インドネシア、3 カ月連続利下げ

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2016 年 3 月 18 日
アムンディ・マーケットレポート
アムンディ・ジャパン株式会社
インドネシア、3 カ月連続利下げ
① インドネシア中央銀行(BI)は 16-17 日の定例理事会で、政策金利を 6.75%に引き下げました。
② インフレが安定するなか、現政権が積極化させるインフラ整備の経済効果を高めると見込まれます。
③ 景気押し上げ期待で海外からの投資資金が流入し、為替、株価に好影響を与えると期待されます。
積極財政との相乗効果が期待される
インドネシア中央銀行(Bank Indonesia、
BI)は 16-17 日に定例理事会を開き、政策
金利を 0.25%引き下げ、6.75%とすること
を決定しました。CPI がインフレ目標(前年
比+3~5%)の範囲に収まっている(2 月
は前年同月比+4.42%)ほか、グローバル
な金融市場環境がやや落ち着いてきたこ
と、米国が FOMC(米連邦公開市場委員
会)で利上げを見送り、緩和的な姿勢を
取ったことも影響したとみられます。
政策金利、CPI、経常収支対GDP比
(%)
10
8
6
インフレ目標
4
4.5±1%
4±1%
経常収支対GDP比(四半期)
政策金利
CPI(消費者物価指数)(前年同月比)
2
0
-2
-4
※預金準備率:7.5%→6.5%(3/16~)
-6
13/1
13/7
14/1
14/7
15/1
15/7
16/1
(年/月)
出所:Bloombergのデータよりアムンディ・ジャパン作成
BI は声明文で、追加利下げについては慎
重に構えるとしていますが、年内の CPI は目標範囲内に収まると見ており、当面は緩和的な姿勢を
続けそうです。これは、積極化している政府のインフラ投資の経済効果を高めると期待されます。
「利下げができる国」に集まる投資資金
利下げを受けて、通貨ルピアは対ドルで
10 カ月ぶりに 1 ドル 13000 ルピアを割り
込みました。対円は、ドル安・円高に振らさ
れながらも、3 月は 100 ルピア 0.85~0.88
円で底堅く推移しています。
(1000ルピア)
為替相場、株価指数の推移
(ポイント)
(100ルピア対円)
11 1.00
6500
※15年1月1日から16年3月17日まで日次
ルピア高
12 0.95
6000
ルピア安
13 0.90
5500
14 0.85
5000
また、代表的な株価指数の JCI(ジャカルタ
総合指数)は 1 月の利下げ(1 月 14 日)か 15 0.80
4500
対円(左軸右)
対ドル(左軸左)
ら 8%強上昇しています。年初からの世界
JCI(ジャカルタ総合指数、右軸)
4000
的な金融市場の動揺が落ち着く中で、景 16 0.75
15/1
3
5
7
9
11
16/1
3 (年/月)
気に不安が残る新興国も、通貨下落を心
出所:Bloombergのデータよりアムンディ・ジャパン作成
配せずに利下げができる国に投資資金が
流入する傾向が続いています。今後、利下げが一段落しても、内需主導による景気拡大を期待し
て投資資金流入が続くと見込まれ、当面の為替、株価に好影響を与えると期待されます。
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