3−⑤ 環境情報発信基地 下山バークパークとブルーベリー農園 ㈱鈴鍵 代表取締役 梅村正裕 〒470-0312 愛知県豊田市中金町塚ノ本111番地3 電話 0565-41-2003 http://www.szken.co.jp ㈲下山ブルーベリーの里 代表取締役 鈴木元弘 (㈱鈴鍵代表取締役副社長) 株式会社鈴鍵は、元々は林業・材木屋を営んでいました。昭和55年、造成工事等で行われる伐採工事を事 業主体に造園業、土木工事業等の建設業許可を取得しました。伐採した樹木は全て有効活用するため、パルプ チップや堆肥(土壌改良材)の製造、畜産関係へチップの提供をしています。また、最近ではバイオマス発電 施設へ燃料チップの供給等も行っています。現在、年間3万t程度を受入、再利用しています。 2002年、環境情報発信基地として「下山バークパーク」を開園しました。ここは、主に木くずを破砕・ 堆肥化して土壌改良材を製造する施設です。実は、この施設を造成する前、ここで豚舎を経営していた会社が ありました。しかし、業績の悪化によって倒産、豚の死骸や糞尿が処理されず放置されたままになっていまし た。その為、悪臭が発生し、汚泥が下流にあるダム湖にまで流れたり、様々な問題を引き起こしていました。 地元から相談を受け、弊社が私費を投じ、造成・地盤改良し、当施設を作る事となりました。 当施設には、一部農地がありました。「それなら、せっかく堆肥を作っているのだから、その堆肥を使った 実践農場を作ろう。」「健康に良いと話題になっているブルーベリー農園を作ろう。」「それもお客さんがや ってくる観光摘み取り農園にしよう。」という事になりました。そうすると今度は、「堆肥工場等の施設も自 由に見学できるようにしよう。」「また建設業の様々な環境技術を展示できる場にしよう。」と構想はどんど ん広がり、環境情報発信基地としての位置づけと、遊びと学びのテーマパーク「下山バークパーク」を開園し ました。 ここでは、ブルーベリー農園、堆肥づくり工場の見学の他、造園業として力を入れていたビオトープ公園を 場内に整備、地域の生態系を保全するとともに環境学習の場所として毎月都市部の子供たちを招いています。 また弊社の提言する樹木廃棄物100%有効活用システム「ウッドチップリサイクルシステム」の展示・実演 も行っています。結果、毎年たくさんの行政、業界関係者、地域の企業や学校、そしてブルーベリーを摘みに 家族連れや一般の方達が訪れるようになりました。ただ当時、建設業が農地の取得もしくは借地を行うには、 農業生産法人の形態が必要でしたので、有限会社下山ブルーベリーの里という会社を作って行っています。 ブルーベリーは他の一般的な野菜よりも重量当たりの単価が高く、また健康食品ブームで注目されていたこ と、そして当時はまだ珍しかったということもありブルーベリーを選びました。またウッドチップを敷くと酸性 土壌になる為、ブルーベリーは弊社が行うには打ってつけの作物でした。ここでは完全無農薬を実施し、肥料も 出来るだけ少なくし、安全・安心なブルーベリーづくりを心がけています。 現在、ブルーベリー農園を始めた他の建設会社もでき、地域社会に広がりを見せています。 この下山バークパークは、樹木廃棄物が有効活用され林業も農業も建設業も元気になれる、沢山の人が訪れる ことによって地域が活性化出来る、子供たちが生き物を観察したり勉強することで将来を担う人材が育成できる 事等、持続可能な社会を構築するための一端を担う事が出来る、そんな施設を目指しています。 下山バークパークイメージキャラクター 「どんぐり小坊主」 - 19 -
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