第 15 回 金融(3)-金融政策の誘導目標と IS-LM 分析 1.

(日本経済論Ⅰ・2015 前期)
第 15 回
金融(3)-金融政策の誘導目標と IS-LM 分析
1. 家計金融資産と金利・通貨統計(金融経済 1-1 節 表 1-1)
家計金融資産-2014 年 3 月末 1624 兆円(資産・負債差額 1258 兆円)
主要国の家計金融資産構成、各国中央銀行政策金利、マネタリーベース
の定義(日銀当座預金残高+日銀券発行高+貨幣流通高)と、その増加
(2012 年末 138 兆円、2013 年末 202 兆円、2014 年末 279 兆円)
2.
マネーストック(通貨供給量=Money Supply)管理政策
公開市場操作→市場金利機能の活用→全体のマネーストックに影響図る
M1=現金通貨+預金通貨(全預金取扱機関・含むゆうちょ銀行など))
M2=現金通貨+預金通貨+準通貨+CD、旧 M2+CD→2008 年 6 月公表
日銀マネーストック統計新 M2(国内銀行等・除くゆうちょ銀行)に移行
M3=現金通貨+預金通貨+準通貨+CD(M1 と同じ全預金取扱機関)
3.
「量的・質的金融緩和」と金融政策誘導目標の変遷(金融経済 5-3 節)
2001-6 年の量的緩和(非伝統的金融調節)の実施と解除
(旧)無担保コール翌日物金利の誘導目標、(新)市中銀行の日銀当座預
金残高目標(当初 5→30~35 兆円→2006 年 3 月解除、1999 年 2 月から
のゼロ金利政策は 2006 年 7 月解除、金利誘導目標はゼロを上回る) こ
の間、信用乗数低下、マーシャルの K(マネーの回転率の逆数)上昇発生
2010 年 10 月 包括的金融緩和(再び政策金利 0~0.1%の実質ゼロ金利)
2013 年 4 月 日銀黒田新総裁の「量的・質的金融緩和」(金利目標の廃止、
2012 年末 138 兆円のマネタリーベースを 2 年間で 2 倍に)
2014 年 10 月「量的・質的金融緩和」の拡大
4. ケインズの経済政策論(金融経済 9-2 節、9-5 節)
IS 曲線-財市場の均衡・Y とrとの関係を表す右下り曲線
LM 曲線-貨幣市場の均衡・Y とrとの関係を表す右上り曲線
IS-LM 曲線の交点-財市場と貨幣市場の同時均衡
拡張的財政政策→IS 曲線の右シフト
拡張的金融政策→LM 曲線の右シフト
開放経済での IS-LM-BP 曲線(マンデル=フレミング理論)
http://www.eco.kindai.ac.jp/yamagami/