〒584-0082 富田林市向陽台 1-3-20 富田林苑 HP アドレス http://www.shitennoji-fukushi.jp/hiden-tondabayashi <お世話になりました> 3年前の記憶がよみがえる。最悪の状況を想定したドクターからの説明に家族 全員言葉を失い重苦しい雰囲気が流れる。恥ずかしい話ではあるが、今回の手術 を承諾するまでには1年ほど悩み、多くの知り合いの方々や友人に背中を押され やっと決心した答えであった。だけど先生の説明に 「やっぱりやめよう」 と思って しまった。だが、ここは男、断わるのはチト恥ずかしい。しかし、大手術を前に非常 にナーバスになっている患者に対し、そこまで言うか、と思うほど聞くのが辛い説 明にインフォームドコンセントの難しい問題を肌で感じることができた。 いよいよ時間だ。家族全員と笑顔でピースサインを交わそうとするものの、どう してもその笑顔ができず妙にひきつった顔をしている自分を意識しながらこの入り 口まで来た。自動扉が開くとそこは何やらひんやりとした広い部屋、中央にある高 いベッドを明るいスポットライトが照らしている。そう、ここはテレビドラマに出てく るあの手術室、心臓がすごい勢いで波打っているのを感じながらベッドに登る。周 囲には白い服とマスクをした何人かの方々が忙しそうに動き回っていることに初め て気がつく。身体をエビのように折り曲げると腰椎に痛い麻酔の注射。丌安な気持 ちでしばらくいると何だか急に眠くなり、そして暗闇の中に落ちていくのを感じる。 「気がついた? まだ眠い? 無事終わったよ、 良かったね」 等々、遠くの方か ら何やら声は聞こえるが意識はまだボーッとしている。その後しばらくして家族の 顔がようやく見えてくる。「まだ生きているんや、手術は無事終わったんや、」と何と なく理解する。意識が戻ったことを家族にアピールしようと一生懸命話しをしよう とした事を覚えている。その後疲れるのか、それとも安心するのか強い眠気が襲っ てきて熟睡。ここらの経緯については 3 年前と全く同じであったと聞く。 3 年前、胃を全摘、既にその時肝臓に転移していた腫瘍を今回の手術で摘出、 これにてしんどかった化学療法を終了、一応の節目をつける事が出来た。前回、ド クターから 「ステージⅣ」 と、まるで判決が下されたかのような宣告が自分の人 生に重くのしかかり、一時はそれにつぶされそうになりながらも多くの方々の励ま しやアドバイスをいただきながらここまで来ることが出来た。自分のなかでは、こ の命 2 年はもたないだろう、手術等、無駄なことはやめようと、あきらめ覚悟して いた。それが無事に 2 年も経過すると 「もうチョット長生きしてもいいのかな」と思 えるようになった。今こうして元気でいられる私の例は奇跡かもしれない。しかしこ の経験が、人生というものと真剣に向き合う事が出来たこと、何よりも生きている ことの幸せや喜びを心から感じられたことを感謝しています。人生はまだこれから です。・・・あの時何かとお世話いただいた方々、本当に感謝いたしております。 (広報担当支援員) 今回は地域で活躍されている、「喜志コーラス」の方に来ていただき、生のゴスペルでと ても素晴らしい歌声をホールに響かせてくれました。昼食は、皆様の目の前で鉄板の上で ステーキを焼き、ホール内にステーキが焼きあがる音や匂いにつつまれ味だけでなく雰囲 気でも楽しんで頂けるようにしました。食べてみると軟らかくとても大好評でした。 午後から音楽クラブメンバーが、『きよしこの夜』を唄いながらハンドベルで演奏されまし た。その後当苑の長い歴史を振り返る「思い出の写真スライドショー」行い、会場内は懐かし くまた「みんな歳をとったなぁ」と、笑いあり涙ありで昔の写真を楽しみました。職員出し物 では、『こぐまのクリスマス』の朗読劇で楽器演奏やダンスを照れながらも披露し盛り上がり ました。 ご家族様、利用者様の笑顔を見ることができ、大変楽しいクリスマス会となりました。 3 月 3 日(木)両グループ合同で今年度の打ち上げを行いました。今年度は例年行ってい た親睦会を実施できておらず、年度の終わりに何か楽しんでいただける企画を利用者様に 提供できないかと考え、打ち上げという形で実施することになりました。 メインは外部のケータリング業者を利用した夕食パーティーでしたが、当日職員を手厚く配 置していたので、日中は散歩、ドライブ、喫茶、買い物、足浴、カラオケなど苑生さんそれぞ れに合った様々な個別活動を実施しました。全員に何かの活動に参加していただき、充実 した日中活動を行うことができました。 夕食は今まで利用した事のない「アラメゾン」というケータリングの業者に依頼し、当苑 の二階ホールにて夕食パーティーを実施しました。コース料理のようにテーブルに運ばれる 形だったので、苑生さの介助もしやすく、ゆったりした食事のひと時を一緒に過ごすことが できました。サーモンのカルパッチョや牛ヒレ肉のステーキなど本格的なお料理で、普段食 事の進みが悪い利用者様もしっかり食べていただける程とてもおいしい料理でした。 一日を通して利用者様のいい笑顔がたくさんみられ、とても充実した打ち上げの日を過 ごすことができました。来年度もこのような企画が実施出来たらと思います。みなさん一 年間お疲れさまでした。 三木敏恵 富田林苑で『マジック教室』が開催されたのは、平成13 年度でした。なので、今年は10周年になります。ずっと、続 いている事に我ながら驚いています。手とり足とりして教え てくださった森本先生も今は引退されて、お互いにタネを仕入れてきて、みんなで作って教 えあいながら楽しんでいます。マジックブームの時には子供たちの参加も受け入れ、思えば いろんな事がありました。 地域開放事業の一つとして、講座を開講してくださったと聞いています。その趣旨で、も し地域から要望があれば、出かけて習ったものを提供してほしいということでした。 初めて、マジックを知るのは、本当に楽しいのですよ。そして、ずっと続いているのは、地域 に出かけているからだと思います。見ていただくと思うと、熱心に練習するのです。一番よ く呼んでくださるのが、学童保育と、ディサービス、老人施設です。 考えてみると、依頼を断らない私たちですね・・また、今の運営の厳しい状況では、ボラ ンティアというのも気楽に呼んでいただいていると思います。お礼にと、折り紙で作ったステ ッチとエンゼェルをいただき、あまりに可愛いので、これはマジックのネタに変身していま す。 そんな中で、市が開催の『わくわくフェスタ』で は、毎年 すばるホールにも出演しています。そ れには全員参加、88歳で初舞台の人もいます。 『マジックボックス』という立派な名前もつきまし た。10年にわたり稽古場を提供していただき、 毎年、メンバーの募集もしていただいて、本当に 有難うございます。 (わくわくフェスタ出演の後で) 平成 13 年度より開始しで来年度で 10 年目になります。地域方々のご支援や職員の協 力で来年度も開催出来そうです。 もともと開放事業は富田林苑を地域の拠点にし、利用者様との交流の場へと繋げてい ければと思い立ち挙げた取り組みでした。 当初、利用者様と直接交流をと企画したのですが、なかなか難しく継続して交流するに はどうすればと思い、プチ教室を開催すれば地域の方々も利用者さんも参加できるので は?の発案で始まりました。講師確保も職員や知人から募り、イベントに関する知識もない まま手探りで作り上げられて現在に至っておりま す。 来年度も柔術教室開催していきます、10 年 前はまさか 10 年も継続して教室を開催出来る とは思いませんでしたが「継続は力なり」で頑張り ます。 支援員:中垣内 先ず、前年度から行っていた居室扉の改修工事とその工事に伴っての居室のタンスの改 修工事が行われ、扉の開口が広くなり、今まで介護ベッドの移動がスムーズに行えるように なりました。また、扉を開けた状態で固定できるようになり、扉に挟まるリスクが減少しまし た。タンスに関しては、クローゼットに一部変更し、利用者の持ち物に合わせた仕様ができ るようになりました。 夏ごろには、業務用洗濯機・乾燥機の老朽に伴い、新しく業務用洗濯機と乾燥機を導入。 時折、業務用洗濯機や乾燥機の故障に悩まされていた問題が完全されました。 秋から冬にかけては、プレイルームにプロジェクターを設置し、それを利用してテレビ放送 を利用者様の方々に楽しんでもらえるようになりました。11 月に大阪府の監査があったの ですが、とても評判が良かったそうです。また、2 階ホールのマイク設備の充実を図り、今ま でハウリングや途中で音が途切れるなどの問題が解消され、行事や家族会でのスムーズな マイク放送が行えるようになりました。駐車場のアスファルトも一部改修工事が行われ、駐 車場の水はけが良くなり、また、白線を新たに引いた事で、車を止めやすい環境に変わりま した。 年を越してからは、1 階フロアで定時放送ができるように工事しました。今後、定時放送 を使用した生活支援が期待されます。また、居住棟において雨漏りの恐れがあったことで、 防水工事と屋根の補修工事も行っています。 上記の他、厨房での設備改修や節約のための温冷水ポンプへのインバーター装置取り付 け、消防設備の修繕など行っています。 当施設は、築 20 年以上が過ぎ、あちこちと老朽化してきています。今後も様々な改修工 事が必要となりますが、様々な方々が住み良い環境となるような改修が行えると良いと考 えています。 平成 22 年度 施設設備管理より 今年度最後の苑だよりいかがだったでしょうか。今回の87号 で塩沢苑長の記事は最後になります。今年新人職員で広報担当 になり丌安いっぱいでしたが、苑長と一緒に苑だよりを作成する ことで、苑長が大切としている想いを学ぶことができとても幸せに思います。次年度も、苑 長の教えを大切にしながら、楽しくて面白く富田林苑らしい苑だよりを続けていきたいと思 います。今後も宜しくお願いします。 最後になりましたが、今回の大地震での被災地のみなさま、心よりお見舞い申し上げま す。少しでも多くの方の無事を祈ると共に一日も早い復興を願います。
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