二中だより 第9号 府中市立府中第二中学校 発行者 校長 桐川 勲

平成27年2月17日(火)
二中だより
第9号
府中市立府中第二中学校
発行者 校長 桐川 勲
平成7年1月17日(火) 午前5時46分を忘れない
校 長 桐 川
勲
東日本大震災の起きた3月11日になると、私たちは防災の大切さについて考える時間が増えました。
しかし20年という時間が過ぎてしまいましたが、平成7年1月17日(火)午前5時46分も私たち
は決して忘れてはいけません。この時、兵庫県淡路島にお住まいだった本校の依田先生の体験をみなさ
んに朝礼で聴いてもらいました。
大切なお話なので、学校便りでもう一度しっかりと確認してください。
依田先生より
何の前触れもなく、地面から突き上げる大きな揺れに襲われました。寝ていた私は、何が起こったの
かわからず、ただ、布団を頭からかぶることしかできませんでした。まだ、暗かった時間に起こったこ
の大きな揺れが、後に阪神淡路大震災と呼ばれ、6000人以上の人が亡くなる地震になるとは思いま
せんでした。20年が経った今でも、家具の上に置かれた鉢植えが落ちて砕ける音、食器が割れる音、
家を大きく揺らす音、そして、体に感じた縦に大きく揺れた強い地震のことは鮮明に覚えています。揺
れがおさまったあと外に出てみると、昨日まで見ていた光景と同じで倒れた家もなくいつも見ていた風
景がありました。いつもと違うことといえば、近所の人たちがお互いの安否を確認し合っているという
光景だけでした。だから、淡路島の南側に住んでいた私は、地震が起こったその日も、いつもと同じよ
うに学校に行きました。
日が昇り明るくなってから、神戸の町の被害がテレビで映し出されました。
「大変なことが起こってい
る」ということ「震源地が淡路島の北部であった」ということは、震源地から30km離れたところに
住んでいる私達もテレビで知りました。横倒しになった阪神高速道路の近くに実家のあった先生は、家
族との連絡がとれず、すぐに帰ることになりました。震源地のすぐ近くに住む先生方は、ボランティア
として救助活動をすることになりました。だから、私達が学校に行っても、数日間は先生方がほとんど
いない状態でした。先生方がいない学校の中で、私達は自習をして過ごしました。「学校に先生がいて、
教えてもらうことができる環境が恵まれたものである」ということを実感したのが、ちょうどみなさん
と同じ年頃です。
淡路島で育った私は、幼い頃より「将来、南海(和歌山)沖で大きな地震が起きる。地震が起こった
ら、まず、頭を守りなさい。
」ということを教わっていました。今思えば、布団を頭からかぶるという行
為は、
「頭を守りなさい」という教えがあったからこそ、とっさにできたことではなかったかと思うので
す。私達の町では、全壊家屋があったものの死者は0という奇跡に近い状態でした。同級生達も皆、
「頭
を守りなさい」という言葉を思い出したのかもしれません。でも、同じ淡路島では亡くなった方がいま
した。神戸では、同じ年頃の子どもたちがたくさん亡くなりました。今は、緊急地震速報があり、地震
が起きる前に自分の身を守る行動をとることができます。みなさんも、自分の命を守る方法をしっかり
と身につけておいてください。そして、今、当たり前に過ごしているこの時間がとてもかけがえのない
時間であるということを忘れないでください。
地震から身を守るために
1.揺れを感じたらまず頭を守る。揺れている間は、無理に動かない。
2.揺れがおさまったら、あぶないところから離れる。
(建物から離れる)
3.地震の後は、できるだけ早く、できるだけ高いところへ避難する。
他にも、ブレーカーやガス、ストーブなどを切り、火災を防ぐことも大切です。
また、大人が安心して救助活動に取り組めるようにするために、自分の身の回りのことは自分ででき
るようにしておきましょう。
●ジャンボ郷土かるた会
12月。青少対の呼びかけで地域の子どもたちが集まり、ひと足早いお正月気分を味わいました。ま
ず、幼児から中学生までの子どもたちが混ざったグループでかるた取りの練習をしました。札を読み終
わる前に「はい!」と取る声がいたるところで聞こえてきました。いよいよ本番となると集中力がさら
に高まり、札を取ろうと頑張る気合と歓声で、格技室が熱気に包まれました。
●留学生が先生
12月。第1学年の総合学習で、留学生をお招きし、母国(パラグアイ・インド・イラン・ウズベキ
スタン・韓国・中国・リトアニア)の人々の暮らしや伝統、文化について紹介していただきました。
●青少対・校外部ジョイント行事
1月。府中警察署生活安全課の泉伸一氏をお招きして、
「子
供を犯罪から守る」というテーマでお話をいただきました。
具体的な例をあげながら、質疑応答も含め、大人の関わり方
がよく分かる内容で、大変好評でした。
●作品展示会
1月。日頃の学習成果や内容を展示しました。当日は、
たくさんの来校者がありました。生徒とともに感動を味
わっていただけたようです。きっと、今後の学習活動に
活かしてくれることでしょう。
●LINE 講習会
1月。LINE 株式会社のご協力をいただき、
「楽しいコミュニケーション」を考えようというテーマで、
講習会を実施しました。安易にインターネット上に写真や情報をのせることの影響(いわゆる炎上)な
ど、生徒の意見を聞きながら考えさせるすばらしい会でした。あらためて、ネット上で発生するコミュ
ニケーショントラブルとその影響範囲や注意点について学ぶことができました。今後も、上手にインタ
ーネットを使い、保護者の方とともにトラブル予防を心がけてほしいと思います。