組曲「海の四季」 曲目解説 照下千恵 1.陽炎、 うららかな陽光が波に戯れ、波はあくまでのどかに終日のたりのたり と寄せては返す。―春の情景。 2.日盛、 水しぶき。歓声をあげて飛び込んだ青い青い海には白波が立ち、蝶の ように色鮮やかなヨットが水を切って走っていく。―夏の情景。 3.宵の月、 秋の海に人影はなく、煌々と冴え渡る月のみが、闇の中ひそやかに息 づいている。月の 白い光は、どこか官能的な女神の姿を思わせる。 4.待春 雪の降り積む浜辺。どこまでも見渡す限り静謐な世界が続く。―やが て雪はとけ、波は ふたたびうねり、緑は新しく萌えいずる。陽光がふ りそそぎ、そして季節は巡る。 -1-
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