フリーダムアーキテクツデザイン株式会社の鐘撞代表との

フリーダムアーキテクツデザイン 鐘撞 正也が業界のトップと語る
理想の家を、確かな地盤の上に。
地盤と設計のエキスパートが
タッグを組んで切り拓く
分でどこからが改良工事分なのかが
ではなく、見積りのどこまでが調査
地盤ネットとフリーダムアーキテクツデザインが
業務協力を行うこととなった。
住宅設計と地盤のエキスパートがタッグを組んだ意図は何か、
これにより今後、どのようなメリットや変化が生まれていくのだろうか。
﹁その工事、本当に必要?﹂
建築主の不利益解消のため
世 界で、そのような 信 念 を 持って
いる会社がいてくださるというのは、
山本︱ありがとうございます。この
頼もしい限りです。
山本︱当社では、建築工事の可視
ほかにも地盤調査から、解析と補償
専門家として何ができるか
山本︱地盤調査と改良工事の施工
化と建築主の不利益解消を目指し
好評を頂いています。
までを行う
﹁地盤安心住宅 ®﹂もご
不透明な業界への疑問
鐘撞︱地盤ネットさんの主なサービ
までを一括で請け負うと、改良工事
うサービスを提供しています。改良
て、
﹁地盤セカンドオピニオン ®﹂とい
不透明だという印象がありました。
スは地盤調査と地盤補償ですね。
断されているのか疑わしいという声
の必要性について、本当に公正に判
定したケースを再チェックし、過剰な
工事が必要であると別の会社が判
果、地 盤 改 良工事が必 要となって
鐘撞︱もちろん、調査の結果、改良
は少なからずあります。
山本︱そうですね。ただ、調査の結
多くの同業他社と違う点です。一般
も、工事を請け負わないという点は、
剰な工事、本当に必要なの? 改良
盤セカンドオピニオン ®﹂と呼ぶのが
するというわれわれの考えは、
﹁地
工事を進め、不利益の解消に貢献
ものです。建築主が納得したうえで
工事で儲けるために、そういう結果
分かりやすいと考えました。
工事ではないかの判定を無料で行う
を出してきたんじゃないの?﹂と疑
もあります。その一方で
﹁そんな過
鐘撞︱当社もまた、設計のみで勝負
一切、改良工事を請け負いません。
うことも多々あります。しかし、地
鐘 撞 ︱ぴったりの名 称ですね。地
工事をすべきだと納得できるケース
している会社であり、建築工事は別
盤 改 良に予 算や 時 間 をとられす
的な地盤会社は、調査と改良工事
の会社に依頼しています。この点、わ
盤ネットさんは、工事の有無と自社
ぎて、思い描いた家づくりができな
をセットで行っていますが、私どもは
れわれには自らの専門分野に特化し
査の結果にも客観性と公平性があ
くなってしまうというのは建 築 主
の収益とを切り離しているため、調
のためになりませんから、地 盤の
ね。建築工事を行う会社の多くは複
る。そのような信頼感が、協力体制
ているという共通点があるわけです
の構築につながったと思っています。
悔するケースを減らせると考えたの
数の工程をまとめて請け負い、全体
鐘撞︱大規模災害が頻発している
鐘撞︱建築主によって、安全性・予
です。
で利益を出しています。地盤も例外
近年、お客様の地盤への関心はます
算など、何が優先されるかは異なり
ますから、簡単に検討できるサービ
と思います。
スが出来たというのは、素晴らしい
災害リスクがあると判明した土地
鐘撞︱実際、当社に相談に来られる
山本︱また、
﹁地盤カルテ﹂によって
でも、しっかりと対策をすれば問題
お客様は、
ハウスメーカーや工務店に
反響が大きいものは何ですか?
山本︱今、
一番反響が大きいのは今春
ます。
プランを頼んだことがある方がほと
心です﹂というのが売り文句。要す
多くは
﹁すべて当社にまかせれば安
者の情報格差を埋めることで、建築
情報をオープンにし、生活者と供給
りますからね。専門家のわれわれが
んどです。こうしたメーカーなどの
鐘撞︱私には、地盤ネットさんと叶
主に満足して頂ける家づくりができ
家づくり﹂を共に
﹁内訳がはっきり見える
クの減少に貢献できればと思ってい
もお勧めしたいです。特に、当社が
はありません。この場合、改良工事
すさ﹂﹁土砂災害﹂などの災害リスク
今年リリースした
﹁地 盤 安 心住宅
はもちろんですが、補償に入ること
の可能性を点数化し、結果をメール
対応していますので広く皆様に知っ
PLUS ﹂の補償は、液状化にも
あえずこのくらいの予算でこのレベ
るに、内訳は不明瞭だけれど、とり
るのではないでしょうか。実 際、建
山本︱野望ですか
︵笑︶
。何でしょう。
築主がそういった情報の透明性を評
えたい野望がありまして⋮⋮。
ルの家がつくれますよ、という提案
価しているからこそ当社やフリーダ
靭 化﹂を掲 げ、国を挙 げて防 災や
鐘撞︱各分野のエキスパートが責任
しょうか? 一方で、当社や地盤ネッ
です。建築主はそれで納得するで
て頂きたいですね。政府も﹁国土強
減災に取り組んでいる今、消費者に
をつくるというスタイルを広めて、
をもって仕事を行い、
ハイレベルな家
山本︱
﹁地盤カルテ﹂によって、購入
があるのかを予め調べることができ
より近い民間の立場から、災害リス
のだと思います。ネット社会の現在、
主はこれからも増えていくでしょう。
﹁ 可 視 化﹂の大 切さに気 付 く 建 築
ムさんを利用する方が増加している
トが明確に分業することで質の高
事といった工程を各分野のエキスパー
いサービスを提供するというもので
トさんが行う家づくりは、設計・工
訳も不明瞭なことが多いですから。
住宅業界の可視化を推し進めたいと
山本︱実現させたいですね。当社は
由で合理的な考えで建築主と家づ
鐘撞︱業界の常識に縛られず、自
くりに向き合う会社が増えていって
浪費することなく、理想の家づくり
ほしいですね。今回の協力体制をそ
す。このほうがお金や時間を無駄に
山本︱自らの得意分野に特化して
ができると確信しています。
生活者の不利益解消という理念を
区分の曖昧さの解消に努めてきま
たような、地盤調査と改良工事の
の第一歩にしたいと思っています。
した。
いくほうが、専門性も信頼性も高ま
もとに、鐘撞さんがご不満を抱かれ
いう想いです。住宅業界は予算の内
れば、リスクを知らずに購入して後
を検討している土地にどんなリスク
®
鐘撞︱簡単に分かるんですね。
を入力するだけで、﹁地震時の揺れや
ビスを開発し続けていますが、特に
鐘撞︱地盤ネットさんは多彩なサー
すぐに分かる
﹁地盤カルテ﹂
気になる土地の災害リスクが
ます高まっているということですね。
鐘撞 正也
でお知らせする無料のサービスです。
山本 強
鐘撞 正也
地盤ネット
代表取締役社長
フリーダム
アーキテクツデザイン
代表取締役社長
(やまもと・つよし)
(かねつく・まさや)
1回
第
フリーダムアーキテクツデザイン 代表取締役社長
﹁地盤カルテ﹂です。住所
に開始した
住所を入力するだけで地盤・災害リスク情報を
診断したレポートが無料で送られてくるサービ
ス。改良工事の必要性、浸水リスク、地震時の
揺れやすさ、土砂災害リスク、液状化リスクの 5
項目を5 段階評価し、100 点満点で採点する。
地盤ネットの地盤解析データと国土交通省など
が提供するデータをもとに算出している
特別対談
山本 強
120
Jul 2015
建築知識研究所特別対談
Jul 2015
121
災害リスクがわかる
「地盤カルテ」
http://jibannet.co.jp/karte/
地盤ネット 代表取締役社長