電気暖房機(発熱体方式)実証試験結果概要 (社団法人 熊本県野菜振興協会) 1 目的 重油暖房機との比較による電気暖房機(発熱方式)の省エネ効果を把握する。 2 試験場所 熊本県農業大学校 ガラスハウス 2 160m (間口8m×長さ20m) 2棟 内張資材:農 PO 0.075mm厚 天井・サイド1重 3 試験対象機種 ハリーヒート MGFAN25(天草池田電機) 発熱能力:32、600kcal 消費電力:12kW/hr 4 試験方法 (1)試験区 電気暖房機 深夜時間帯稼動(設定温度) 調査期間 試験区A ハリーヒート 電気(13℃)・重油(10℃) 2/16~2/21 ※ 深夜電力時間帯(23:00~7:00)以外の時間帯のついては、重油暖房機のみ稼 動(重油暖房機:ネポンHK1522型) (2)対照区 重油暖房機のみを稼動(設定温度:13℃) 5 調査項目 ハウス内温度、ハウス外温度、暖房機稼動時間 6 調査結果 ○試験区A 調査期間(6日間)の燃料経費(電気代・重油代)は試験区で9,230円、 対照区で15,316円となり、40%程度の削減効果が認められ、差額は 6,085円となった。 このことから、耐用年数5年と仮定した場合、年間1088時間(1日8時間稼動 として136日)の稼動で電気暖房機の減価償却費を補うことができると考えられ る。 調査結果 電気暖房機 日 2/16 17 18 19 20 21 計 6.53 8.02 8.03 8.00 8.00 7.42 46.00 583.25 688.74 689.45 564.48 687.33 646.41 導入経費(暖房機価格:800,000円 年間減価償却費:90,000円(耐用年数8年)、144,000円(耐用年数5年) 試験区Aの結果は、46時間で6,085円節減、耐用年数8年で680時間/年、耐用年数5年で1,088時間/年稼動でペイ ◆電気暖房機電力料金計算式(日)=深夜電力料金単価(5.88円)×使用時間×温風機消費電力(12kW) ◆電気暖房機電力基本料金計算式(日)=深夜電力基本料金単価(204.75円)×温風機消費電力×1/30日 6085.29 ↑ 燃料代差額 無使用期間6ケ月加算 ◆重油代計算式=燃料消費量(4.8L/h)×使用時間×重油リッター当り単価(87円) (燃料消費量:HK150型重油暖房機カタログ値) ◆重油暖房機電気代(日)=低圧季時別電力基本料金単価(8.97円)×使用時間×重油暖房機消費電力(1.41kW) 昼夜平均8.97円/kW ◆重油暖房機電気基本料金(日)=低圧季時別電力基本料金単価(1260円)×重油暖房機消費電力(1.41kW)×1/30日=59.22 無使用6ケ月加算8.88円/kW (基本料j金は双方同額差し引き) 試験区A ハウス内温度推移 電気暖房機(池田電機)にA重油暖房機を併用した場合と重油暖房機の比較 10 16 8 14 6 12 4 10 2 8 電気 南 重油 南 外気温 0 6 -2 4 -4 2 -6 0 -8 2/15 2/16 2/16 2/16 2/16 2/17 2/17 2/17 2/17 2/17 2/18 2/18 2/18 2/18 2/19 2/19 2/19 2/19 2/19 2/20 2/20 2/20 2/20 2/21 2/21 2/21 2/21 外気温度 ℃ 18 ハウス内温度 ℃ 試 験 区 A 稼働時間 電気代(A) No3ハウス(試験区) No5ハウス(対照区) 重油暖房機 重油暖房機 削減率 油・電気 燃料代計 燃料代計 燃焼時間 重油代(B) 電気代(C) 燃焼時間 重油代(D) 電気代(E) (B)+(C) (A)+(B)+(C) (D)+(E) 1.73 722.45 110.7 833.13 1416.38 4.42 1845.79 144.70 1990.49 71.16 2.33 973.01 118.3 1091.28 1780.02 5.80 2422.08 162.16 2584.24 68.88 2.45 1023.12 119.8 1142.91 1832.35 7.67 3202.99 185.81 3388.80 54.07 1.48 618.05 107.5 725.57 1412.9 5.00 2088.00 152.04 2240.04 63.07 1.45 605.52 107.1 712.66 1399.99 5.80 2422.08 162.16 2584.24 54.17 1.52 634.75 108.0 742.78 1389.18 5.67 2367.79 160.51 2528.30 54.95 9230.82 15316.11 60.27
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