHO
が
気持ちいい
理由。
クルーズアシスト、
ノーウェイクモードなどの電 Q.S.T.S.の搭載により、水面状況や希望す
子制御機能を搭載。各シチュエーションでよ る走りに幅広く対応。ひとそれぞれが求める
快適な走りにアジャストする。
り快適な走行が可能となっている。
Rider
原 敬三
JJSF Aスポーツ785
MODクラスの元チャ
ンピオン。現在はホット
プロダクツジャパンの
スタッフとしてPWCに
携わる。
取材協力
水郷ボートサービス
〒311-2424
茨城県潮来市潮来5043
☎0299-63-1231
http://www.suigouboat.co.jp/
King of Cruiser
シートの座面とステアリングポジション、
フットステップの3点は、
エルゴノミクス
(人間工学)
の視点からライダーがもっ
ともリラックスできるポジションをデザイ
ン。
また4段階に設定できるレイズドハ
ンドルバーによって、
いかなる体格のひ
とでも快適なライディングが可能。
クルージングから
スポーツ走行まで
すべての走りを
快適にする懐の深さ
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軽量ナノエクセルハルとパワ
フルなエンジンのマッチングに
より、
クルージング走行だけで
なくレーシーな走りにも対応。
過去の FX シリーズと比較し
くい。まさに船でのクルージン
て、このモデルが劇的に進化し
グのような快適性を備えている。
た点は走行性能といえる。ナノ
そしてクルージングだけに特
エクセルの採用により軽量かつ
化しているようにも感じられる
高い剛性を誇るハルと、過給器
が、スポーツ走行においても高
と大排気量エンジンにより出力
いポテンシャルを秘めている。
が向上したパワーユニット。こ
冒頭の変更で軽快となった走り
れにより、走行性能は大幅に進
により「従来モデルで感じたど
歩したといえる。
っしりとした重たいイメージを
ではクルージング走行時に求
払拭している。軽快で重さをま
められる点は、どのようなこと
ったく感じさせない。
」と原敬三
か? いかなる状況でもストレ
も舌を巻くほど。より懐の深い
スを感じず、ゆったりと乗れる
モデルへと進化している。
こと。これに尽きるだろう。こ
キング・オブ・クルーザーとい
のモデルは直進、旋回ともに高
う名のとおり、快適な装備、そし
い安定性を誇り、またトップま
ていかなる状況でも快適な走りを
で気持ちよく伸びていく加速と、
実現するこのモデル。最後に付け
レスポンスの良いスロットルが
加えるとするなら、抜群の安定感
ストレスフリーな走行を実現。
を誇るこのモデルゆえに、自分の
加えてクッション性の高いクル
意のままに操れる。これこそこの
ーザーシートが体を包み込むよ
モデルが持つ、最上級の快適性と
うにホールドするため、疲れに
いえるかもしれない。
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