リハビリ時の歩行情報データをリアルタイムで画面表示

0717 西日本新聞 全 3 段シリーズ 2
リハビリ時の歩行情報データをリアルタイムで画面表示。
最適なバランス感覚と自然な姿勢による歩行訓練をサポート。
シリーズ
各種センサーを取
り付けた「靴型計測
装置」により、詳細な
歩行情報をリアルタ
イムに把握でき、リ
ハビリ訓練に役立て
られる▶
九工大 検 索
http://www.kyutech.ac.jp/
2 歩容情報センシング装置
障害者や高齢者のできないこと、あるいは低下した機能を、工学的な方法で支援・
センシング装置」です。これはリハビリ用シューズに加速度センサー、ジャイロセン
補助する装置の開発を進めています。例えば、脳卒中などで下肢がまひした場合、
サー、圧力センサー、超音波センサーなどを取り付け、足の移動距離や回転角度、体
早い時期からリハビリのための歩行訓練を行います。しかし、運動機能だけでなく感
重のかかり具合や分布状態などを計測し、ワイヤレスで表示装置に送信できるシステ
生体機能専攻
覚機能もまひしている場合、足の位置や足にかかる体重が把握できないため、バラ
ムです。病院でのリハビリ時には、表示画面を見ながら足の運びや体重のかけ具合
ンスの悪い不自然な歩行になることがあります。リハビリの現場では、前方に置かれ
を試すことで、患者自身が最適なバランス感覚を探り、より自然な姿勢での歩行訓練
和田 親宗
た鏡を見て足の位置を確認したり、両足の下に一つずつ体重計を置き、それぞれの
ができるようになるでしょう。この装置は産業医科大学リハビリテーション医学講座、
足にかかる体重を確かめたりしながらバランス感覚を養う、というような訓練が行わ
無線技術を扱う㈱ロジカルプロダクト、㈶九州先端科学技術研究所との共同研究で
れています。
す。将来的には自宅での訓練データを、離れた場所にいる病院の医師に送信するこ
この訓練をより効果的に実施できるよう、現在、開発を進めているのが「歩容情報
とで、遠隔リハビリ指導を可能にすることを目指しています。
大学院生命体工学研究科
准教授
1966年、兵 庫 県 生 ま れ。大 阪
大学工学部精密工学科卒。北海道
大学大学院工学研究科生体工学専
攻修了。工学博士。同大電子科学
研究所助手を経て、2001年から
現職。福祉工学、生体情報工学を
研究。趣味は写真、ドライブ。
■工学部 機械知能工学科/建設社会工学科/電気電子工学科/応用化学科/マテリアル工学科/総合システム工学科
■情報工学部 知能情報工学科/電子情報工学科/システム創成情報工学科/機械情報工学科/生命情報工学科
■大学院 工学府、
情報工学府、生命体工学研究科
〒804 - 8550 北九州市戸畑区仙水町 1-1 TEL.093
(884)
3056
(入試課)093
(884)
3007
(総務課)