平成24年度会計実地調査の結果

別紙
平成24年度会計実地調査の結果
会計実地調査の結果の詳細は以下のとおり。
(1)研究費不適切使用防止のための措置の実施状況
①規程等の整備について
各研究機関で、ガイドラインに基づいた研究費の不適切使用防止に関する規程等が整備されてお
り、また、ほとんどの研究機関で内外向けホームページや職員用ネットワークの掲示板に関係規程
等を掲載していた。一部の研究機関においては規程等の整備が不十分だったため、早急に規程等の
整備を指導した。
②不正防止計画の策定について
ガイドラインに基づく不正防止計画の策定については、各研究機関で策定されていたが、一部の
研究機関において未策定または策定中だったため、早急に策定することを指導した、また、関係職
員の不正防止に対する意識向上を図るとともに、不正防止計画に準拠した不正防止対策を指導した。
③周知及び取り組み状況について
各研究機関で、年に1回以上、科学研究費補助金などの公的研究費についての説明会を開催して
おり、その中で不正防止対策について関係者に周知していた。また、多くの研究機関では公的研究
費の使用ルールに関する冊子等を作成して関係者に配布するなど、公的研究費の適正使用に関する
周知がなされていた。
依然として公的研究費の不適切使用の事例が後を絶たないため、不正防止対策については、今後
もより一層、周知徹底を図っていくよう指導した。
(2)研究費の執行管理状況
①委託研究費の経理事務や執行管理について、各研究機関の会計事務に関する各種規程に基づいて全
て適正に行われていた。会計システムを使用することにより、事務部門と研究者と執行額の確認が
リアルタイムで行えるよう整備している研究機関が多く、システムがない研究機関においては、事
務部門から研究者に対して執行額の確認がなされており、計画的な執行を行える体制が構築されて
いた。
②物品等の検収について、多くの研究機関において、検収センターの設置や検収担当者の任命を行っ
ていた。また、研究者と事務部門との二重チェック体制により、不適切使用の防止を図っていた。
一部の研究機関においては、規程上でも研究者発注が多く認められているところが多くあったが、
不適切な処理が行われないような体制を構築するよう指導した。
③人件費に係る採用手続き及び勤務時間管理について、各研究機関の規程等に基づき適切に行われて
いた。しかし、一部の研究機関においては、雇用契約書や労働条件通知書などに本委託研究に従事
することが明記されていなかったため、委託研究費から人件費を支出する際の雇用関係書類につい
ては、医薬基盤研究所の委託研究に従事することを明確に記載いただくよう指導した。
④旅費について、各研究機関の旅費規程等に基づいて適正に支出されており、旅費計算書、出張内
申書、復命書等の証拠書類が整理されていた。年度途中に研究実施計画書に記載のない研究者へ
の旅費支出が生じた場合には、研究実施計画等変更届出書により研究体制の変更を届出るよう指
導した。
⑤備品の購入及び管理について、各研究機関において関係規程等に基づいて適切に行われていた。一
部の研究機関に対しては、提出されていた「取得財産管理台帳」の備品設置場所や取得年月日の記
載に誤りがあったため、再提出を指示した。
⑥消耗品の購入に関して、直接経費において、共用で使用できるものの購入があった研究機関があっ
たが、事務部門から研究者に対して確認を行っていたが書面として残すよう指導した。
(3)その他、実地調査時に聴取した意見とその対応
【意見①】
実績報告書の提出資料が多く作業を簡素化して欲しい。
【対応①】
昨年度から比べ支出項目明細書の様式を一部簡略化したが、提出資料については、金額が確定出来
るように最低限の物をお願いしているところであるため、理解を求めた。今後も簡素化の検討を進め
たい。
【意見②】
平成24年度より人件費の支出についてのルールが緩和されたことにより、研究機関の最良で研究
費を使用できるため使いやすくなった。
【対応②】
今後も、検討を重ね使いやすくなるようにしていきたい。
以上