伯母子岳地域の冷温帯落葉広葉樹林における鳥類の生息状況

ISSN
平成27年4月1日発行(年3回、4、8、12月発行)
セ
ンターだより
センターだより
1345-5737
奈良県森林技術センター
116
4
No.116,,2015
2015 4
No.
■ 伯母子岳地域の冷温帯落葉広葉樹林における鳥類の生息状況
■ 奈良県内で木材を腐朽させる菌(3)腐朽力
■ 超音波を使用した集成材接着はく離の検出
■ 森林の循環利用による林業の成長産業化をめざして
■ 自伐林業のすすめ
■ ミニ・ニュース
カケス(伯母子付近の森林内、ソウシチョウも)
外来生物のソウシチョウ(詳しくは2ページ)
ロープウンイチによる木寄せ(詳しくは7ページ)
超音波探傷検知機による集成材のはく離検出(詳しくは5ページ)
― 1 ―
研究ノート
伯母子岳地域の冷温帯落葉広葉樹林における鳥類の生息状況
伯母子岳地域の冷温帯落葉広葉樹林における鳥類の生息状況
森林資源課 若山 学
森林資源課
1.はじめに
若山
学
011年の調査では、奈良県道733号川津高野線の
奈良県南西部の伯母子岳地域は、高野龍神国
伯母子岳への登山道入口から伯母子岳山頂まで
定公園内にあり、2004年に世界文化遺産に登録
の尾根に沿うよう通っている登山道を5.6㎞、20
された「紀伊山地の霊場と参詣道」の熊野古道
12年の調査は、2011年の調査経路に加えて、伯
の小辺路が通じています。また、伯母子岳西尾
母子岳山頂から伯母子岳の東北東に位置する標
根の斜面のブナ林は、「伯母子岳のブナ林」とし
高1336.2mの山頂までの尾根上のルート2㎞を
て日本の重要な植物群落とされ、文化的、学術
加えた7.6kmとしました(図1)。そして、調査
的に貴重な森林資源となっています。当センタ
は午前6時から午前11時までの間に実施し、調
ーでは伯母子岳地域の森林の保全に資すること
査経路の左右それぞれ50m以内に出現した鳥類
を目的に、調査研究を実施しました。鳥類は森
の種と観察数を記録しました。また、調査経路
林の環境状態の指標とされることが多いことか
の左右50mより遠方の調査線外であっても、調
ら、鳥類の生息状況についても調査を実施した
査線内では確認できなかった種が出現した場合
ので、その結果を紹介します。
は記録しました。
なお、本調査は奈良県の鳥に制定されている
2.調査地と調査方法
コマドリ(1966年6月制定)についても着目し
伯母子岳(標高1344m)は、奈良県の南西部
たので、夏季に観察される鳥類を主たる調査対
の吉野郡野迫川村と同郡十津川村の境界に位置
象とし、2011年6月14日及び2012年6月14日に実
しており、周辺の1300m前後の山々と共に、奈
施しました。
良県南西部の尾根をなす地域で、尾根筋等の高
標高地は、ミズナラやブナを主体とした冷温帯
3.調査結果
観察された鳥類の種数と観察数を表1に示し
落葉広葉樹林が存在しています。
調査はラインセンサス法を用い、調査経路は2
ます。また、観察された鳥類の一部を表紙図に
登山道入口
1336.2mの山頂
伯母子岳山頂
図1 ラインセンサス調査 調査経路(国土地理院2万5千分の1地図を改変)
― 2 ―
観察される鳥類を調査対象として調査を6月に
行ったため、観察された鳥類は、奈良県では留
鳥または夏鳥とされる種でした。
コマドリについては、2011年、2012年の調査
のいずれもコマドリを観察することができませ
んでした。伯母子岳地域では、コマドリの生息
場所である下層植生が、高い生息密度のシカの
採食圧により、衰退していることが確認されて
おり(図2)、コマドリの生息が極めて困難にな
っていることが示唆されました。
なお、ソウシチョウは元々は中国南部、ミャ
ンマー、インド北部等に生息している外来生物
ですが、飼い鳥が逃げ出す等して日本でも繁殖
しています。先行する調査では、奈良県でも198
4~1985年頃に大台ヶ原山系および大峰山系で初
めて生息が確認され、伯母子岳地域では最優占
するとの報告もあります。本調査では、最優占
するほどではなかったのですが、2011年、2012
年調査共にヒガラに次いで多く観察されました。
示します。2011年は調査線内に20種101羽、調査
線外では3種3羽が観察され、2012年は調査線
内で22種174羽、調査線外で3種3羽が観察され
ました。観察された鳥類は、調査地が標高の高
い山地の尾根上の森林であることから、トビと
ハシブトガラス以外は海、湖、池沼、河川およ
び渓流等を主な営巣場所、生息環境とする種は
図2 下層植生の衰退(上:2004年、下:2010年)
観察されず、山地および森林を営巣場所、生息
環境とする種がほとんどでした。また、夏季に
― 3 ―
試験研究だより
奈良県内で木材を腐朽させる菌(3)腐朽力
奈良県内で木材を腐朽させる菌(3)腐朽力
木材利用課 酒井 温子
木材利用課
酒井 温子
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が平
成 21 年より施行となり、住宅の寿命を延ばす取り
組みが始まっています。また、京都議定書の第二約
束期間では、樹木の生育期間のみならず木材を利用
している間も、二酸化炭素を固定し続けるという考
え方が導入されました。木材を短期間で使い捨てる
のではなく、長期間使い続けることは地球環境の保
全にも寄与します。
さて、木材を長く安全に使用するためには、腐朽
による劣化を防ぐ必要があります。センターだより
NO.108 号と 111 号では、奈良県内で生息する木材
腐朽菌の種類や活動時期について解説しました。今
回はそれらの続報で、菌の木材腐朽力について、試
験結果の一部を報告します。
図1に試験方法を図示します。まず、①子実体(き
のこ)や腐朽部位を採集し、②シャーレの寒天培地
に植え付けます。そして、生育してくる微生物の中
から、顕微鏡を使って木材腐朽菌を見つけ、③その
部分を新しい寒天培地に植え替える作業を繰り返す
ことで、カビ等の他の微生物を除いていきます。分
離できた菌は、④培養瓶内で生育させ、そこに今回
はスギ辺材試験体を入れました。
木材が腐朽するということは、木材の成分が腐朽
菌のえさになったことを意味します。ですから、そ
の菌が木材をどれだけ食べたか、すなわち、培養瓶
に入れた木材試験体の重量減少率を調べることで、
その菌の木材腐朽力を判定することができます。
図2では、横軸に培養(腐朽)期間を、縦軸にス
ギ辺材試験体の重量減少率を示しました。ツノマタ
タケのように、培養期間を長くとっても重量減少が
見られず、単独では木材を分解できない菌もありま
したが、イドタケやヒイロタケのように、一定のペ
ースで重量が減少し、徐々に木材成分を分解する菌
もいました。また、コゲイロカイガラタケのように、
培養初期に大きな重量減少を示す菌は、短期間に木
材を腐らせ、大被害をもたらす危険性があります。
スギ材の場合、腐朽により重量が約 10 %減少す
ると強度は元の約半分に、重量が約 20 %減少する
と強度は元の約 1/10 になり、安全な使用ができな
くなることが知られています。
では、どうすれば、木材腐朽力の高い菌から木材
を守り、強度を維持することができるのでしょうか。
次回は、スギ辺材よりも耐朽性の高い樹種や防腐剤
の活用について説明します。
70
重量減少率(%)
50
40
30
20
10
0
0
5
10
15
図2
腐朽菌による木材分解量
4
腐朽
3
きのこ
図1
20
培養(腐朽)期間 (週)
2
1
ヒイロタケ
コゲイロカイガラタケ
イドタケ
ツノマタタケ
60
木材腐朽菌の採集、分離、および分離菌を用いた木材腐朽試験
-1― 4 ―
25
試験研究だより
超音波を使用した集成材接着はく離の検出
超 音 波 を 使 用 し た 集 成 材 接 着 は く 離 の 検 出
木材利用課 柳川 靖夫
木材利用課
「非破壊検査」、なる言葉を耳にされた方は多いもの
と思います。建物や橋、あるいは材料の表面に存在す
る割れや亀裂の大きさ、もしくは内部の空隙の有無等
を、被検査物を損傷せずに検査する技術です。その手
法は多岐に渡り、超音波、放射線、渦電流、磁粉等を
使用する方法の他、サーモグラフィーや近赤外線分光
法が使用されています。これらのうち、木材工業で使
用されている方法として、超音波が挙げられます。
超音波を発信する非破壊検査は、2 方法に大別でき
ます。その第1は、図 1 に示す超音波探傷試験と呼ば
れる方法です。測定では、超音波を送受信するセンサ
ー(送信子および受信子)を、被検査物に密着させね
ばなりません。そのため、ゴム等をセンサー表面に貼
付けたり、グリス等を空隙充填剤として使用します。
図1に示す通り、集成材中に発信された超音波は、多
くは直進し、一部は拡散して、それぞれ減衰しながら
伝播します。接着層にはく離が存在する場合は接着は
く離を迂回して受信子に伝播するため、直進した場合
と比較して、伝播時間が長くなります。この差を調べ
て接着はく離を検出します。
第 2 は、空中超音波、と呼ばれる手法です。この方
法では、センサーを被検査物から離して測定を行いま
す。そのため、被検査物を空隙充填剤で汚染しない、
あるいは、被検査物の形状の自由度がより大きい、と
言った点が特長です。木材関係では、合板や単板積層
材の製造において、接着はく離を製造ライン上で検査
する装置が実用化されています。空気中では超音波の
減衰が大きいため、空中超音波では、従前は厚い材料
は検査が不可能でした。しかし、近年はセンサーが改
良され、厚い材料も検査可能となりつつあります。
図 2 に、空中超音波による集成材の接着はく離検出
の概要を示します。空中超音波では、伝播した超音波
の音圧の差を調べて接着はく離を検出します。すなわ
ち、接着はく離が存在した場合、先の手法で述べたと
おり、一部の超音波のみが受信子に伝播します。その
ため、その音圧(d1)は、直進して伝播した超音波の
音圧(d2)より大きく低下しています。
図 3 には、超音波探傷法の実験結果例を示します。
集成材は 4 プライで断面は 105×105mm、長さは 500
mm で、1 側面の厚さ方向中央接着層に、幅 30mm、
長さ 250mm の接着はく離を設けました。接着はく離
があれば、伝播時間が増加することが分かります。
― 5 ―
柳川
靖夫
送信子
集成材
直進
接着はく離
迂回
受信子
図1 集成材接着はく離の検出方法 (1)
(伝播時間:迂回>直進)
送信子
集成材
接着はく離
拡散
d1
d2
受信子
図2
集成材接着はく離の検出方法 (2)
空中超音波 (音圧:d2>d1)
0
500
集成材
250
接着はく離
A
B
500
(mm)
接着はく離
図 3 集成材接着はく離の検出実験
(接着はく離:幅 30mm 長さ 250mm)
トピックス
森林の循環利用による林業の成長産業化を目指して
森林の循環利用による林業の成長産業化を目指して
熊澤 弘治郎
熊澤弘治郎
地域創生が叫ばれるなか、農林水産業が地域活
力の源となるよう「農林水産・地域の活性化創造プラ
ン」を閣議決定するなど、森林や林業を取り巻く状況
が大きく変化しつつあります。
21世紀に入ってから地球温暖化防止対策の一環
として世界的に森林が見直されてきており、国内でも
森林を取り巻く環境が徐々に変化しています。
ところが、長期間の林業需要の低迷に伴い、世界
第3位の森林率である日本の森林蓄積量は49億m3に
達し、約30年で倍増しています。本県の森林資源も
年間105万m 3 の増加に対し15万m 3 しか伐採しておら
ず、その森林蓄積量は既に7400万m3までに増加して
います。
国では木材利用促進法の制定や建築基準法の改
正など様々な対策を行っており、県においても条例
の制定や奈良の木ブランド課を設置するなど様々な
対策を行っています。
このような状況変化に対応するため、当センターに
おいても研究の基本方針を見直していますが、今後
は以下の3点が重要と考えています。
一番目は、林業を活性化させるためのニーズに合
った国産材の安定供給体制の構築です。中でも森林
資源の充実に伴い低コストで安全で収益の上がる木
材の搬出方法が求められています。今までのようにヘ
リ集材でA材だけを搬
出するのではなく、B・
C材も搬出できる方法
の開発です。そのため
には、生産性の高い搬
出システムが必要で、
路網とウインチ付グラップルやフォワーダ等の車両
系、タワーヤーダやスイングヤーダ、H型などの新た
な架線とプロセッサーの架線系、簡易な繊維ロープ
用ポータブルウインチによる自伐林業用の搬出方法
も必要と考えています。いずれにせよ、場所や目的
や規模に合わせて安全で低コストな木材の搬出方法
を普及指導することが当センターの役割です。
二番目には、技術開発による新たな木材需要の創
出です。今までのように優良材を構造材や造作材だ
けに利用するのでなく、A・B・C材と枝葉までの全て
を有効かつ効率的に活用することへの取り組みで
す。A材は不燃化などの性能やデザインなどで新た
に付加価値の高い製
A材
品に、B材は集成材や
合板やCLTに、C材
C材
や枝葉はバイオマス燃
B材
料に利用するなど、特
用林産物も含めた森
林の恵みの全ての利用するためめの技術開発です。
そのためには技術研究・開発を企業や大学等と連携
して行うことが重要と考えています。
三番目には、森林環境保全のための適切な森林
整備と維持管理です。最近の技術では、伐採跡地を
低コストなコンテナ苗等で植栽しています。コンテナ
苗は1年で苗が育ち、年間を通して植栽が可能で
す。また、苗も少花粉苗や伸びが早くて材質の良い
エリートツリーなど優れた品種も生まれています。この
ような新しい品種を開
発しコンテナ苗など効
率の 良い方法を普及
させることや、病 虫害
等への対応も当センタ
ーの重要な役割です。
その他、植える前の獣
害対策も必要で、農業研究開発センターや農林事務
所と連携して対応していくことも重要と考えています。
A・B・C材と枝葉までの全てを搬出すると、人力に
よる作業が減り安全で低コストになるだけでなく、曲が
った木材や枝葉まで木質バイオマス発電等の燃料に
利用できて収入が増えるうえ、路網や機械を使って
成長の早い苗を搬入したり、効率よく苗を植栽できる
など低コストでの植栽も可能となります。これらのこと
により森林の循環利用が可能とれば、林業の成長産
業化を目指すことができると考えています。
また、林業や森林のことを県民の皆様に理解して
いただくためにも森林環境税を使った森林環境教育
を通じて情報発信することも重要と考えています。
最後に、昭和38年にセンターの前身である林業指
導所が開設されて以来半世紀にわたり県内の林業・
木材産業を支援してきましたが、今後も先人が残して
くれた「奈良県の森林」という優れた宝物を次代に引
き継げるよう、センターは技術研究・開発とその普及
指導を続けてまいります。
- 1 ― 6 ―
トピックス
自伐林業のススメ
自伐林業のススメ
総務企画課 西尾 起一
総務企画課 西尾 起一
あなたは、親から引き継いだ大切な山を放置
していませんか。
お祖父さんお父さんは、子や孫のために一生懸
命、山に木を植えたはずです。
手入れをして次の世代に引き継いでいかなけれ
ばなりません。
ただ、現在の木材価格では残念ながら、間伐を
他人に任せた場合ほとんど手元には残りません。
手元にお金を残すには、自分でできることは自
分でするしかありません。もし山が好きなら、
自伐林業をやってみては? 自分が働いた分だ
けお金になります。
自伐林業で大切なことは、機械にできるだけ
お金をかけないことです。
機械にお金をかけすぎると、機械屋さんだけが
儲けて、手元にお金が残りません。
とはいえ、重たい木材を人力で動かすことはで
きません。
今、森林技術センターでは、軽量で強度の高い
ポリエステル等の合成繊維ロープを使う外国製
ウインチの有効性について検討しています。
この小型ウインチは、自重 16kg で一人で運ぶこ
とができますが、引っ張り力が 500kg もありま
す。1 時間あたりの木寄せ量を測定したところ
1.78 ㎥、5 tクラスのウインチ付きバックホウが
2.67 ㎥で、能力はウインチ付きバックホウの7
割程度となるので価格に比べれば(バックホウ
の 1 割)かなりの働き者です。
大面積や急傾斜はプロに任せ、小面積で木寄せ
しやすいところは、このような簡単な機械で日
曜日に家族や友人でやってみてはどうでしょう。
道端に集めた材は、2m 材なら軽トラックでも運
べますし、3m 以上なら業者に取りに来てもらっ
てもいいでしょう。
昨年度は南部農林振興事務所と協力して、各
地でロープウインチの研修会を開催しました。
今後はさらにこの取り組みを各地に広げたいと
考えています。
図1 本体のドラムにロープを3~4回巻き付けて
軽く引くことにより摩擦力で牽引し始めます。
図2 主索を張ることにより、より大きな材を運べ
ます。
図3
― 7 ―
軽トラで木の駅への運搬(吉野町)
ミニ・ニュース
ミニ・ニュース
ミニ・ニュース
ミニ・ニュース
◎第65回日本木材学会大会
◎第65回日本木材学会大会
標記大会が3月16日(月)~18日(水)に東京で開催され、当センターからは下記の発表を行いました。
標記大会が3月16日(月)~18日(水)に東京で開催され、当センターからは下記の発表を行いました。
◎第65回日本木材学会大会
標記大会が3月16日(月)~18日(水)に東京で開催され、当センターからは下記の発表を行いました。
中田欣作:木ダボを挿入したスギ厚板床の面内せん断性能その2 平打ちおよび斜め打ちした木ねじの効果
中田欣作:木ダボを挿入したスギ厚板床の面内せん断性能その2 平打ちおよび斜め打ちした木ねじの効果
柳川靖夫:超音波伝播速度の測定による接着はく離の検出(Ⅱ)
柳川靖夫:超音波伝播速度の測定による接着はく離の検出(Ⅱ)
中田欣作:木ダボを挿入したスギ厚板床の面内せん断性能その2 平打ちおよび斜め打ちした木ねじの効果
酒井温子:銅耐性担子菌による銅含有木材からの銅の運搬
酒井温子:銅耐性担子菌による銅含有木材からの銅の運搬
柳川靖夫:超音波伝播速度の測定による接着はく離の検出(Ⅱ)
寺西康浩・成瀬達哉:スギ心去り平角に対する蒸気・高周波複合乾燥(Ⅰ)-高周波加熱効果の検証-
寺西康浩・成瀬達哉:スギ心去り平角に対する蒸気・高周波複合乾燥(Ⅰ)-高周波加熱効果の検証-
酒井温子:銅耐性担子菌による銅含有木材からの銅の運搬
寺西康浩・成瀬達哉:スギ心去り平角に対する蒸気・高周波複合乾燥(Ⅰ)-高周波加熱効果の検証-
◎第126回日本森林学会
◎第126回日本森林学会
標記大会が3月26日(木)~29日(日)に北海道大学で開催され、当センターからは下記の発表を行いまし
標記大会が3月26日(木)~29日(日)に北海道大学で開催され、当センターからは下記の発表を行いまし
◎第126回日本森林学会
た。
た。
標記大会が3月26日(木)~29日(日)に北海道大学で開催され、当センターからは下記の発表を行いまし
た。
若山 学:ニホンジカによる樹皮剥皮の対象樹種の季節変化と年次変化-奈良県南西部の冷温帯落葉広葉樹
若山 学:ニホンジカによる樹皮剥皮の対象樹種の季節変化と年次変化-奈良県南西部の冷温帯落葉広葉樹
林の事例-
林の事例-
若山 学:ニホンジカによる樹皮剥皮の対象樹種の季節変化と年次変化-奈良県南西部の冷温帯落葉広葉樹
林の事例-
◎第20回「野生生物と社会」学会大会
◎第20回「野生生物と社会」学会大会
標記大会が 10 月 31 日~ 11 月3日に犬山市で開催され、当センターからは下記の発表を行いました。
標記大会が 10 月 31 日~ 11 月3日に犬山市で開催され、当センターからは下記の発表を行いました。
◎第20回「野生生物と社会」学会大会
標記大会が 10 月 31 日~ 11 月3日に犬山市で開催され、当センターからは下記の発表を行いました。
若山学:奈良県におけるニホンザルの群れ数および個体数の推定
若山学:奈良県におけるニホンザルの群れ数および個体数の推定
若山学:奈良県におけるニホンザルの群れ数および個体数の推定
◎成瀬達哉 主任研究員が木材乾燥士資格検定試験に合格
◎成瀬達哉 主任研究員が木材乾燥士資格検定試験に合格
◎成瀬達哉 主任研究員が木材乾燥士資格検定試験に合格
木材乾燥士は公益社団法人日本木材加工技術協会が認定するもので、JAS 認定工場では資格者の技術や知
木材乾燥士は公益社団法人日本木材加工技術協会が認定するもので、JAS 認定工場では資格者の技術や知
識が必要です。
識が必要です。
木材乾燥士は公益社団法人日本木材加工技術協会が認定するもので、JAS 認定工場では資格者の技術や知
識が必要です。
編
編
編
集
集
集
後
後
後
記
記
記
◆ 今、ウメをはじめとして、アセビ、ツバキ、サザンカと寒い季節でありながら、咲き競っている感さえ
◆ 今、ウメをはじめとして、アセビ、ツバキ、サザンカと寒い季節でありながら、咲き競っている感さえ
あります。春は確実にそこまでやってきています。ただ、ウメに関しては、やっかいなウメ輪紋ウイルス(プ
あります。春は確実にそこまでやってきています。ただ、ウメに関しては、やっかいなウメ輪紋ウイルス(プ
◆ 今、ウメをはじめとして、アセビ、ツバキ、サザンカと寒い季節でありながら、咲き競っている感さえ
ラムボックス)が 2009 年青梅市で初めて確認されて以来、大阪、兵庫でも確認されました。この病気はア
ラムボックス)が
2009 年青梅市で初めて確認されて以来、大阪、兵庫でも確認されました。この病気はア
あります。春は確実にそこまでやってきています。ただ、ウメに関しては、やっかいなウメ輪紋ウイルス(プ
ブラムシや苗木、穂木から感染拡大すると言われています。このため、ウメの移動は厳禁です。症状は果実
ブラムシや苗木、穂木から感染拡大すると言われています。このため、ウメの移動は厳禁です。症状は果実
ラムボックス)が 2009 年青梅市で初めて確認されて以来、大阪、兵庫でも確認されました。この病気はア
の表面に斑紋や成熟前に落果したり、葉に退緑斑点や輪紋が出ます。(詳しくはプラムボックスで検索し、
の表面に斑紋や成熟前に落果したり、葉に退緑斑点や輪紋が出ます。
(詳しくはプラムボックスで検索し、
ブラムシや苗木、穂木から感染拡大すると言われています。このため、ウメの移動は厳禁です。症状は果実
農水省のホームページで確認下さい。)
農水省のホームページで確認下さい。
)
の表面に斑紋や成熟前に落果したり、葉に退緑斑点や輪紋が出ます。
(詳しくはプラムボックスで検索し、
ウメの他には、アンズ、モモ、スモモ、オウトウ、ネクタリンなどの果樹に発生します。このため、商品
ウメの他には、アンズ、モモ、スモモ、オウトウ、ネクタリンなどの果樹に発生します。このため、商品
農水省のホームページで確認下さい。)
価値が著しく下がり、農家に深刻な打撃を与えます。幸い、奈良や和歌山の南部では発生していません。植
価値が著しく下がり、農家に深刻な打撃を与えます。幸い、奈良や和歌山の南部では発生していません。植
ウメの他には、アンズ、モモ、スモモ、オウトウ、ネクタリンなどの果樹に発生します。このため、商品
物防疫法によって 2010 年からプラムボックスの緊急防除を開始しました。ウイルスですので農薬はなく、
物防疫法によって
2010 年からプラムボックスの緊急防除を開始しました。ウイルスですので農薬はなく、
価値が著しく下がり、農家に深刻な打撃を与えます。幸い、奈良や和歌山の南部では発生していません。植
感染したものは抜根して焼却処分、防除区域からの持ち出し禁止です。但し、種子や果実は除きます。発症
感染したものは抜根して焼却処分、防除区域からの持ち出し禁止です。但し、種子や果実は除きます。発症
物防疫法によって
2010 年からプラムボックスの緊急防除を開始しました。ウイルスですので農薬はなく、
は、3年の潜伏期間があると言われています。早く終息することを願うばかりです。
は、3年の潜伏期間があると言われています。早く終息することを願うばかりです。
感染したものは抜根して焼却処分、防除区域からの持ち出し禁止です。但し、種子や果実は除きます。発症
は、3年の潜伏期間があると言われています。早く終息することを願うばかりです。
「奈良県森林技術センターだより」第116号 平成27年4月1日発行
「奈良県森林技術センターだより」第116号 平成27年4月1日発行
発行 奈良県森林技術センター
編集 奈良県森林技術センター 総務企画課
発行 「奈良県森林技術センターだより」第116号
奈良県森林技術センター
編集 奈良県森林技術センター
総務企画課
平成27年4月1日発行
〒635-0133 奈良県高市郡高取町吉備1 TEL 0744-52-2380 FAX 0744-52-4400
〒635-0133
奈良県高市郡高取町吉備1
0744-52-2380 FAX 0744-52-4400
発行 奈良県森林技術センター
編集 TEL
奈良県森林技術センター
総務企画課
URL http://www.nararinshi.pref.nara.jp E-mail [email protected]
URL http://www.nararinshi.pref.nara.jp
[email protected]
〒635-0133 奈良県高市郡高取町吉備1E-mail
TEL 0744-52-2380
FAX 0744-52-4400
URL http://www.nararinshi.pref.nara.jp E-mail [email protected]
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