箱根町による箱根山噴火警戒に関する外国人への告知活動 情報集約と発信の体制を 官民一体の取組でさらに強化 神奈川県箱根町は、2015 年5月6日に気象庁 が箱根山の噴火警戒レベル2(火口周辺規制)の 発表を受け、2日後の8日に「噴火警戒レベルマ ップ」を同町の観光情報ポータルサイトで公開し た。同町では、同時に英語版の「噴火警戒レベル マップ」も公開するとともに、英語による旅行者 への立入規制告知文を掲出。翌週には、「英語だ けでは不十分」として、中国語(簡体字・繁体字)、 韓国語版の告知文を用意した。箱根町によると、 観光ポータルサイトに公開された「噴火警戒レベル マップ」の英語版。2009 年 3 月に箱根山の噴火警戒 レベルが設定されて以来、レベル 2 に引き上げられ たのは初めて。 2013 年の外国人観光客数は、前年より約7万5千 人増えて約 16 万8千人と過去最高を記録。今回 の多言語対応は、外国人旅行者の増加を考慮した 措置を行った形である。 同町では、さらに立入規制された大涌谷に続く登山口 3カ所に、英語、中国語、韓国語の訳をつけた立入禁止 看板を設置。観光案内所等での口頭による情報提供、貼 り紙、文書配布も行って、外国人への注意喚起を促した。 「噴火警戒レベルマップ」の公開に関して、箱根町の担 当者は「立入規制エリアを地図上に表示して、影響のあ るエリアが半径 300m 程度と比較的小さいことを視覚的 にわかりやすくアピールした。表示されている規制エリ ア以外では、観光施設や交通機関も平常通りであること を併せて発信した」と話す。 今回のケースだけでなく、箱根町では、大雪や大雨な ど旅行者や住民に影響のある災害等に備えて、情報を集 約し発信する体制を整えている。強風や濃霧でロープウ 箱根町のサイトでは、立ち入り規制の告知 ェイや観光船が運休になった場合などにも、民間事業者 文を掲載。英語(上)だけでは不十分と考 からその都度箱根町に連絡が入る。今回は、日本政府観 え、中国語(下)でも告知を行った。 光局や神奈川県などからの協力申し出を受け、国や県、 民間交通事業者、旅行事業者、観光事業者といった様々 な発信源による、より幅広い情報発信に努めたとのこと。 実際、宿泊施設や観光施設からも、自社ホームページに 箱根町のポータルサイトのリンクを貼りたいという問合せが多数寄せられた。 「官民一体となった対応で情報発信に取り組んだが、少数ながら立入規制を知らずに現地まで行 ってしまった外国人旅行者がいた。外国人旅行者のほうが火山に対する抵抗感が少ないように感 じる。国内外問わず、 『箱根町全体に立ち入れない』 『箱根町全体が危険』と誤解される向きがあ るため、引き続き正確な情報発信を心がけたい」 (箱根町担当者) 箱根町ポータルサイト http://www.town.hakone.kanagawa.jp/ 箱根町観光情報ポータルサイト(箱根全山) http://www.hakone.or.jp/ 問い合わせ先 問い合わせ先 :箱根町 企画観光部観光課 電話番号 :0460-85-7410 メールアドレス: [email protected]
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