第1回葛城市総合教育会議会議録 日 場 時 所 出 席 者 平成27年6月16日(火) 午前10時 葛城市役所新庄庁舎302会議室 山下市長 大西教育長 和田委員 川村委員 米田委員 高木委員 事務局 議 米井企画部長 吉村教育部長 岩永企画政策課長 西川教育総務課長 橋本学校教育課長 高垣企画政策課補佐 事 (1)地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正について (2)葛城市総合教育会議の設置について (3)学校教育について (4)今後のスケジュールについて ○事務局(岩永課長) それでは、これより葛城市総合教育会議を開催させていただきます。 まず、はじめに山下市長よりごあいさつお願いします。 ○山下市長 教育に関する法律の改正により、教育長・教育委員長を中心に市町村の教育委員会制度 は本格的な改正ということで、常勤の教育長に権限が集中されることになり、大西教育長 に引き続きお願い申し上げたところです。 新制度へ以降する前に、残任期間がそのままで教育委員長のポストを残しておいて残任 期間終了後に新しい制度へ移行する方法と4月より新しい制度へ移行する方法と2つ方法 がありましたが、私は県の教育委員会の会議に出席することも想定し、新しい教育長を選 任して、新制度で権限をもった教育長が職務執行をしていただくということで議会で承認 していただいておるところです。 以前の制度では、教育委員会は独立したものが原則であったものが、今回の総合教育会 議のように招集者が首長である。首長が招集者になるということは、教育委員の皆様と教 育について方針を一緒に考えていく、中身については教育委員の皆様がそれぞれ考え、そ の教育大綱の最終決定を行うということでございます。 制度は変わっても、教育の取り巻く環境はいつの時代にも変わらないものである。 3・4千年前の古い洞窟の中にあった文字には「今時の若いものはなってない」という言 葉が書かれていたそうです。私は、これがいつの時代にも先輩からみて若いものに対する 考え方は変わらないという事実ではないかと思います。一方で子どもの教育面では経験則 に基づくもの、彼らのもっているものを伸ばしてあげるという方法は変わらないと思いま す。 葛城市の教育の中に、IT、ICTによる教育が新たに加わったものもあると思います。 それを教育にどう組み合わせていくのか。しかし、道具が人を幸せにはしないが、情報 も人を幸せにしない。それをうまく利用するための学習が大切であります。 1 / 7 子どもが学習することで得る、達成度、満足感等根源的な部分は同じはずと考えており ます。学校の先生方も、ものを使っての指導、情報をすばやく手に入れる、共有するなど 便利さを学ぶ指導をお願いします。 学校教育の現場のIT環境の整備を葛城市では平成21年から行ってまいりました。 葛城市のその環境を先生方の中でうまく活用していただいている方もおられるとは思い ますが、環境整備は、十分にできていると思います。 次に、私は子どもたちが、自分たちの郷土にほこりをもってもらう、郷土を愛する気持 ちの醸成、それは決して右翼的ではなく、家庭を大切に、友人を大切にする、そしてふる さとを大切にする。それが自分たちのアイデンティティーに結びつけるということです。 葛城市には高校・大学はないが学校を卒業して就職して、葛城市を出て行ったときに、 葛城市を思い出し、誇りをもってもらえるようにする。 そのための教材として、葛城市歴史読本の活用、自分のまちについて学び、誇りに思っ てもらう。10年前の合併で、自分たちのまちのそれぞれ知らないところをこの読本で学 んでもらう。當麻町・新庄町のそれぞれの壁を乗り越えてきたが、自分たちのふるさとに ある文化財、伝統文化を伝えていってもらうよう活用していってもらいたいと思います。 ○大西教育長 法律改正により、教育委員さん4名と教育長の私ということで教育委員会が構成されて いるわけでございますが、教育委員さんの中にはわたくしの教育現場での先輩もおられる 中でこれからがんばっていきたいと思っております。 本市の場合は、まちづくりは人づくりということで、常々いろいろなところで、市長部 局とは情報交換をやっておったところでございます。 この会議は基本的なところは教育委員会で検討し、この会議で葛城市の教育について論 じてもらう場であります。 教育の曲がり角という言葉は何年も前から使われているが、 「教育改革」は将来の担う人 間をどうつくっていくのか、国の施策として、教育委員会の活性化が問われているところ です。 教育委員会事務局の意見、教育委員の意見を事業に反映できるように、定例の教育委員 会をこの4月より月1回から月2回へ変更し、活性化をさせてまいります。 それではただいまより議事に入りたいと思いますが、第1回目ということもあり、教育 長の私が議事進行させていただきます。 <議事1> まず、1番目の議事に入ります。地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正 について事務局より説明お願いします。 ○事務局(岩永課長) 別紙資料に基づいて説明する。 (資料1) ○大西教育長 この件について何か質問はありませんか。 この件については、昨年開催した教育委員会で皆様了承されているものでございます。 2 / 7 <議事2> では2番目の案件に入りたいと思います。 葛城市総合教育会議の設置について事務局より説明お願いします。 ○事務局(岩永課長) 別紙資料総合教育会議設置要綱について説明する。 (資料2) 要綱のポイントについて、特に首長部局と教育委員会との連携強化の部分、また、教育 大綱については、両者で共同して作成するという認識で進めていきたいと思います。 ○大西教育長 設置要綱にあります、教育大綱の策定については、葛城市にあります総合計画が平成2 7・28年の2年間で見直しされることになっております。 その計画に連動していくべく、自由に課題を出しあって、共同して策定していきたいと 思います。 <議事3> 次に3番目の案件について、教育と一言でいっても幅広いものであります。学校教育、 生涯学習、芸能文化面から幅広くあります。 今回は第1回目の会議ということで、課題を絞って、学校教育について自由に討論を行 いたいと思います。 (別紙パンフレット参照) 何かご意見はございませんか ○米田委員 「あいさつ」について 最近大人でもなかなかできない状況である。学校の先生方もなかなかあいさつはむつか しい面があると思います。 子どもの様子を見ていると学校ではあいさつするが、一歩学校の外へ出るとあいさつし ない子どもが多い。 ○山下市長 私は職員にも4月の辞令交付の後、あいさつを励行するように今年の目標として部長会 を通じて何度もいっているが全部の部署で浸透するのはむつかしいとことがあります。 言われてするのはあいさつではなく返事であると私は常々申し上げております。 葛城市教育委員会では子どもたちが今年4月から学校の行き帰りは知らないひとには話 しかけない方針から外でもあいさつする方向で変わったと聞いております。 ○大西教育長 教育委員会の中でも従前は知らない人には、話しかけない、あいさつをしないように指 導としていました。 ○和田委員 県内で事件がおこってから、色々な弊害がおこった。 ○川村委員 私の住む地域で小学生が通学途中に、1年生の弟が兄に怒られて泣いている姿をみて、 私がなだめて学校へいかせるということがあったが、兄が弟にそのことでごめんの言葉も 3 / 7 なく、弟からはお礼のあいさつもなくこれは知らない人には話さないというところからき ているものかと思う。近所の子どもなので家庭的に問題を抱えている状況であると推測で きるが家庭へ介入することもなかなかむつかしい。 ○高木委員 私は更生保護女性会の一員として学校の校門で朝の立哨を行っている。私の実感として 元気な子どももいれば、中にはうつむいて疲れている子どももいます。自然にあいさつで きる子、家庭に問題がある子どもなど家庭でのしつけが大切であると思います。 先生と私でもあいさつの仕方に違いがあり温度差がわかるし、自然に声がでない。 ○大西教育長 市長からみて学校の子どもの気になるところはありますか。 ○市長 私が、学校全体を見渡すことがむつかしい。 声を出す、あいさつするという基本的なところを充実していただく。出来ないことはな いと思います。 ○和田委員 當麻小学校の登下校で子どもにあいさつしているとあいさつしてくるようになります。 続けていくことに意味がある。自然とあいさつがかえってくるつながりが大切である。 ○川村委員 家庭の問題を解決するのはつくづく難しい。 顔見知りになっていても踏み込んでいくことは難しいと思います。 ○山下市長 郷土教育について、自分の地域を愛せない人が市外に出てから活躍できるわけがない。 奈良県の中では葛城市だけが小・中学校は夏休みが1週間短い。奈良県内では他に追従 する自治体がないが、他府県では多数のところは実施しています。 夏休みを1週間短縮することで、授業を充実させている。子どもたちが9月1日からし っかりと勉学を行うことができると思います。 ○米田委員 夏休みが短いことで、部活で全員が揃わないなどということもあるらしい。 山下市長は学校現場へ行くことはあるのですか。 ○山下市長 2年前から回っています。道徳・郷土教育の充実という課題授業の場を設けてもらい、 学校の巡回をしている。教育委員の皆さんが知らないということは、市民へのPR不足が あるようだ。 1時間半から2時間の授業に参加して最後に子どもたちと話し合い、給食も一緒に食べ ています。 しかしながら、授業の教材にあわせていく必要があるため、日程も含めてすべての学校 に参加するのは難しい。 ○大西教育長 市長の学校訪問については、各校の学校だよりには掲載しています。 1年に5から7校程度回ってもらっています。 4 / 7 ○高木委員 普段の学校の姿をみていただきたい。いきなり学校へ行くことに問題がありますか。 ○大西教育長 いきなり行くのは子どもにはいいが、学校の先生方には周知は必要であると思います。 ○高木委員 文部科学大臣がいっていたが、塾にいけない生活困窮者の学習支援についてお伺いしま す。 ○山下市長 中学生については、学習チューター制度があると聞いています。 ○米田委員 塾にいけない子どもには、今後どのように対応していくのか検討されていますか。 塾にいけないとやはり差が出てくる。たまたま知り合いの子どもが6年生におり、九九 ができないので、3ヶ月間教えたことがある。字の書き順を教えて字がきれいになった。 繰り返し教えることでしっかりとできるようになった。 ○大西教育長 学校現場ではその件についてジレンマがあります。 仮に補習等の学習が必要な子どもがいても、小学校では安全面から集団下校が原則であ り、一人で残すことができません。親に迎えにきてもらうか、先生が送る必要がある。 ○山下市長 公立の場合は最大公約数で行う必要がある。大変むつかしい問題であります。 ○高木委員 勉強についていけない子どもにはどのように対応していくのか。パートナーシップはど うですか。 ○大西教育長 パートナーシップは家庭教育・地域交流が中心であるので学習支援ではありません。 ○山下市長 自主的に行うべきものであって、行政が中心になってやってもなかなか根付かない 仮に運営費にお金を出しても最初はうまくいっても、運営について市の予算がなければ 続かなくなりうまくいかなくなるでしょう。 ○米田委員 たとえばボランティアの人が公民館を借りて子どもを集めて、学習支援を行うのは可能 ですか?寺子屋風にするのはどうですか。 ○山下市長 しかし、公民館でのお金もうけはだめであると思います。 学習支援をしてくれる人を誰が探すのか。どこでボランティアを募集するのか。行政と してはなかなか募集出来ない。 私は以前からICTによるまちづくりをはじめ寺子屋づくりのような地域づくりを目指 しています。モデル的な地域をつくってはどうかとも言っているが、人が集まるしくみ、 居場所づくり。ボランティアを募ってその人たちが中心となって運営してもらうしくみ。 行政が中心になって人を集めても行政に頼りきりになってしまいうまくいかない。 5 / 7 公民館活動の1つとしてボランティア活動による生きがい対策事業があります。 その中のひとつの手段として介護バウチャー制度があります。 (お金ではなく市民にポイ ントを渡す制度を考えました。 ) ○米田委員 私も家にいろんな子どもたちが集まってくる。結構不登校気味な子どもは家庭菜園など 畑が好きな子どもが多い。それが学習意欲につながればよいと思います。 ○山下市長 問題は問題として出していくべきでしょう。 学校教育の現場の中での問題、それがドロップアウトして地域での問題になるのか、そ れが学校教育であるのか、社会教育や地域でのことであるのか、スポーツ振興の部分であ るのか。教育委員さんのそれぞれ持っておられる、気がついたこと、いい所、周りの人た ちが問題であると思われている所を洗い出ししてカテゴリー別に分けて課題を踏まえつつ 解決策も入れて教育大綱を策定する材料にしてはどうでしょうか。 また、客観的な数値の分析が必要になることから、市が抱えている課題を踏まえて、葛 城市の教育をどのようにするのか考える必要があります。 ○大西教育長 様々な課題がたくさんあり、すぐに出てこないと思います。 ○山下市長 洗い出す材料として次回までに学校での学力のレベル、中学校が荒れているのか問題は ないのか。不登校の問題、いじめの問題も含めて教育行政を分析するデータとして参考資 料を事務局で集めておくようにしてください。 そしてそのような課題を洗い出して論議して大綱の策定に向けて方向性を出していくよ うにしましょう。 <議事4> 今後のスケジュールについて ○山下市長 次回の日程については、課題の洗い出し作業もあり、日数も必要になると思われるので 1ヶ月後で調整していきたいと思いますが。 ○全員委員 それで結構です。 ○山下市長 では次回は、7月24日(金)の予定で行いたいと思います。 本日はお忙しいところお集まりいただきましてありがとうございました。これで第1回 目の総合教育会議を終了いたします。 本日はどうもありがとうございました。 6 / 7 7 / 7
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