導入(pdf)

や す だ
社 会 学 研 究 法 a( 2015 年 度 春 学 期 担 当 :保 田 )
2015.4.7
「導入:実践しないと読めない」
■この授業の目的
目 的 : SPSS で の 調 査 デ ー タ 分 析 の 「 実 践 」 を と に か く 経 験 す る
・とりあえず実践すれば、何が簡単で何が難しいのかがわかる。
・「 読 め る だ け で よ い 」 と い う 人 も 、 実 践 経 験 が な い と む し ろ 遠 回 り に な る 。
・本当に使うときになってから学習するのでは遅い。
・「 社 会 学 」 で の デ ー タ 分 析 を 意 識 す る ( 情 報 処 理 の 授 業 で は な い )。
・カバーする範囲
基礎分析
一変量の分析(度数分布表→基本統計量)
二 変 量 の 分 析( ク ロ ス 表 → 連 関 係 数 、散 布 図 → 相 関 係 数 、グ ル ー プ 別 の 平 均 比 較 )
多変量解析
回帰分析は自信をもって使えるようになる
他は「だいたいわかる」を目指す(主成分分析、因子分析、クラスター分析)
データの入力・加工
データ入力、リコーディング、新変数の計算、分析対象の限定
計量分析のレポート作成
文章の基本構成、図表作成、考察の仕方
講義予定
第1回 導入:実践しないと読めない
第 2 回 基 礎 分 析 ( 1)
第 3 回 基 礎 分 析 ( 2)
第 4 回 重 回 帰 分 析 ( 1)
第 5 回 重 回 帰 分 析 ( 2)
第6回 データの加工
第7回 再び重回帰分析
第 8 回 新 し い 枠 組 み を 発 見 す る 分 析 ( 1): 主 成 分 分 析
第 9 回 新 し い 枠 組 み を 発 見 す る 分 析 ( 2): 因 子 分 析
第 10 回 新 し い 枠 組 み を 発 見 す る 分 析 ( 3): ク ラ ス タ ー 分 析
第 11 回 新 し い 枠 組 み を 発 見 す る 分 析 ( 4): 自 由 な 探 索 の 実 践
第 12 回 そ の 他 の 分 析 技 法
第 13 回 計 量 分 析 で レ ポ ー ト を 書 く ・ 読 む ( 1)
第 14 回 計 量 分 析 で レ ポ ー ト を 書 く ・ 読 む ( 2)
第 15 回 ま と め
・具体的にできるようになってほしいこと
1) 社 会 学 の 視 点 か ら 、 そ れ ぞ れ の 分 析 手 法 の ね ら い を 理 解 す る 。
2) SPSS を 操 作 し て 分 析 結 果 の 出 力 と 読 み 取 り が で き る 。
3) 目 的 に 見 合 っ た 分 析 プ ラ ン を 立 案 で き る 。
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■ SPSS
・ SPSS( Statistical Package for Social Sciences) と い う 統 計 分 析 ソ フ ト を 使 う 。
・ 他 に も い ろ い ろ な 統 計 分 析 ソ フ ト が あ る ( R、 Stata、 SAS な ど )。
・ 統 計 分 析 ソ フ ト は 表 計 算 ソ フ ト ( Excel な ど ) と 似 て 見 え る が 、 役 割 は 大 き く 異 な る 。
目的
利点
欠点
Excel
表計算
・ 一般的でつぶしが利く
・ 比較的安い
・ 動作が安定
・ 特殊な機能を駆使しなければ、普
通の分析もできない
・ 分析の過程や結果を残すには、自
分で工夫が必要
・ うっかりミスをしやすい
SPSS( IBM SPSS)
統計分析
・ 統計分析に特化すれば操作が簡単
・ データのサブ情報(欠損値等)を
整理できる
・ 分析の過程や結果がたどりやすい
・ 統計分析ソフトの中では一般的
・ 普通の会社ではお目にかからない
・ 値段が高い
・ いまいちフレンドリーでない
・ 出力の再利用がしにくい
※ 関 大 の 学 生 は SPSS を 個 人 パ ソ コ ン に イ ン ス ト ー ル で き ま す 。
関 西 大 学 IT セ ン タ ー → サ ー ビ ス → ダ ウ ン ロ ー ド ス テ ー シ ョ ン
を参照。
■具体的な授業内容
・「 ① 操 作 説 明 → ② と り あ え ず や る → ③ 意 味 の 説 明 → ④ 作 業 課 題 」 を 繰 り 返 す 。
・毎回、ミニッツペーパーを提出
作業課題をこなした確認(保田か級友に確かめてもらう)
+授業終わりの文章課題
・作業課題が早くできて余裕のある人は、文章課題に早く取り組んでよい
・ 成 績 = 授 業 中 の 課 題 50%
+ 学 期 末 の レ ポ ー ト 50%
純粋な出席点は無し
・基本的な統計学の知識(平均、分散、相関係数、検定など)がある方がよい
(知識が足りないと思う場合、計量社会学Ⅰ,Ⅱの過年度資料等を参照)
・ 統 計 ソ フ ト ( SPSS) に 関 す る 知 識 は ゼ ロ で あ る こ と を 前 提 と す る
テキスト
小 田 利 勝 2007 『 ウ ル ト ラ ・ ビ ギ ナ ー の た め の SPSS に よ る 統 計 解 析 入 門 』 プ レ ア デ ス 出 版 .
参考文献
秋 川 卓 也 2007 『 文 系 の た め の SPSS 超 入 門 新 装 版 』 プ レ ア デ ス 出 版 .
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練習用質問紙
(※望ましいワーディングではありません)
Q1
性別
1
男
Q2
年齢
2
女
歳
Q3
1 週間の授業数(予定で)
コマ
Q4
片道の通学時間
分
Q5
親と一緒に暮らしているか
1
暮らしている
Q6
【親と暮らしていない人だけ回答】帰省するためにかかる片道の時間
2
暮らしていない
分
Q7
持 っ て い る も の 【 複 数 回 答 】( い ま 住 ん で い る 家 で 自 分 が 専 用 で 使 え る も の に 限 る )
1
パソコン
Q8
大学生活で最も大切にしていることをあえて 1 つ選ぶと……
1
学業
Q9
大 学 生 活 の 満 足 度 ( そ れ ぞ れ 0~ 10 点 で 評 価 )
2
2
目覚まし時計
人間関係
3
3
ベッド
4
趣味(部活等を含む)
a 全般…………………………
点
b 学業…………………………
点
c 人間関係……………………
点
d 趣味(部活等を含む)……
点
スーツ
4
その他
今日の課題
作業課題①
4~ 5 人 の グ ル ー プ で 練 習 用 質 問 紙 の デ ー タ を SPSS に 入 力 し な さ い 。
作業課題②
「 変 数 ビ ュ ー 」 で 「 ラ ベ ル 」「 値 」「 欠 損 値 」 を 完 成 さ せ な さ い 。
作業課題③
Q5、 Q6 の 度 数 分 布 表 を 作 成 し な さ い 。
作業課題④
Q9a~ d に つ い て 、平 均 値・標 準 偏 差 を 比 較 し 、分 布 の 違 い を 読 み 取 り な さ い 。
文章課題
練習用データをいじって度数分布表や基本統計量をいくつか出力し、結果が自
分の予想と大きく異なった質問項目を 1 つとりあげなさい。その項目について、次の
2 点 を し っ か り 区 別 し た 文 章 を 示 し な さ い( 2 つ を 箇 条 書 き に す る の で は な く 、区 別 が
わ か る 文 章 で 書 く )。
1) そ の 項 目 の 回 答 は ど ん な 分 布 だ っ た の か 、 客 観 的 な 調 査 結 果
2)自 分 の 予 想 と ど の よ う に 異 な り 、な ぜ 予 想 と 違 う 結 果 が 出 た と 思 う か 主 観 的 な 解 釈
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