京都伏 見 大 学プロジェクト ∼「学び」で観 光の質 向 上を∼ 春・秋連結学期 1. 今出川校地開講科目 目的・概 要 the purpose and an outline 私たちは伏見でのフィールドワークを重ね、伏見の魅力が十分に認知されていないと感じ、伏見の観光課題を発見 して解決に向け取り組みました。その方向性として「フれたい シりたい ミたい 伏見いぃランド」 というキャッチコピー を打ち立てました。伏見いぃランドとは伏見全体をテーマパーク、観光地をアトラクショ のもと、 「 伏見いぃランド構想」 doshisha ンと見立て、住人自らがキャストとなって観光客を迎えることを指します。伏見に触れて知って見てもらうことで、関わる 人が互いにHappyになり、伏見の観光の質向上と地域を活性化できると考えました。私たちは祇園祭でのブース出 展にはじまり、 ツアー 「ぶらり伏見」、 ワークショップ「学び☆DE☆伏見」、観光PV「君も伏見に恋をする。」の制作な ど、 あらゆる角度から活性化に取り組みました。 annual schedule kyotanabe 2014年 4月 集中研修 「笑いでプロジェクトスキルを身につけよう」 (株)WMcommons 中山 真 様 中原 誠 様〉 プロジェクトのキャッチコピーを決定 5月 内班・外班の発足、活動を開始 ハルカス大学・あべのハルカス近鉄本店「縁活プロジェクト」見学 あべの天王寺区フィールドワーク 6月 田植え体験 山田ファーム田んぼ (巨椋池干拓地) imadegawa 〈酒林の会(山田ファーム・増田徳兵衛商店・お酒のトミナガ・津之喜酒舗)様〉 7月 アンケート調査実施−祇園祭にて出展 成果報告会準備、春学期成果報告会 8月 酒蔵見学 (増田徳兵衛商店 月の桂醸造元) 9月 食班・映像班の発足、活動を開始 10月 各班企画実施に向けた準備、授業内プレゼン 稲刈り体験 (6月の田植え体験に継続) 11月 外班企画 「ぶらり伏見」−食班企画「ぱく り伏見」 12月 内班企画 「学び☆DE☆伏見」−食班企画「餅☆DE☆伏見」 映像班企画 観光PV「君も伏見に恋をする。 」完成 プロジェクトの振り返り、 お世話になった方々へお礼 2015年 48 P r o j e c t Wo r k s 1月 2014 成果報告会準備、秋学期成果報告会 京都伏見大学プロジェクト∼「学び」 で観光の質向上を∼ 2. 成果達成度 imadegawa the achievement degree 伏見の「内」部へアプローチする内班、伏見に住まない「外」部の人にアプローチする外班、伏見の内側と外側の 双方に伏見の農業・食文化という観点に特化して魅力を発信する食班、PVを制作する映像班、 この4班に分かれて 活動を行いました。 また春学期には班合同で祇園祭での出展を企画、実施しました。 【祇園祭】 祇園祭の後祭で伏見の竹文化を広報するブースの出展 (竹うちわの絵付け体験) を行い、2日間で250名以上の こどもに楽しんでもらいました。 また秋学期に向けてアンケート調査を実施しました。 【外班】 外班は特定の箇所に偏る伏見の観光に疑問を持ち、地域の生活を知ることが できる、従来とは違う新たな観光の提言を行いました。伏見に住まない「外」の人に 伏見の魅力を伝え、 その良さを観光大使のように発信してもらうことを目標とし、情 報発信力の強い大学生を対象に地域密着型体験ツアー 「ぶらり伏見」 を企画、実 施し、観光地のみならず日常風景を撮影する写真ミッションゲーム「ぱしゃり伏見」 を行いました。 その結果、参加者の92%がSNS等を用いて伏見で撮影した写真を 第三者に見せ、満足度も高いツアーを実施することができました。 【内班】 伏見の観光の質向上のためにはそこで生活する住民(キャスト)の力が必要不 可欠です。 そこで、 まず伏見の住民の方々に伏見の魅力を再認識してもらい、地元 への愛着を深めてもらう必要があると考え、 「 学び☆DE☆伏見」 を企画、実施しま した。伏見の文化である 「竹」 を用いて竹ほうき作りを体験してもらい、 そのほうきを 使って地元伏見で由緒ある御香宮神社の掃除をしてもらいました。その結果、参 加者の9割近くの方に伏見の魅力を改めて実感してもらえ、狙い通りの企画を実 施することができました。 【食班】 食班は、京都の一大農産地である伏見で、 こだわりを持って農業に従事する農家さんと農産物を紹介し、伏見の 食文化を内外へ発信したいと考えました。そこで、 「ぶらり伏見」 では「ぱくり伏見」 と題し、伏見の食文化の粕汁等を 伏見産の材料にこだわって参加者に提供しました。 「学び☆DE☆伏見」 では「餅☆DE☆伏見」 と題し、米所でもあ る伏見のもち米で餅つきを披露、 ぜんざいを振舞いました。消費者に一方的に魅力を発信するのではなく、農家さんに も消費者の声を届けることができました。 【映像班】 伏見には観光資源となる素晴らしい景観や歴史的に価値ある建造物、文化が数多く存在していますが、一部の 観光地に比べて知名度が低いため、 これらを紹介するPVを制作し発信することで、観光に訪れる際の行き先の選択 肢を増加させることを目標としました。PVでは明治天皇伏見桃山陵、石峰寺、大手筋商店街等をオリジナルストーリー と共にイラストを組み合わせ紹介し、 いわゆる観光PVとの差別化を図りました。 P r o j e c t Wo r k s 2014 49 京都伏見大学プロジェクト∼「学び」 で観光の質向上を∼ 3. プロジェクトを通じて imadegawa through a project 私たちは「伏見いぃランド構想」の実現に向け様々な角度からアプローチを行いました。振り返ると非常に濃い内 容で、 メンバーの高い能力と成長を実感しました。 「フれたい シりたい ミたい」 は一見私たちが提供するもののようで すが、 この活動において伏見の魅力を実感したのは私たち自身かもしれません。何度も足を運び、触れ、知り、見た”伏 doshisha 見”は原動力となりました。先生方、SAの猿渡さんはじめ、伏見の方々や参加者の皆さん等多くの方に支えられたこと に心よりお礼申し上げます。 [ 編集後記 ] プロジェクトを振り返ると、伏見に住まない私たち外部の人間がひ kyotanabe とつの地域に関わること、 あるいはそこで良い変化をもたらすことは 非常に難しいものであると感じました。そういった意味でも伏見の土 地、文化、人々、 くらしなどに私たち自身が「フれ・シり・ミる」 ことは最も 重要であり、実際にそれらにはかなりの時間と労力を伴いました。4月 に描いた「伏見いぃランド構想」 を実現するには私たちが経験した1 年間をはるかに超えるものが必要であり、私たちの1年間の活動は 構想実現に向けた一歩にすぎないと言えるでしょう。 しかし、 この1年 間は私たちにとってたいへん実りある1年間となりました。 プロジェクト科目では学年や学部が異なるメンバーと活動することで幅広い出会いや多くの刺激をもたらしまし imadegawa た。 このように学生が集まることでそれぞれの個性が発揮され、私が想像していた以上に活動を通しての出会いや より幅広い視野もたらしました。その結果として全員の成長を感じます。私たちを結びつけ成長させてくれた伏見と いう土地がより活性化していくことを願っています。 [ プロジェクトメンバー ] 酒井 美紀 (文3) 藤野 千花 (文3) 松尾 里穂 (文3) 奥村 裕貴 (法3) 植村 拓真 (法4) 田中 雅巳 (法4) 北林 侑高 (経済2) 為國 凌 (経済2) 中川 紗希 (経済3) 大垣 香南子 (商2) 日野 茜 (商2) 片岡 茜 (商3) 池辺 博紀 (政策2) 石橋 雅大 (政策3) 金髙 美紀 (政策3) 猿渡 美咲 (SA) 50 P r o j e c t Wo r k s 2014
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