ダウンロード - 日本放送作家協会

平成 26 年度 事業報告書
Ⅰ.放送関係の各種事業の企画と実施、学会・講座・コンクール等への協力
(1)全国放送教育研究会連盟・NHK主催の第 61 回NHK杯全国高校放送コンテストの講師・
審査員として協力、協会賞贈呈(理事長さらだたまこが出席)。
(2)テレビ朝日アスク「放送作家養成コース」等、各種講座への講師として協力。
(3)一般社団法人シナリオ作家協会主催の菊島隆三賞の選考等に協力(協会から脚本家・筒井
ともみ氏が審査員として参加)。
Ⅱ.ホームページ・メールマガジン等による広報
(1)ホームページの維持、管理
(2)協会員向けメールマガジン「Hosakkyo Club」発行(登録協会員 3 月 30 日時点では 403 人)
(3)アールエフ・ラジオ日本『カフェ・ラ・テ』にて放送作家/脚本家を招いた広報番組を継続
中(パーソナリティは東海林桂・さらだたまこ)
Ⅲ.創作活動の振興等に必要な企画・調査
日本放送作家協会設立当初より協会の単独主催事業だった「創作ドラマ大賞」は、NHKと
の契約変更により、今年度から協会とNHKの共済事業として行うこととなった。そして例
年通り、NHKエンタープライズおよび放送文化基金の後援を得て「創作テレビドラマ大
賞」、また同じく放送文化基金の後援を得て「創作ラジオドラマ大賞」を実施。並行して、応募
者のための公開講座をNHKの後援を得て 2 回開催。
(1)第 39 回創作テレビドラマ大賞 応募総数 881 篇から大賞 1 篇、佳作 2 篇を決定。
大
佳
佳
賞・
作・
作・
「川獺(かわうそ)」
「終(つい)のこと」
「夢みる朝顔」
山下 真和
神岡 記子
伏木 由里子
(2)第 43 回創作ラジオドラマ大賞 応募総数 236 篇から佳作 3 篇を決定。
佳
佳
佳
作・
作・
作・
「シュガー・ソネット」
「プア」
「柚子色の訪れ」
山田 文恵
新井まさみ
小川友希子
(3)創作ラジオ・テレビ各ドラマ大賞に先立ち 2 回の公開講座を開催。
・ 5 月 17 日(土)テレビドラマ大賞公開講座(@渋東シネタワー) 約 120 名受講
講師:金谷祐子 竹山洋 坂口理子 足立紳(以上 脚本家)
黛りんたろう(NEP) 谷口卓敬(NHK)
・11 月 15 日(土)ラジオドラマ大賞公開講座(@渋東シネタワー) 約 60 名受講
講師:井出真理 藤井青銅 小松與志子 石原理恵子(以上 脚本家)
佐々木正之(NHK)
※上記(1)の大賞「川獺(かわうそ)」は、前年と同じく雑誌月刊「ドラマ」平成 26 年 12 月号
誌上に掲載された。平成 27 年度中に NHK で制作・放送される予定。また上記(2)の佳作第
一席「シュガー・ソネット」も、前年と同じく雑誌月刊「ドラマ」平成 27 年 5 月号誌上に掲
載された。平成 27 年夏にNHK-FMで放送される予定。
※平成 25 年度事業の第 38 回創作テレビドラマ大賞の大賞作「佐知とマユ」(作:足立紳)
が平成 27 年 3 月 17 日にNHK総合で放送された。第 42 回ラジオドラマ大賞佳作第一席
「夕暮れ迷子」(作:石原理恵子)は平成 26 年 5 月 3 日、佳作第二席「あンときの約束」(作:
箕輪京子 原題「あるカソウバにいた男」)は平成 26 年 7 月 26 日に、NHK-FMで、それ
ぞれ放送された。
Ⅳ.放送文化の向上に寄与した団体および個人の表彰
〔平成 26 年度 古希顕彰〕
石川雄一郎 海老沼三郎 かぜ耕士 小森名津 鈴木克夫 田口成光 田中のぶ
長須良一 松本茂樹 林千代
Ⅴ.その他の定款に定める事業以外の活動
1.放送番組モニター実施
日本テレビ系ドラマ(「弱くても勝てます」「金田一少年の事件簿N」「地獄先生ぬ~べ
~」「学校のカイダン」)をモニター。女性協会員合計 20 名が協力。
2.放送作家協会特別セミナー
協会事務局の会議スペースおよび協会が入居する東越伯鷹ビルの地下 1 階にある貸事
務所(最大約 30 人収容)を利用して開催する「特別セミナー」。
平成 26 年度の実績
5 月 24 日(土)~ 藤森いずみ土曜脚本塾(全 10 回)
5 月 31 日(土)
脚本クリニック(講師:冨川元文 東多江子 清水喜美子)
10 月 26 日(土)~ 東多江子日曜脚本塾(全 10 回)
11 月 8 日(土)~ 北阪昌人土曜脚本塾(全 10 回)
11 月 22 日(土)~ 藤森いずみ土曜脚本塾(全 10 回)
12 月 6 日(土)
脚本クリニック(講師:井出真理)
3.東京作家大学
日本放送作家協会関西支部が故・藤本義一支部長時代より約 30 年にわたり運営してき
た「作家養成スクール 心斎橋大学」のメソッドを東京に導入したもの。
運営は「心斎橋大学」同様、株式会社大阪教育研究所が行い、協会はカリキュラム作成と
講師紹介等を担う(講師は大阪教育研究所と直接契約)。協会は協力の対価として、平成
27 年度より賛助会費(年)として金 100 万円を得る旨の契約を結んでいる。
東京作家大学は 4 月 25 日に入学式、現在東京・渋谷にて開講中。受講生約 160 人。
東京作家大学の詳細については 6 ページ~9 ページを参照。
Ⅵ.支部
1. 関西支部
支部長・事務局長 古川嘉一郎 監事 疋田哲夫
① 関西支部の協会員などが講師をつとめるプロ作家養成スクールの「心斎橋大学」(総長・新
野新)の第 28 期を終了。※平成 27 年 4 月 18 日に修了式を実施。80 名が終了した。
② 関西支部の協会員がトーカーとなった「ぶっちゃけトークの会」の第 278 回~283 回を開
催した。
③ 長年にわたり支部長をつとめた藤本義一氏の功績をたたえるために「藤本義一・文学賞」
を創設。その公募要領などを決定した。審査委員長・難波利三。審査委員は眉村卓、古川嘉
一郎、桂文枝、フジモト芽子とする。
(文責・古川嘉一郎)
2.中部支部 支部長 柳瀬元志 事務局長 三輪のり子 監事 加藤紀子
1月28日 中部支部新年会(25年度の活動の振り返りと新年度の展望)
7月2日
全体会議(中部テレビ大賞審査会に向けての確認)
7月12日13日 中部テレビ大賞 審査会
9月12日 中部テレビ大賞 表彰式・懇親会
(文責・柳瀬元志)
3.九州支部 支部長 香月 隆、事務局長 高本和子、監事 永田昭治
(1) 全国の高校生が制作したラジオドラマやドキュメンタリー作品を紹介するラジオ番
組を、九州支部の企画・制作協力のもと、支部会員が出演し、九州朝日放送ラジオ局で
オンエアしています。高校生の作品は九州支部が遠く北海道、青森からも集めており、
全国の高文連関係者から注目を浴びています。
(2) 継続して入門クラスと上級クラスの放送シナリオ講座を展開しています。上級コース
では受講者が台本を書き、出演し、パソコンでミニドラマ(R&TV)を制作するところ
まで来ています。また受講生が制作したオーディオドラマ作品の一部は支部ホームペ
ージにアップロードし、インターネットで公開。ポッドキャスト配信をしています。
(3) ラジオドラマ脚本公募事業を展開し、大賞入選作を支部で作品化。インターネット配
信する「南のシナリオ大賞」の 8 年目事業を行いました。また平成 27 年度第 9 回「南の
シナリオ大賞」事業への取り組みを開始しました。
(4) 支部会員プロデュースによる演劇祭を行いました。
(5) 支部専用のホームページを常に更新し、活発に運営をしています。支部会員のリレー
エッセーなど楽しい企画も順調です。
(6) ほぼ 2 か月に一回、支部運営委員(10 人程度)による運営会議を開催しています。これ
により小回りのきいた支部の運営が、効率的に行われています。
(7) 会員拡充につとめ、26 年度末現在で支部会員数は 42 名となりました。
(文責・香月隆)
4. 北海道支部 支部長 菊地寛 事務局長 いとう正浩 監事 木原くみこ
1)高校生の放送活動への支援と協力
①NHK杯全国高校放送コンテスト石狩大会の後援・審査員の紹介(5月)
②NHK杯全国高校放送コンテスト北海道大会の後援・審査員の紹介(6 月)
③北海道高等学校文化連盟放送コンテスト石狩大会の後援・審査員の紹介(10月)
④北海道高等学校文化連盟放送コンテスト全道大会の後援・審査員の紹介(12月)
2)新人作家の養成・発掘のための支援と協力
①道新文化センター「シナリオ実践教室」を支部として担当(通年)
②日本脚本家連盟北海道支部主催の「北のシナリオ大賞」に協力
3)北海道内放送関連の文化事業への協力と参加
4)北海道支部ホームページの充実
(文責・菊地寛)
5.中国支部 支部長 名切勝則 事務局長 野津聖治 監事 法安桂子
ラジオドラマ復活を願い、月1回「ランチ・ミーティング」
ディレクターやミキサー数名を集め過去、先輩たちが残してくれた
ラジオドラマを聞き勉強会を開催。ドラマはもちろん、ラジオのこれ
からについても議論。
被爆70周年に向け 企画提案
「ヒロシマ」テーマにした番組がたくさん制作されるのでその前後
にあった中国地方の空襲に着目した企画を提案。来年度に、実現の見
込み。
地域情報の発信
現在、2つの地域で、インターネットを使った情報発信に携わる。
「町のチャンネル」を持つことを他地域の観光課などに提案。
支部員
他に仕事を持っている支部員も創作活動を続けています。法安氏は、
夭折した考古学者「中谷治宇二郎の事績」を出版に向け執筆中。山田氏
は、広島大学法科大学院の紹介VTR製作や模擬法律相談シナリオを
担当。添谷氏は、鳥取県の補助金を得て、
「うさぎ、追いし」という映
画を撮影中。新加入した石崎氏は、被爆70周年に向けた企画提案、
平山氏は郷土料理を取材し、新聞に連載中・・・などなど。みんな頑
張っています。
叱咤激励、よろしくお願いします。
(文責・名切勝則)
Ⅶ.運営
1、理事会の現役員は次の通り
理事長
股野尚子(さらだたまこ)
常務理事(3 名)
高橋 秀樹、田中 格、藤森いずみ
理
事(11 名) 石橋 里恵(石橋 映里)、香取 俊一(香取俊介)、小暮 泰寛(城啓介)、
小林 美和(里島 美和)、東海林 桂、高谷 信之、
中村 直子(羽田野直子)、東 多江子、南川 泰三、三原 治、
吉村智雄(吉村ゆう)
監
事
上滝 徹也(外部:日本大学名誉教授)、清水 喜美子(協会)
2.収支決算は提出別掲(決算報告書)の通り
3.事務局職員 阿部佳奈子が協会事務を担当。
市川森一・藤本義一記念 東京作家大学
<設立までの経緯>
平成 25 年 6 月
日本放送作家協会総会において、古川・関西支部長より、創設より 25
年以上継続している「作家養成スクール 心斎橋大学」について報告。
平成 25 年 12 月
南川泰三理事が「心斎橋大学」を訪問。見学した成果を理事会で発表。
平成 26 年 2 月
「心斎橋大学」運営責任者・古賀氏が上京。「心斎橋大学東京校(仮称)」
の実現可能性について打合せ。専門学校 2 校とも打合せ。
平成 26 年 5 月
「心斎橋大学」を運営する「大阪教育研究所」の代表取締役・辻尾氏上京。
「大阪教育研究所」主体で「心斎橋大学東京校(仮称)」の実現可能性につ
いて打合せ。
平成 26 年 6 月
田中常務理事が「心斎橋大学」訪問。難波利三先生の授業を見学。今後
の展開について打合せ。理事会で報告。
平成 26 年 8 月
理事会で「心斎橋大学東京校(仮称)」に日本放送作家協会として協力
することを決定。協力するための主な前提条件は次の 3 点。
・日本放送作家協会は講師選定とカリキュラムに責任を持つ
(金銭面のリスクは負わない)
・学校運営においては大阪教育研究所が責任を持つ
(講師料は大阪教育研究所が支払う)
・大阪教育研究所は日本放送作家協会に賛助金を支払う
平成 26 年 9 月
さらだ理事長が藤本義一夫人の藤本統紀子さん、市川森一夫人の藤本
美保子さんと面会、学校名に「藤本義一」「市川森一」の名を冠すること
の許可をいただく。
平成 26 年 12 月
理事会で学校名を「市川森一・藤本義一記念 渋谷作家大学」に決定。そ
の後、運営側の希望を受け改めて諮った結果、「東京作家大学」に決定。
学長はさらだたまこ(現・日本放送作家協会理事長)。
平成 27 年 2 月
5日
エクセルホテル東急(東京・渋谷)で設立記者会見。
出席者:さらだたまこ 市川美保子(市川森一夫人)
東多江子 冨川元文 南川泰三 香取俊介 北阪昌人
松本茂樹 花輪如一 藤井青銅 石田章洋
19 日
日本放送作家協会と大阪教育研究所が契約書締結
20 日~
フォーラムエイト(渋谷道玄坂)で模擬授業開始。以降、のべ 9 日間 全
14 回開催(4 月 18 日まで)。
平成 27 年 4 月
25 日
エクセルホテル東急にて入学式
平成 27 年 5 月
15 日
授業開始
<大阪教育研究所について>
設立
1980 年 11 月 15 日
資本金
2,000 万円
生徒数
6,800 人
代表者
代表取締役 辻尾卓也
職員数
205 名
売上高
23 億 7800 万円(平成 25 年 3 月期)
事業内容
小学生・中学生・高校生を対象とする学習塾「立志館ゼミナール」の運営および
教材作成等の教育活動やインターネットを主とするマルチメディア活動
<学校の運営方針>
①故・藤本義一関西支部長が設立し校長を務めてきた「作家養成スクール 心斎橋大学」に準ずる。
・プロの作家の養成を目的とする
・書くこと/書き続けることの楽しさを教える
・なるべく多くの講師が、スペシャリストとして、なるべく多くのジャンルの書き方を教える
(講師は原則協会員)(特別講義を除く)
②講師は実績重視
・他の小説家養成学校との差別化を図るため、原則として出版実績のある放送作家/脚本家に
講師を要請する
③カリキュラムは受講生のニーズに応える
・小説/脚本にこだわらず、エッセイ/童話/自分史まで
④優秀な受講生にプロへの道を開く
・出版社/編集者とのマッチングを図る
<学校の概要>
年間講義数:全42回(入学式、修了式含む)
全 4 クラス(金曜午後 2 時~3 時半/午後 4 時半~6 時/午後 7 時~8 時半 土曜午後 2 時~3 時半)
場所:東京・渋谷道玄坂 フォーラムエイト(東京都渋谷区道玄坂 2-10-7)
(JR 渋谷駅 ハチ公口より徒歩 7 分)
受講生:シニア層を中心に 160 人(4 月 25 日現在)
<開講中のカリキュラム/講師>
「文章表現の基礎」(全 3 回)
講師:東多江子(協会員)
「文章のセンス」(全 3 回)
講師:藤井青銅(協会員)
「創作の源泉は『取材』にある」(全 3 回)
講師:香取俊介(協会員)
「文学賞に応募しよう」(全 1 回)
講師:松本茂樹(協会員)
「SNSの文章作法」(全 2 回)
講師:高橋秀樹(協会員)
「物語の『構成』とは」(全 3 回)
講師:冨川元文(協会員)
「ネットから作家になる方法」(全 1 回)
講師:鈴木収春(協会員)
「『エンタテインメント』の表現術」(全 2 回) 講師:宮下隼一(協会員)
<今後のカリキュラム>
・「自分史を書いてみよう」 ・「脚本を書いてみよう」 ・「ライトノベルを書いてみよう」
・「実用書を書いてみよう」 ・「音声ドラマを書いてみよう」 ・「時代小説を書いてみよう」他
以上、当協会平成26年度
事業報告書であります
平成27年6月22日
一般社団法人
理事長
日本放送作家協会
股野
尚子
㊞