2015 年7月9日 一般社団法人 日本遺言執行士協会 【ニュース】 政府・与党 相続税に「遺言控除」新設を検討へ 政府・与党は、遺言に基づいて遺産を相続した場合、一定額を相続税の基礎控除額に上乗せして控除する 「遺言控除」を新設する検討を始める。遺言による遺産相続を促すことで、相続をめぐるトラブルを防ぎ、資産 移転を円滑化するのが狙いだ。早ければ平成 29 年度税制改正での実施を目指す。 7月8日の自民党内の「家族の絆を守る特命委員会」(古川俊治委員長)の会合で、葉梨康弘法務副大臣が 政府内の検討状況を説明する。 相続税は、遺産総額から基礎控除額を差し引き、残りの額に税率をかけて算出する。基礎控除額は、平成 27 年1月から「3千万円+法定相続人の数×600 万円」。遺言控除が新設されれば、課税対象となる遺産が減 るため、税負担が軽くなる。控除額は数百万円を軸に検討するもよう。 現在、相続税の課税対象のうち遺言を残した案件は少なく、相続トラブルや、不動産処分が進まずに地方の 空き家が増加する一因になっている。 政府は来年まとめる中期答申で具体策を示すとみられている。配偶者控除など、家族の在り方をめぐる税制 議論にも影響を与えそうだ。
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