バングラデシュ人民共和国政府 海外居住者福利厚生・海外雇用省 公示 2002 年 12 月 30 日付 官報公示第 370 号 – 法律/2002 年 - 1982 年移民条例(条例番号 1982 年第 [XXIX]号)の第 19 条により付与される権限の行使において、政府は、下記の 規則を制定する。 1. 簡略名称 - 本規則は、2002 年移民規則と称する。 2. 定義 - 主題または文脈上の矛盾がない限り、本規則において、 a) 「条例」とは、1982 年移民条例(条例番号 1982 年第[XXIX]号)を意味 する。 b) 「移民」とは、第 2(1)(e)条に定義されている移民を意味する。 c) 「募集依頼書」とは、第 2(1)(b)条に定義されている依頼書を意味する。 d) 「データバンク」とは、海外雇用に関するデータを保存するために政府 が設立したバンクを意味する。 e) f) 「団体査証」とは、2 [雇用主の国]に入国する 8 名を超える者の許可証を 含む査証または入国パスまたは同様の書類を意味する。 「条」とは、条例の条を意味する。 g) 「募集」とは、第 2(1)(l)条に定義されている募集を意味する。 h) 「雇用主」とは、海外雇用の雇用主を意味する。 i) 「登録官」とは、第 3[条] 2 に基づき任命された担当官を意味する。 j) 「書類」とは、本規則に添付される書類を意味する。 k) 「個人査証」とは、海外雇用の直接指名に関して外国に入国するための 許可証を含む査証または入国パスまたは同様の書類を意味する。 l) 「銀行」とは、指定銀行を意味する。 m) 「局」とは、人材雇用訓練局を意味する。 n) 「BOESL」とは、バングラデシュ海外雇用サービス社を意味する。 o) 「海外雇用」とは、第 2(1)(i)条に定義されている海外雇用を意味する。 「募集代理人」とは、第 2(1)(k)に定義されている募集代理人を意味する。 p) q) 「許可証」とは、第 2(1)(g)条に定義されている許可証を意味する。 r) 「大使館の労働担当官」とは、海外のバングラデシュ大使館の労働担当 官に任命された担当官を意味する。 s) 「労働者」とは、海外雇用に関する契約に基づき労働するバングラデシ ュ国民を意味する。 t) 「直接雇用」とは、自身の努力による、または親戚または友人の努力に よる、特定の者もしくは団体、または 8 名以下の団体の海外雇用の指名 を意味する。 u) 「組合」とは、募集代理人の組合を意味する。 3. 登録官 - 条例の目的上、人材雇用訓練局の局長が登録官を務める。 4. 登録官の権限および義務 – 登録官は、下記の権限を有する。 (a) 移民および募集代理人の詳細な情報を登録簿に記録する。 移民数が 25 名で、その雇用に関する募集依頼書が該当するバング ラデシュ大使館によって証明されている場合、募集依頼書を処理す る。 ただし、移民数が 25 名を上回る場合には、政府の承認を得て、当該募集 依頼書を処理する。 (b) [(c) 雇用の募集依頼書に基づき、上記の(b)号の政府の承認を受けた労働 者に、出国許可証を発行する。] (d) 移民が雇用条件を完全に知ることを確実にする。 (e) バングラデシュを出国し、帰国することに関して、移民を支援する。 (f) バングラデシュを出国し、帰国する移民を輸送する輸送機関を検査 する。 (g) 移民の品行について調査する。 (h) 募集代理人の事務所、および雇用のために候補者を選抜する場所を 検査する。 (i) 移民の移動に関する書類などの取得を支援する。 (j) 海外雇用の長所について募集代理人を支援する。 [(k)] ; (l) 募集の最終決定後、登録官が大使館に送付したリストに従って査証 を発行する。 (m) 移民、募集代理人、雇用主、および他の関連者のための相談センタ ーを設置する。 (n) 募集代理人の活動および行為を監督し、状況に従って募集代理人に 助言する。 (o) 募集代理人の活動に関する情報を取得し、政府に報告書を提出する。 (p) 募集代理人の能力を特に考慮して、募集代理人に対する申立てを調 査する。 (q) 海外雇用に関するデータバンクに情報を保存する。 (r) 出国許可証を発行する前に、出国する海外労働者に簡潔な状況説明 を行う。 5. 移民の登録手続-(1) 海外雇用のためにバングラデシュを出国する前に、移民 は、登録のために、本人自らまたは募集代理人を通じて登録官の面前に出頭し、 下記の詳細な情報を提出する。 (a) 海外雇用の契約書の認証謄本 (b) 雇用条件の認証謄本 (c) 旅券 (d) 海外雇用に関する他の関連書類の認証謄本 (2) 登録官が、上記の(1)に定める書類を精査した後納得した場合、登録官は、 移民およびその被扶養者ならびに募集代理人に関する必要な情報を登録簿に記 録し、移民のパスポートを承認し、書式1の出国許可証を与える。 6. 労働担当官の任命 .-(1) 政府は、政府が定める資格および経験に従い、海外の バングラデシュ大使館の必要数の労働担当官を、政府の役人の代表者の中から 任命する。 (2) 労働担当官は、登録官のすべての権限を有する。 (3) 労働担当官がいない場合、または労働担当官が任命されなかった場合、 政府は、海外のバングラデシュ大使館で働く役人に、登録官の権限を行使し、 義務を履行するよう指示する。 労働担当官は、政府の代理人も務める。 ただし、政府は、必要に応じて、代理人として他の者を任命することが でき、任命後は、上記の代理人が、政府が決定する義務および職務を履行する。 (4) 7. 労働担当官の義務 - 登録官の権限および義務に加え、労働担当官は、下記の 義務も履行する。 (i) 政府と関連国の他の機関との関係を促進することにより、募集依頼 書を取得するために努力する。 (ii) 移民が金銭を国へ送金する際に支援する。 (iii) 移民の福祉および利益の保護のために働く。 (iv) 宿泊施設、待遇および他の設備に関して移民を支援し、必要に応じ て法的支援を提供する。 (v) 募集代理人が取得した募集依頼書を調査し、政府および募集代理人 に有益な意見を通知する。 (vi) 労働市場の動向に関して、政府に随時報告書を提出する。 (vii) 雇用条件および移住に関する移民の問題を解決する手助けをし、弁 護士を指名する。および (viii) 海外雇用に関する情報をデータバンクに保存する。 8. 海外で労働する移民の登録 – 本条例に基づく登録のない海外で労働している 移民は、当該国のバングラデシュ大使館においてそのために任命された労働担 当官の面前に出頭して登録を受け、労働担当官は、当該移民に関する必要な情 報を登録簿に記録し、局に問題を通知する。 9. 募集代理人の人的資源の履歴書の提出 - 募集代理人は、募集代理人のすべて の取締役、役員および従業員のそれぞれの旅券サイズの写真 2 枚を添えて、登 録官に履歴書を提出し、登録官の許可を得て、新聞を通じて国民に通知する。 10. 副代理人の任命 – 募集代理人は、登録官の許可を得ない限り、副代理人を 任命してはならず、支所または支部を設立してはならないが、登録官に事前に 許可を得ることを条件として、募集代理人は、海外の代表者を任命することが できる。 11. 事務所の住所の変更 - (1) 募集代理人は、政府に事前に許可を得ない限り、 新しい事務所を設立してはならず、事務所の住所を変更してはならず、登録官 は、下記の書類を添えて登録官に申請が行われた後、これに関する許可を与え るものとする。 (a) 募集代理人の取締役会の決議のコピー(会社の場合) (b) 事務所を置く建物の所有権を証明する権利証書または賃貸契約書 (2) 募集代理人は、登録官から許可を得た後、新聞で公表される通知に より、事務所の住所変更または新事務所の設置について国民に通知 する。 12) 登録官による募集依頼書の取得および処理 - 登録官または BOESL は、海外 雇用の募集依頼書を取得し、政府を代表する代理人としてこれを処理すること ができ、登録官は、これに対する手数料を請求してはならない。 13) 雇用許可書の処理手順 - (1) 募集代理人または BOESL は、雇用主から募集 依頼書を受領した後、下記の書類を添えて、書式 2(Form-2)により募集依頼 書の処理を登録官に申請する。 (a) 募集代理人の場合 (i) 募集代理人が受領した募集依頼書を証明する、雇用主が発行した委 任状の副本 (ii) 雇用主と募集代理人との間で署名された、募集依頼書の詳細な内容 が記載された契約書または他の同様の書類の正謄本 (iii) (b) 労働の種類、予定賃金、宿泊施設、食事、治療施設、仕事場への交 通手段、契約期間、提供される施設、雇用期間中に死亡または負傷 した場合の補償、バングラデシュへの遺体の搬送などに関する便宜 の説明を記載した書類 BOESL の場合 (i) 募集依頼書の詳細な内容が記載された、適切に証明された要請書 (ii) 雇用契約の証明謄本 (iii) 労働の種類、予定賃金、宿泊施設、食事、治療施設、仕事場への交 通手段、契約期間、提供される施設、雇用期間中に死亡または負傷 した場合の補償、バングラデシュへの遺体の搬送などに関する便宜 の説明を記載した書類 (2) 登録官が、募集依頼書が適切で、雇用条件が政府の規則に適合している と判断した場合、登録官は、所定の形式で募集依頼書を処理する書式 3(Form3)の許可証を与え、当該許可書は、発行日から 3 ヵ月間有効に存続する。 (3) 上記の許可書のコピーを、登録官の事務所および募集代理人の事務所の 掲示板に掲示する。 (4) 募集依頼書を処理する許可書を受領した場合、募集代理人は、募集依頼 書に記載されている資格に従いすべてのクラスの労働者を募集する。 14. 契約書への署名 - (1) 海外雇用における指名の契約書は、募集代理人と移民 の間で署名され、登録官または登録官に任命された担当官は、当該契約書に副 署し、当該契約書のコピーを移民に交付する。 (2) 政府機関、準政府機関、自治体または国有産業に任命された者は、それ ぞれの雇用主の許可を得ない限り、海外雇用の候補者になってはならない。 15. 移民の検査 - 登録官は、登録官が必要とみなす場合、雇用条件に従い検査を 行うために、指定された日、場所および時刻に登録官または登録官が任命する 担当官の面前に、本人自らまたは募集代理人を通じて出頭するよう移民に指示 することができる。 16. 広告など - (1) 移民の選抜のために広告が必要な場合、募集代理人は、広告 を発行するために、広告の草案および必要な書類を添えて、政府に申請するも のとする。 (2) 上記の(1)項に基づく申請書を受領した後、登録官が適切と判断する場 合、登録官は広告発行の許可を与えるものとし、この場合、政府の判断は最終 的なものとみなされる。 (3) 募集代理人は、政府の許可を得ない限り、移民の選抜のための広告を 発行してはならない。 17. 交通費 - (1) 仕事場に往復するために必要な交通費を全額雇用主に負担させ るよう努力する。 (2) 雇用主が、移民の交通費を負担することに同意しない場合、募集代理 人が当該交通費を負担し、雇用主から当該交通費を受け取るものとする。 (3) 募集代理人が移民を指名し、雇用主が当該移民の受け入れを拒否する 場合、募集代理人が、当該移民の交通費を全額負担する。 18. 直接雇用 - (1) 局は、下記の種類の雇用を処理する許可を与えることができ る。 (a) 個人査証に基づく直接雇用、および (b) 団体査証に基づく直接雇用 (2) 局は、団体査証を、8 名未満の個人査証の団体に分割する許可を与え てはならない。 ただし、政府は、特別な場合に、8 名を超える者の雇用査証を、団体査証に基 づき処理する許可を与えることができる。 (3) 直接雇用の査証を有する者は、契約書、雇用主が正式に署名をした海 外雇用の契約書または雇用契約書を取得し、旅券とともに登録官に提出し承認 を受ける。 19. 検査 - 登録官は、第 17 条の目的を遂行するために 1 名以上の担当官を任命 することができ、当該担当官は、以下の権限を有する。 (a) 海外雇用の移民の指名に関する事務所または敷地に立ち入る。 (b) 募集代理人の会計帳簿および記録を検査する。 (c) 問題に関連する者を尋問し、証拠を記録する。 20. 手数料、賦課金など – (1) 各移民は、政府が、官報で公示することにより決 定するパスポートの承認に対する料金を、“ 36-雑則-1” head に支払う。 (2) 各移民は、官報で公示することにより政府が決定する金額を、移民の 福祉のための福祉基金に供託する。 21. 訓練、オリエンテーションおよびカウンセリング・センター - (1) 登録官ま たは募集代理人は、移民が海外雇用に関する規則、規制および契約に関する知 識を得ることができるよう、カウンセリングおよびオリエンテーションを実施 するためのカウンセリング・センターを設立する。 (2) 登録官または募集代理人は、移民を教育するために、ドキュメンタリ ー映画、小冊子、カセットテープなどを発行する。 22. 証明書などのベンガル語への翻訳 - 募集代理人は、ベンガル語に翻訳された 契約書および他の文書のコピーを登録官に提供する。 23. 登録官による苦情処理.- (1) 登録官は、移民または募集代理人に対して受け た主張を調査するための手配をする。 (2) 調査中、移民または募集代理人は、個人的意見を述べる機会を与えら れる。 (3) 登録官は、登録官が必要とみなす場合、警察または裁判所に調査報告 書のコピーを送付することができる。 24. 政府による苦情処理 - (1) 移民または募集代理人に対する苦情を直接受けた 場合、政府は、当該苦情を調査するために登録官に送付する。 (2) 上記の(1)項に基づく調査依頼を受けた場合、登録官は、第 23 条に基づ く措置をとる。 25. 労働担当官による苦情処理 – (1) 移民、雇用主または募集代理人に対する苦 情を受けた場合、労働担当官は、下記の措置をとる。 (a) 苦情が雇用主に対するものである場合、労働担当官は、雇用主と苦 情申立て者の間で苦情を解決する支援をする。もしくは (b) 上記の(a)項に従って苦情が解決されない場合、労働担当官は、苦情 に関する救済を得ることができる裁判所に問題を提起する際に苦情 申立て者を支援する。または (c) 苦情が募集代理人に対するものである場合、労働担当官は、必要な 情報および助言を添えて、問題を政府または登録官に付託する。 (2) 雇用主が、募集代理人に苦情を申し出た場合、労働担当官は、労働 担当官が適切とみなす調査を実施した後、代理人に対して必要な措 置をとるための助言を添えて、政府または登録官に報告書を送付す る。 (3) 雇用主が移民に対して苦情を申し出た場合、労働担当官は、契約の 条件を遵守するよう移民を説得し、重大な不法行為の場合、移民を 本国に送還する措置をとる。 26. 契約違反 – (1) 雇用主が、契約の条件に違反する場合、移民は、バングラデ シュ大使館に雇用主に対する苦情を申し立て、当該苦情のコピーを登録官に送 付する。 (2) 上記の(1)項に基づく苦情を受けた場合、バングラデシュ大使館は、雇 用主が契約を遵守することを同意させるために支援し、雇用主が同意しない場 合、救済を得るために現地の機関に問題を提出する。 (3) 労働担当官は、政府および登録官に報告書を送付し、登録官は、雇用 主と話し合うよう募集代理人に指示する。 27. 上訴 - 登録官または労働担当官が行った判断に対する上訴を、判断が下され た後 30 日以内に政府に付託することができ、これに関する政府の判断は、最 終的なものとみなされる。 28. 廃止および救済 - (1) 本規則発効前の関連する通知および命令はすべて、本 規則の発効後廃止されたとみなされる。 (2) 上記の(1)項に定めるいかなる規定にもかかわらず、廃止された通知ま たは命令に基づき行われた行為、または取られた措置はすべて、本規則に基づ き行われた、または取られたとみなされる。 大統領の命令による モハメド・ダリル・ウッディン・マンドル 次官
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