プログラム No.15L271

プログラム No.15L271
プログラム申請機関
中海・宍道湖・大山圏域市長会
プログラム実施期間
2015年11月10日(火)~11月14日(土)
プログラムの目的
コンピュータ・プログラミング言語Rubyのインドへの展開・普及促進
1.地域PR
中海・宍道湖・大山圏域は、松江市、出雲市、米子市、安来市、境港市という5つの都市とオブザーバーとして大山周辺の
7 つの町村により構成しています。この圏域には日本で 5 番目に大きい湖である中海と 7 番目に大きい宍道湖が中心にあり、
中国最高峰の大山のほか、温泉や遺跡、神社、仏閣なども多く、豊かな自然に囲まれ、神話の時代から連綿と続く歴史と文化
が息づく地域です。気候は温暖で、日本国内でも人々が生活しやすい地域の一つと言えます。春は桜が咲き、夏は海を中心に
多くの人が集まります。秋は木々が赤く色づき、冬は雪が舞い降りるといった四季の景観が大変美しいことも圏域の特徴です。
人口は約 66 万人。特色ある産業や医療、福祉の施設が集まり、圏域のGDPは 2.1 兆円で、山陰の中核的都市圏として発展し
ています。圏域には、出雲空港と米子空港という 2 つの空港があり、首都である東京へ飛行機で 1 時間余りで移動することが
可能です。また、重要港湾である境港は、韓国、ロシアへの定期貨客船航路など北東アジアへ向けた物流拠点として機能して
います。今後は、インドや欧州といった大きな市場を見据えた人的交流、商取引に期待をしています。
【主要産業】
○IT関連企業の集積
本圏域には、ITに関連する企業や研究所が多数あり、今後の日本や世界の産業を支えていく可能性を秘めています。
コ
ンピュータに関連して、出雲市には日本を代表する総合電機メーカー「富士通」に工場が立地し、ノートパソコンを「出雲」
ブランドとして一貫製造しています。
電子部品メーカーである「村田製作所」の工場もあり、世界一のシェアを誇るセラミ
ックコンデンサの開発・製造をしています。
松江市にはIT関連企業インターネット・イニシアチブ社のデータセンターがあり、世界中で需要が高まるクラウドサービ
スに対応しています。
また、世界中で利用されているプログラミング言語「Ruby」は、松江発のもので、圏域内では積極的
に Ruby を使用してインターネットサイトを作成している企業が少なくありません。2010 年からは、Ruby World Conference
も開催され、世界のコンピュータシステム関係者が松江に一堂に会しています。
また、米子市にもIT関連企業の進出も盛
んで、大手家電メーカーが次世代ディスプレイを製造するなどしています。
○環境リサイクル
世界では、地球温暖化や砂漠化といった環境問題の解決が課題となっています。圏域では、自然環境や住民の健康に少しで
も配慮できるように、さまざまな方法で環境の美化に努めています。圏域内では住民と行政が一体となって節電キャンペーン
やごみの分別、海岸・湖岸の清掃活動を行い、環境美化に取り組んでいます。住民一人一人が高い意識を持って活動に参加す
ることにより、効果的な活動が生まれ、継続的な運動につながっています。
また、環境問題を解決する高い技術力もあります。圏域には全国展開している産業廃棄物、リサイクル会社や貧酸素状態の
湖の中に酸素を多く送り込む装置を開発した会社、浄化能力を持つ土壌を多層的に組み合わせた汚水処理装置を開発した会社、
工場や農業排水などに含まれる化学物質の効率的な分解・除去ができる環境技術を開発した会社など水環境分野で高い技術力
を誇る会社が多く、日本はもとより、世界から注目されています。また、木質バイオマス発電に着手する会社など、環境問題
への意識の高さを感じさせます。
○食品加工
圏域では、古くから酒や味噌・醤油といった発酵食品を製造し、自然と調和しながら食生活を発展させてきました。
圏域では良質の米がとれることから、高品質の酒を古くから作ってきました。松江市、米子市、出雲市、安来市、境港市に
はそれぞれ大きな醸造元があり、多くの酒を出荷しています。現在、日本酒は海外でもブームになっており、アメリカやヨー
ロッパへ出荷している蔵元もあります。
境港市は漁港という土地柄から、缶詰工場の技術が発展しました。生鮮食品でも缶詰にすれば、長期間の保存が可能になる
メリットがあります。
また、出雲市の企業では、一度炊いたり蒸したりした米を乾燥させることで長期間保存できるコメを開発し、国内をはじめ
タイ、アメリカなど海外に販売しています。この米は、水を注ぐだけで、おいしく食べることができるものもあります。この
ような米は、災害時など緊急事態に非常に便利で、備蓄できる緊急物資として世界中の人々が必要となる食材です。米子市で
は、食品を摂氏0℃以下でも凍らせずに保存する「氷温技術」を研究し、他企業へ技術提供をしている企業もあり、世界の食
糧難を解決する一助になる可能性があります。
○観光
圏域の特色の一つに豊富な観光資源をあげることができます。魅力あふれる自然や文化は全国から多くの人々を惹きつけて
います。皆生温泉、玉造温泉、さぎの湯温泉、湯の川温泉など全国的に有名で、海外の観光客も訪れる湯元がたくさんありま
す。歴史や文化を伝える遺跡や史跡も多くあり、縁結びの神様で知られる出雲大社、全国でも珍しい現存 12 天守のうちの一つ
である松江城、弥生時代の人々のくらしが分かる妻木晩田遺跡など、先祖の暮らしぶりを知るうえで欠かすことのできない貴
重なものです。
自然環境も優良で、山、平野から海岸まで、一体的な自然環境を有しています。鳥取県の西部に位置する大山は古くから日
本四名山に数えられ、日本百景にも選ばれています。鳥類や野生動物多く生息しています。島根県東部にある宍道湖に沈む夕
日は大変美しく、多くの人々を魅了しています。
2.プログラム概要
松江発のコンピュータ・プログラミング言語Ruby(ルビー)。その特長である高い操作性、効率性が世界
のIT関係者らの注目を集めている。山陰との交流機運が高まるインド・ケララ州のIT企業の経営者、役員、
IT関係のメディア記者などを日本に招き、Rubyの普及に向けた助言を頂き、また情報交換をする一方で、世
概要
界のIT技術者が集う「Ruby World Conference2015」(11月)への参加や、企業視察を通じてRuby事業の課題
点を克服する足掛かりとしたい。また、インド国内でのRuby普及や日本の貢献認知度アップなどを目的に、
今回の取り組みを新聞やTVを通じてインド国内で広報するため、ケララ州の記者、カメラマンも招聘したい。
地域資源
コンピュータ・プログラミング言語 Ruby(ルビー)
インドには米国、中国などと同じく、日本よりも多くの IT 技術者がいる。本プログラムにより、インド・
ケララ州での Ruby の普及に向けての課題や課題解決に向けた助言や現地情報をもらうことにより、Ruby の
普及が加速し、インドから多くの留学生や技術者が中海・宍道湖・大山圏域に訪れるようになる。ひいては、
期待成果
本圏域へ国内外からの IT 関係の大企業の進出が期待でき、IT 産業を中心とした経済発展や人口減少のダム
効果が発揮され、また、本圏域内の企業のインド・ケララ州への進出も活発になる。
インド国内では、優秀な工科系の学生の就職先を探すことも課題となっており、本圏域との需要と供給が
マッチしている。
2
国/地域
インド共和国
募集人数
10 名前後
専門分野
IT 分野、メディア関係者
職種/職位
IT 企業のトップ、役員、技術研修指導担当、新聞、テレビなどメディアの IT 担当記者
海外人材
ケララ州
インド・ケララ州において Ruby 認知度の向上・普及への助言や現地の情報提供
Ruby 理解の促進をはじめ、今後の事業拡大への流れを構築すること
期待事項
インドでの Ruby 理解度・認知度アップ
Ruby を扱える SE を増やし、本圏域で人材を確保し、IT 企業進出を狙う
言語
英語
3.スケジュール
日付
11 月 9 日
午前
(月)
午後
宿泊
来日
松江市
・オリエンテーション
・Ruby についての本圏域での取組みと
11 月 10 日
(火)
・共通知識事前研修
松江市
課題の説明
日本人⇔海外人材双方向による情報提供
11 月 11 日
(水)
ケララ州への Ruby 普及に向けた意見交換会
企業訪問
松江市
11 月 12 日
(木)
Ruby World Conference
2015 (初日)
松江市
11 月 13 日
(金)
Ruby World Conference
2015 (2 日目)
松江市
11 月 14 日
(土)
統括
移動、帰国
2015 年 9 月 7 日現在
3