#40 こんにちは、塾長の大井です。 普段は目立たずあまりぱっとし

#40
こんにちは、塾長の大井です。
普段は目立たずあまりぱっとしなかった人が、いざ大きな試練や危機
に遭遇したときに、突如人が変わったように覚醒し、大きな仕事を成
しとげることがあります。
このように「立場が人をつくる」ということが大人に当てはまるとす
れば、「子どもは環境の生きものだ」ということは、これまでに何度
か書いてきた通りです。
「ここは他とはまったくちがう!」
と TOP に転塾した小5の男の子が、
とても張り切ってがんばっています。家でも塾が楽しくて仕方がない
と毎回 TOP の話をしているそうです。そして、「小学校は僕が選んだ
場所じゃないけど、中学校は TOP でがんばって自分で選ぶんだ。」と
お母様から彼の言葉を聞きました。
未来を拓く意志さえあれば、TOP はその志をどこまでも現実に近づけ
る支えになれる。そんな「環境」であろうと、私たちは日々子どもた
ちと向き合っています。
2014 年 12 月 1 日
大井雄之
#41
こんにちは、塾長の大井です。
「先生、うちの子本当にミスが多いんです。どうすればミスがなくな
りますか」というのは、もっとも多く頂く質問の一つです。
結論から言えば、子どもたちは人間なので、ミスをすることは当然で
す。とはいえ、入試では受かる実力があるという前提で、いかにそれ
を 100%出し切れるかが問われます。
ですから、ミスに対するアプローチが大きく子どもたちの意識を変え
ていきます。つまり、「実力はあるから本当は何点が取れた」という
考えはありえません。TOP では本人がミスを真剣に悔しがり、それを
繰り返さない対策を考えるという文化を、ずっと育んでいます。反省
で終わらず、必ず改善すること。
これをずっとやり続けた者のみが、「失敗は成功のもと」という言葉
の本当の意味を知るのだと思います。
2014 年 12 月 8 日
大井雄之
#42
こんにちは、塾長の大井です。
かつて小5の生徒でとてもがんばりやの女の子がいました。ある時そ
の子が、
「先生が一度も欠かさずにコメントを書いてくれたおかげで、
私は自分の中から努力という武器を見つけることができました。」と
メッセージを書いてくれました。
努力できること。言うまでもなく、受験において、最も大切な資質で
す。
その子には、一度スランプがありました。一生懸命やっているのに、
それまでのように伸びなくて悩んでいました。そこで私はノートにこ
んなことを書きました。
「何事も続けていればぐっと伸びる瞬間がある。積み重ねること、愚
直にやること。努力の量がもたらしてくれる成長だ。
そして、次の壁がやってくる。ここで大切なのは、工夫すること、自
分の弱点と向き合って改善すること。それは努力の質っていうんだ。
必ず突破口は見つかるよ」
そして、その子の試行錯誤が始まりました。ただ指示を守るだけでな
く、指示を超えて必要なことを考えるようになりました。そして何よ
り、自分のこととして学ぶことと向き合うようになりました。彼女は
また一段ずつ、階段を上っていきました。
一年後、彼女は桜蔭中に合格しました。
冒頭のメッセージは、彼女の合格体験記に書かれていたものです。
2014 年 12 月 15 日
大井雄之
#43
こんにちは、塾長の大井です。
かつての教え子の女の子が中2になり、中学の人間関係で悩みに悩ん
で登校拒否になったことがあります。そのお母さんが訪ねて来られて
言いました。
「あの子、先生に会いたがっています。
『受験の時、あん
なに厳しかったのにねえ』と私が言うと、『厳しいのにじゃないよ。真
剣に厳しいからだよ』って言うんです。今先生の話ばかりをしていま
す。
」私には、真剣にという言葉がうれしく響きました。
言葉通り、その子は会いに来てくれて、ずいぶん長く話しました。そ
してしばらくして、また学校に通えるようになりました。
中学受験では、子どもたちを鍛え、気づきへと導くために、厳しさが
不可欠です。そして、それは本当に難しいものです。なぜなら、我々
は互いに生身の人間であるからです。いつも公平で、いつも一貫した
厳しさであったとしても、常に子どもにうまく伝えることができるわ
けではありません。
それでも、子どもは未熟ながらも、あることは見極めています。それ
は、大人がだれのために叱っているかです。自分の感情のためか、相
手のため(あるいは相手の未来のため)か。
私もまだまだ未熟な人間なので、反省することしきりです。
ただ、いつの日かそれが子どもたちの大きな糧となることを信じて、
いつも真剣に、そしてあたたかく子どもたちを導いていきたいと思っ
ています。
3 年後、10年後に、ふと心に浮かぶ存在であるなら、教師としてそれ
に勝る喜びはありません。
2014 年 12 月 22 日
大井雄之
#44:2014 年フゔイナル
TOP 正会員のみなさま、これからご縁をいただけるかもしれないみな
さま。
こんにちは、塾長の大井です。
本日 12 月 29 日をもって TOP の 2014 年のすべての授業が終了しまし
た。次に子どもたちと会うのは、年明けとなります。
今年をふりかえって心に浮かぶのは、みなさまとの出逢い、ご理解、
そしてご信頼への感謝の一念です。
どんな仕事もその仕事にしかないやりがいや充実感があることでしょ
う。
私は、この中学受験の持つ、多くの人の「想い」の切実さにどうしよ
うもなく魅了されて、唯一無二のパートナーと共に一生を捧げる決意
をしました。
支えてくださるご家族の想い、小さいながらも誠実に壁を乗り越えて
いく本人の想い、私たち担当の想い。
日々子どもたちと学び、子どもたちと交わり、子どもたちの人生を共
に拓いていく。
今日も TOP で真剣に考え、本当に楽しそうに笑う子どもたちを見て、
改めてその責任の大きさと歓びを感じました。
そんな中学受験という大切で濃密な時間を、TOP に定めていただいた
ことを、心から感謝いたします。そして、必ず後悔のない受験生活に
なるよう、共に歩んでいきたいと思っています。
みなさまのご多幸と子どもたちの成長を切に願って、今年最後のつぶ
やきといたします。本当にありがとうございました。
よいお年をお過ごしください。
2014 年 12 月 29 日
大井雄之