当院における股関節軸位撮影の入射角度・入射位置の標準化

【ポスターセッション】
15:30~16:00
【ポスターセッション】
(第 4 会場・展示場)
医療と介護の質及び安全
放射線部門
15:30~16:00
(第 4 会場・展示場)
医療と介護の質及び安全
その他
当院における股間節軸位撮影の入射角度・入射位
当院における PICC カテーテル挿入の有用性と今後
置の標準化
の課題
《演者》
《演者》
八王子山王病院
絹川 菜摘
1.目的(はじめに)
股間節軸位撮影において、入射角度や入射位置
(入射点)は、個々の技師が経験や感覚で手技を行な
っているため、同一患者であっても撮影技師が異なると
画像にばらつきがでてしまう。
そこで、異なる技師が撮影しても常に一定の画像を
得るために、入射角度と入射位置の検討をして位置決
め補助具の作成をする。
2.方法(内容)
TMG PACS ネットワークを利用して
① 大腿骨頚部(以下頚部)に垂直に入射するときの、
体軸に対しての入射角度
② 左右両頚部中心間の距離
③ 頚部中心から大転子の距離(縦軸)
④ 頚部中心から大転子の距離(横軸)
以上のデータを 500 名分計測し大転子から入射点まで
の距離と入射角度を計算する。
3.結果(結論)
・体軸に対しての平均入射角度 41.5 度 標準偏差
1.68 度
・大転子~入射点の平均距離 23.03cm 標準偏差
1.53cm
・頚部中心から大転子の距離(横軸)平均 4.87cm
標準偏差 0.23cm
上記の結果よりポジショニング時、健側を上げる前に健
側大腿にのせて入射角度・入射点を決める補助具を作
成した。
4.考察
補助具を使用することにより、技師によるばらつきが
なくなり再現性の良い画像を得ることが出来た。
第 53 回TMG学会
戸塚共立第 1 病院
関 洋美
1.目的(はじめに)
当院では 2014 年 11 月から末梢留置カテーテル挿
入困難例・高カロリー輸液投与必要例に対し末梢挿入
型中心静脈カテーテル(PICC)の挿入を行い、その有
用性について検討したので報告する。
2.方法(内容)
PICC 挿入部位は上腕:尺骨静脈が第一選択なるこ
とが多いが、自己抜去を回避するために、認知機能の
低下した患者、意思疎通が図れない患者に対し、大腿
部中下 1/3 の部位(大腿遠位側穿刺部)から大伏在静
脈を第一選択に穿刺を行った。意思疎通が図れ、治療
に協力が得られる患者に対しては尺骨静脈を第一選択
とした。カテーテルは BARD 社のグローションカテーテ
ルを使用し、X 線透視室にてエコーガイド下に挿入し固
定を行った。
3.結果・考察
2014 年 11 月から 2015 年 2 月までの 4 か月間で
27 症例施行し、挿入成功例は 21 症例で、上腕部(上
肢群)13 症例・大腿部(大腿部群)8 症例であった。上
腕群 13 症例ではカテーテルトラブルによる抜去が 1
例、留置期間平均 13 日(1 日から 38 日)であった。大
腿部群8症例において自己抜去 0 症例、留置期間平
均 26 日(5 日から 48 日)で両部位ともにカテーテル関
連血流感染症発生(CRBSI)はみとめなかった。
CDC ガイドラインでは大腿(鼠径部)からの血管アク
セスは感染しやすいことから推奨されていない。今回の
検討より、大腿部遠位側穿刺部:大腿部群での血管ア
クセスで上肢群と比較しカテーテル留置期間が長い傾
向にあったことから、穿刺部に大腿部遠位側を選択す
ることで、汚染を防止することが可能と考えられた。また
自己抜去例もなく、大腿遠位側からの PICC 挿入は有
用であると考えられた。
療養型病院では PICC カテーテル管理の経験もな
く、PICC 挿入に対しての拒否感も強い。院内で PICC
適応・管理の周知を更に徹底をしていくと同時に地域
全体で PICC を普及させていきたい。